奇妙山 1628.9m
2012.6.9(土)
雨 単独 鉱山跡(東屋)に上がり奇妙滝に寄ってから石仏裏より登りだす 行動時間:2H34M
@米子大瀑布駐車場9:40
→(3M)→A東屋への分岐点9:43→(17M)→B鉱山跡(東屋)10:00〜03→(4M)→C奇妙滝入口10:07→(4M)→D奇妙滝10:11〜13→(2M)→E林道に戻る10:15→(10M)→F石仏への入口10:25→(6M)→G石仏10:31→(33M)→H奇妙山11:04〜18→(23M)→I石仏帰り11:41→(4M)→J林道に乗る11:45→(22M)→K林道ゲート12:07→(7M)→L駐車場12:14
@米子大瀑布駐車場から | A橋を渡ったら、その先の分岐を東屋側へ。 | B鉱山跡(東屋)。 | Bここからの展望は最高。 |
B分岐を奇妙滝側へ。 | C奇妙滝入口 | D奇妙滝。雨の日であり水量は十分。 | E林道に戻る。 |
F奇妙山石仏への入口。 | 散策路の様子 | 最初に岩屋のある大岩が現れる。 | G石仏景勝地としての最終地点。大瀑布が遠望できる場所。 |
G大岩の上に並ぶ石塔と石仏。 | 石仏の裏から笹原を分けてゆく。 | 大岩が出たら右(東)に巻いた。直登、もしくは左巻きでも上がれるよう。 | 岩壁を巻くと谷形状の中を進む。見た目以上に急峻で笹を掴みながら・・・。 |
高度を上げるとどんどん笹が濃くなる。上の方は南側に寄った方が岩が点在し楽。 | H奇妙山から東側。 | H奇妙山から西側。三角点はこの方向。 | H三角点ポイントを示すリボン。 |
H三等点。四方を囲む石は、やや広い位置に置かれているので、探し出すのに時間がかかった。 | Hマーキングの立木と三角点の位置関係。点の上は笹が覆い、探そうとしないと見えてこない。 | 往路とルート取りを変えて急下降する。途中で降りられなくなり東にずれる。 | ヤシオツツジの斜面を下る。 |
新緑と花びらで綺麗。 | なだらかになるが、地面にゴロゴロと石があるので足場に注意。 | I石仏に戻る。正面の切り開きのある場所を伝って林道へ下る。 | J林道に出た場所。刃物痕を追って下りてきたが、取り付く場合は不明瞭。 |
K須坂からの車道に出る。駐車場まで残り500m | L駐車場に戻る。雨ではあるが、ちらほら観瀑に来ている人が居た。 |
奈良山を終えて、米子大瀑布側にズレてくる。最初、米子川の右岸を伝ってしまい不動尊の先でルートミスを把握し、左岸側へ修正。不動尊と大瀑布は、右岸と左岸に分かれているので、「米子」を気にして同じように捉えるとルートミスとなるのであった。1年ぶりの米子大瀑布。前回も強い雨。今日も風雨。またまた豪快な滝が見られるか・・・。
米子大瀑布の駐車場に着くと、物好きの車が1台あった。天気が悪くとも、その時の景観を楽しみにしているマニアが居るようだ。それにしても嫌に風が強い。米子川の川下から吹き上げるように強い風が吹いていた。見上げると奇妙山の山塊がデンとある。けっこうな高度差に見えているのだが、この雨の中、届くのか・・・。
米子不動尊に行くように進み。最初の橋を渡ったら東屋の方へ分岐する。細かい九十九折を経てズンズンと高度を上げて行く。シャワーのような滝の音が遠く聞こえてくる頃、樹林帯が開け明るい場所に出る。振り返ると双竜と例えていいほどの二本の滝が見える。すばらしい観瀑台。黄みを帯びたツツジもあり、この大地の景色もいい。これほどの景観なら前回もここに来ればよかった。しばし足を止めて滝に見入ってしまった。その太い滝だが、強風に煽られ途中が流れから飛沫に変わっている。それほどの強風だった。東屋があり、その先に鉱山跡の碑が建っていた。東に進んで行くと林道に乗り、そこに大瀑布と奇妙滝への道標が立っていた。一応公式にはこの先の奇妙滝へは通行止めにしてある。自己責任で突っ込んでゆく。
林道の上は数箇所大岩の崩落があった。70キロほどあろうかという岩が道の真ん中に・・・。このための不通なのだろう。そして先に木の鳥居が見えてくる。ここが奇妙滝への入口。足場材を利用した散策路が切られ、その上に敷かれた滑り止めの人工芝の上を伝って行く。すると見えてきた。奇妙滝。水量十分で、周辺の飛まつが凄い。レンズをすぐに濡らし、構えて僅かで濡れてしまうほど。通行止めで躊躇していたのだが、やっと見られた奇妙滝。これで米子大瀑布としての全ての滝を見たことになる。林道に戻って、次は石仏を見に行く。実は、何処から取り付こうか決めていなかった。適当に歩き易い場所から這い上がろうと思っていたのだった。
奇妙山石仏の入口から散策路が延びている。伝って行くと大岩があり、その中央に石仏が鎮座している。その裏側には大穴が開いており、中に石塔や石仏が並んでいた。凡字の書かれた碑も在ったりして、周辺空気は少し違った風合いを感じた。さらに先に進むと、石仏としての最終到達地点があり、解説板が建てられていた。ここにも大岩があり、その上に目立つ大きな石仏がある。不思議とそれが生きているような錯覚を感じる。今にも眼を開くのではないか・・・そんな表情をしていた。さて前座と言うか観賞の部分はここまで、切り替えて目標の場所を狙う。ここまでの経路にも取り付くのにどこか適当な場所がないか探していたのだが、植生の様子は何処も一緒で見えてこなかった。結局この石仏の裏から北東に笹を分けて進みだす。
腰ほどの笹。その下に岩がゴロゴロしていて二重苦。それでも歩き易そうな場所を選びつつ登って行く。木々を掴みながら上がるのだが、枯れているものもありバランスを崩す事数度。そしてだんだん傾斜が増してくる。下の方が奇妙平、そこの平らな場所からジワーッと斜度が増す感じで勾配が強まる。雨であり足許も滑りやすく、両手を休む事無く使ってゆく。すると進む先左側に岩壁が現れる。右に巻くように進むと谷地形の中に入って行く。ここでも勾配がグッと強くなる。まあ地形図通りの現地なのであった。そしてササの植生がどんどん強くなった。コルの辺りに乗り上げて休憩と思っていたが、現地地形と歩き易い場所を選びつついたら、いつしか奇妙山側に西進し始めていた。この辺りはやや南側に岩が点在し、それらを拾うように進んだ方が楽であった。北側は密藪。
奇妙山到着。そう時間がかからず難なく登頂。もう少し藪が濃いことを想定していたが、雨の負荷でもそう苦痛はなかった。最高点に立つも、展望も無ければ標識類も無い。ここも好事家のみの目指す場所となるか。経路に一つもマーキング類も見られなかった。最高所は東側であるが、やや西側には三角点が埋まっているはず。この山頂部での身動きが辛かった。深い笹薮で足の下に寝た笹があったりして、踏み分けるのにも苦労した。進む先に青いマーキングがされたダケカンバが立っている。間違いなく三角点の場所を示していると思われた。ゴソゴソと周辺の地面を探る。しかしなかなか見出せない。それらしい場所を潜るように探し回る。まるで猪になったかのよう。足の下にそれらしい石が当たる。これは四方を囲む石の一つ、そう判断したが、その周囲に三角点が出てこない。今度は、そこからだいぶ離れた位置に先ほど同様の石を確認。だんだん追い込んできた。そして6分ほどかかって見事発見。三等点の周りの石は、直径1.1mほどの距離があり、広めの配置で周囲を守っていたのだった。通常の感覚で探していたが、ここは異例な距離感に思えた。それでも少し諦めもあった中、見つけ出せたことは嬉しかった。
奇妙山からの下降は、岩壁の東側を通らず西側から下降してみた。ゲジゲジマークがあり、通常なら降りない場所であるが、現地はササの植生があり、掴みながら降りることが出来た。しかし20mほど下ると、案の定切り立っていた。東にズレるようにしてトラバースし、ヤシオツツジの群落の中を下るように斜面を降りて行く。地形図に見えるほどに危険箇所は無く降りられ、往路地形に乗り、足元の岩を気にしつつ笹を分けてゆく。平らな方、平らな方と狙って笹を分けてゆくと、目の前に大岩が現れた。石仏の所に到着。ここで散策路を戻っても面白くないので、下の林道までそのまま南進してしまおうと考えた。南側に進むと、大岩の点在する中になぜか刃物跡が進んでいた。防火帯のようでもなし、道のようでもなし、良く判らない刃物痕があり、途中で伐採地とも言えよう場所になった。観瀑のための整備なのか・・・と思ったが本当のところは判らない。その伐採地で刃物痕は終わり、下の方に道形が見えるが、そこへの刃物痕は続いていなかった。適当に下り林道に乗る。
林道に乗れば、後は九十九折を降りて行く。思いのほかクネクネとしており長い印象がある。計画当初は、往路にこちら側からとも思ったが、奇妙山に登ってから奇妙滝を見て、そして鉱山跡大地で観瀑が、コースとしては良かったかもしれない。なにか山菜はないかと見ていたが、ポツポツと見られるものの、纏まった植生は無く採る事はしなかった。沢山在れば少々いただく。絶やさない自然のルールがある。
ゲートに辿り着き、その先500mで駐車場。舗装路をテクテクと進んで行く。ここでまた暴風雨。着ていた雨具を剥ぎ取るかのような風があり、地形的に風の通り道なのかと体感していた。駐車場まで戻ると、4台ほどに車が増えていた。濡れ鼠の私に対し、ブルーのスポーツカーが不思議そうな目ですれ違ってゆく。滝の方向と180度違う方向から歩いてきたのだから、そう見られても仕方が無いか・・・。無事登頂。抱き合わせて付近を存分に楽しませてもらった。雨の山旅、濡れるほどに楽しかったりする。