摩耶山 1019.7m
2012.7.22(日)
晴れ 同行者あり 越沢ルート 行動時間:3H37M
@登山口駐車場6:00
→(22M)→A小浜茶屋跡6:22→(45M)→B追分7:07→(6M)→Cうがい清水・避難小屋7:13〜15→(27M)→D六体地蔵7:42→(10M)→E摩耶山7:52〜8:11→(28M)→F避難小屋8:39→(7M)→G追分8:46→(13M)→H七ッ滝への分岐8:59〜9:02→(14M)→I小浜茶屋跡9:16〜20→(17M)→J登山口9:37
R354からの越沢登山口への入口 | @駐車スペースは20台以上。 | 登山口からすぐの谷沿いの快適登路。 | 最初の渡渉点。 |
左岸側も快適。 | A小浜茶屋跡 | 小さく流れを跨ぐ。 | 見事な樹木と下草のバランス。 |
滝ルートへの分岐点。 | ブナ・ブナ・ブナ・・・。見事。 | B関川ルートとの合流点。 | Cうがい清水。あまり湧出量は多くない。 |
C避難小屋 | Cこの避難小屋は、かなり簡素な造り。 | 途中から摩耶山を望む。 | ロープが垂らされた場所も。 |
D各々表情が異なる六体地蔵。 | 奥の宮 | E摩耶山山頂 | E一等点 |
E解説付き標識。 | E南側の奇峰。 | F避難小屋帰り。 | G追分帰り |
H滝ルートへの分岐。 | I小浜茶屋跡帰り。 | J登山口に戻る。 | J駐車スペース。 |
鶴岡市の大山公園でテント泊をし、早朝に南下するように摩耶山を目指す。気を抜いていたと言うか、予想できていなかったのだが、大山公園からR345に進むにあたり、コンビニが全く無いのであった。朝のコーヒーとかパンを予定していた身には、この状況は残念であり、山に持ち上げる食料も仕入れることが出来なかった。気づいた時は、もうかなり摩耶山側に進んでしまい、ちょっとこの部分は落ち度。前夜の祝宴で残ったカシューナッツのわずかがこの日の行動食となる。
R345は広く快適な道。初めて通過するのだが、もっと狭くクネクネしている山道を予想していたのだが、快適で朝から眠くなるほどであった。温海温泉へのルートを右に見て、その次に小国宿へのルートを右に見て、しばらくすると左側に越沢口への立派な道標が現れる。周囲は田んぼで、ちょうど見回りに来ていた地元の方が居られた。少し話でもしようとしたが、顔を逸らされた。当たらず触らず・・・。先に進むダート林道は、荒れておらず走りやすい。300名山の人気度が伺える。ただし、すれ違いスペースが乏しい林道で、対向車が来た時はいやらしいと思えた。
瀬戸橋登山口には、駐車スペースが無数に並んでいた。しっかりタイガーロープで区切られ、トラブルの無いよう地元の管理がされていた。既にスタートしている車が1台置かれ、もう1台はR345で我が車を追い抜いた方だった。水気の多いルートであり、暑い日であるがスパッツ装着。ザックには数えるほどのカシューナッツを放り込む。そしていざ。
登山口からのしばらくは、快適も快適。ここが摩耶山渓谷と呼ばれる景勝地らしい。岩壁が見え、流れがあり、秋頃は最高であろう。最初の渡渉点で給水。ここも冷たく美味しい水である。小滝なども見えるルート、苔生した感じもリラックスを与えてくれていた。ルート上に丸い物・・・。拾い上げると粘着性がある。サワグルミであった。まだ若い実であり、この時期にこれが落ちてるって事は付近にはサルが居るって事になる。
小浜茶屋跡分岐。ここにも登山口同様にルート案内図がある。当然のように滝コースで進もうと思っていた。しかしそこに書かれた「ベテランコース」の文字に同行者が怯んだ。と言う私も万年初心者であり初心者の域を超えていない。ベテランの文字はハードルを高くしていた。ここに書かれた初心者コースは、クセ穴大森林の方。問答無用、進むべき方向は右ルートとなる。でもでも、それでも滝ルートを伝いたい。少し同行者と折衝したが、折れなかった。確かに、前日の飛島での自転車と歩行。小さな島であったが、けっこう疲労感があった。ま、無理をせず・・・。
小さな流れを跨ぎ、見事なまでのブナ林の中を行く。風もあり涼やかで、来て良かったと思える場所であった。ガクアジサイのブルーが点在し、ウワバミソウの太いおいしそうなのも見える。小浜の茶屋跡から20分ほどで、再び滝ルートへの分岐点。どうしてもそそられる。でも押し殺す。単独が楽しいと思える部分は自由気まま・・・。複数人での行動は、必ず何処かに我慢が伴う。まあこんな我慢もないと、人は成長しないのだが・・・。歩きながらこれまた山に学ぶ。
前に尾根が見える。突き上げると関川ルートが横切り、ここが追分。南進していた進路を、東進に変える。そして足場に水気が出てくると水場も近くなる。少しヌタヌタの通過点があり、狭い通過点を行くと、谷の中にうがい清水があった。濾過槽と言うか、簡易的な浄水構造になっており水が出ていた。ただしチョロチョロの流れであった。でも水があるとホッとする。あってありがたい場所となる。そして僅か先が避難小屋。内部は非常に簡素であった。雨の日の名残なのか、新聞が散乱していた。ここも滝ルートへの下降点。そのルートを覗き込みながら山頂へ向かう。
避難小屋から僅かに上がると、摩耶山を望めるようになってくる。朝露でズボンを濡らされるのだが、ここでの通過はスパッツをしていて良かったと思えた。鼻くぐり坂には、太いロープが垂らされて居り、綱引きをするようにして登って行く。次ぎに六体地蔵がある。これがすばらしく魅力がある。その表情は六体とも異なり、向いている方向も違う。その柔和な顔を見ていると疲れが飛ぶようであった。
だんだんと山頂が近くなる。信仰の山の証拠として、この先に奥の宮がある。拝もうと思ったが、閂は硬く動こうとしなかった。御開帳できるのは、関係者のみのよう。しかたなく閉じたまま礼拝。山頂まで10分と書かれたプレートも残るが、かなり薄れてしまっている。もう僅か・・・十分もかからず細長い山頂部に。
摩耶山山頂。1000mそこそこであるが、周囲展望により高度感がある。眼下の700m付近の沢には白く大量の雪渓も見える。北アあたりの1700m峰に匹敵するような景観であった。一等点が見事な姿でスクンと立っている。標識の裏には山ねずみさんのプレートが張られていた。展望同定図があるのだが、残念ながらそのほとんどは靄の中であった。展望台的場所であり、拝みたかったが・・・。ここでも同行者に中尾根下降を懇願したが、却下となった。こんなに沢山のルートがあるのに、同じルートでピストンとは・・・カリカリとカシューナッツを食む。
下山開始。ゆっくりと足を下ろしてゆくと、六体地蔵の場所で、そこに並ぶようにして休んでいるご夫妻が居られた。なんとも微笑ましい絵。思わずカメラに収める。避難小屋を経て追分からのブナ林は、下り方向での景色もすばらしい。ブナの力は、水の浄化などもあるが、人間の心の浄化をもしてくれる。
タイガーロープの張られた滝分岐点。滝側へ行く最後のチャンス。同行者と小浜の茶屋跡で落ち合うようにして行動すれば何とか・・・。でもここはルートの多い場所、逸れる事を考えると、勝手気ままに行動できず、最後のチャンスも水に流す。ガクアジサイの中を下って行き小浜の茶屋跡に降り立つ。ちょうどその時に、若い女の子が単独で現れ、何も迷う事無く滝コースへ足を進めて行った。進んで行く後姿を恨めしそうに追っている自分が居た。
小浜の茶屋跡から先は、登山道と言うよりは散策路な感じ。周囲景観をキョロキョロとしつつ目に焼き付ける。流れがあり、夏場にしても涼やかな楽しい場所であった。登山口に到着すると、出発時に見えた車は全て無くなり、代わりに新しい車が置かれていた。
メジャールートであり、今回はあまりルート詳細は書いておりません。悪しからず。