三千坊 789.5m
2012.10.31(水)
くもり 同行者あり 三千坊展望台 行動時間:4M
@三千坊11:12〜16
@三千坊展望台 | 方位盤 | 南側の展望 | 金沢市内側 |
昔の展望台櫓 | 櫓の下に三等点 | 県境地蔵 |
医王山山系での最後の未踏座。何かのついでにと残しておいた場所であるが、結果として心に残る場所となった。
ここはその昔、数多くの坊があった場所として伝えられている。山腹には薬草が多彩であり、医王の名前が付いていると聞く。そして信心においても古くから崇められてきた場所のよう。その名残は、現在は影が薄い。
月曜日に葬儀を終え、バタバタとしながら金沢滞在最終日となった。それならと思いついて遺骨を抱きながら田上から医王山へ上がって行く。狙い通りに辺りはいい色合い。平日ではあるがちらほらと散策者の姿も見える。そして各登山口にはハイカーの残した車もあったりする。
夕霧峠に上がり、北に林道を進んで行く。アップダウンの多い場所。その昔はバイクでよく走った場所でもある。懐かしむようにハンドルを握る。夕霧峠から2.2キロくらい進むと、左側に三千坊展望台を示す道標があり、やや急な舗装路が上がっている。途中は鋭角なカーブがあり、切り返ししながら上に行く。
山頂部の駐車スペースは、ユーターン場所にもなっている広さで2台分くらい。下の林道にも適当な余地が無いので、実際は何処に停めるのが適当なのか・・・。まあ下から歩けと言う事だろう。展望台に上がると、金沢市内が一望できる。周囲は綺麗な紅葉。その景色を故人に見せてあげる。
この展望台の北東側に昔の展望櫓がある。以前に訪れた時は、この櫓があるのみの山頂であった。懐かしく見上げる。その下には三等点が静かに眠る。その脇には国見平への登山道が下りている。
いつもと違った、やや悲しい気持ちでの登頂。静かに周囲を眺め、頭の中は思い出が駆け巡る。またここに来たら、同じ気持ちになれるだろう。そんな場所をつくれた事はよかったのかもしれない。
傍らにある県境地蔵が優しく微笑んでいた。