嵩山 789m
2012.11.25(日)
晴れ 単独 表登山道から時計回りに周回 行動時間:3H49M
@登山口12:18→(19M)→A小天狗12:37〜39→(3M)→B不動岩12:42〜44→(8M)→C中天狗12:52→(3M)→D無常の平12:55→(16M)→E五郎岩13:01〜02→(2M)→F烏帽子岩13:04〜10→(6M)→G嵩山(大天狗)13:16〜22→(8M)→H一升水13:30→(5M )→I弥勒穴13:35→(11M )→J16番浮遊石仏13:46→(5M)→K胎内潜り13:51〜54 →(5M )→L蝙蝠穴13:59→(8M)→M登山口14:07
@登山口より、園地を通って山道へ。 | 経路には石仏が多数並ぶ。「一番」の石仏。 | 展望台へ。 | 額の中のような榛名側の展望。 |
休石 | 尾根に乗る | 小天狗側へ。ここも園地のように東屋がある。 | A小天狗 |
A小天狗から中天狗。 | A中之条町中心街側 | A上越国境側。 | A不動岩を見下ろす。 |
不動岩直下から | B不動岩 | B不動岩下降中の様子。 | C中天狗 |
C中天狗から大天狗。 | D無常の平。本丸付近。 | D経塚 | E五郎岩。もう少し先まで降りて行ける。 |
E五郎岩から北西側。 | F烏帽子岩は一般ハイカーは直下まで、クライマーなら左巻きで這い上がれる。この日は長靴で断念。 | 大天狗への鎖場 | けっこう長い距離。 |
まだまだ続き | G嵩山最高点である大天狗 | G三等点 | G大天狗最高所から上越国境側。 |
G大天狗から烏帽子岩 | リッジを降りて行く。 | H一升水では水は出ていない。 | I弥勒穴への鎖場ルート。 |
I弥勒穴の中。 | 岩屋根が、そこを祠のようにしている。 | J16番の石像は浮遊仏。ここも鎖を使って這い上がる場所。 | K胎内潜りへは、急峻の滑りやすい場所を登る。 |
K200mmくらいだろうか。何とか通過する。見た感じ無理かと思ったが、なんとか・・・。 | L蝙蝠穴 | 最後は園地で滑り台。 | M到着。 |
二日遊んだ後の三日目。今日は二日間のデータの整理を・・・と思っていたが、澄み切った青空に誘い出される。見所盛りだくさんの中之条町の嵩山に行くことにした。ここは、景勝地が一帯にあり、鎖場も多いことから、低山でありながら雨の日にとか、積雪期にとかの場所ではなかった。晴れた日の短時間登山の場所として気にしていた場所でもあった。
大戸の関所を越えて中之条町に入って行く。ちょうど昼時の現地入りで、主要国道は渋滞。やや焦りつつ、道の駅霊山たけやまを目指していた。主要道からやや離れた位置にある道の駅、空いているだろうと思ったが意外に混んでいる。そこは家族連れが遊ぶには適当な場所に作られていた。親都神社前の駐車スペースに車を入れて、サッと長靴を履いて準備。上に見える岩峰を目指す。
遊具に歓声を上げる子供らを横目に山道に入って行く。すぐに1番の石造がある。霊験あらたかに信心深く拝観して行くのだが、この先かなりの数の石仏を拝むことになる。48体あったならば、「TKY48」とでも名付けようかとも思った。TKYはTaKeYamaの略字。なにが霊験あらたかだ、と怒られそうだが・・・。上から降りてくる人とすれ違うのだが、視界の中にハイカーが見えない時がない。人気の場所ってことだろう。最初の分岐から展望台の方へズレてゆく。その東屋の場所から見える展望は、もう既に来て良かったと思える景色であった。眼下、遠望。どちらを向いても見栄えがする。
主ルートに戻り僅かで「休石」なる場所となる。その名の通りの場所のよう。ここからひと登りで山塊の尾根上に乗る。まずは小天狗の方へ足を進めてゆく。新しい東屋もあり、ハイキングでもピクニックなほどに楽にアプローチできる場所であった。ただしそれはこの周辺。この先各場所で、鎖が流されている。
小天狗。ここも展望のいい場所。360度どの方向を見ても絵になる出迎えであった。西側眼下を見ると、楽しそうに鎖に捕まっている人が見える。行かなくちゃ・・・。東に戻り道標の所から小天狗を南に巻き込んでトラバースして行く。そして不動岩。8mくらいだろうか、鎖が流してある。先ほどの方が入れ替わりするように降りてくる。私は鎖のない左側の壁を使い這い上がる。またまた良い展望。ここはここの目線での美しさがある。この天気に来てよかった。
不動岩からは復路は小天狗の北を通過して戻って行く。中天狗もしっかり踏んで、無常の平に到達。石仏がコの字を描くように並ぶ様は、その多さに圧倒される。そして一つ一つ良い表情をしている。経塚前から五郎岩側へ進む。烏帽子岩直下で尾根に乗り上げ、キャーキャーとおばさんの黄色い声のするほうへ近づいてゆく。なにせこのエリアには中高年が多かった。谷間に響く声の発生源とすれ違うようにして五郎岩に到着。道形はまだ北側に降りていたが、踵を返す。
烏帽子岩は27番石造までがルートのよう。その東側にバンドがあり、伝ってみると、土の乗ったやや大ぶりなルンゼが先にあった。急勾配で落ちれば大怪我。どうしようか迷ったが、この後の予定もあることから、長靴であることから先に進むのは諦め戻る。上の方が見えずにザイルもない不安感もそう判断させた。戻って行く。
経塚の前の東屋では、夏の日のように休憩しているパーティーの姿があった。バックに見える景色と、色とりどりのハイカーと、見ていて楽しい景色となっていた。鎖の流されたリッジを登って行く。すぐに終わるのかと思ったら、山頂まで鎖は続き、時折掴みつつ登って行く。雪が乗ったり、凍った場合のここはどうなのだろうと、そんなことを伝いながら思っていた。
嵩山最高点の大天狗に到着。そこには桃のような大岩があり、鎖が付けられている。その桃の筋部を使って上に上がる。登り上げた先の延長線上にゴルフ場が広がる。その手前に先ほどの烏帽子岩がある。ルンゼさえ通過できれば、そのままここまで来られたようだ。岩の上に仁王立ちしながら360度を楽しむ。風の風圧を感じながら、立っている自分に酔っていたり・・・。さて戻る。
リッジを降り、経塚の所から東登山口の方へ降りて行く。こちらは岩壁の下に石造が並び、そこには一升水と名付けられていた。岩肌から少し水分が出てきているのだが、その「一升」には程遠かった。しかしここは今は通行止めの場所のよう。禁を侵して入ったわけではないが、禁止ルートのほかに踏み跡があったので伝って行けた。ルートに戻ってその下に弥勒穴なる表示があり導かれる。たいした期待はなかったのだが、現地は立て横にステンレスチェーンが張られ、重々しい岩肌があった。現にチェーンなくして這い上がれないような滑りやすい場所。上に上がって左にずれてゆくと、「やあ」とばかりに穴の中に20番石造が待っていた。これが弥勒穴。穴に背を向けて崖の方を見ると、けっこうな高度感。慎重に戻って行く。このまま降りれば登山口だが、まだ遊ぶ。途中から胎内潜りの方へ再び登って行く。
登って行くと16番と書かれて、大岩に長い鎖が垂れていた。無視しようかと思ったが、折角なので伝ってみると、そこには珍しい浮遊仏があった。空中に浮いている石仏など、ここだけではないだろうか、珍しい物を見させていただいた。ここには巻き道があり、鎖を伝わず、東側を降りると先ほどのルートに乗った。さあ胎内潜り。足場の悪い土の斜面に、上から鎖が流されている。4体の石像を拝むと、その先左側に狭い通過点がある。掌を広げたその幅くらいしかない。見るからに通れなそう。でも通らないと面白みはない。他に行ける場所は無いのかと、その先に進み探すも、この隙間を通らなければ戻るのみ。ザックやウエストポーチを外して、腹を岩に沿わせるよう、腹を引っ込めつつ通過して行く。やれば出来るもので、難なく通過。まあ腹を引っ込めというのはオーバーなのだが・・・。
往路に伝った場所に乗り戻って行く。蝙蝠穴も気になり覗き見。しっかり石造が待っていた。この先は往路を戻らず、南東に続く踏み跡に伝ってみる。通行止めのロープもされていたが、細い尾根の上には踏み跡がついていた。歩き易い場所で、グングンと高度を下げてゆく。途中から踏み後は西に向かいだす。伝って行くと下の方に正規ルートが見え出す。降りて行くとその分岐点には、割れた判読不能な道標が付けられていた。ルートとして生きていた時もあったようだった。
園地まで戻ると、子供の声に導かれ遊具の方へ足が向く。そして子供らに混じって、いやそんな目を気にせず、滑り台を使って楽々下山。お母様方は苦笑いでこちらを見ていた。山での鎖も我が遊具だったかも。全てに満足。小さいながら充実した山塊であった。