高倉山    584.0m      駒見山    600m      赤地山    680m  

 十二山
    
797.3m                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        
                                                   
                                       


 
2018.12.22(土)


 晴れ     単独    小平鍾乳洞Pを基点に赤柴山稜を十二山まで伝う       行動時間:4H6M


@小平鍾乳洞無料駐車場6:33→(14M)→A配水施設から取付き6:47→(34M)→B高倉山7:21〜22→(6M)→C駒見山7:28〜29→(29M)→D赤地山7:58〜8:01→(33M)→E林道を跨ぐ8:34→(40M)→F十二山9:14〜19→(23M)→G林道に乗る9:42→(57M)→H駐車場に戻る10:39


   
@小平鍾乳洞無料駐車場は6時に開門した。 駐車場から鍾乳洞側に進むと、湧水地がある。 八王子山遊歩道を伝っても良かったが、林道を先に進む。 左の高みが駒見山のよう。
       
A林道の終点地は民家に入って行くようで、その手前の分岐から配水施設へと進み取付く。 里山らしく山道が存在する。伝うと、東に水平に進みだす場所に角柱の打たれた分岐があり、そこから北に入る。 山腹の大岩 大岩の上には不動明王のような石像が倒れていた。
     
山腹の祠。山の神か・・・。 B高倉山 B上はM・Hの標識。下はニューG標のよう。 B三等点
       
C駒見山 Cすかいさん関の標識と、M・Hの標識が見られる。 駒見山側から赤地山側(左でなく、その右)。 赤地山への最後
       
D赤地山東から D赤地山西から D最高所は大間々町地内だが、市町界の場所にはこのリボンが巻かれている。 706.4高点
     
706.4高点の四等点 標高改訂以前に登ったよう。 下草のほとんどない快適な尾根が続く。 北から枝林道が入ってきており、尾根上に終点地が出来ていた。この道形に伝って進んだ方が楽。
     
枝林道終点地から706.4高点側。 E林道を跨ぐ。東側は取付き辛く、西側に獣道ほどの踏み跡がある。 尾根を進むと左から道形が上がってきていた。林道に出たら、舗装林道を西に少し進めばこの林道入口があり、楽に取り付けたよう。 F十二山
   
Fすかいさん関の標識 F状態のいい大ぶりな三等点。 Fヤキソバパンを掲げる。 710m付近から西側の谷へと下降する。
       
G林道に出る。 G岩壁の下に水が湛えられ、二つの祠が見られる。水神様か・・・。 標高550m付近で舗装林道を離れ、小尾根を下り沢に降り立つ。沢の両岸に道がある。 林道の広みに出る。撮影している背中側では、東に判れる道と、その北で両岸に判れる道になる。
       
途中に馬頭観音が見られたので、昔からの峠道だったよう。 折ノ内地区には以前は25軒住まいしていたと聞いた。現在住まいしている最上部の住宅(麓側から撮影)。この集落はほとんど小さな平屋。 小平塩原線に出る。 H小平鍾乳洞無料駐車場に戻る。




 前日に、「桐生地内でイノシシが獲れたから肉を取りに来て」と連絡が入った。ジビエは嫌いじゃないので二つ返事で貰いに行くことを告げ、それに併せて登る山を探す。桐生大間々地区は、地形図に掲載されているところは概ね登ったが、山名事典掲載の山がまだちらほらと残っている。肉の受け渡し場所が大間々の浅原地区だったために、そこに近い駒見山と、そこから北に進んだ十二山を抱き合わせにすることとした。

 

 情報を得るのに検索すると、駒見山と十二山の間には「赤地山」と言う場所が存在することを知り、目的の2座よりもこの場所が気になるようになった。里山の低山ハイクで少し物足りなさを思っていたが、興味を持って挑める場所になった。国内を探しても他に存在せず、ここのみの赤地山。渋沢御大がご存命であったら、地形図に掲載する努力をしてくれただろうと思う。

 

 楽に慣れると楽を選ぶもので、この日も高速を使って現地へ向かう。目的地の小平鍾乳洞は一度訪れている場所であり、迷うことなく現地に到着した。しかし、開放していると思った無料駐車場には入り口にチェーンが張られていた。他に駐車場を知らないので、場所を探すようにキャンプ場側へと上がって行く。すると、薪置き場兼用になっている第二駐車場が見つかり、夜明けまでここで仮眠とした。

 

 キャンプ場の第二駐車場からスタートしてもよかったが、もう一度確認しようと無料駐車場に降りてゆく。6時を少し回った時間でまだうす暗い中だが、チェーンと車止めはすっかり外されていた。どうやらここは6時に開ける様だった。この時期にしては早くに開けてもらって助かった。場内に入りポツンと停めて準備に入る。

 

 6:33行動開始。駐車場から上がってゆくと、石像を伴った湧水地があった。歩きだからこそ判る小さな場所であった。キャンプ場への道を右に見て左に入って行く。進んで行くと八王子山の道標があり、階段を上がると案内図が見える。ここから取り付こうかとも思ったが、さらに舗装路を奥に進んで行く。向かう先には、右に目立つ高みがあり、その左の奥にもう一つ高みが見える。後者が駒見山のよう。

 

 三本木集落の最奥には一軒家があり、そこで道が終点になっていた。そしてその手前から北に分岐して、その先に配水施設があった。全て地形図に読める通りの現地であった。配水施設の脇を上がり、竹藪の中に入ってゆくと幾重にも道形が存在していた。その一つを選び、北東側へと進んで行く。そして東に進みだしたところに角柱が埋まった分岐があり、尾根に向けて北に上がって行く。広い尾根上は鹿道は多いが。続いていた道形は有耶無耶になり、登って行くと大岩が現れる。その岩の上には、火焔を纏った不動明王のような石像が横になっていた。これを見て、ここは三本木集落の信仰の場であったのかと思えた。

 

 尾根を適当に登って行くと、三つ並んだ祠が現れる。傾きず寂れた状態となっており、既に信心の場所ではなくなり管理されなくなったのが見える。ここから3分ほど進むと高倉山山頂で、その中央で白さの目立つ三等点顔を出していた。立ち木にはよく見るテプラ標があるが、これはガルバニューム鋼板仕様だった以前に対する、「NewG標」だと最近知らされた。もう一枚は前橋ハイキング(M・H)の重鎮のものであった。

 

 高倉山と駒見山間は160mほど。6分ほどで駒見山に到着する。こちらにはM・Hの標識と、すかいさん関の標識が揚がっていた。さきほどの高倉山もそうであったが、ここも展望を楽しめる場所ではなかった。駒見山から北東へと進んで行くと、何頭ものシカが白い尻を振りながら逃げてゆくのが見える。生息数はかなり多いようで、ここで猟がされるのが判る。向かう先に二つの高みが見え、左に見える方が顕著な高みだが、右に見える方が赤地山であった。

 

 踏み跡があるほどではないが、下草がなく歩き易い。快適尾根のまま伝って行ける。赤地山の最高所は、大間々町と桐生市の市町界に存在するものと思ったが、現地は大間々側の西に逸れた場所に最高所の高みがあった。赤地山の最高所には人工物が一切ない。達筆標識でもあれば、最高に似合う場所であろう。東側に戻り、市町界の場所には古いリボンが縛られていた。ここからはポコポコとアップダウンを繰り返しながら進んで行く。ここでは西側山腹でシカの動きが多かった。

 

 706.4mの四等点峰には、栃木でよく見る標識が下がっていた。快適尾根のまま進んで行く。北に下り鞍部まで降りたら林道への登り返し。この先は二つの高みを越えねばと思っていた中で、突如ダート林道終点が現れた。どこに連れて行かれるのか判らず、最初は伝わなかったが、尾根と並走しているのが見え、途中からダート林道に乗って進んで行く。

 

 舗装された林道の峠に出た場所には、今伝ったダート林道に対し「小平2線」とふられていた。北側に取り付こうと最初は東に巻いてみるも、こちらは取り付き辛く、西に戻ってコンクリート擁壁の終わったあたりの獣道を伝って上に登る。ここはややイバラがあり手にいくつか穴をあけた。主尾根に乗り上げると、尾根の西側に先ほどと同じダート林道が在った。と言うことは、もう少し西に舗装林道を進めば、このダート林道の入り口があったことになり省力出来た。残念そうに先ほどイバラでやられた手を眺める。

 

 ダート林道は途中で西側へと降りてゆき、尾根伝いに高度を上げてゆく。これか、この次か、と偽ピークに騙されながら進んで行くと、猟を開始したと下界から連絡が入り、おおよその下山時刻を伝える。渡される方も渡す方も、趣味を抱えているのでうまくタイミングが合うかは微妙であった。渡す方はここを猟場にしている方だが、「駒場の北に居る」と伝えても向こうは判らないようであった。

 

 十二山到着。大ぶりな三等点が待っていた。約2ヶ月ぶりになるが、山頂でヤキソバパンを掲げる。この先、鳴神山側へと繋げられるが、馬蹄形風のコース取りが出来るので一日コースとして面白そうである。谷向かいに木々の間から鳴神山が見えていた。このエリアは、根本山の東側にも同名の場所が存在し、既にここを登ったような気になっていた。上田市界隈の同名座の場所と同じであった。

 

 往路を戻り710m付近から西側の谷へと降りてゆく。上の方は広葉樹林だったが、谷底一帯は植林帯で、鹿よけの保護ネットが巻き付けられ青く目立っていた。舗装林道に出ると、すぐ西側の岩壁の下に二つの祠があり、岩壁の下には1.5畳ほどの水を湛えている池があった。祠は朽ちてなにも判読できないが、水神様のようなものだったのかもしれない。林道を折ノ内地区側へと下って行く。

 

 地形に沿ってなのでしょうがないが、くねくねとした林道が先に続く。ショートカットするために標高500mから舗装林道を離れ、南に小尾根を伝って降りてゆく。見える沢沿いには、両岸に道が切られていた。左岸側を伝い進むと、下流で右岸側の道が合流し、さらに先で南からの道が合流していた。その西で広みになっていて「奈名岩16線」と書かれた標柱が立っていた。林道を降りてゆくと、左右にお墓のような石塔が見られ、普通にお墓だと見ていたが、よく見ると馬頭観音で、ここが昔の峠道だったことが判る。

 

 この沢から折ノ内地区は取水しているようで、取水升や沈殿升、配水所が上流から並んで造られていた。折ノ内地区に入るも、住まいしていない廃墟が目立つ。5軒ほどそんな場所を見て進むと、やっと住まいしている住宅があり、家主の男性がこちらを見ながら待っていた。「静かな場所でいいですね」と声をかけると、「昼間は静かだけど、夜はうるさくて」と言う。何のことかと思ったが、すぐに判った。鹿の警戒音であろう。この家主の話からして、よほどいるのだろうと感じられた。

 

 麓側に行くと女性から声をかけられ、また行動を伝えねばならなかった。この女性と別れると、さらに下の家の女性からも声をかけられる。皆人懐こく、皆人恋しがっているのかもしれない。小さな家で、外から寝床が見えるような家もあった。平屋がほとんどで、コンパクトに質素に生活しているようであった。

 

 小平塩原線の出合いには、伝ってきた道を林道梅田小平線とフラれていた。閑散とした声の無い親水公園を横目にしながら戻って行く。正福寺からは、車道までお線香の香りが降りてきていた。不思議なもので少し背筋が伸びる。小平鍾乳洞の駐車場に到着するも、停まっていたのはわが車だけであった。

 

 急いで浅原地区の受け渡し場所に向かう。ブツは背ロース5Kgほどであった。

 振り返る。猟期に入り、赤柴山稜の東西の谷で猟が行われている。そこで活動している猟師が言ったのだから間違いない。歩くのに適期ではあるが、かなり注意が必要となる。先に猟師が入山しているのが判ったら、入山は止めた方がいいと思う。麓から山稜まで距離が短く、猟師に出くわす確率と、流れ弾に当たる確率が高い場所に思える。







 
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