大峯山   841.4m                                                                                                  
   2018.7.28(土)


 くもり     単独      観竜寺から往復     行動時間:1H32M


@観竜寺駐車場4:45→(2M)→A観竜寺本殿前4:47→(6M)→Bあずま屋分岐4:53→(4M)→C林道を跨ぐ4:57→(11M)→D送電線鉄塔5:08→(31M)→E大峯山5:39〜42→(19M)→F送電線鉄塔帰り6:01→(9M)→Gあずま屋分岐6:10→(7M)→H駐車場6:17


   
@観竜寺駐車場からの参道。 A観竜寺本殿。この右側に道標がある。左に進んでもルートがあるよう。 Aこの道標がある場所から、墓地脇の奥社へ行く道が太く、間違えて伝ってしまう。 ゲートのあるコンクリート舗装路が正解。
       
林道。薮化した場所を抜け、この先に再び薮化した場所が待っている。 Bあずま屋の分岐。道標がある。 B「三峯山」と彫られている。 C林道を跨ぐのだが、尾根への取付き点が不明で、林道を北側に伝ってから取付く。
     
尾根に乗るとハッキリとした道形が続く。 送電線鉄塔下で植生が濃くなりルートが塞がれる。ウルシ系の植生が多い。 D鉄塔上からの展望 山頂が近くなると広い地形で道形は無くなる。
       
E大峰山山頂 E標識は南東側を向いていたので、本道は667高点からってことになるよう。 E山名板はこれのみ。国土地理院の標柱は北側に転がっていた。 E三等点
       
E短時間過ぎて腹が空かず撮影だけ。 E下山 道形の上部最終端。ここから掘れた地形が続く。 掘れた地形最終端から上側(振り返る)。道形は無い。
     
鉄塔上帰り F鉄塔の巡視路は今年に刈り払いがされたよう。 F登りの場合、この標柱の先1mの場所から90度右に曲がると道形がある。この時期は見えてこない。 林道を跨いだ場所に戻る。
     
林道に出てきた場所。往路はここから入るのが正解路だが、道標も何もなく、ましてや植生が濃い。 Gあずま屋の分岐に戻る。 G分岐道標は往路側の案内一択であった。駐車場の案内図では、尾根側にも道があるように書かれていたが、道標はその方向には出ていない。 林道の薮化した様子。
   
ゲートに戻る。ロックはされていない。 観竜寺の本殿はかやぶき屋根で骨組みも見事。 H駐車場。水道もあり便利。 H案内図がある。




 台風の週末、土曜日の午後以降で最も関東に接近するようであり、来襲前にひと登りの計画を立てる。あまり遠くに行くと、経路の時間で帰宅が遅くなるので、全体を加味して温泉に浸かっても午前中には戻れる時間の場所とした。

 
 上田市の太郎山山塊を見ると、その太郎山のすぐ北側に大峯山がある。これを踏んだことで、このエリアの大峯山は既登済みと思い込んでいた。尾根続きのさらに北側に、もう一つ同名の大峯山があるのを見落としていた。複数ある虚空蔵山はつぶさに見たものの、大峯山は見落としがあった。今回はここを登る。

 
 地形図上には、西麓の中之宮地区からの破線路が上がっている。尾根ルートではなく谷ルートで、幾分でも涼やかに歩ける場所と思って見ていたが、WEB上に無積雪期の記録がほとんど転がっていない。あるのは冬季や春季で、それも観竜寺からがほとんどであった。ここで二つの疑問が出てきた。なぜに暑い時期は避けられ、破線路はなぜに伝わないのだろう。

 
 1:18家を出る。18号を伝って地走りして向かってゆく。台風前だからか、車もまばらで流れがよく、ストレスなく千曲市まで行くことができた。そこからあんずの里に向かうようにして進み、小路地区から殿入地区へと東進し、途中で観竜寺の看板が現れた。一直線にここに来たのではなく、この前に、破線路への入り口交差点を確認したのだが、適当な余地がなく安全策をとって南へと進んできたのだった。

 
 集落内の細い道を上がってゆくと、お地蔵さんなどが見られお寺が近いことが判る。コンクリート舗装路が急こう配になる手前にトイレ付きの駐車場があった。駐車場入り口の手水(延命水)は枯れていたが、駐車場内の水道は生きていた。夜明けまで仮眠とする。

 
 少し白み始めたので準備をする。外気温は21℃であった。蚋もおらず快適。距離も短いし、この時はまだ楽に構えていた。ザックなどもいらないのではないか・・・とか、ササっと行ってこられる場所と判断していた。

 
 参道の階段を上って行き、仁王様の居ない山門を潜るとかやぶき屋根の立派なお堂があった。暗い中に仁王様に睨まれたらどうしようと思っていたが、居なくて助かった。本堂の東側に道標があり、大峯山を示していた。しかし、どの道が伝う道なのかが判らなかった。それらしい道が2本あり、違った方向へと進んでいるのだった。最初は墓地の前を通る踏み跡を伝ってみる。これは奥社のようなお堂への道で山頂へ向かうものではなかった。戻りもう一つ東の道を選ぶ。こちらはコンクリート舗装路で、進んで行くとゲートがあった。

 
 ゲートの先は両側から植生に撫でられ進むような狭さで、ここを過ぎ小さなカーブを経ると、今度は薮化した中を進む場所となった。幸いにして朝露を纏っていなかったので濡れなかったが、そうじゃなかったら全身雨具を着ないとならなかった。20mほど我慢して進むと植生は無くなるが、尾根が近づくともう一度モシャモシャの中となった。これはちょっと気軽に行けないかも・・・と思えた。

 
 487高点の西側で尾根に乗る。そこにはあずま屋が設置されていた。道標もあり大峯山頂を指し示している。しかし、そこに立つ古い石塔には「三峯山」と刻まれている。地図表記をするにあたり、どこかで「三」と「大」が取り違えられたのかと思えた。上に行く道は尾根の中央に林道幅が切られ続き、510mのところで地形図通りに林道が横切っていた。

 
 林道から尾根への取り付き点が見えてこず、少し林道を北に伝ってから古い踏み跡に乗って尾根に乗る。尾根上にははっきりとした一筋の道があった。途中で九十九を切るようになり進んで行くと、向かう先に送電線鉄塔が見えてくる。しかし向かう道が失せてしまっていた。右に左に振ってみたが、それらしい筋がなく、最短距離で中央突破してゆく。そこで合っていたのか間違っていたのかは判らない。ウルシ系の植生が多く、そこだけ見ると違っているような気もした・

 
 鉄塔の下でまた迷う。コンクリートの標石があり、その先に少し道形らしき場所があり突っ込むが、けっこうに分けねばならなかった。一度戻りどこかにルートがあるものと、ここでも横に繋がる巡視路上を左右に振ったが見えてこない。しょうがないので先ほどの場所を突っ込んで行く。ここは短距離の藪漕ぎで済み、抜けだした先は展望地で、このルート唯一の見晴らしのいい場所であった。松くい虫の駆除のための伐採をし展望がよくなっているようだった。

 
 展望地から先は、しばらく九十九折が続き、途中から強く掘れた筋が現れる。昔の山道跡のようであるが、落ち葉が堆積してかなり歩き辛い。獣も同じに思うのか、その両岸に踏み跡ができていて、往路は左岸側を伝ってゆく。伝う人はほとんどいないようで、その証拠にクモの巣が非常に多い場所であった。掘れた道に絡むように登っていたつもりだったが、いつしか道形が無くなっていた。

 
 尾根筋が無くなり広い緩斜面になると、そこには道形らしき筋は一切なく、そのためか、ちらほらとリボンが付けられていた。リボンを拾い進むにはやや間隔があり、下山はコンパスが必要と思えた。登りはとりあえずは高い場所を求めてゆけばいい。左右どこを見ても同じような景色であった。

 
 大峯山登頂。三等点脇の標識は南東側を向いて設置されていたので、登頂したときは背を向けた格好で出迎えられた。と言うことは、南東の887高点側からの道が本道となるのかと思った。あと、国土地理院の標柱は、なぜか抜かれ北側4mくらいの場所に転がっていた。齧った痕があるので、大型獣の仕業かもしれない。下山。

 
 往路に背中側から上信越道の音が聞こえていたので、その音のする方へと進めばいいと思っていたが、地形が広く景色も同じなので音に近づくにも方角を定められなかった。コンパスを出して東側へと降りてゆく。持っていたストックは、相変わらずクモの巣払いの道具になっていた。

 
 道形の最上部の場所まで戻る。ここから下は、掘れた筋を見ながら伝えば間違いはない。往路は左岸を登ったので、帰路は右岸を降りてゆく。まっすぐ降りてゆくにはやや斜度の強い地形で、横を向いてエッジを効かせながら降りるようであった。そして鉄塔の場所に出る。上からだと道の在りかが判り、往路に伝った場所の2mほど東に道形があり、鉄塔への最後で直角に曲がるように西に振って鉄塔に出た。登りは上を見つつ僅かに東に振ると道形にありつけるのだった。

 
 鉄塔下の通過点は、往復通過したものの正解路はどこなのかわからなかった。もしかしたらこの辺りは、林道を西に進ませ、破線路を伝って鉄塔まで至るルートなのかもしれない。それなら中部電力により刈り払いがされているので、歩き易い道で鉄塔に至ることが出来るだろう。九十九折を経て尾根上の一本道を伝ってゆくと、進む下側が明るく見えてくる。どんな形で林道に出るのかと思ったら、ほぼ真っすぐ進んで一直線の道で、最後は8mほど漕ぐような場所だった。やはり往路に見たここが正解だったのか・・・と判るのだった。

 
 林道幅の道を伝いあずま屋のある分岐まで戻る。ここからは往路と違えて尾根をそのまま進んでみようと思っていたが、設置された道標を再度よく見ると、往路に伝った道の一択しか表示されていなかった。尾根側もかなりモサモサしているのが見える。ギャンブルはせず往路を戻ることにした。林道を漕ぎながら降りてゆく。

 
 ゲートに戻り観竜寺をしっかり参詣してから参道を降り駐車場に戻った。水道があるので、汗を拭うのに大きく助かる場所であった。トイレ舎の西側にも踏み跡があり、何か朽ちた道標も立っていた。上に伝ってゆけるのかもしれない。

 
 振り返る。登山道管理がされない里山であった。園地開発した場所が今の通りなので、地形図に記される破線路はさらに自然に戻っているのだろうと思う。今の状態なら、雪のある時に伝うってのが順当で、無積雪期の記録が少ないのも判るのだった。




 

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