大栃山   1415.0m          大堀山   760m              
                     
                                                  
                                      

   2018.6.16(土)


  雨のちくもり     単独     リニアの見える丘より反時計回りに周回   行動時間:6H19M


@リニアの見える丘一般車P5:25→(2M)→A花鳥山一本杉5:27〜30→(4M)→B桃畑内車道最上部5:34→(15M)→C最上配水施設5:48→(85M)→D1086.4三角点7:13→(68M)→E大栃山8:21〜30→(48M)→F938高点9:18→(26M)→G甲府国際CC管理棟9:44→(16M)→H大堀山東麓取付き10:00→(24M)→I大堀山10:24〜30 →(13M)→J765.5三角点10:43→(41M)→K堰堤11:24→(20M)→Lリニアの見える丘駐車場 11:44


   
@リニアの見える丘の乗用車用駐車場。トイレがあり、監視カメラが駐車場を見ているので安心。雨具を纏いスタート。 A花鳥山一本杉の園地。この前はバス用の駐車場。 A一本杉。見栄えのする大きさ。 B花鳥山一本杉の北の舗装路を進むと、この場所で舗装路は折り返す。道標無し。
       
ゲートから先は、かなり歩き易い道が続く。付近に野生動物が多い。 561.9三角点。道向かいに配水施設。 四等 C最高所の配水施設。ここまでは道がいいが、この先は薄い。
     
C配水施設から先の様子。 急峻地形はこれと言った道形は無い。 650m付近で初めて道標を見る。下山専用路?なのか。 650m付近から登ってきた場所を振り返る。
       
990mの尾根合流点の道標。 ガスが濃いまま。 D1086.4三角点ポイント D綺麗な御影石の四等点。
       
1140ピーク通過。 E大栃山到着。生憎のガスで展望なし。 E山梨百名山の標柱は立て直されたのか、新しく綺麗。 E同定盤
     
E三等点 E富士が見えるだろう場所へ向けてヤキソバパン。 E北側の尾根へと下ってゆく。 1250m付近の尾根分岐点にある新旧の境界標柱。
     
1150m付近の屏風岩。かなり大きい岩が存在する。 1040m付近の急斜面には最近の伐採痕が広範囲に残る。 1010mの尾根分岐点は、踏み跡は東側尾根が太い。麓の破線路と繋がっているのだろう。西側の尾根へと進む。 F938高点。大木の切り株が目立つ場所。
   
938高点からは北尾根にハッキリとした道形が続いていた。それに乗らずに西に下る。 途中に立派なアカマツがあった。盆栽をそのまま大きくしたような見事な枝ぶり。 850m付近まで降りるとゴーロの地形。 850mから谷の上流を見上げる。二つの尾根に挟まれ、降雨時の水量が多いのだろう。
     
砂防指定地の杭が並ぶ。途中、谷から西側に斜上する道形があり伝う。 乗り上げた場所は、一帯は伐採がされ、ゴルフ場(拡張)の予定地のようにも見えた。 林道に乗る。最上部の破線路とは違う道が切られているよう。 ゲートを通過。ゴルフ場の私有地としてのゲートかと思ったが、笛吹市の行政のゲートであった。
       
G甲府国際カントリークラブの管理棟まで降りる。 ゴルフ場下側の門を通過。 H630m地点の実線路入口は強固なフェンスがされている。西側の大堀山側も同じ。乗り越え取付く。 大堀山の東斜面は広範囲に伐採されていた。倒木が多くやや歩き辛い。
       
I大堀山山頂のHNKの設備。 I朽ちた楢の木に達筆標識が見られる。 I1994年製の達筆 I河内晩柑で水分補給。
       
J765.5三角点峰 J三等点 鉄塔下を潜る。この南はゴルフ場フェンスの際を進む。ゴルフ場から丸見えの通過点。 740m付近。緩斜面の谷の中に一筋の道形が見られる。
       
谷を伝うと福光園寺側に行ってしまうので、南に尾根を乗越そうと思ったら、その尾根の上に踏み跡があり、麓側に伝う。660m付近 尾根上を横切る峠道。南に道形を伝う。640m付近 ハッキリとした道形だったが、すぐに行き止まりとなった。北側の実線路から派生する道形だったよう。610m付近。 倒木の多い荒れた感じの小谷の中を進む。530m付近。
       
複雑地形で起伏が多く視界が遮られ閉鎖的。 K500m付近の堰堤。左岸に舗装路が上がってきている。堰堤の上はシカのヌタ場。 ここのキイチゴは甘く美味しかった。さすがフルーツ王国!! 490m付近のゲート。開閉できる。
       
480m付近のフェンス。固定されており抜けられず、堰堤下の水路側へと進む。 車道に出る。 花鳥山展望台への道標があり、左に入って行く。 リニアの線路上を跨ぐ。
       
L駐車場に戻る。




 落穂となっていた大栃山。檜峯神社側からがメインルートのようであるが、大堀山と抱き合わせにしたい場合、雨の中に歩くのには尾根と36号での周回では距離が長いと思ってしまう。地形的に北側を基点にできればいいが、2座を結んでいい感じにコースが描けない。そこで、西には花鳥ノ杉からも大栃山へのコースがあるようで、これを使って登り、尾根を違えて北に下り、ぐるっと回ってくることとした。

 
 1:10家を出る。しっかり雨で、野辺山越えでは深いガスが垂れ込め、いつもは韮崎まで2時間のところを15分余計にかかって通過してゆく。石和で20号を離れ鳥坂トンネル側へと向かってゆく。八代町門林地区には、花鳥山一本杉への道標が出ており、これに従い桃畑内を進んで行く。観光地に向かうにしては細い印象の道だった。

 花鳥山一本杉前には、リニアの見える丘と名付けられた場所があり、広い駐車場ができていた。不思議なことに一般車用でない駐車場で、その一般車用が見えてこない。スマホで検索すると、50mほど北に降りた場所に一般車用があると判り向かってゆく。園地整備された中に、20台停められる駐車場がありトイレも備わっていた。さらには監視カメラも見張っていて、登山用に置いておくのに安心できる場所であった。死角のような地形で、犯罪があっても判らないような場所ではあった。薄暗いうちに到着したのだが、夜景がきれいな場所で、周知されれば若者が集う人気の場所になってゆくだろう。30分ほど仮眠をする。

 
 雨具を着込みスタートする。外気温は13℃を示していた。まず花鳥山一本杉を見に行くのだが、現物は想像以上に立派なもので、立ち寄ってよかった景勝地であった。その北側の舗装林道を上がってゆく。周囲は桃畑で、収穫の近いものも見られた。舗装路を進むと桃畑の最上部で鋭角に北側に降りてゆく道になっていた。ここから山道に入るのだが、一切の道標はない。山道に入り2分ほどでゲートが現れる。簡単に開閉でき抜けて進んで行く。

 ゲートから先は野草の茂っていた最初が嘘のような快適な道が続く。561.9三角点は、状態のいい石造りの四等点であった。周囲には笹藪があり、シカの警戒音に混ざって低いうなり声がした場所もあった。おそらくはイノシシだったのだろう。ヤマドリの幼鳥がうじゃうじゃ動き出した場所もあった。それほどに人が歩かない場所のようであった。桃畑のためだろう排水施設がこの尾根上にかなりみられる。

 
 最上部の配水施設までが状態のいい道で、そこから上は薄い踏み跡で利用者の少なさが見えてくる。細尾根を登りだし、その先にある急登斜面では、どこを登るのが正解なのか判らないような場所で、登り上げた650m地点に初めて道標が見られた。大栃山を示すものではなく麓側の一本杉を示すもので、登りに際し少し違和感を持った。登ってきた場所を下らせる道標なのだが、上からも道形など見えない。

 尾根上には薬きょうが落ち、猟期にはここで発砲されるので注意が必要と判る。990mの尾根の合流点にも道標が立ち、これも麓側を示していた。笛吹市になる前の御坂町の道標で、登り路と言うよりか下山路のようであった。雨は降ったり止んだりで、辺りは濃いガスに包まれていた。山梨に来た時は富士山の眺望を期待したりするが、まず無理だろうと割り切れる濃さであった。

 1086.4三角点に到達。もう少し速く歩けるかと思っていたが、既にスタートから2時間ほど費やしていた。終始樹林に覆われ夏向きのルートではあるが、その反面、一切の展望のないコースでもあった。だからって閉所感は無く快適。野生動物もたくさん見られる。私は鈴をつけずに静かに歩いているからであろう。大栃山が近づくと、タイガーロープを流したごぼう登りの場所が待っている。訓練とばかりに捕まらずに我慢して進む。もう僅か。

 大栃山到着。ベンチのような造りで方位同定盤が設置されていた。そして山梨百名山の標柱は、新設されたような新しさで立っていた。一辺を割られた三等点があり、これは石の表情に風格があった。北側に展望のある場所のようであるが、水分量の多い白い粒子しか見えない。次は北尾根を降りてゆくのだが、中盤以降で一本尾根でなくなるので注意が必要であった。

 北に下りだすと、オヤッと思うのだが、花鳥山からの尾根にある踏み跡とほぼ同じほどの道形があった。と言う事は一帯はほぼ獣しか歩いていないってことなのかと思えた。薄い道形を追うのだが、銀色の頭の境界標柱も降りて行っていた。1250m地点に新旧の境界標柱が並び、枝尾根が分岐する。西側に降り進むと、大岩が現れる。これは屏風岩と言うのに相応しい起立した岩壁であった。1040m付近はかなり急峻になるのだが、なぜかこの一帯が伐木され、それも最近の作業のようであった。

 1010mでまた枝尾根があり、ここは東側に降りる方が本道のようで道形が濃かった。おそらく麓側の破線路と繋がっているのだろうと予測できる。西側へと進む道形はほとんどなく。少し我慢すると尾根がはっきりし、進むと938高点に到着した。ここだけ太い切り株があり、それが目立つ場所であった。そして北尾根には、麓からハッキリとした道形が登ってきていた。北尾根を伝ってしまうとゴルフ場側に降りるのに谷を挟んでしまうので、938高点からは西の谷へと降りてゆく。谷の中に破線路が見えるので、それに乗ろうと考えていた。

 850mの水線の切れた辺りの谷に降り立つ。頭大の石がゴロゴロするそれこそゴーロ帯であった。土が流されている様子から、急激な水量が流れる場所に見えた。これほどに尾根が狭まった谷ならこのようになるのかと学習する。谷の左岸斜面には砂防指定地のコンクリート標柱が並んでいた。それを追うように進むと、目の前に谷側から北西に斜上する道形を見つけ、上に何があるのだろうと登ってみる。するとそこは、広範囲に伐採られた緩斜面で、すぐ麓にゴルフ場が見えることからして、この場所もゴルフ場の予定地だった、もしくはこれから拡張する場所なのだと思えた。ゴルフ場からこちらは丸見えで、既に金属の棒を持った人が見ているのが判る。静かに降りて行き、興じている横を無言で通過すると、ゴルファーの方から「こんにちわ」とあいさつされた。おそらく山歩きもするしゴルフもする人なのだろう。

 林道を行くとゲートがあり、普通に私設としてのゲートかと思ったが、表示を見ると公的なもので笛吹市のゲートであった。林道は市の管理の場所のようであった。さらに降りると甲府国際カントリークラブの管理棟の場所となり、出勤したお姉さんが車内で髪を整えている風景もあった。駐車場の場所から九十九折を降りてゆく。ハイソサエティーの遊び場であり、こんなところをザックを背負って歩く人はいないのであろう、往来車から不思議な目で見られている感じがした。

 630mの所から鋭角に実線路が南西に入っているが、強固なフェンスがされていた。それよりなにより、取付きたいのだが大堀山斜面の何処もフェンスがめぐらされ、一瞬たりとも抜け穴が無く続いていた。しょうがないので630mの場所からフェンスを乗越して進む。大堀山の東斜面は広範囲に伐木がされ、倒木がゴロゴロしているのでやや歩き辛い場所となっていた。

 大堀山に登り上げると、大きな人工物が目に入り、それはNHKの中継施設であった。その西側に達筆標識が在り、これが唯一の山名表示となっていた。すぐ下がゴルフ場であり、ここまで声が上がってきていた。逆を言うと、この山頂で騒げばゴルフ場に聞こえるのである。南西に進み765.5三角点から南に下る。鉄塔を潜った先は尾根が途絶え、ゴルフ場のフェンス際を歩く事になる。そしてその先でゴルフ場の東屋があり、ここから西に下ることにした。本当はもう少し南に進んでから水線の入る谷にある破線路に乗るつもりであったが、東屋の西側の雑木林があまりにも気持ちがいいので引き込まれてしまった。

 緩斜面には一筋の道形があり、発砲注意などのいろんな標識が掲げられていた。しばらく伝うと北西側に向かいだしたので、福光園寺側へと進む破線に乗るのが見えたので、途中から適当に南に振る。南の尾根に乗り上げると、ここにも踏み跡がはっきり残っていた。杣道があったのを獣が利用しているのだろう。尾根を降りてゆくと峠のようになっており林道幅の道形が横切っていた。これ幸いと南に伝ったが、100mほどで終点となってしまっていた。これにより尾根の北側から切られた道と判る。ここからは谷の中へと入って行くのだが、これまた複雑な谷で、獣にでも遭遇したら逃げようがないような塞がれた地形であった。倒木なども多い中、跨ぎ潜って進んでゆくと、向かう先に大堰堤が現れた。

 堰堤の左岸にはコンクリート舗装路が上がってきていた、右岸に居たのでヌタ場となった堰堤上を横切りそれに乗る。降りてゆくと開閉できるフェンスゲートがあり、さらに下にもあるが、こちらはゲートになっておらず通年塞いでいる固定式であった。道は堰堤下の水路側へと分岐しておりそちらに折れる。水路の方へ行くと、右岸の沢から水を引いている場所があり、太いホースから勢いよく流れ出ていた。飲みこそしなかったが、とても冷たい水で汗を拭うには十分すぎるものだった。麓に見える桃畑では、農夫が農薬の散布をしている風景があった。よく見る赤い車が置かれ、そこから散布用のホースが延びている。この赤い車、なんと600万くらいするらしい。高級車なのだった。

 車道に出て西側に戻ってゆく。雨はすっかり上がり曇天のまま推移していた。古い石碑が並び道祖神のような雰囲気の場所から上側へと折れてゆく。ここには花鳥山展望台への道標が出ている。駐車場に戻ると観光客が居たので聞いてみる。「リニアは、時刻表があって、それに合わせて来ているのですか?」と聞くと「たまたま通りすがりに標識が見えたので寄ったんです」と返ってきた。まだあまり知られていない観光地で間違いないだろう。車輛を見るにも時刻が大事であるが、これは園地内のモニターで動きを示しているので、時刻表を知らずとも大丈夫であった。










 
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