芦鞍山 (天狗山)       895.6m 

    
                                                                                                                                          
   
                                                                                                         
    2020.3.14(土)


  曇りのち雨(雪)     単独     上郷諏訪神社から往復      行動時間:1H18M
                


@上郷諏訪神社6:11→(14M)→A西鳥屋6:25〜26→(4M)→B尾根取付き6:30→(28M)→C芦鞍山6:58〜7:02→(16M)→D道形に戻る(Bの場所)7:18→(11M)→E上郷諏訪神社駐車場7:29


   
@上郷諏訪神社入口の道標 @山と高原地図のような明細な地図が掲げられている。 @諏訪神社への道。突き当りを左折すると、広い駐車場がある。 @上郷諏訪神社。進路は西へ。
       
最初の分岐。道標あり。すぐ先に電気柵。 倒木を二本跨ぐ。 直線的な谷筋のルート 鉄塔上が最初の展望地。
     
九十九折りの道形を伝う。 A西鳥屋 A西鳥屋から見る八ッ場ダム。 B道形を離れ尾根に取り付く。
       
Bこの表示もあるが、何処を示しているのか判らなかった。 大岩の脇を東に登って行く。 北西尾根に乗った場所。マーキングは2本巻かれている。 痩せ尾根
       
右に前衛峰。左に本峰。 直下 こいのぼりが千切れて・・・。 C芦鞍山登頂
     
C社 C三等点 C文字が消えてしまっている。 C剣
       
Cヤキソバパンが手に入らずコロッケパン。 C南東側。 C北東側 C南側
       
C東側へは踏み跡が降りている。 C往路を戻る 山頂西の、北西尾根への下降点。 ヤセ尾根帰り
       
往路に北西尾根に乗った場所をさらに北に降りてゆく。 北西尾根の先に下降点道標があった。ここからの下降路は道形無し。 下降点の場所から見る道の駅あがつま峡。 D道形に戻る
       
西鳥屋全景 道形は場所によって落ち葉が深い。 鉄塔上帰り 上郷諏訪神社に戻る。
       
E駐車場は、ゆったりと20台は停められそうなほど。

 



 前年度の12月に「道の駅あがつま峡」を訪れた時、道の駅の南側に登山口があることを知り、この場所に登山対象の山が存在することが判った。道の駅から見上げると、スクンとした円錐形の山容で、自然と登山意欲をそそる場所でもあった。

 
 土曜日は二つ玉低気圧が南に在り、どこに向いても雨か雪の日となった。翌日曜日は晴れるようではあるが、予定があり1日ずらす事はできなかった。降るなら降るで、思い切り濡れてしまおうかとも考えたが、迷犬はまだ雨や雪の中での登山を経験したことがなく、各地の天気予報を見比べながら、一番濡れなそうな旧吾妻町の
鞍山に行くことにした。

 
 駐車は普通に道の駅にしようと思っていたが、偵察に上郷諏訪神社の境内に入って行くと、その東に広い広い駐車場があり、道の駅に行く必要が無くなった。下山後に温泉に入るのであれば、移動ゼロで利用できるが、登山口となる場所にここまで広い駐車場があるのはありがたい。そして入山口には行政の立派な地図まで見られ、ルートの位置が描かれていた。

 
 6:11行動開始。降ることを想定して迷犬には撥水性の服を着させる。上郷諏訪神社を正面にしてどこに進めばと迷うのだが、西に林道幅の道が進んでいるので半信半疑で伝ってゆく。その先西側ではお墓への小道が分岐しているが、右に見送り南に進む。すると道形は二股に分岐しており、ここには道標があり左(東)の道を導いている。このすぐ先に電気柵があるので、ひと手間かけて通過してゆく。

 
 植林帯の中の掘れた道には、二本の倒木が横たわっていた。これはすぐにチェーンソーで切れそうなものだが、入り口に行政の立派な絵図があったにしてはルートを誰も管理していないことが伺える。5月には山頂にこいのぼりを流す場所のようで、その頃には整備するのだろう。登山口の絵図や道標の熱量に対し、道中の温度差を既に感じていた。


 神社の辺りから既にそうだが、里山なので杣道なのだろう枝道も多くみられる。少し判断にまごつくような場所もあるが、太い道幅を追うので正解のようであった。直線的な谷筋の道が終わると、進路は西側に振って行く。向かう先が明るくなってくるので小尾根に乗るのかと思わせるが、そこは送電線鉄塔の立つ斜面で、その伐採が為に明るいのだった。ここに来て初めて巡視路道標が見られるが、今まで伝った道も巡視路を兼ねていたことになる。


 開けた地形の場所は、「西鳥屋」と言う猟場だったようで、必要最低限の解説が掲げられていた。これと同じ木片が西側に見られるので足を向けると、この西鳥屋の西側からは八ッ場ダムを望むことができた。この展望地の木片の裏にはバーコードが残っていた。ありあわせの木を使ったのではなく、購入した材に防腐剤を塗って設置した、お金のかかっているものなのだった。この仕様の道標は山中に点在する。西鳥屋には三角点のような標石が埋まるが、境界標柱であろう。ただ、この広い地形に埋設してあるのは珍しい。この先は、道形を大量の落ち葉が覆っており、深い場所は300mmくらいになっていた。


 東側に小尾根が見え、その先の植林帯に入って行くと、そこに「コウモリ穴」と矢印で示された道標があった。西鳥屋の方を指し示しているので、その場所は何処にあったのかと思ってしまう。林道幅の道は暗い植林帯の中をそのまま南に進んで行く。このまま行ったら、西尾根に取り付くことになってしまい、絵図と進路が異なることになる。道形を離れ小尾根に取り付き東側へと登って行く。


 尾根形状が無くなり北西尾根の西側斜面の登りになる。道形などは無く、何となく辿っている先人の跡が見られると言ったくらい。這い上がり北西尾根に乗ると、そこにはピンクのリボンが二本結ばれていた。ここには道標は無い。麓側にあった立派な道標に対し、ここまで何もないとルートを外しているのかと思え心細くもなった。下草の無い乾いた尾根を南東に登って行く。


 やせ尾根を経て登って行くと雪が舞いだしてきた。向かう先に双耳峰のようなふた瘤が見え、方角からして山頂に向かっているのには間違いないようだ。そして右(西)に見えた高みに乗り上げると、東の高みの山腹に青い布切れが落ちているのが見えた。近づいてゆくとそれはこいのぼりで、風のせいだろう酷く破れていた。ここで青い一匹を確認したのだが、すぐ上にはピンクのもう一匹も同じような状態で地面に落ちていた。どうやらここのこいのぼりは、一度あげたらあげっぱなしと言う事のよう。これが見えたので、すぐ先の高みが山頂だと再確認できた。


 芦鞍山登頂。もう少し広い山頂を予想してきたが、平坦部は3畳ほどで、各方面には数歩動くと崖上な感じであった。登ってきた西側に対し、東尾根にも道形のような踏み跡が降りて行っていた。東麓には水線に沿った破線路があり、先に道形の存在を知っていたら繋げるように周回計画としたのだが・・・。と言うより、みぞれ混じりの雨がやや強くなりだしてきていて、早く降りねばと頭が動いていた。こいのぼりのポールは南東側に傾いて立っていた。こいのぼりを流し北風や西風を強く受けるであろうからこうなるだろう。道の駅が山頂から見下ろせるのかと思ったが、意外や見えないのだった。コロッケパンを迷犬と分かち合い、急いで下山となる。


 山頂から西に行くと、往路に気づかなかった道標が二つ縛られていた。その先の西尾根を少し降りたが、こちらには踏み跡は無かった。戻り下降点道標の場所から北西尾根を下る。道標がルートを示すことから、往路のルート取りで合っていたことになる。やせ尾根を経て、往路に乗り上げたピンクのリボンの場所に戻る。さらに先にルートが続くようなので、往路辿った場所を左に見ながら北西に進んで行く。すると先ほどの西尾根の下降点で見たのと同じ道標が、同じく二枚掲げられて下山方向を示していた。うち1枚には道標でありながら「道はありません」と書いてある。確かにそこからの斜面には道は無く、往路に辿った場所に戻るべく斜面を南にズレるように辿り、往路の小尾根に戻る。復路も辺りを見ながらコウモリ穴らしき場所がないか探すが、判らないまま林道幅の道形に降り立った。


 西鳥屋を経て降りてゆくのだが、迷犬は雨が嬉しいのか楽しそうに駆け下ってゆく。緩い足場に転ばないよう注意しながら後を追ってゆく。完全に本降りとなっており、冷たい雨が落ちてきていた。迷犬が電気柵に突っ込んで行きそうなところを大声で制止させ、下側の三カ所を外して通過してゆく。上郷諏訪神社に無事の下山を参拝して駐車場に戻る。


 振り返る。麓側の道標整備からは、山中の不明瞭さは予想できなかった。道形を辿れる山かと思っていたが、コース半分はバリエーションコースのような雰囲気の場所であった。もっとも、正解路を全て把握していないのでこんな表現ではあるが・・・。天狗山に登ったら、天狗の湯に入るのが順当だろう。登山口近くに温泉があるのは条件がよく、ここを思うともう少し整備して万人受けするコースにすれば、いいのにとは思う。






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