四阿山        2354m          浦倉山        2090.8m                
       
                                                                                                      
   
  2020.10.3(土)


  曇り     単独      ゴンドラで登り、野地平経由で下る     行動時間:3H55M


@パルコール嬬恋麓駅8:00→(13M)→A山頂駅8:13→(69M)→B四阿山9:22〜29→(67M)→C浦倉山10:36〜41→(46M)→D野地平入口11:27→(28M)→E駐車場11:55 
  


 
@グリーンシーズンは閑散とした佇まいの麓駅。チケットは中に入って2階で購入。 @ここは犬は無料で乗れる。 片道1400円 初めてゴンドラに乗る。
       
山頂駅 A山頂駅前 山道入口 泥濘地形が多い
     
木道に乗ったら中間点付近。 茨木山コースとの出合。 鎖場(ロープ場)は楽々。 山頂東の三角点
       
三角点尾根から見る最高所。 B四阿山登頂 Bヤキソバパンと B目立たない場所に山名標柱が立つ。
       
B東側。浅間からの主峰群が頭のみを見せている。 B西側の根子岳 細尾根は紅葉していた。 細尾根から北側。毛無峠位置もハッキリ判る。
     
茨木山コース分岐帰り 黒ラブの女の子が登ってきた。 2119高点峰はショートカットする。 2119高点峰への山道入口。
       
ゴンドラ駅舎上の分岐 分岐にある階段路は、確か鐘が在ったはず。 C浦倉山 C私設標識も残っている。
       
C三等点は端の方にひっそり 木道路はだいぶ朽ちてきている。 野地平西端 D野地平入口
       
石敷きの階段路 流れで深く掘れてしまっている散策路。 流れを跨ぎ ゲレンデを通過し
       
Eパルコール嬬恋の駐車場に戻る。  




 パルコール嬬恋のゴンドラが犬の乗車可と言う事を知った。それも無料にしているのは珍しい。乗車拒否される場所の方が多いと思えるが、ここは犬に優しい観光地であった。こんなお膳立てに乗らない手はない。ただ、もうグリーンシーズンも終わりが近づき、10月の14日(水)が運行最終であった。14日と言っても、通常は土日しか運転していないので、11日が最終日となる。そう表示すればいいと思うが・・・。で、今シーズンはもう2週しかチャンスが無い。こんな観光地は常々同行者が居るのだが、日取りが合わずでいつものように単独で迷犬を連れてゆくことにした。

 

 ゴンドラの始発は8時。夜明けから歩きだせば、ゴンドラの1番便が頂上駅に着くころに同じ場所に居られそうだが、本日は犬をゴンドラに乗せてみたい目的であり、ゆっくりとしたスタート時刻となる。家を4時に出立、パルコール嬬恋には6時前に到着した。広い駐車場には車はゼロ。百名山である四阿山に対しての最楽コースでもあるから、県外ナンバーの車中泊でもあるものと思って来たが、閑散さに拍子抜けで寂れた観光地に見えた。しばし仮眠。

 

 7:30行動開始。この時間になると駐車場は7台に増えていた。エキスパンドメタルの階段を迷犬が上がろうとせず、よく言いくるめて登らせる。初代の迷犬も同じだった。下が透けて見える場所は犬は苦手なんだろう。麓駅舎に着くと、スタッフが「8時まで待ってください」と伝えてくる。フライングで乗せてくれるようなことは無いようだった。その時間が近くなると乗車待ちは15名ほどになっていた。

 

 8:00入口ゲートが上がり階段を登って行く。チケットは2階の上がり端で売られていた。往復を買えば楽々ピクニック。それではフラストレーションが溜まってしまうので、下りは歩きと片道切符を買う。そして乗車だが、迷犬は躊躇う事も抗う事もなく難なく乗った。変なものに乗ってしまった感はあるようで、怪訝そうな眼をこちらに向けていた。途中の支柱を通過するたびに滑車からのショックがあり、それが少し嫌そうであった。最初は窓の外を眺めていたが、途中でつまらなくなったのか床に寝てしまった。そんなこんなで、迷犬がゴンドラに乗る儀式はすんなりと遂行された。

 

 山頂駅には、駅舎の屋根の下に吾嬬者那神社が祀られていた。左に見ながら南に進むと、四阿山を導く道標が始まる。県境下の分岐点の場所には、以前はここに鐘があったように記憶しているが、今は奇形の木が残るだけになっていた。スキー場の管理用通路を進み、途中で山道に入る。23年前にも見た標柱がここでは現役だった。道はやや泥濘地形が多く、すぐに足元を汚す。迷犬にはそんな場所は避けて欲しいのだが、意に介さず彼は中央突破してゆく。この先で木道となり泥地から解放される。

 

 外気温は10℃で、日差しは無く涼しく歩けていた。茨木山コースと合流し、歯槽膿漏のような階段路を経ると、最後の岩場と言うべきロープ場が現れる。鎖もあるので以前は鎖場と呼ばれただろう。迷犬はカモシカのようにピョンピョンと登って行く。登れない場所は自分でルートを見出し笹藪を漕いでいた。自分で臨機応変にコース選びをしている。こんな様子を見ているのが好きだった。進む先の方で既に声がしている。上州側より信州側ルートがメインルートとなろう。割れた三等点にはお地蔵さんが添えられていた。これ以上割らないようにとのお目付け役なのだろう。

 

 四阿山登頂。細長い山頂部に12名ほどが集っていた。幸い犬を好意的に見てくれる女性がおり、一緒に撮影したりと迷犬をもてなしてくれた。ただ気を抜いているとどんな嫌犬家が来るかも判らない。気を抜かぬよう、落ち度がないよう極力目立たぬようにしていた。東側は雲海が広がり、西側には緑の根子岳がある。そして今年に伝った小根子岳からの稜線が見える。見たかった米子不動側の崖地形はガスを纏っており見えず。そんな間も菅平側からどんどんハイカーが到着していた。新型コロナの観点からもここでの長居は無用。往路を戻って行く。

 

 細尾根は奇麗に紅葉しだしていた。ここからは北への上信国境の繋がりが良く見え、途中の毛無峠などは、特徴のある禿げた地形ですぐそこと判った。ロープ場を下り、2270mの高みを越して下って行くと、やっとここでゴンドラに並んでいた見知った顔が登ってきた。茨木山コースを右に見送ると、さらにすれ違うようになる。マスクをしながら登っている方も見られるが、私の肺の状況では真似はできない。

 

 「えっもう帰りですか」と麓駅で会話した人から声をかけられる。「ええ」と返すと、「本当に山頂まで行ったの?信用できない」とも。こっちとしたら、信用されなくても全くかまわない。登山はあくまでも自己満足。迷犬もそのことを知っているようで、何も言葉を発しなかった。槍ヶ岳を目指し、最後の鎖場が怖くて登れず、肩の小屋で登頂とした人も知っている。へえ〜勿体ないなんて思っている人の中で、金峰山の五丈岩に登っていない人も居るだろう。各自の山頂があり、最高所を踏む技量や速さは様々。

 

 登頂を疑われ(笑)、微妙な余韻を胃に含みながら歩いていると、乗越しのような場所で前から黒い顔が現れた。黒ラブであることはすぐに判り、ノーリードで先行しているのかと思ったら、飼い主は離れた後ろでロングリードでコントロールしていた。8歳と言うので大きさから女の子で間違いない。そしてラブらしくチャカチャカしていた。この後もいくつものパーティーとすれ違う。この日は殆ど好意的に迷犬を見てくれ、すれ違いざまに何度も撫でられながら歩いていた。

 

 帰路は2119高点はショットカットしてゲレンデ内の通路を進む。そしてゴンドラ駅舎上の分岐点に戻る。ここから見える浦倉山側への道は、踏み跡が薄いように見えるが、薄いのはここだけで、山道に入ると一級路の幅で導いてくれる。遮るのは倒木くらいだが、その全てで跨ぎやすいように処理されていた。

 

 浦倉山到着。ここからの須坂側へのルートは通行止めになっていた。三角点は気にしていないと目に入らないほどの端に埋まっている。目立たないためか、割られておらず状況がいい。迷犬に力水を与えたら下山に入る。2回目の登頂だが、野地平側へのルートは歩いたことがなく、そこの踏査も今回の目的であった。笹原の中の奇麗に刈り払いされた一級路を降りて行く。緩斜面になると直線路が多くなり、そこに木道が敷かれている。がしかしだいぶ疲れてきており、締結するボルトのみがニョキっと突き出ている場所も多かった。整備してからだいぶ年月が経つようだった。

 

 すぐに野地平に着くと思ったが、けっこう歩かされた感じでその場所に到着した。観光地であり、人が居ても驚くことはないのだが、実際に枯れた景色の湿地側から声がした時はびっくりした。野地平入口で靴紐の緩みを直し、そこから続く道に備える。この整えたタイミングは正解で、流れが通過し荒れている場所も多かった。常々流れが通るのだろう、U字溝は設置されている場所が目立つ。掘れた場所は地表より4尺ほど低い場所まで抉れていた。

 

 沢を跨ぐと樹林から出てゲレンデ内に入る。道標が点々とするが、見通しがいい時ならいいが、ガスッていたりヘッドライトで歩くような場合は、やや進路が見えずらい場所であった。見通しが良く広い場所は迷いやすいのは定説。リフト麓駅を右に見たら明瞭な林道に乗る。ここは、到着時に下見で歩いた場所なので見知った場所であった。ダート林道を降りて行くとスキー場の駐車場に降り立つ。

 

 賑やかな駐車場となり、全ては数えられないが、40〜50台くらい停まっているように見えた。さすが百名山の最楽コース。県外ナンバーが多く、熊本ナンバーまで見られた。そしてウインターシーズンに向け、ゲレンデの上部で工事がされていた。高い場所の冬は早い。






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