御岳山 929m 大岳山 1266.4m 鍋割山 1084m
奥の院峰 1077m
2020.11.21(土)
晴れ 同行者あり ケーブルカー利用 行動時間:6H13M
@滝本駅6:55〜7:30→(8M)→A御岳山駅7:38→(20M)→B御岳山7:58〜8:00→(94M)→C大岳山9:34〜50→(56M)→D鍋割山10:46〜47→(14M)→E奥の院峰11:01〜02→(39M)→F御岳山再び11:41〜59→(25M)→Gビジターセンター12:24〜28→(5M)→H御岳平(御岳山駅)12:33〜13:00→(8M)→I滝本駅13:08
@滝本駅下のタイムズに駐車。7:00にならないと滝本駅の駐車場は開かないようで6時台は並んでいた。 | @滝本駅はSuicaが使える。 | @ソーシャルディスタンスを保たず並ぶ。このご時世に密。 | @始発に乗る。 |
@ペットの乗車も可。 | 複数頭いると狭い空間。車内はかなり密。 | A御岳山駅から | 宿坊を見ながら参道を進む |
手水の場所にはペット用の水場が設けられている。 | B武蔵御岳神社の本殿を見上げる。 | B一番ケーブルで出向いた場合、早朝だと奥社側には入れない。閉門している。最高所を踏むのは帰り。 | 参道を戻り分岐から大岳山へと進む。 |
奥の院口便所。一帯のトイレは全て「便所」とふられている。 | 水場 | 休憩舎 | 芥場峠 |
このフェンスは最近設置されたらしい。 | 岩に階段路 | 大岳山荘 | 大岳神社 |
岩場は危険個所は無く・・・。 | C大岳山 | C二等点 | Cこの日の食べ物はこれしか・・・。 |
C南東 | C南 | C西 | C標柱上の兎 |
大岳山荘内部。外装の朽ち方に対し内部はまだきれい。 | 分岐から奥の院側へ。 | D鍋割山 | E奥の院 |
E奥の院峰。三角点ではなく基準点。 | E奥の院から見る大岳山 | 奥の院下の社 | 吊り尾根の杉並木 |
F御岳山に戻ると開門していた。 | F最高所の奥社 | F山頂標柱がひっそりと立つ。 | Fここの狛犬はオオカミ。 |
F遥拝む所からは | F奥社が綺麗に望める。 | F極彩色の本殿 | Gビジターセンターに立ち寄る。 |
H御岳山駅に戻る | H御岳平で昼食休憩 | H下り便も混んでいた。 | I滝本駅に戻りタイムズへ。 |
混みあう山を嫌う私は、高尾山や御岳山をしばらく敬遠していた。しかし犬を飼いだしてからは、犬を容認してくれる観光地であり、いつか行かねばと思うようになった。敬遠していた関係で、200名山の大岳山が未踏になっていた。ここを登ると中部圏の300名山は完登となる。長年登ろうとしていなかった事からも判るように、300名山を意識しつつも、そんなには気にしていない証拠でもある。
小倉美恵子さんの「オオカミの護符」を読み、さらには浅田次郎さんの「神坐す山の物語」も読むことができた。御岳山に関し、いい感じに頭でっかちになっていた。講の場所、オオカミ信仰の場所に行ってみたいと思えるようになっていた。登ってから読むのもいいが、事前に読んでおくと、みる観点が違ってくるだろう。机上での事前学習は十分だった。
5時家を出る。関越道と圏央道を経由し、現地には6時40分に到着した。既に駐車場への車列があり、並ぶも全く動かない。どうも時間にならないと駐車場には入れないようだった。すぐ下のタイムスの駐車場が開いており、ここに突っ込む。上の駐車場より70円安い設定になっていた。麓側に行くほどに安くなるようだが、それでも下限は1000円のようだった。7:30発の始発に乗るべく準備をして駅へと登って行く。
7:02滝本駅には既に乗車待ちの列が出来ていた。大人往復は1130円、ペットは520円でSuicaで購入できる。タッチ&ゴーも使えるが、往復する場合は往復チケットを買った方が安くなる。列の前後間隔は400mmくらいでラインが引かれていた。このご時世にしたらかなり狭い印象で、いわゆる密状態で長く列が出来ていた。先頭には英国ゴールデンを連れたご夫妻が居り、後ろの方にも小型犬を連れた方がちらほら見られる。さすが「おいぬ様」の場所。そして犬に優しい観光地。改札を終え車内に入るが、座れない人は立つことになり、信じられないほどに密状態だった。ここは新型コロナに対し特には配慮していないようだった。東京で感染者の多いのは、こんなことからなのかもと田舎者は思うのだった。
7:30定刻通り動き出し経路7分ほどで御岳山駅に到着した。紅葉が見ごろで愛でながら参道を進んで行く。途中から宿坊が見えるようになり、各「講」の専属の宿が書かれている文字から読み取れる。そんな中に宿の「はらしま」の文字が見えた。小倉さんに対し詳しく解説した宿主の場所だった。小説をを反芻するかのように進んで行く。
山門が見える位置になると、そこにある手水にはペット用の水飲み場まで設けられていた。迷犬は喉を湿らすくらいで階段を上がって行く。外気温は15℃と登山するのにちょうどいい。そして天候は晴れ。前日の降雨は高い山は降雪したはずで、ここを遊び場所として正解だったと思えた。がしかし・・・。
武蔵御岳神社のある御岳山は、8時にして奥社側へ入れないよう門が閉ざされていた。最高所が踏めない事となった。来たからには最高所は踏みたい。これでは目の前にニンジンをぶら下げられた状態で食べられないのと同じ。間違いなく開門時間があり開くはず、大岳山まで行く予定でもあり、帰りに再度寄ることとして大岳山への進路を伝う。
天狗の腰かけ杉の場所が奥の院への分岐点。往路に奥の院から鍋割山へのコースを伝うつもりでいたものの、水を汲むのを忘れていた。水場があるのは山腹のルートの方であり、そこを伝って行く。復路はロックガーデン側を進もうと思っていたが、わずかな水汲みミスで歩けない事となってしまった。個人的には水はあまり飲まないが、迷犬に対し無いのは動物虐待と言われてしまう。
奥の院口便所の先5分ほどの場所に水場があり、無事汲むことができた。普通は家で汲んでくるが、現地で得られそうと思うとその作業を端折ってしまう。それで山中で困ることが何度かあり、それが繰り返される為体。ロックガーデンへの分岐を過ぎるとトレランの男女がすれ違った。優しく迷犬を撫でてくれる。少し勾配が強くなると、70代と思しきロートルが終始下を向いて登っていた。
芥場峠では同行者の足が揃うのを少し待ち、ここから先の登山道はやや狭くなる。途中崖地形の場所にフェンスが設置されていたが、支柱の根元には新しいセメント痕があり、最近設置されたものと見えた。鎖を流す方が安上がりに思えるが、だれか足を踏み外した経緯があり、ここまでの施し様なのだろう。岩の階段路を迷犬は楽しそうに登って行く。
大岳山荘がここまで朽ちているとは予想しなかった。場所が東京であり、相応の管理がされ現存していると予想したが、外観は見るも無残に朽ちてきていた。内部探索は帰りとして山頂を目指す。鳥居の先の参道はやや石が抜けた階段路で、上がって行くと御岳神社が待っていた。拝礼をしてから先へと進んで行く。
岩場となると、上から紀州犬が降りてきた。飼い主の若い女性は自分の飼い犬のように迷犬を応援してくれていた。ここまで犬に優しいのは、やはり武蔵御岳神社のおかげだろう。女性はマスクではなく顎にかけるマウスシールドをしていた。マスクをしての登山は苦痛であり、シールドタイプであれば呼吸しやすいと思わされた。山頂までもう僅か。
大岳山登頂。標柱は北側に設置して欲しかった。ちょっと展望の邪魔のような感じ。まあその南側に出ればいいだけだが、大ぶりなそれがかなり幅を利かせている圧迫感のある山頂であった。その上にはなぜかウサギが載っている。賑やかな山頂で、6名ほどの登頂者が休憩していた。そして次々と登頂してきては標柱をバックに写真を撮っている。その様子を見ると、この位置の設置で合っているのかもと思えた。景色がバックで富士山がバック。
持上げた食料はリンゴのみ、それを二人と一匹で分かち合う。だんだんと山頂の密度が濃くなってきたので下山となる。大岳山荘までに3匹の犬とすれ違った。ここまで多いのも初体験。山荘の外壁は朽ちているが、内部に日差しが入り中は過ごしやすそうであった。地元山岳会の集いの場所となっているのだろう。そしてここのトイレもまた「便所」表記であった。便所で間違いないが、最近はあまり見なくなった表記である。
やや狭い登路を、すれ違いしながら戻って行く。そして芥場峠手前の分岐から鍋割山への道に入る。こちらの利用者も多く、その多さからは大岳山への往路利用が多いように感じた。秩父の里山を歩いているような雰囲気の場所。武蔵の国として同エリアだから植生や地形も似てくるのだろう。
鍋割山は道標があって山頂らしくなっているが、無かったら通過点のような場所であった。ここでルートは東を向くが、北の破線路が気になり踏み入ってみるが、ほとんど歩かれていないようだった。奥の院に向け東進してゆく。老齢なおばあちゃんを男性がサポートしながら歩いている。登山ではあるが、講の人らなのだろう。身延山でも同じような風景を見たことがある。日ごろはこんな場所は歩かないが、信心がここを歩かせている。
奥の院到着。二級基準点の所には「奥の院峰」と書かれた山名板が見られた。奥の院の場所ではあるが、しっかりと山の形状を成している。奥の院峰で間違いなく、顕著な高みであるから基準点が設置されたのだろう。南を見ると、先ほどいた大岳山の山塊が見える。失礼千万ではあるが、ここから見ると到底200名山らしくないのだった。さて、あとは御岳山に再度登頂せねばならない。
奥の院から降りると、山腹に赤い祠の場所があった。これが奥の院なのか。山頂に石祠があり、それが奥の院だと思っていたが、社の色と大きさから、山腹のこれがそうなのだろう。奥の院へのアプローチ道は、登山道と言うより参道と言うべきか、やや狭い場所も多いが、吊り尾根の場所などは心地いい杉並木が待っていた。トレランの8名のパーティーがすれ違う。みな迷犬を撫でて進んで行った。
浄水場が見え、往路の道に降り立つ。あわててマスクをするのだが、もうこの辺りからは観光地で、していないと視線が痛いのだった。ザックを背負ったハイカー2割、背負わない観光客8割な感じだった。茶屋の所では賑やかに屯している。新型コロナがここでは嘘のようだった。もしかしたら、東京の日頃がこんなもので、このくらいは日常茶飯事なのかもしれない。田舎にいると人の多さに抵抗があるのだった。
武蔵御岳神社は、外国人の数が尋常でなかった。黒い肌の方、髭の濃い方、青い目の方、金髪の方、異国情緒豊かであった。本殿横の扉は開いており観光客が出入りしている。ここより先は犬は入れない。犬に寛容な地でも、ご本尊の場所には立ち入ることができない。喧嘩するからだろうか・・・。奥の院の遥拝所からは、奇麗な姿の奥の院峰が望めた。奥の院まで行けず、ここから拝んだ人は多いのだろう。奥社の横に通路脇に、御影石で出来た山頂標柱が立つ。目立たずひっそりと立っている。神社としての景観を削がないよう立っている印象だった。これで御岳山の山頂を踏めた。境内で少し休憩をしてから御岳平側へと戻って行く。
昼時となり茶店の中は何処も賑わっていた。そしてペット可の店も多い。賑わいの中で入れそうな店を物色していたが、なかなか適当な場所がなくビジターセンター前まで戻る。せっかくなのでセンターの中に入ってみる。スタッフの女性は、滝本駅前に居るときジムニーで駆けて行った方であった。壁に貼られた各解説を読み、御岳山のさらなる知識とする。大塚山へも行こうと思ったが、次回のために残しておく。
御岳山駅に戻る。御岳平の各ベンチは食堂さながらで、その中で団子を食べている方々の姿が気になった。駅舎横の売店で同じものを求める。少し甘い素材であったが、大ぶりの質量のある美味しい団子であった。次々に外国人がケーブルで上がってくる。うち半分くらいはマスクをしていない。自然な姿ではあるが、周囲からの視線は痛くないだろうか。私は耐えられないのでしている(笑)。
御岳山駅に乗車待ちの列が出来だしたので並ぶ。この時も犬連れの方が多く、前に並んでいた女の子から「なんで犬を連れた方が多いのですか」と尋ねられる。長く説明しても伝わらない気がしたので、「神様がオイヌサマなんで」と伝えると理解したようだった。再び密の車内を経て滝本駅まで戻る。一番便同様に、まだまだ乗車の列が出来ていた。