毛無山         1930m        御飯岳      2160.4m       破風岳      1999m                                  
   土鍋山       2000m   
       
      
 
 
                                                                                                      
   
  2020.9.12(土)


  雨     単独     毛無峠より      行動時間:3H50M


@御飯岳入山口5:14→(11M)→A毛無山5:25→(45M)→B御飯岳6:10〜15→(33M)→C毛無山帰り6:48→(10M)→D毛無峠6:58→(26M)→E破風岳7:24〜32→(34M)→F土鍋山8:06〜21→(43M)→G毛無峠(御飯岳入山口側)9:04
  
 


   
@御飯岳入山口。 A毛無山。風雨が強く耳が・・・。 樹林帯へ入って行く。 倒木地帯
       
胸突きの登り B御飯岳到着 B御飯岳の標識は昔のまま。 B三等点
     
B記念撮影 C毛無山帰り 小串硫黄鉱山の鉄塔 D毛無峠
       
E破風岳 Eこちらは須坂市管轄なので標識にお金がかかっている。 E朽ちた標識に五味池と読めたので南に進んで行ったが、土鍋山への道と合わさらず戻る。 E破風岳再び。
       
破風岳下の分岐 五味池と土鍋山との分岐。 F土鍋山2000m峰の場所 F土鍋山1999.5m地点
     
F1999.5m地点の標識。 F2000m峰に戻る。土鍋が割れてしまっていた。 F本日最終座でヤキソバパン。 Fここも須坂市の標識
       
土鍋山直下の岩場は犬には酷。往路も復路も難儀。 犬は、抱き抱えないと通過は出来ない。 五味池分岐帰り 破風岳下分岐帰り
       
こんな日なので開いていないが、発色がいい。オヤマリンドウ。 毛無峠帰り G毛無峠の御飯岳側スペースに戻る。




 土曜日の関東は全域で雨予報。信州は北の方が晴れ予報だった。北八ヶ岳に入ろうかと準備していたが、志賀高原の方が天候的な負荷が少ないようで、志賀高原の毛無峠に行くことにした。

 

 1:10家を出る。軽井沢から峰の茶屋に上がり、鬼押しハイウェーと万座ハイウェーを繋いで万座温泉へ上がる。経路はあまり気にならなかったが、上信スカイラインを伝うあたりから風がかなり吹いているのが判った。周囲はガスでロービームも消してフォグランプのみで走っていた。毛無峠に着くと1台のみハイエースが停まっていた。風が強く車体が揺すぶられる。風上側の東にフロントを向けたが、わずかな差でしかなかった。夜明けぐらいには収まるといいが・・・と仮眠に入る。

 

 夜明け時刻になるが、周囲はガスに覆われどんよりと暗いまま。霧雨の粒が大きくなり、ほぼ雨と言っていいほどになっていた。雨具を着込み準備をする。志賀高原は午後まで晴れ予想だったはずだが・・・とスマホで確認するも、現地がこうなのだからしょうがない。だからって計画を中止する事もないのですが・・・。

 

 5:14御飯岳入山口から行動開始。横のハイエースは沈黙を保ったままだった。ボックス型なのでかなり揺れているはずである。風速は10m以上15m未満と言ったところか、上州側から吹き上げてきていた。迷犬も少し戸惑いつつ登りだした。ガスの中から小串硫黄鉱山の支柱が現れるとドキッとする。人が立っているかのように視界に入ってくるのだった。下側はザレ地形なので踏み跡が定まらず、毛無山直下付近からハッキリとしてくる。

 

 毛無山登頂。登山道は最近刃物を入れたのか、まだ青いササが枯れたササの上に乗っていた。道幅は広く二人と言わず三人横並びに歩いてもいいほどに広い。この笹原の中を抜けると樹林帯に入る。途中に倒木の折り重なる場所があるが、将棋倒しのように複数本倒れたようだった。既に奇麗に伐採され登山道が確保されている。

 

 コース中盤以降で、勾配の強い場所が連続する。こんな場所は、迷犬は歩くと言うよりピョンピョンと飛ぶように登って行く。山岳地帯のヤギやシカなどもそうであり、四足歩行動物はみな同じなのかもしれない。前回ここを歩いたのは20年前、それでも筋肉に負荷のかかった場所は昨日のことのように思い出せる。ニセピークに踊らされながら北進してゆく。

 

 御飯岳到着。誰にも会わなかったので、ハイエースの主は車の中ってことになった。展望はゼロ。どうしようかこの荒れ模様の天気。土鍋山側へ行かなければここでヤキソバパンを出してしまうのだが、あとでコロコロ気持ちが変わるので、ここで選択肢を減らさぬよう朝食は我慢した。往路を戻って行く。

 

 ガスの中から人が現れるだろうと、前方を気にしつつ歩いていたが、毛無山に着いても人影は無し。もっとも、どんどん天候状態は悪化し、既に雨具の中はずぶ濡れになっていた。まあこれには、撥水能力の落ちた雨具を着ているからでもあった。進退をどうしようか考えていたが、時計を見ると山行を終わらせるにはかなり早い。まだ7時前だった。

 

 入山口に戻るとハイエースは消えていた。毛無峠側に行くと品川ナンバーのボルボが在った。この車は万座ハイウェーで私を追い抜いた車であった。山ヤだったのか、土鍋山側へと入山している可能性がある。そして嫌犬家の可能性もあり気にしつつ迷犬を連れてゆく。

 

 御飯岳側にも在ったが、破風岳への九十九折りの方がオヤマリンドウの青色が多く見えていた。陽が射さないので固く閉じたままではあるが、咲かずとも十分綺麗であった。こちらのコースは20年前の記憶が薄い。理由があり、当時パーティー行動でしゃべりながら歩いていたので、周囲に注意散漫だったに違いない。脳がしゃべることに注力していたはずである。そういう意味では、同じ歩くにしてもパーティー行動より単独行の方が記憶されると思っている。

 

 直下の分岐を右に選び、緩やかに伝って行くと破風岳に到着。御飯岳と違って、こちらは須坂市管轄なので標識が立派。南にわずかに進むと、古い道標がある。ここに薄く五味池と読めたので、土鍋山ルートと途中で合流するだろうと降りて行く。しかしコンパスを見ると南西側に進んでいた。250mほど進み引き返す。破風岳を経由し分岐に戻り、土鍋山と文字の見える道を南へ進んで行く。

 

 こちらの登山道も奇麗に刈られていた。先ほどの間違って降りた道も同様であった。五味池への分岐を通過する。1912高点の最低鞍部まで降りたら登り返し。天気にあまり変化はなく、東からの強い風が依然吹いていた。雨は霧状になったり、やや大粒になったりしていた。ここまでなにも危険個所は無かったが、土鍋山直下の岩場が少し難儀した。私ではなく迷犬が。大岩を飛び越えられず攀じれずクンクンと鳴きだす。1度スリップして5mほど滑落してしまった。落ちてゆく姿を見送るしかなかった。藪斜面を元気に這い上がってきたのでホッとした。岩場は2度抱き抱えて上に持ち上げる。人間なら手を出して落下を止める所作をすると思うが、犬は体を丸め停まるまでの我慢を決め込むのが判った。ここは登りより帰りの方が問題となる。ここを通過すればもう山頂。

 

 2000m峰の場所に土鍋山の標識がされ、ここに1999mと記されている。南側の三角点の場所に行くと、標識には2000mとある。たしか20年前もこの標識は見ている気がする。2000m峰に戻り休憩とする。ヤキソバパンで朝食とし、食べながら直下の危険個所を回避できないものかと、右往左往しながらササの中を潜っていた。その途中気づいたことがあった。山頂の北側はキジ場になっていた。残るテッシュを見て動き回るのを止め、往路通りに戻ることにした。あと、山頂の土鍋は割れてしまっていた。普通に置かれているだけなら割れないだろうもの、残雪期に雪解け水が内部に入り、それが凍って膨張して割れたのだろうと思えた。下山。

 

 岩の場所は迷犬も判っていて自分なりにう回路を見出そうとしていた。しかし崖地形で逃げ場はなく、抱きかかえて降ろしてやる。抱き抱えるにしても足場が悪く、こちらが滑落しそうな場所でもあった。ここを通過すれば、もう全て安全地帯。クマでも出てこなければ・・・。

 

 途中の泥濘地形は足場を選ぶこともなく中央突破。もう十分濡れているので気を使う必要が無かった。破風岳下の分岐からは、少しオヤマリンドウを撮影してゆく。いい表情をしていても風上側にはレンズが向けられない。こんな日になるのなら防水カメラを持ってきたのに。雨に気を使うカメラで終始記録していた。九十九折を降りるも、毛無峠さえも見させてもらえない。

 

 毛無峠にはまだボルボが停まっていた。後ろを通過し駐車場所に戻る。リアハッチを開け着替えるのだが、東側を向いていて助かった。逆だったら着替えも儘ならなかっただろう。迷犬も全身を奇麗に拭き上げ足も洗い帰路に。

 

 帰りも万座ハイウェーの選択もあったが、この場所から高山村側に下ったことがなく、ルートを知っておきたいので長野周りで戻って行く。湯沢林道を降りて行く途中、大平山の西側あたりでガスの中から抜け出し、そこより下は晴れていた。この日は上だけ雨だったのだ、もっと言うと、あえて雨の場所を選んで遊んでいたのだった。




 
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