八柱山        2114.6m                      
       
                                                                                                      
   
  2020.8.1(土)


  曇りのち雨     単独      八千穂高原自然園から往復     行動時間:2H33M


@大河原峠線入口5:18→(27M)→A風穴分岐5:45→(9M)→B入山口5:54→(42M)→C八柱山6:36〜44→(27M)→D林道に降り立つ7:11→(10M)→E風穴分岐帰り7:21→(2M)→F風穴7:23〜24→(27M)→G戻る7:51 
  


 
@花木園前からスタート。車で入れそうだが・・・。 すぐにチェーンゲートがある。 林道名は、「林道大河原峠線」 ゲート横に道標が見られる。
       
経路の林道はダートだが広々。富士山麓のような雰囲気。 A風穴は帰路に寄ることにする。 水無川の支流は美しい。 B林道からの入山口
     
B入口の道標 刈り払われているが、刈り高さが高く足に引っかかる。 勾配が強くなる。 尾根に乗る
       
尾根上の直線的なルート。 奇岩は老猿の顔のように見える。 C八柱山到着。 C二等点
       
C昔の標識は朽ち、赤い標識が打たれている。 C東側の展望。雲海。 C記念撮影 C雨池側への道
     
Cコリメーションとは・・・初めて知る語句。調べてみよう。 Cフィレオフィッシュバーガーと。 帰りにニュウ側が少し見える。 尾根からの下降点。尾根道は消滅のよう。
       
山頂標識と同じ仕様の「火の用心」。 刈り高さ。迷犬も歩き辛そうにしていた。 D林道に降り立つ。 水場
       
ガスで視界は70mくらい。 E風穴へと向かう。 F風穴にもこの標識が見られた。 F風穴には入ることができる。
       
F内部にはヒカリゴケ 林道に戻る。 往路に見落とした朽ちた標識。左上の柱に縫われていたのだろう。 トリデロック遺跡なるものがあったよう。
       
林道横にマレットゴルフ場の歩道が見えてくる。  G林道入口に戻る。  G新型コロナの為、マレットゴルフ場は休止中。  G広い駐車場は、がら空き。




 秋雨のような週中を経ての土曜日となった。その土曜日も午後からは雨予報で、午前中勝負の日となった。ちょろっと登れそうな北八ツの八柱山に行くことにした。花木園からのコースタイムは3時間とあるが、経路は半分は林道であり、そこまではかからないだろうと読図する。そして本来は、雨池を経由した周回が面白そうであるが、金曜日の降り続いた雨を思うと湿地通過は難儀するのが判る。天候を考慮するとピストンとなろう。

 

 2時家を出る。西上州は雨で、トンネルを抜けて佐久も雨だった。佐久でコンビニに入るも、店員が不機嫌そうな顔をしていた。ましてやヤキソバパンもない。代替のパンを買い車に戻って気づいた。マスクをして入らなかった。そんなくらいで不機嫌にさせてしまう世の中になってしまった。前日で夜間工事は終わり、中部横断道はこの日から夜間通れるようになっていた。関越道から上信越と繋いで、高速に乗ったまま麦草峠への入口に来れるのだから便利になったものである。ゆるゆると登って行くと、茅野側からの車か割とすれ違う。多分ナビがこの道を選ぶのだろう。国道であるから。実際に佐久穂から茅野へ、茅野から佐久穂へ抜けると、それだけでけっこう疲れる道だった。

 

 1時間40分で自然園前に到着。マレットゴルフ場の駐車場が大きく空いているので突っ込む。外気温は14℃で秋らしい温度になっていた。そしてここに来ると路面は乾いていた。下界にガスが垂れ込めていたようだった。仮眠に入るも、やはり行き交う車はこんな場所にしては多い印象だった。通過するのが走り屋じゃないことは幸いしていた。
 

 5:19行動開始。林道り口の花木園には、新型コロナの影響で休園と貼り紙が出ていた。駐車したことを少し気にしたが、おかげで後ろめたい要素が無くなった。この入り口からは、車が入って行けそうに見えるが、20mほど先にチェーンゲートが在る。ここに八柱山表記のある道標が立っている。林道名は「大河原峠線」と言う事も知る。少し進むと東側にシラカンバの伐木されたものが堆積しており、道向かいの西側にはフェンスが続く。足を進めると、スーパー林道並みに路面幅が広くなり、これを見て、何となく観光道路を造ろうとしたように思えた。ダートであるが閉所感がなく歩き易い。ただしガスで視界は80mくらいだった。そして周囲にシカの多い事。警戒音がすぐ近くの藪から聞こえ、歩きながら道を横切るシカを何頭も見る事となった。

 

 進路左に風穴の道標を見る。この存在は知らずに来ていたので帰りの楽しみとする。1718高点前後で、向かう先に八柱山らしき円錐形の高みが見える。周囲は緩斜面地形で、何となく富士山麓に居るような印象であった。1745高点の場所は、橋で水無川支流を渡るのかと思ったが、流れを導水管で逃がしているようで地続きで渡って進む。支流は苔むした岩が多く、そこに流れがあるのでずっと見ていられるようであった。

 

 林道が大きくカーブする突端から、八柱山への道標があり山道が始まる。夏以前に刈払いされたようで、枯れたササが見られる。その茎が地上高150mmくらい残っている。雑草は高刈りした方が回数を減らせると聞くが、登山道においての高刈りは歩き辛い。刈ってもらっておいて文句を言うのはお門違いではあるが、同じ刈るのであれば地面に近い位置で刈った方がいいと思う。迷犬は針の筵を歩くかのようにぎこちなく歩いていた。分けるには硬く、雪に押され麓側に向いているので登りにやや負荷となっていた。それでも少しの我慢で登山道上からは笹は消える。代わりに急登斜面となり、九十九折りをせず直線的に登って行く。

 

 尾根に乗り上げる。東側からの道も在るはずであるが、使われなくなったようで道形は見られなかった。ここからも尾根上を直線的に登って行く。八ヶ岳の東面のコースは直線路が多い。前週もそうだった。進路右手に奇岩が立っている。下から見上げると、老猿の横顔に見える。近くに行くと、その基部は浸食により削られたようになっていた。曇り空で白いばかりであったが、東から日差しも出てきて、少し空も青さが出てきていた。

 

 八柱山到着。20年ぶりの登頂である。視界に邪魔な人工物があるが、相変わらず撤去されずに立ったままになっていた。施設にはコリメーション設備と読める。こんな語句を使う事はなく、すぐにスマホで調べる。そう言う事か。今後も使う事はないだろう。20年前も見ているが、これらの文字を見ても興味を持たなかったのか・・・いや無線交信に一生懸命で気にしなかったのだろう。東側は雲海が広がり奇麗だった。富士見の場所であったはずだが、今はどうなのだろう。北も少し開けているがガスで真っ白だった。ここからは雨池はわずかだが、その先に湿地は雨の後に通過したくない。往路を戻る。

 

 下りながら南を見ると、前週のニュウ側の高みが一瞬見えた。下降点まで戻るも、やはり尾根道は消滅しているようだった。時間的に誰か登ってくるかもと気にしつつ降りて行くが、林道までに気配なし。周囲は木々に溜まった霧の露が、ボトボトとササに落ちる音が続き、雨が降っているかのようであった。少し晴間もあったので好天に向いているのかと思ったが、高度を落として行くと湿気がどんどん高くなり、霧の粒が大きく感じられるようになった。

 

 風穴分岐からは風穴に向かう。直線的な道ではなく、林道を背にして少し左に向かって行き、後半を右に向かう。経路の中間地点には古い道標があり、現地には行政の解説表示があるので、すぐに場所が判る。ここにも八柱山に在ったのと同じ仕様の標識が縫われていた。風穴の中は、この時期は外気との差があまり感じられず、冷たくも暖かくもなかった。洞内の地面にはうっすらとヒカリゴケが輝いていた。林道へ戻るが、水平移動なので、往路も復路も片道2分ほどだった。

 

 ダート林道を戻って行く。林道の左側に往路に気づかなかった道標が見えた。標柱と表示があり、元々は標柱に縫われていたものと判る。熊の仕業か、中央で折られた状態であった。この場所からわずか1分ほどの場所にトリデロック遺跡の解説板がある。野草の中に埋もれ、字が小さいので肉眼では読めず、カメラのズームで読むほどだった。周囲も野草が蔓延り、何処がどうなのか全く判らない現地となっていた。もう一座、簡単に踏める場所を予定していたが、雨具を着ねばならないほどに雨粒が大きくなっていた。

 

 花木園に戻るとちょうど、道向かいの売店がシャッターを開けたところだった。新蕎麦と見える。八ヶ岳の新蕎麦も食べたいが、まだ朝の時間で売店もこれから準備。着替えているとどんどん降りが強くなり、何も悩まず麓へ降りてゆく。





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