山の神の丘 1310.5m 高岩山(牛頭山) 1157.4m
2020.2.15(土)
晴れ 単独 栗木平から周回。 行動時間:4H15M
@早滝入口6:41→(11M)→A早滝分岐6:52→(7M)→B早滝6:59〜7:00→(6M)→C早滝分岐帰り7:06→(13M)→D渡渉点7:19〜24→(45M)→E御荷鉾スーパー林道(栗木平分岐)8:09→(24M)→F山の神の丘8:33〜 40→(48M)→G塩沢峠9:21→(26M)→H高岩山9:47〜48→(22M)→I塩沢峠再び10:10→(20M)→J崩落地迂回10:30〜40→(16M)→K栗木平早滝入口10:56
@早滝入口 | 最初の分岐 | A早滝分岐 | 沢の中の散策路は荒れている。 |
B早滝 | B早滝下で冬に沐浴? | C分岐帰り | D渡渉点は、見える中央の尾根にロープが垂れている。 |
Dロープの垂れている尾根を登っている。 | Dロープの上側には炭焼き窯跡が在る。 | D対岸へ渡るのが正解。 | 栗木平への廃道分岐 |
鉄塔の上で小尾根に乗る。 | E主尾根を跨いで御荷鉾スーパー林道に乗る。 | Eトレイルの標識 「栗木平分岐」 | スーパー林道はツルツル。 |
スーパー林道から浅間山 | 管理棟 | 山の神の丘南の、林道からの入口。 | F山の神の丘。右奥にアンテナ施設。 |
F山名標識は無く、三角点名のこれのみ。 | F三等点 | Fヤキソバパンと | F山の神の丘の三角点は、最高所より少し低い場所に埋まっている。 |
F航空測量(撮影)用の台。 | 山の神の丘山頂部と展望台との間に石碑がある。 | 山の神の丘展望台。 | 双眼鏡を覗くと富岡市側がよく見える。 |
連絡先 | 展望台から東・西御荷鉾山。 | またツルツル | G塩沢峠 |
林道を離れ山道に | オドケ山を示す道標 | 作道された道は左に。今は右を伝っている。 | 高岩山東側のコルに北面から巻き上げる。 |
高岩山東尾根 | H高岩山 | H三等点 | H山頂標識は無く、この道標のみ。 |
H五円リボンとフジオカTK氏の荷紐が見られる。 | 高岩西側の岩峰 | 岩峰の上 | ニホンジカ調査のカメラ |
スーパー林道に降り立つ | 1117高点東からの破線ルートの様子。 | I塩沢峠再び | I塩沢峠の祠 |
I塩沢峠から両神山側。 | 工事現場。吹きつけるコンクリートを練っている。 | J900m付近の大崩落地。 | J歩行なら高巻きで通過できる。降り口の西側は梯子。一帯は伐木中だった。 |
崩落地(伐採地)の西側のバリケード。 | 栗木平に戻る | 道標 | K早滝入口に戻る。右に廃墟。 |
山の神の丘が気になっていた。「山の神」を重んじるのは山ヤの常であり、その名前の付いた場所であり一度は訪れておきたい場所であった。御荷鉾スーパー林道を使えば、北からわずかな距離でアプローチできるが、それでは楽をし過ぎで山の神に申し訳ない。礼儀正しく下から上がってこそ、山の神も受け入れてくれるだろうと思え、旧万場町の栗木平から登ってみることとした。
南牧から上野村に向かう途中、桧沢に「湯の沢炭小屋」があるのだが、通過する時間にはトラオさんがパンを焼いている。明かりが灯り人影が動いていた。上野村に入ってもプラスの5℃と暖かく、八幡橋から塩沢ダムを経てゆく道も凍っておらず助かった。栗木平の一軒家を右に見て早滝側へと降りてゆく。滝への分岐点にも家屋が在った様だが、完全に崩壊していた。分岐から早滝側へ入り、橋手前のスペースに車を停める。ここには駐車スペースがあるようにエアリアに書いてあるが、それが現地の何処を指しているのか判らなかった。
6:41迷犬を連れて行動開始。橋を渡って林道幅を進み、二つ目の橋は渡らずに右に見える巡視路道標がある道を選ぶ。7分ほどで早滝への分岐になり観瀑しに折れてゆく。鎖場があるものの犬連れでも問題は無かった。通過の可否は犬にもよるとは思うが・・・。ルートが沢筋になると、どこを進めばいいか判らなくなり、ごろごろ転がる石に乗ったり跨いだりしながら滝を目指して行く。遠巻きに見えているのでもう判っているが、氷瀑にはなっていなかった。この暖冬ならしょうがない。
早滝到着。何を思ったか、迷犬は滝つぼ下の沢の中で胸まで浸かっていた。よほど水が好きなのか、耐寒性があるのか判らない。こちらはその様子を見ているだけで寒くなれた。観瀑したら往路を戻る。左岸側に道が在ったようで、復路に何となくそれが判った。分岐点まで戻り「作業道」と書かれた巡視路側へと進んで行く。
早滝の分岐から山道を13分ほど進むと、ロープを流している場所がある。てっきり、ロープの縛ってある細尾根を登るものと思い這い上がって行く。上に行くと炭焼き窯跡があり、人の気配が感じられる場所で、ここまではルートは合っていると思えた。しかしその先が全く道形が見えなかった。立ち止まりじっくりと斜面を見るも、それらしい跡は無い。渡渉だったのかと、振り返り対岸を見るとマーキングが見えた。向こうだったのか・・・ロープに誘われてしまった。
渡渉点からははっきりした山道が続き、15分ほど進んだ場所に分岐が現れる。道標が在った様だが文字は消え判読できず、今はただの板切れ状態で落ちていた。左側の道には、丸太が通せんぼするように置かれていた。それを見て右側の道を選んで登って行く。ここには巡視路道標も在った様だが、齧られ根元部分だけ確認できる。ここから九十九を切るルートを経て15分ほどで鉄塔の立つ場所で尾根に乗り上げる。ここには道標があるが、下山側のみ示すものであった。エアリアには白鳥岩分岐とあるので、岩に行ける道が在るものと思い寄って行こうかと思っていたのだが、気にしていたもののその分岐点が判らず、いつしか長く西進したかと思ったら、御荷鉾の主稜線に乗り上げ、北にツルツルテカテカの御荷鉾スーパー林道が走っていた。
林道に出合った場所にはトレランの標識があり、ここが「栗木平分岐」と書かれていた。凍った林道にはホイールローダーが通ったのか、広いスパンでの金属チェーンの新しい痕が刻まれていた。迷犬には雪の上の方が歩き易いと指南しているものの、彼は好んで凍った上を歩いていた。見ているとグリップせず何度も転んでいた。こんなに犬が転ぶのかと思うほどで、滑りながらグリセードーを楽しんでいるようにも見えた。
管理棟西の東屋付近からは黒内山越しに白い浅間山が奇麗に見えていた。ここから見る浅間山は外輪と言うか火口の形状が良く判る。管理棟からは山道を選ぼうかと思ったが、楽をしてそのまま林道を進む。そして山の神の丘南側には地図に描かれない入り口があり、ここから取り付き北進して行った。山の神の丘を北からアプローチしてしまうと、大チョンボして登頂したようで後ろめたく、この南からの分岐路はありがたかった。
山の神の丘は、その名の通り丘のようなこんもりとした地形だった。意外だったのは、山名板が設置されていなかったこと。その代わり、三角点名が記された表示がされていた。下の方にコールサインのサフィックスレターだろうか「SJM」とある。交信したことがあるような記憶がある。この山頂を少し味気ない雰囲気にしているのがアンテナ施設であった。展望が得られない場所で、より近場のそれらが目に入ってしまう。迷犬とヤキソバパンを分かち合う。犬と人間とで2:1くらいの比率で、だんだん食べられる量が目減りして行っている昨今。他に何もないかと探すと、最近では珍しい航空測量の台が残っていた。
北に降りてゆくと薄い石板が3つ並び、「三笠山大神」「御嶽山大神」「八海山大神」と刻まれていた。これが在るために山の神の丘と名前が付いたので間違いない。全て北が表となっており、会場地区の方が設置したのだろうと予想する。北に降りてゆくと東屋が現れ展望が良くなる。この地形とこの仕様、構造物こそ違うが伊香保森林公園の東側にあるつつじが丘展望所にそっくりに思えた。設置された双眼鏡を望むと富岡市街がハッキリと見えていた。
林道に降り、再びツルツルの林道を進んで行く。小峠からの林道と合流し、すぐ先で林道名無村線が上がってきている。主稜線を林道が跨いだ場所で白鳥岩側への道が分岐し、塩沢峠では万場側への通過に際し通行止めとされていた。栗木平までは入れたので、そことこの間の何処かで不通箇所が在るようだ。峠からは東進し、1117高点峰の東側で林道を離れ尾根に取り付く。ここにはオドケ山を指す道標が見られた。作道された場所ではあるが、現在はその階段路の横を歩く場所も見られる。せっかく作ったのに階段間隔が微妙なのか皆使わず、階段路じゃない方が今の本道となっていた。道は高岩山に突き上げるのかと思ったが、手前に岩峰があるせいか北麓を巻き、東側のコルに乗り上げてから戻るようにアプローチする。このコルに来て初めて「高岩山」の文字を見る。急登を登って行く。この御荷鉾山塊はこんな場所が多い。
高岩山登頂。突頂に三角点が眠り、ここにもオドケ山を示す道標はあるのだが、山名板の設置は無かった。かなり以前の登頂なのだろう、フジオカTK氏の荷紐が何とか確認できる。その横には久しぶりに見る五円玉リボンが縛られていた。西に降りてゆく。岩峰も登ってみたが、そこから西へは降りられず、東に戻って北へ下って行くと、そこにはニホンジカに対するセンサーカメラが設置されていた。このカメラ、以前は何があるのだろうと覗き込んでしまったことがあったが、今はそんな失態はしない。この西側で山道を伝わずに林道に降りてしまう。
塩沢峠に戻り両神山を望みながら万場側へと降りてゆく。塩沢峠は5回ほど通過していると思うが、ここの石祠を見たのはこの時が初めてであった。牧場跡が東側に広がるが、ここは馬が放牧してあったことが注意看板から判った。降りてゆくと工事の音が強くなってくる。工事個所が不通原因の場所となると思っていたが、その場所に行ってみると、林道は健常で山手斜面にコンクリートを吹き付ける工事をされていた。作業員の一人が「あんちゃん、この先は通過できないかもしれないよ」と教えてくれる。いつまでも「あんちゃん」と呼ばれる。
標高900m付近の林道で大崩落となり、“何とか通れるだろう”と軽く考えていた中では少しブルーになった。大きく林道幅全体が落ちていて、崩落地内の通過はまずできないのが判った。山手側を見るとう回路なのか擁壁の上に手すりが造られている。少し戻り擁壁の上を進んで行く。進んだ先には梯子が設置され下に降りられるようになっていた。人間だけなら降りるのだが、迷犬には無理だった。下に降りずにそのまま西に進む選択しかない。その時、進む側で大木が倒れた。この時は枯れ木がたまたま倒れたのかと思っていた。気にしつつ進んで行くと、作業員が上に居て伐木しているのが判り、「通っていいですか」と聞くと「ダメ、上に行って」と戻ることを促す。と言っても犬が・・・。無視して倒木の中を西に進む。それにしてもチェーンソーの音がしない中、先ほど倒れてきていた。洋風にフェリングレバーで倒していたのだろう。
夥しい伐木を跨ぎ西に進んだ先、下に見える林道にバリケードがされ、そこに先ほどの作業員の車が置かれていた。真新しい踏み跡が伝うことができ林道に無事着地。この付近全体の伐木量はかなりのもので、金銭的に個人的には無理であり、途中の看板を見て納得できた。県有林と書かれていた。ちょうどヘヤピンカーブ一帯の広葉樹が伐木の対象であった。ヘヤピンカーブが終わり西への直線路を辿ると、一軒家が見えてきて栗木平に戻る。分岐から西に下って行きスタート地点へ戻る。