芳ヶ平        1832m        横手山      2307m                 
       
                                                                                                      
   
  2020.8.1(土)


  雨     単独     渋峠から      行動時間:3H32M


@渋峠9:18→(26M)→Aダマシ平9:44→(27M)→B芳ヶ平10:11〜45→(65M)→C渋峠再び11:50→(25M)→D横手山12:15〜19→(10M)→E横手山頂ヒュッテ12:29〜36→(14M)→F渋峠12:50 
 


   
殺生ゲートは、この日も8時には開門しなかった。開いたのは13:30。万座ハイウェイで往復。 @渋峠から 沢のような登山道で、管理されているものの足場の悪い場所が多い。 Aダマシ平
       
Aダマシ平全景 上から見る芳ヶ平ヒュッテ 階段路が連続する。ツルツルで犬は何度も踏み外していた。 支流を木道で渡る。
     
湿地分岐 B芳ヶ平ヒュッテ。到着時は小屋内の掃除中だった。 Bドッグラン付きヒュッテ B野営場側を開放してもらい・・・。
       
B野営場 Bキスゲが纏まって咲いている場所がある。 B野営場のテーブルに綺麗なキノコが・・・。 Bヒュッテ前の大日如来。入山村と彫られている。
       
B1832標高点付近。 ワタスゲは雨に濡れこんな感じ。 アキノキリンソウ 池塘
     
コバノギボウシ 道標はコースを三等配している。 ダマシ平帰り C渋峠再び
       
リフト利用者に見下ろされながら登山道を登る。 D横手山 D二等点 D標高は修正されている。
       
D雨が上がらず濡れたまま。 西(リフト山頂駅)側の山頂標識 E横手山頂ヒュッテ。マスク必須。 Eベンチでしばし休憩。
       
F渋峠に戻る。 F渋峠ホテルの焼きたてパン。




 7月30日(木曜)に芳ヶ平に行こうと思って出向いたが、この時は志賀草津道路の情報を細部まで調べ切れておらず、殺生ゲートが濃霧により8時に開かず断念した。この日は12時半に開門したのだが、そんな遅いのでは山行にならない。計画中止となった中で、一つ有益な情報が得られ、開門条件は「草津白根山頂が目視できること」と知った。

 

 8月1日(土曜)で関東の梅雨明けとなった。中一日を経て再度草津側ゲートに行く。リベンジとかリトライとかになるのだが天気予報からは、今日は大丈夫だろうと予想できた。5時15分に家を出て、7時15分に殺生ゲートに到着した。既にレジャーカーが2台停まって待っていた。しかし天気予報とは別に現地は思いのほかガスが覆っていた。まあこれが山の天気。草津町のサイトを確認すると木曜日より5分早く「不通」を発表していた。それでも8時まで待つ。ゲートは開かないまま8時2分になると、草津町の防災放送で不通を告げた。二度目の正直であり、頭を切り替えてすぐに万座ハイウェイに転進する。最初から万座ハイウェイを選んで深夜に入れば無料だったかもしれない。1070円を払い万座温泉を経由して志賀草津道路に乗る。

 

 長野側から入っている人だろう、草津側が不通になっているにしては各展望地に車が多い。そしてなにかイベントがあるのかビッグアンテナを立てた無線家の姿がたくさん見られる。濃霧の中をヘッドライトを灯しながら渋峠を目指す。外気温は14℃だった。梅雨明けを体感してのこれならいいが、梅雨明けの暑さを体感しないままここに来ているので、まだ梅雨のままのような感じであった。

 

 渋峠に着くと、横手山側へのリフトは既に動いていた。雨なのに乗る人は居るのかと不思議な光景であった。雨具を着込み9:18行動開始で芳ヶ平へと向かう。最初は緩やかな登山道だが、次第にそこに水が溜まっているのが目立つ。ごつごつとした大ぶりの岩に乗りながら降りて行く。迷犬も2週ぶりであり、嬉しそうに歩いていたが、粘土質の地形に足を取られ歩き難そうにしていた。

 

 ヒュッテまでは2.7km、その三分の一の距離で道標が立てられている。九十九折を降りるとラダー場の階段路で、ここもよく滑る。爪を立てずに肉球で体重を保持している迷犬は、滑りバランスを崩し何度も踏み抜いていた。板の下は700mmほど掘れており地表に足が着かず可哀そうであったが、ここを行かねば到達できない。水平が保てず足場が斜めになった場所もあり、人間にしてもゆっくり足を出さねばならないところも出てくる。

 

 だまし平の下側で、やっとガスの中から赤い屋根が見えだしてくる。城壁のような草津白根側に対し、雲上庭園のように平らな湿地が広がっている。全景は見えないまでも、美しい広がりであった。階段路で踏み抜くので、迷犬も頭を使って脇の草地を歩くようになっていた。どちらも歩き辛そうだった。

 

 大沢川の支流を跨ぐと湿地の入り口で、ヒュッテまでは水平動が続く。紫のコバノギボウシが目立ち、アキノキリンソウが咲き乱れる。雨でなければふわふわとした綿毛が見えたはずであるが、ワタスゲが雨に縮こまっていた。湿地側は犬は立ち入り禁止と情報があったので横目にするだけで通過してゆく。各池塘が鏡のようであった。

 

 芳ヶ平ヒュッテ到着。ヒュッテ内に居るオールドイングリッシュシープドッグが気付いて吠えている。しばらくして管理人が箒を持ちながら出てきた。木製の床をきれいに掃き掃除していた。それを見てドロドロの足では申し訳なくて入れないと思えた。まあコロナの最中であり、リスクを減らすには入らない方が良いとも思えた。管理人が「野営場に誰も居なかったら放していいですよ」と愛犬家らしく気遣ってくれた。お言葉に甘えて野営場へと進む。

 

 野営場には昭和な雰囲気のテーブルベンチが並ぶ。北側の少し下がった場所に群生してキスゲが咲いていた。野営場の南には見下ろす位置に大沢川の流れがあり、ここは湿地だけではなく流れもあるので涼やかさを後押ししてくれる。時折太陽の暖かさを感じるものの、降り止むことなく雨具が脱げなかった。ヒュッテが目標点であったが、地形図には標高点の場所があり、大沢川を渡って標高点を取っている分岐点付近まで行って目的地登頂とした。

 

 芳ヶ平に車が入れるとは知らなかった。真新しい四駆がヒュッテ前に置いてあった。そして「渋峠の道は荒れていたでしょう」と管理人は言っており、あまり渋峠側へは歩いていない様子も把握できた。無知なもので、生活物資は渋峠から足で運んで生活していると思っていた。このご時世にそんなことはないか・・・犬2頭分のえさだけでも重いのに。無知過ぎた(笑)。

 

 往路を戻って行く。こんな天気だと誰も来ないかと思ったが、3名とすれ違った。そして渋峠近くですれ違わなかった雨具を着た方が背中を向けて2名歩いていた。足があまり汚れていなかったので、途中で引き返したようだった。引き返す勇気がある人が羨ましかったりする。

 

 渋峠に戻り、リフト下を横手山へと登って行く。ツアーなのかホテルのレンタルなのか、揃った雨具を着ている人がリフトからこちらを見下ろしていた。ここの公式コースタイムは5分となっている。歩いて5分で行けるはずはなく、リフトを使うのを公式ルートとしているようであった。中継駅の場所から南に折れて最高所を目指す。水が溜まり泥濘の場所も待っていた。

 

 横手山神社の場所で久しぶりに二等点を拝む。僅かに割られているが、こんな観光地にあっては奇麗な状態で残っている。南側が見通せる場所であるが、バイクの音のみ上がってくるだけで展望ゼロ。本当の最高所は少し西側となり、そこの標高が祠の基部に打ち付けられていた。西に進んで行く。泥濘回避用にビニール素材が敷かれているが、そこに水が溜まりバシャバシャと進んで行く。鳥居を潜ったら観光客の声が聞こえだす。リフト山頂駅を右に見て進むと横手山頂ヒュッテがある。団体客がお揃いの雨具を着て記念撮影している風景があった。依然晴れる気配なし。

 

 ベンチに荷物と迷犬を残し横手山山頂ヒュッテに向かう。コロナのせいで後追いできるように記帳のノートが置かれており、注意書きとしてマスクをするようにと掲示してあった。観光客なら持ってくるだろう。登山者なのでマスクは持たない。タオルで口を押えてもいいと書いてあったが、片手で押さえて物品授受と支払いは難しい。諦めた。迷犬へのご褒美にソフトクリームでもやろうと思っていたが、天気もこんな感じなので諦めた。ここからの帰路は林道を通ろうと思っていたが、現地には進入禁止と書いてあり諦め、往路を辿る。往路はリフトのスピードに勝てなかったが、下りは山頂駅発の人に対しかなり差をつけて麓駅に到達した。

 迷犬は、これで2000m峰6座目となった。横手山頂ヒュッテのパンが買えなかったが、渋峠に建つ渋峠ホテルでも焼きたてパンを売っており、焼きたてのあつあつを入手することが出来た。リフト麓駅のベンチで迷犬と分かち合う。





 
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