ヤハズ山        1180m       モロコシ山       1183m      コブタ山       1316m  
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2021.1.9(土)


  晴れ    単独     鈴ヶ池林道入口から     行動時間:2H36M


@鈴ヶ池への林道入口分岐6:15→(7M)→A林道終点(ヤハズ山登山口)6:22→(34M)→Bヤハズ山6:56〜57→(10M)→Cモロコシ山7:07〜09→(36M)→Dコブタ山7:45〜51→(12M)→E1215高点東で林道に乗る8:03→(41M)→F舗装林道に出る8:44→(7M)→G戻る8:51
                       


 
@鈴ヶ池への林道分岐点に駐車してスタート。 途中のモロコシ山への入山口。 A林道終点地。鈴ヶ池への散策路入口。 Aヤハズ山への道標
       
1030m付近。散策路が続く。 1070mの肩に道標。 Bヤハズ山 B標識類はなし。
   
ヤハズ山の東側は細尾根に露岩が並ぶ。道形が薄い。 モロコシ山西側直下から。 Cモロコシ山 C道標はあるが山名板は無かった。
       
Cモロコシ山から鈴ヶ岳(左)とコブタ山(右)。 Cモロコシ山からヤハズ山。 C温度センサー? C最高最低温度計
       
モロコシ山の東側で、道形は尾根の北側を進む。ここから尾根へ。 1120mの峠 コブタ山北西斜面に道形は見られず。 Dコブタ山
     
DGさんのテプラ標が見られた。「コブタ山」「児双山」と二つ。 D「子双山」 D祠でも在ったのだろうか、石積みがある。 D小さく招き猫。
       
Dヤキソバパンと コブタ山の東斜面はササの植生。 E1215高点東で林道に出会う。 林道から見るコブタ山。見るからに二コブ。双子山の間違いなんじゃないだろうか。
       
林道終点からの山道  谷を跨ぐ所から道の場所が判らなくなり、この石碑で復帰。  清滝不動明王。流れは無し。  辺りに岩穴が目立つ露岩が多い。 
       
山道から林道幅に乗る。  さらに広い林道幅に出合う。  F舗装林道に出合う。新しい案内図。  G出発地点に戻る。森林組合の車が鈴ヶ池への林道を塞いでいた。




 しばらく赤城山系に入っていないので、どこかに未踏峰はないかと探していた。と言っても、もう地形図や山名事典に読める場所は全て踏んでいるので、その他のマイナーピークとなる。赤城山系の地形図を見ると、いくつもの無名峰的高みがあり、その一つ一つを具にグーグルの衛星画像で拾ってゆく。最近はこの作業が多い。すると、山系の西側に面白い名前の場所が見つかった。モロコシ山と子双山。誰かが適当に付けた名前なのかと思うのだが、現地には行政設置の道標まであるようだ。こんな珍名山に登らない手はない。

 旧の勢多郡は赤城村に位置し、モロコシ山は赤城キャンプ場の散策適地のような位置取りであるが、残念ながら2020年末でキャンプ場の運営は中止されてしまった。目ぼしい駐車余地がキャンプ場だったのだが、こうなると現地で探すしかない。あとは、日本海側に大雪をもたらしている大きな寒波の最中、やや標高の高い場所であり、ここも新雪が乗っているだろう事が予想できる。車がどこまで上げられるかでも行動が違ってくる。全ては現地で判断となった。

 4時15分に家を出る。西上州はマイナス4℃だった。経路の榛東村ではマイナス1℃を示す。やはり西風や北風を受けない地域は幾分暖かいことが判る。そして渋川市の現地に入ると赤城おろしを感じさせてくれるマイナス11℃を示していた。赤城キャンプ場へと導く道標があり追ってゆく。キャンプ場廃止となったら撤去されるだろうから、一本道ではないので少し迷うことになるだろう。もっともカーナビの時代なので不都合は少ないだろうけど。キャンプ場が近づくと積雪量は100mmほどとなり、新雪にタイヤを取られながら登って行く。

 1時間で現地入り。キャンプ場に入れないようチェーンがされていた。林道の前後に余地がなく、麓側に戻ってY字分岐点で仮眠をして夜明けを待つ。ここからスタートするつもりで居たが、鈴ヶ池への林道入口も見ておこうと、少し白み始めた頃に上がって行く。そしてその鈴ヶ池への林道にも入って行く。本格四駆ではないので、積雪量に注意しながら慎重に進んで行く。この林道も余地が少ない道幅だった。経路を精査すると、この林道入口分岐に1台は置ける。林道入口に戻る。

 6:15行動開始。迷犬は嬉しそうに新雪の上を駆けてゆく。4分ほど進むと、ここで初めてモロコシ山への道標が現れる。地形図に見える1183高点峰へ突き上げる道である。左に見ながら進むと、やや下り勾配になり林道終点地に到着する。大きな案内看板が立ち、絵図の中にヤハズ山とモロコシ山が見える。そして道標が立ちヤハズ山への道を示している。固有種の蝶が生息しているようで、その注意書きがあり、「散策路から出ないように」とある。その散策路を伝ってゆく。

 かなりのインフラをして作道した様子が伺えるが、道の上には落石した大岩がゴロゴロとしている。しばらく管理が滞っているようだった。それでも丸太での階段路が上の方まで続いてゆく。雪が乗ると野生動物の行動が見えるのだが、ここには全く気配が無かった。足跡が無かった。1160m付近の西斜面では、真新しい間伐痕が見られ、落葉樹が広範囲で間引かれていた。植林帯での間引きはよく見るが、雑木林でのこれらはあまり見ない。お金を生まない植生にお金をかけているわけであり、里山管理が行き届いていると言えよう。

 ヤハズ山は、1170m地点の西の肩には道標が見られたが、最高所には何もなかった。経路に在った立派な道標に対し、山頂には何もないのが意外であった。好事家のリボンが3本ほど縛られているだけであった。ヤハズ山の東側は少しやせており露岩が目立つ。そのために道形が不明瞭になる。これまでの立派な散策路の延長線上であるが、大きく道の状況が変わっていた。尾根頂部の大岩を縫うように進んで行く。この先で、南側に檜の植林帯が現れる。ここは植林樹の真新しい間引き痕が見られた。

 モロコシ山もヤハズ山同様に行政の山名標識は無かった。北東側に道標が立つが、それだけだった。2座ともに無いとは・・・ちょっと拍子抜けだった。顕著な高みで登頂感のある場所であるが、山名板が無い事だけが物足りなかった。その代わりではないが、最低最高温度計が縛られ、メモ帳にはその記録が残されていた。固有種に対する調査のようだった。西に先ほどのヤハズ山の高み。向かう先の東側に鈴ヶ岳と、その右側にコブタ山が見える。

 モロコシ山から東に降りてゆくと道形は尾根の北側に進むようになる。ここにはマーキングがあり、コブタ山側への尾根を知らせている。道形を離れ尾根に乗る。地形図からは破線路で描かれている場所であるが、それらしい道形は見えない。雪が乗っていて見えない事も若干はあろうけど、そもそもかなり薄い。1120mの鞍部は峠となっており、東西からの峠道が見られた。これは地形図には読めないが、なぜか旺文社のマップルには描かれている。マップルのベースデータが特異なことが判る。さてここからは200mほどの登り返しで、道形が確認できないので適当に九十九を切りながら登って行く。前を行く迷犬もどこを進めばいいのかと、立ち止まっては私の顔を見ていた。

 コブタ山登頂。西側の立ち木にGさんのテプラ標が打たれていた。そこには児双山とある。石積がされている場所があり、祠が在ったような印象だが、石の構造物なら無くなることはないだろうから、そもそも無かったのかもしれない。石積みの北側にもう一つ山名板があり、ここには子双山と書かれていた。南側の立ち木にフジオカTK氏のモノらしき緑の荷紐も見られたが、そこにいたずら書きは無かった。登り降りしている最中はいいが、立ち止まると途端に指先がジンジンしてくる。ウエストポーチに括られた温度計はマイナス12℃と読めた。血流をよくするために動き出す。

 北側斜面はたおやかで、況してや雪が乗っているので歩き易そうに見えた。東に行くのを端折ってしまおうかと思ったが、あまり距離を短くしてもつまらないと地形図の破線を東に追って行く。コブタ山からの東側も道形は判らず。ササの植生が出だすと、所々でシカ道のような筋は見られた。そして1215高点付近に南西に進む林道が現れ、ここは雪の上にタイヤ痕が残っていた。そして実線路の林道幅に出合う。ここも南側から来てUターンしているタイヤ痕が見られた。林道から1215側へは車止めがありは入れない。先ほど見られたタイヤ痕はオフロードバイクのもののようであった。

 林道を北側へと進んで行く。途中コブタ山を仰ぎ見る。山頂部がふたコブになっているのが見える。子双は誤記なんじゃないだろうかと思ってしまう。は地形図では、進む先で実線路が破線路となるが、ほぼ記述通りの状態で林道幅から山道となる。谷の中に入って鈴ヶ岳の登路に乗るのだが、この谷付近の進路がかなり不明瞭だった。起伏の多い場所であり、大水で荒れた感じもあった。道形を探す途中に「大山」と読める石碑があり道に乗ったと思えた。薄い道形を追ってゆく。下り一辺倒ではなく、若干の高巻きも伴う。そしてこちらのルートにも、ヤハズ山側にあったのと同じ仕様の行政の道標が見られた。

 清滝不動明王の石碑の場所に出る。流れは一切なく、雪があるものの乾いた印象の場所となっていた。ここからの経路には露岩が多くなり、そこに岩穴や岩窓が見られ楽しい。山道が林道幅の道となると、2分ほど進んだ先でさらに広い林道幅に出合う。登りに使うと迷い易い場所のようで、案内表記がいくつか見られた。相変わらず獣の足跡が無い。だからだろう、付近からは一切の銃声は聞こえなかった。舗装林道に出合うと、綺麗な真新しい案内図が設置されていた。

 舗装林道の上は数台の車が通ったのみ。まだふかふかの雪を楽しみながら迷犬が先を行く。付近からはチェーンソーの音が響いている。途中に渋川広域森林組合の軽ワゴンが停まっていた。一人で入山して作業しているのか・・・とこの時は思った。そしてスタート地点の分岐に戻ると、ここにも森林組合の軽ワゴンが停まっていた。それも鈴ヶ池への林道のど真ん中に。なにかバリケードをして通行止めにしているようであった。誰も来ないと思ってか、通ると伐採しているから危ないよと伝えていたのか・・・よく判らない駐車の様子であった。
 






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