高峯山        2106m          
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2021.3.20(土)


  晴れ    単独     車坂峠より    登山靴を忘れサンダル   行動時間:1H25M


@車坂峠6:02→(21M)→A粒ヶ平6:23→(12M)→B高峯山6:35〜41→(11M)→C粒ヶ平6:52→(14M)→D高峰温泉登山口7:06→(21M)→E駐車場7:27
                       


 
@高峰高原ホテル前より。建物北側の通路はアイスバーン。 鳥居 スノーシューとツボ足のトレースが続く。 A粒ヶ平
       
途中の開けた場所から。今日は雲海の上。 トラバース路 B高峯山登頂。 B高峯神社
   
Bヤキソバパンと B東 B南 B南西
       
B北西 B北 登山靴を忘れクロックス C粒ヶ平。帰りは北へ。
       
大ぶりなカモシカが20mほど先を進んでいた。 こちらにもスノーシューのトレースが続く。 ゲレンデ横を進む。 D高峰温泉側登山口。
     
高峰温泉送迎の雪上車は、林道ではなくアサマ2000スキー場側へと降りて行っている。 この小屋は冬季も使われていなかった。 ゲレンデを4回ほど横切る。 D車坂峠駐車場に戻る。




 高峰高原にある高峯山。簡単に登れる場所であり、少し負荷をかけようと残雪期にとっておいた。私ではなく2000m峰を登る迷犬のために。私においてはたまにはスノーシューでも履こうかと考えており、ここの等高線の間隔は、久しぶりに履くにも適当な場所に思えた。しばらく登山靴に足を通しておらず、前日に久しぶりにワックスを塗布する。天気は申し分なく、犬が雪目にならないものかと良すぎるのも心配であった。

 4時15分家を出る。碓氷バイパスを上がり浅間サンラインとチェーリーパークラインを繋いで車坂峠に到着。一応スタッドレスで来たが、ノーマルタイヤでも大丈夫そうであった。とは言ってもリスクを考えないのは寿命を縮めることになり、凍っているような場所もあったので、履いてきたのは正解だろう。週中の雨はここでは雪だったようだった。前週の記録者の写真に対し間違いなく増えていた。駐車場にはトータル6台停まっていた。5時半には既に周囲が明るくなり、着いてすぐに出発できる状態であった。

 準備をし出すのに、私はまず靴を履く。助手席下のいつもの場所を見る。その瞬間に背中に悪寒が走った。「無い」。そこに登山靴は無かった。折角用意していたのに出がけのドタバタの中で靴を失念してしまっていた。無積雪期で忘れた事は過去あったが、積雪期では初めて。楽しみに車に揺られてきた迷犬に申し訳なく、どうにもならない状態に「帰ろうか」と言う言葉で詫びる。迷犬を降ろしてやると楽しそうに駆けまわっていた。少し散歩して帰ろうと、裸足にサンダル履きで鳥居の場所まで進んでみる。トレースの無い場所は踏み抜き冷たいが、トレースの上なら舗装路のように歩けていた。「サンダルで歩ける」と思えた。一度車に戻り、裸足ではあまりにも不節操なので、一応靴下は履いた。誰かとすれ違う可能性もあり、世間体を気にしたのであった。外気温はマイナス2℃。

 6:02行動開始。既に出発しているパーティーが二組おり、みな黒斑山側へと進んで行った。鳥居下の這い上がる場所で、雪が緩いので迷犬は難儀していたが、私がどんどん進んで行くので、自分でコース取りして追いつき脚側態勢に入った。しっかりとトレースが出来ており、沈み込みはほとんどない。ソールのグリップが気になっていたが、凍った雪面でもスリップすることはなかった。一応クロックスでも、こんなことがあるかもしれないとアウトドア仕様の「オフロード」を使っていた。もしかしたらこのソールパターンが良かったのかもしれない。

 赤布を追いながらアップダウンして進んで行く。夏道と違っているところを歩いているようで、トレースを伝うと若干分けくぐる場所もあった。だめもとで歩いているわけであり、あまり酷ければすぐに引き返そうと考えている中で、15分ほどで粒ヶ平に到着した。快適すぎる。負荷があるどころか、足が軽くすいすい前に進む。特に気になるような融雪での浸水もなく、その意味でも快適であった。おそらく1時間でも時間が進んでいたら、ここまで快適ではなかっただろう。先行者が進んでいたら条件は異なっていただろう。

 トラバースルートを進み、南進に入る。もう射程距離で、ここで引き返す判断はもうない。下界は雲海で景色もいい。ここに来るのは22年ぶり。若干当時の記憶が薄らいでいたが、山頂の大岩が見えた時に思い出すことができた。当時同行していたメンバーの顔が思い出される。もう鬼籍に入っている人もいる。

 高峯山登頂。すぐに高峯神社を拝礼する。次来る時は、南麓の一の鳥居からとも考えていたので見るが、この時も神社の南の尾根には好事家が歩いたトレースは無かった。岩峰に上がり360度の展望を楽しむ。サンダル履きで、それこそ犬の散歩のように登れてしまった。ヤキソバパンを迷犬と分かちあったら、往路を戻る。

 粒ヶ平に戻る。車坂峠側は入山者が居る可能性がある。より少ないのは北側のコースと北進してゆく。こちらにもスノーシューのトレースが多く、冬季用の赤布が目立っていた。突如目の前を大きな個体が右から横切り、尾根上でこちらを向いた。久しぶりに見る立派な体躯のカモシカであった。すぐさま迷犬を見ると、緊張しているように立ち止まり、その目はカモシカを捉えていた。どうするのかと見ていたら、吠えも鳴きもせず不思議なモノを見る目で見据えていた。ニホンジカを見てもいつもこんな感じであった。前の犬は瞬時に追ったが、この子はおっとりしている。

 スキー場が右側に現れる。入山口まで降りたら林道を伝う頭で居た。そしてその入山口に降りる。林道上の雪面には高峰温泉の雪上車のキャタピラーのトレースが残る。これについて行けばと思ったが、伝うとスキー場の麓側へと一気に下降していた。後で登り返すのは面倒なので、早いタイミングでコース修正と南に登って林道に乗る。そしてここからは4つのゲレンデを横切る。下の方ではピステンが排気音を轟かせながら整地してる。向こうからもこちらが見えるだろう。今日は迷犬に服を着せていないので、熊を連れているように見えるかもしれない。

 途中の山小屋風の場所は、前年度に駐車した場所であるが、てっきりスキー場営業中は使っているのかと思っていたが、冬季も使われていなかった。進んで行くと向かう先に高峰高原ホテルの建物が見えてくる。ホテルからのスロープも均して滑りやすくしてあり、最後の駐車場へのみが、除雪したなかを踏み抜きながら降りてゆく。この踏み抜きの連続だったらサンダルではアウトだったろうと思う。

 無事帰還。全くお勧めできないが、サンダルでの雪山ハイクだった。

 



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