横尾山        1818.2m              
         
                                  
                                 
                                                                                                      
  2022.5.21(土)


  雨    同行者あり    信州峠より      行動時間:2H48M


@信州峠6:22→(45M)→Aカヤトの原7:07〜16→(26M)→B横尾山7:42〜59→(26M)→Cカヤトの原帰り8:25→(45M)→D信州峠9:10     
                                        


 
@信州峠からの階段路は、川上村側と旧須玉町側の2カ所。 @階段路の上に登山口道標。 最初は平たん路 Aカヤトの原。展望場だがこの日は・・・。
       
ツツジが花盛り B横尾山登頂 B二等点 B山梨百名山
   
B展望のある西側。展望の為の、最近の伐採跡も見られた。 Bヤキソバパンと Bここも信仰の場所のよう。 B西側の県境ルートを案内している。
       
Cカヤトの原帰り カヤトの原の東側のみ急峻。 このあたりはまだ新緑 ガスが垂れ込めいい雰囲気に。
       
D信州峠の石仏 D信州峠の駐車場は傾斜地。




 どこも雨予報の土曜日、雨雲は西からでなく南から北に動いていた。前週同様に日曜日の方が好天であり、土曜日はジッとしてようかとも思ったが、日曜日を本番としての準備体操的な登山として、緩やかなコースの横尾山を選んだ。甲州側は雨雲があまりなかったこともある。

 

 4時発。雨の西上州を出発する。佐久入ると路面は乾いており、場所の見立ては良かったかと思われたが、川上村に入る頃には小雨となった。高原野菜畑を見ながら信州峠まで上がる。降り止まぬ雨に、スマホの雨雲レーダーとにらめっこしながら、じきに雨雲は抜けてゆくだろうと言って同行者の不安を拭う努力をする。言っている本人は、降った方が楽しいのであるが・・・。

 

 6:22信州峠をスタートする。ここを歩くのは22年ぶり。懐かしむように足を進めて行く。腱膜炎の足にも、ここの緩斜面は優しく負荷が少ない。あとは、ブナが多く新緑が目に優しく心地いいこともある。ブナを歓迎しているように表現しているが、実際はブナは他の植物を駆逐してゆきブナ一色になってしまう。ブナ林と呼ばれる場所に他の植生が無いのがそれ。ここも長い時間を経ていずれそうなるのだろう。

 

 歩きながら雨雲レーダーを見る。画面上には雨の色が無くなっているにもかかわらず降り続いていた。これが山の天気って言うのだろう。1650m付近からカヤトの原に向けての急登が始まる。九十九折の登路を拾うように進んで行く。山梨百名山だからだろうか、よく踏まれた登山道は硬く締まり、雨での下山時は気を使う場所に感じた。

 

 カヤトの原に到着。全く望めないわけではないが、大展望の場所のはずだが全くそれを楽しめなかった。同行者の足が揃わないのでしばし足踏み。その間に雨具を着込む。カヤトの原の西側にはキジ場があり、目敏く、いや鼻敏く迷犬が見つける。するのはいいけど土ぐらいかけて欲しい。ブツも紙もそのまま放置されていた。

 

 露岩が多くなり足場の滑る場所が連続する。そんな場所でも斥候の迷犬は跳ねるようにして乗り越えて行く。こちらは濡れた岩にグリップを確かめながら進んで行く。四駆と二駆の差は歴然だった。前方に山梨百名山標柱の後ろ姿が見えてくる。

 

 横尾山登頂。西の大木は、展望の為だろう大量に枝打ちされていた。その展望のある西側の県境稜線では、滝霧のように信州側から甲州側にガスが越えてきていた。二等点の北側には、熊野信仰だろうか個人名が書かれた奉納札が数本打ち込まれている場所もあった。小雨は依然降り続いていた。ジッとしていると寒くなるほどで、小休止の後踵を返す。

 

 滑りやすい露岩帯に注意しながら戻って行く。カヤトの原では、既に迷犬にインプットされた場所があり、鼻をクンクンさせながらキジ場に近づいてゆく。飼い主に叱られるわけだが、悪いことをしていないのに叱られるのは理不尽だろう。食い物の匂いがしているのに・・・。

 

 カヤトの原からの下降は、同行者は極端に遅くなった。滑りやすい路面なのは確かなのだが、本人曰く「絶対にスリップしない歩行」を決め込んでいた。月曜日に手術後の抜糸をしたのだが、全部抜いたわけではなく週明けにも2次抜糸を控えていた。まあ自分の身は自分で守って欲しい。よって何度も立ち止まっては足を揃えねばならなかった。

 

 急こう配が終わり緩斜面になる辺り、以前は南の黒森地区からのルートも在った様だが、見てもその存在は判らない。ここも食害なのか、下草は薄く伝いやすそうには見えていた。ガスが濃くなり視界が25mほどとなる。日差しでも入れば荘厳な景色になるが、この日は雨なので暗いままだった。それでも新緑の発色がよく、心地よく歩くことが出来た。

 

 峠への最後は川上村側に振る。ここには石仏が立ち、無事の下山を報告する。その隣りには「甲信林道開通記念」の石塔が立つが、車で通過する人の目には入らないだろう。車道からは見上げる位置に立っている。駐車スペースにはわが車が停まるだけで他に利用者は居なかった。峠の川上村側には、こんな場所だがチューリップが植えられ鹿よけの柵がしてあった。こんな場所にも美的配慮があるのだった。



                                                               戻る