念仏山        2031.9m      

                    
                                  
                                 
                                                                                                      
    2024.4.20(土)


  晴れ     単独      桜沢林道入口より       行動時間:1H31M


@桜沢林道入口分岐4:44→(1M)→A火山観測施設4:45→(11M)→B西尾根に乗る1800m4:56〜57→(34M)→C念仏山5:31〜39→(28M)→D1800m帰り6:07→(8M)→E戻る6:15   
                                                                                                                                           


 
@桜沢林道入口からスタート A東にわずかに入ると、観測小屋が在った。 1740m付近。尾根の南面で、しばらくツボ足。 B西尾根に乗る。1800m。
       
1820m付近。緩斜面の快適尾根。 1875m付近。すでに笹が出ていた。太く密。無積雪期では厳しい場所。 1945m付近。最初の急登。 1950m付近。この肩から再び緩斜面。
   
1980m付近 1990m付近 2020m付近。直下で最後の急登。 C念仏山登頂
     
C前週の黒湯山 C草津白根山 Cコロッケパンと C東側すぐ近くに本白根山
       
C絶縁を東側に残す。 C南東尾根の様子 帰路2000m付近。写真写り以上に急下降。 1890m。尾根の南側が大展望地。
       
D1800mピーク脇から南進へ。 1790m付近 観測小屋かえり。 観測小屋側の林道幅入口にはチェーンゲートあり。
       
E桜沢林道入口に戻る。ここは冬季の雪捨て場のよう。


 本当は本白根山に行きたいところだが、相変わらず
草津町も嬬恋村も入山禁止措置をとっている。そろそろ解除していいようにも思うが、2018年1月の噴火から、止められたまま6年が経過している。レストハウス側から逢ノ峰への登路を見ると、伝う人が居ないそこは廃道のようになってしまっている。それを見ると、もう解放はないのではないかと思ってしまう。全てのルートに対し「入山禁止」とされ今は全閉と言っていい。とは言え、禁を犯し本白根山へは残雪期に登っている人が多い。何もないのだろうけど、何かあった場合はリスクが大きい。各登山報告サイトにそれらが見えるが、各人の強心臓に驚くばかり。赤信号に突っ込んで行くような登山報告に見える。
 

 

 ここによく調べてくれた方が書いている古道を含めすべてのルートに対し入山禁止措置と判る。噴火警戒レベル2とした場合でも、火口より1km圏外にある本白根山、南側の米無山側のルートくらいは開放してもいいように思うが、スキー場も閉鎖しており、禁止処置でも苦情が出ることは無いのだろう。そして、何処が次に火口になるか判らないって事もあるので、リスクを思ってのことだろうことは判る。そんなこんなでダメなところに時間を割いても無駄なので、ダメじゃない場所を探る。前週の黒湯山を経て、まだ現地にはたっぷりと雪があるのが見えた。 

 

 本白根山の1.2km西にある三角点名は「念仏山」である。山体としては、表万座スノーパークの頂上駅である2050mピークが最高峰で、そこまで行きたいが、前述のとおり立入禁止の場所となっている。そこから450mほど北西に三角点峰があり、こちらは規制されていない。念仏山の「点の記」を読むと、観測者はスキー場経由の3.6kmを3時間費やして登頂している。禁止の南からはアプローチ出来ないので、今回は西尾根を使ってみることにした。 

 

 2時半に家を出る。前週同様に万座ハイウェーを使って現地入りする。しかし、前週では十分量あった雪はだいぶ解けてしまっていた。地形図からは緩斜面で伝い易そうだが、荒れ地マークと笹マークがフラれている場所。雪が無かったらおそらく進めないだろうと、計画したものの予想以上の雪解けにドキドキしだした。西尾根の末端部には雪が見えず、南に戻って雪が見える場所が、桜沢林道の入り口付近であった。ここは林道入口ではあるが、駐車するには適当な場所であった。まだ闇夜で斜面がよく見えない。4:48の夜明け時間が待ち遠しかった。ちなみにと、外に出て雪を踏んでみる。若干ツボる雪であった。 

 

 4:44出発。スノーシューを持つか迷ったが、持たないことにした。桜沢林道入口から万座ハイウェーを横切り東進してゆく。すると左から林道幅が現れた。車道を渡ったら僅か北側にこの入り口が在ったよう。そして今度は小屋が現れた。スキー場とは関係のない場所であり、何だろうと寄って行くと、「草津白根山干俣火山観測施設」と掲げられていた。こんな場所でも観測しているのかと驚いたのだが、山体のあちこちに在ると言うより、ハイウェーがありアプローチがいいのでここにあるのだと思えた。ここで林道幅を離れ北進してゆく。スノーシューを持たなかったことを後悔するようなツボ足が続く。それでもそのうちに締まってくるはずと我慢して高度を上げて行く。明るくなってのこの一帯は、十分量の雪が残っていた。樹林帯の中の落雪した硬い雪を選んだり、樹木の無い日差しの入る場所の締まった場所を選んだりして進んでゆく。 

 

 1800mの小ピークの東側に乗り上げる。笹藪が濃く脱がされてしまうだろうと迷犬には服を着させず来ていたが、雪の繋がりが見え、ここで服を着させる。着させないと真っ黒なので目立たないのだった。北進から東進となる。残雪はよく締まり沈み込みはほとんどなくなった。前日の強風が尾を引いているようで、この日も強い風が吹いて周囲の木がゴーゴーと唸っていた。十分量の雪があると思ったが、1875mの尾根上では既に広い範囲でササが出ていた。志賀高原に見える太く強い植生で、無積雪期だったらとんでもない藪漕ぎの場所と判った。北側の僅かに残る雪を使い東に抜けて行く。笹が出ていたのはここだけであった。 

 

 1940m付近からやや急峻となり、アイゼンが欲しい場所を我慢して上がって行く。事故の元ではあるが、先を行く迷犬が付けていないのだから負けていられない(笑)。1950mの肩に乗り上げると、その先は再び緩斜面と変わる。荒れ地地形を気にして来たが、もうその場所を抜けてしまっているようで、荒れた場所も雪が覆っていてくれたようだった。笹が出ていたら、相応に時間を使うとも予想したが、上手く残雪が利用でき、もう目の前が念仏山であった。ここの最後も急峻で、足場を確認しながらゆっくりと上がって行く。 

 

 念仏山登頂。どんな場所かと思ったら、広く植生の無い展望ピークであった。それなりに周囲の高木はあるものの、特にここからの草津白根側の眺めがいい。そして東側には手の届きそうな場所に本白根が見える。ここからなら、1時間も予定していたら着いてしまうだろうと思えた。ただし、この先の2050mピークで入山禁止。点の記記載の「シラカバ」は見当たらず、枯れてしまっているようであった。展望のいい場所であり、この日は風を受ける場所であった。コロッケパンを迷犬と分かち合ったら下山に入る。訪れる人は居ないだろうと、シラビソの小木に絶縁テープを残す。 

 

 滑落に注意しながら、迷犬の進路を選んであげながら西尾根を戻って行く。緩斜面になったら、もう下るだけと判っているようで迷犬は駆け回っていた。この尾根の1900m付近は開けていて、上信国境の山々の連なりを楽しむ事が出来る。信州側から見るより、こちら上州側から見る方がそれぞれの山々が自己主張しているように見える。ここも広く緩斜面で駆け回っていた。 心地いい場所は犬も分かるのだろう。

 

 1800mピーク東から、西進から南進となり、再び雪を選びながら降りて行く。時折ズボッとなるが、もう僅かでゴールでありスノーシューを意識することはない。往路ではまだ暗く、観測小屋の全容が見えなかったので、再び立ち寄って行く。小屋の北側に計測装置のようなものが二つ立っていた。我々の雪を踏む振動などを拾ってしまわないかと心配したが、そう思っても後の祭り。林道幅を伝いハイウェーに出ると、この林道入口にはチェーンが張られていた。車道を渡り桜沢林道入口に戻る。 

 

 まだ早いので、帰路は鬼押し出し側へも万座ハイウェーを使う事にした。嬬恋高原ゴルフ場の北側の料金所は当然まだ無人。三原に降りて、セブンの前から上がって行く。上の原のゲートは無人であったが、つつじヶ原と峰の茶屋間の料金所は7時少し前にして有人となっていた。払わねばならないかと思ったが、通してくれた。どうも、北と南とでは徴収開始時刻が違うように思えた。三原以北は7時半より、三原以南は7時より。どこにも書いていないので私個人の想像なのだが・・・。 


 


 

   

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