荒船山 艫岩
相沢氷瀑
2025.2.8(土)
雪のち晴れ 単独 相沢登山口より 行動時間:2H13M
@登山口6:01→(50M)→A相沢氷瀑6:51〜7:03→(70M)→B艫岩8:13〜16→(59M)→C戻る9:15
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| @相沢登山口から。林道工事のため、簡易トイレが置かれていた。 | 北の沢から人工的な音がして不気味。相沢地区への取水地なのだろう。 | まだ雪が降り続いていた。 | ファニーなオブジェが続く |
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| 小谷をトラバース | 氷瀑への分岐道標 | 分岐のケルン | A相沢氷瀑到着。大氷柱。 |
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| A注意書き | Aこちらはエイプリルフール氷瀑 | A茨城からのパーティーが準備中。 | A大氷柱全景 |
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| Aこちらは東京のパーティー | A滝下は凍っておりツルツル | 分岐に戻り艫岩へ向かう | 中ノ宮のハング岩 |
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| 尾根に出ると強風 | 艫岩の岸壁が迫ってくる | 最後の急登 | 天気は回復傾向だったが、まだまだ風強く、10mほど吹いていた。 |
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| 下降点分岐 | 風が無ければ最高なのだが・・・。 | B艫岩到着。 | B西からほぼ暴風 |
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| B北 | B北東 | 下降点帰り。トレースを引いてくれたハイカー。 | 風から逃げるように急いで退散。 |
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| 中ノ宮の梵字が書かれたお札。 | 社の裏 | 凄い山岳会名である。 | 登山口上側にも停めてあった。ここをよく知る玄人だろう。 |
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| C登山口に戻る |
荒船山には、かれこれ6回ほど入山している。最初は県境の内山峠からで、以降の全ては荒船不動からアプローチしていた。そう、まだ一度も相沢地区からのルートを歩いていなかった。その相沢ルート途中にある相沢氷瀑は有名であり、2月の今が観瀑には最適な時期であった。アイスクライマーを一部と言っていいか分からないが、その一部の人の遊び場でもあり、冬季以外は足を向ける人はいないだろう場所。一度その滝を拝んでみたいと思っていた。
降雪後の週末で、そこに強風予報の土曜日となった。風向きは西風。昼を過ぎると収まるようだったが、昼まで待っているタマではない。風上の西面ではなく、東面で遊べる場所探しをする。八ヶ岳の東麓を見たり、上信国境の東に当たる群馬側を見たり・・・。そんな時に、相沢氷瀑の存在に気づき、ちょうどいい条件の場所と思えた。
国道254号から離れ相沢地区に入ると、かなり寒村な雰囲気の中を抜けて行く。登山口道標があり、それに倣って進んでゆくと登山口となる。その先は工事がされているようで、登山口駐車場にプレハブ小屋とトイレが置かれていた。そして既に世田谷ナンバーと土浦ナンバーの2台が停まっていた。間違いなくアイスクライマーだろう。エンジン音が騒がしいだろうと気にして一番下の駐車スペースに入れる。すぐに準備に入ると、上からヘッドライトが降りてきてこちらを照らした。やはり存在が気になったのだろうか、そうこうしていると2台上がってきた。溶け出さない前に遊ぶために、アイスクライマーの朝は早いと解釈した。
6:01登山口からヘッドライトを点けて歩き出す。途中、北側の沢からキュルキュルと人工的な音が聞こえ気味が悪い。何か居るようには思えないが、自然な音ではないので不気味だった。伝いやすい斜度で続き、登路はとても歩き易い。植林帯から抜け出ると、新雪の上には真新しいトレースが見られた。アイスクライマーがすでに先行して歩いているようだった。経路には木製のオブジェが並び、その表情がファニーで楽しい。
氷瀑への分岐では、やはり全てのトレースが氷瀑側へと向かっていた。小沢を跨ぎ進んでゆく。本降りではないが、依然雪は細かく降り続いていた。予定通りと言うか、風は県境に遮られて吹いていない。外気温はマイナス7℃で、県境に上がれば下界の風速予報からは7mだったので、単純に引き算してもマイナス14℃の体感温度の日であった。高所なので風はさらに強いはず。進んでゆくと青い注意表示が見え、その向こうに見事な氷瀑が見えてきた。
大氷柱到着。すぐ上で二人パーティーがギアの準備をしていた。犬を連れているのでこちらの存在は判っているようではあったが、こちらに顔を向けることは無かった。たぶん、下から見られる遊びなので、見ることをあまりしないようになっているのだろうとも思えた。大氷柱の下はツルツルで、雪が乗っていなかったらかなり危険な場所になっていたと思えた。四駆である迷犬も足を滑らせていた。
意外や、この先の「エイプリルフール」側にもトレースが進んでいた。てっきり2台各一人ずつで、先ほど見た二人1組のパーティーのみと思ったが、2パーティー入っているようだった。そしてエイプリルフールに着くと、女性も混ざる3名のパーティーが準備していた。挨拶をすると、茨城弁と判り土浦ナンバーの方々と判断できた。となると先ほどのパーティーが世田谷ナンバーの方々となる。よく冷え、よく凍り、立派な氷瀑に育っている。ここまでになっていたら、登ってみたいと思うだろう。ただ、見上げている先には、鋭利に尖ったツララがこちらを見下ろしている。綺麗さとその怖さが入り混じっていた。クライマーの人などは、ツララなど見慣れてしまって怖さなどは無いのだろう。でも、怖さが鈍化してしまうと危険。怖いと思うくらいの方が事故に遭わないはず。奥側を見たら手前側に戻り、再び大氷柱の下へ。先ほどのパーティーがちょうど取付こうとしている所だった。下から見上げていてはアイスバイルを振るい難いだろうと、観瀑はここまで。
戻りながら、この後どうしようかと思案する。ここでは風が無いと言っても、上の方では強風によるうなり音が聞こえている。上に行けば間違いなく風を受けねばならなく、かなり寒い思いをせねばならない。上へはまた出直そうかと思いつついたら、沢を渡る手前辺りで向かう先の樹林帯を登って行く鈴の音が聞こえてきた。風に向かって突き進んで行く人が居るのにと、軟弱な思考を封印し上に向かうことにした。
分岐に戻ると、一人分のトレースが上に向かっていた。トレースを利用させてもらう形で忍びないが、後を追ってゆく。ハングした大岩の場所が中の宮で半壊した社が見える。祭事があるのだろうか、その大岩には「火の用心」と赤ペンキで書かれていた。それより、その社の裏に書かれた文字に驚いた。前は伏せるが〇〇部落山岳会と書いてあった。この地域での山岳会で間違いないのだが、自ら部落表記しているのに驚いた。今ならコンプライアンスとか煩く言う中では、使われなくなった言葉でもある。植林帯の中の九十九折を上がって行く。
鈴の音が聞こえた感じからは、すぐに追いつくと思っていたが、追いついたのは尾根に出てからであった。そこからは予想通りの強風となり、北からの風を受けることになった。積雪量も深くなり、ツボ足に疲れたようで先行する単独者が休憩を入れていた。トレースの礼を言い前に出る。そして最後の階段路の急登。上の大地に上がると、この日の本気の西風が待っていた。無垢の雪面を避難小屋側へ進み、その先の空間に出る。
艫岩到着。10m以上の風が吹いていた。周囲の雲の動きは早く、そこだけを見ていると酔うような感じさえした。雲があるものの展望はあり、積雪して陰影の濃くなった北側の山々を望むことができた。さすがに体感温度はかなり下がった。迷犬も足裏を冷たそうにする素振りも見えた。降雪は止み晴れ間も見えてきてはいるが、長居は無用で下山に入る。
下降点まで戻ると、先ほどのハイカーが登り上げてきた。経塚山まで行く予定とのこと。階段路を降り切った先では、氷瀑側ですれ違った男女のパーティーも登ってきていた。急ぎ足で下り、尾根から離れ南斜面に入る。今までが嘘のように風が無くなり暖かく感じた。たかが風されど風である。中の宮上の九十九折で単独のハイカーともすれ違い、久しぶりにハイカーとすれ違う山行で少し新鮮であった。氷瀑の分岐のところでも二名のパーティーが休憩していた。氷瀑の時期だからこそ、このルートは混んでいるのかもしれない。
登山口に戻ると、駐車場は満車。そこより上側の余地にも4台数えられた。そして着替えていると、4名乗車した四駆が上がってきて奥に進んでいった。まだまだ停められるのか・・・。
※ 後日のニュースで、茨城のパーティーで滑落事故があり、重傷を負いヘリで救出されたと知った。写真が小さくて判断し辛いが、右端に写っている人が当人だろう。危険な遊びで間違いない。そのスリルが楽しいのだろうけど、リスクが大きな遊びと言えるだろう。事故にならなかった二人も、遭ったと同等に心が病むだろう。ヘリ費用だって、もう山岳保険では出ないだろうから、いろんな意味で痛いだろう。小さな事故は山人生の糧になるが、大きな事故は・・・。

