前三ッ頭 (東岳山三等点) 2364.6m
2025.9.13(土)
雨 単独 御題目尾根で登り、御神楽尾根を下る 行動時間:6H20M
@天女山駐車場4:38→(13M)→A天の河原4:51→(52M)→B19番道標5:43〜46→(97M)→C前三ッ頭7:23〜33→(86M)→D16番道標分岐8:59→(58M )→E19番帰り9:57→(50M )→F天の河原帰り10:47→(11M
)→G駐車場10:58
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| @天女山駐車場から | A天の河原通過 | A天の河原は21番道標。三味線滝方面へ。 | 20番分岐 |
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| B御題目尾根上の19番道標。雨が降り止まず、しっかり雨仕舞をしてから取りつく。 | B19番。18番が近接してあり、18番から取りついてもいいよう。 | 1820m付近。最初はひざ丈の笹。東側が濃く、西が薄い印象。 | 1865m付近。観音様に会えずに通過してしまっていた。尾根は広く、適当に歩くと出会えないよう。 |
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| 1900m付近 | 1915m付近の石祠 | 石祠の南側に大岩。 | 1990m付近。赤ザレの地形で、ズルズルと戻されつつ登る。 |
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| 2020m付近 | 2020m付近の東側。地形図のゲジゲジマーク付近。 | 2080m付近。 | 2105m付近。鉄剣の場所。北側に落ちていた。またすぐに落ちるだろうから、そのままに。 |
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| 2160m付近。進む先に露岩壁。この上で御題目尾根が一般道と合流。 | 草つきの場所を斜上してゆく。薄く踏み跡あり。 | 「ここが一番きつい」標識付近で登山道に乗る。 | C前三ツ頭到着。丁度ガスが取れてくれていた。 |
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| C西側は雲海面が同標高ほどに。 | C三角点とケルンと標識 | C東岳山三等点 | C大きな標識 |
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| C南東側。富士がこの角度で見えるはずだが・・・。 | Cヤキソバパンと。彼は2度目の登頂。 | C三ツ頭側 | 御神楽尾根上2280m付近。ここから馬の背。 |
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| 2270m付近。ここの通過は晴れていて欲しかったが・・・。立木の無い大展望だろう場所。 | 2245m付近。馬の背の下側露岩帯。 | 2150m付近。十二尾根側はよく判るが、御神楽尾根への下降点付近が判りづらい。視界が悪いこともあり、やや迷走。 | 2150m付近。サルオガセが多い。 |
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| 1930m付近のマーキング。御神楽尾根を降りてきて初めて見るマーキング。(下から上を見ている) | 1930m付近のケルン。(下から上を見ている) | 1925m付近 | 1860m付近に杭。続くかと思ったが、見たのはこれのみ。 |
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| 1835m付近の20畳ほどの平坦地。 | 1765m付近の岩尾根の東に落ちていた看板。 | 1765m付近の岩尾根東下 | 1755m付近で、展望台への道に乗る。 |
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| D1670m付近。16番分岐道標 | 1615m付近。枯れ沢。 | 17番分岐 | 18番道標。ここから取りついてもいい。 |
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| E19番道標に戻る。 | 20番分岐道標帰り | 雨に濡れ発色のいいアイカワタケ。 | 1525m付近の沢。ここから登り返し。 |
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| 沢でクールダウン | 1590m付近の沢でも水浴び。 | F天の河原分岐帰り | F天の河原。雨なので人気なし。 |
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| G駐車場に戻る。停まっているのは6台のみ。 |
今年の夏期で地獄谷のツルネ取付きまで、そして鹿鳴山と入山しダニが居ないことを体験した。この酷暑が原因かと耐熱温度を調べると、60℃以上でないと死滅しないらしい。よって暑さが原因ではなく、現地の自然環境に起因していることになる。ここでヒルを例にすると、”地質が大きく影響している”と研究されている方が報告している。シカやイノシシにより運ばれることはあっても、マダニも生息できない場所があるよう。それが南八ヶ岳の南東麓エリアってことになる。二度あることは三度あるではないが、もう一度確かめてみようと思った。
権現岳への修験道が、三ツ頭の南東麓に複数ある。実際には前三ツ頭から派生している尾根となるが、ピークハントを目的にしていたこれまででは、伝う必要もなく興味も持たなかった。ただ今回のように、何か理由付けして入山したいと思った時、この古道の存在はありがたかった。先人の記録を読み漁ると、御題目尾根には観音や地蔵、石祠や鉄剣までが祀られた由緒あるルートと知った。その西横が御神楽尾根で、二つの尾根を使って時計回りに周回している記録が複数見られた。この二つの古道を伝ってみようと計画した。前日までの現地当日予報は曇りだった。
2:15家を出る。西上州も涼やかになり23℃。エアコンに頼らずに254号を内山峠に上がり、トンネルを過ぎて下降してゆくと、前を走る大型トラック前を8頭のシカが横切った。うち一頭はトラックとぶつかり、路側帯で横たわった。トラックの運転手はすぐに停車した。自車が気になったのかシカの状態が気になったのか・・・。可愛そうだが横目に通過してゆく。141号を野辺山に向かって行くのだが、雨が降っていた。予報からするとそのうちに止むだろうと進んでゆく。そして久しぶりに天女山の駐車場に着く。4台が停まり、うち一台からは雨具を着込みヘッドライトで天女山に向かって行く人が居た。時計は3時半であった。しかも雨。そして戻ってきたら、車の警報音を轟かせていた。何か操作を間違ったのだろう。駐車場あるあるだが、迷惑千万。
4:38雨具を着てスタートする。この時は、すぐに脱げるだろうと思っていた。天の河原に上がり、21番分岐道標から三味線滝側へと進んでゆく。最初の流れを跨ぎ、二つ目の流れまで大きく下降。帰路はここの登り返し。そして20番分岐道標で、御題目尾根に乗った形となり、直線的に尾根を登って行く。そして19番道標の場所。雨は降り止まず、ここで防水仕様のザックにもザックカバーをし雨対策をした。気持ち速めに歩いてきたので、既に雨具の中は汗で濡れていた。外気温は15℃で、この雨は調整が微妙。長袖を脱いで暑い側を考慮して登りだす。
19番からは膝丈くらいの笹で、意外や踏み跡はそれほど濃くは無かった。ここを伝う好事家はそれほど多くは無いようだった。尾根は広く、最初は尾根の東寄りを登っていた。これがよくなかったようで、観音様には会えずに高度を上げてしまっていた。途中で西に寄ってみると笹の植生ではなく草地で、歩きやすいのはこちらだった。結局、出合観音も馬頭観音も拝めず過ぎてしまっていた。尾根を伝えばもれなく会える、古い道形が在る場所と思っていたがそうではなかった。広い尾根であり、かなり気にしていないとならないようだった。1865m付近まで上がると、草地から解放され伝いやすくなる。
1915m付近に尾根上に大岩があり、その向こう側となる北側に石祠が見られた。この尾根に入って初めて見る古の人工物であった。祠は麓側を向いており、高根に住まいする人が設置したことが伺えるが、なぜかその前を大岩が塞いでいるような位置取りなのだった。もしかしたら、もともとは大岩の上に鎮座していた祠なのかもしれない。この先、1970m付近から赤ザレの地形となり、グリップせず歩きづらい。それと、止むだろうと思いガツガツ歩いてきたせいもあり、雨具の内側も外側もびしょ濡れだった。それがだんだんと寒く感じるほどになっていた。外気温は13℃ほどになっていた。雨は降り続き視界は30mほど。地蔵菩薩も残念ながら目に入らずだった。やはり尾根が広く、場所を知らないと見つけづらいそれらだった。
2020m付近は、尾根の東側は険しい地形があり、ここは地形図ではゲジゲジマークが見られる場所だった。晴れていれば、遮るものがないのでこの辺りから見る麓側は絶景だろう。曇りであっても楽しめると思ったが・・・雨とは予想しなかった。でも、暑いよりありがたく、迷犬も元気に登っていてくれた。2080m付近から細かな露岩が多くなり、それらに紛れるように、2105m付近に少し大ぶりなものがある。その上側地面に鉄剣が落ちていた。たまたま見つけたと言った方がいいかもしれない。これまで祠しか拝めていない中では、鉄剣が見られたことは嬉しかった。本来は大岩の上に立っているもののようだが、石で抑えて立っている仕様のようで、また落ちるだろうからとそのままにしておいた。
雨は止む気配がなく、風も少し出てきておりグローブをしたいほどになっていた。予定では御神楽尾根の下降であったが、この天候ではと東の一般道で降りようとも思っていた。2160m付近、進む先に大岩が立ちはだかる。迷犬が斥候に登りルートを教えてくれた。草付きの場所を北東に斜上してゆくような踏み跡になっていた。そして登り上げると一般登山道に出合い、そのすぐ上に「ここが一番きつい」の標識が立っていた。きつい登りを登って行く。
前三ツ頭登頂。タイミングがいいことに、雨が止み周辺のガスが取れ三ツ頭が望めるほどになっていた。風はややあるが、休憩するにも寒さからは回避された。ニョキっとある標石が東岳山三等点で、ここを東とするのだから、小淵沢辺りで呼ばれる山名なんだろうと想像できる。一応御神楽尾根側も見ておこうと、少し尾根を降りて行ってみる。御題目尾根に似ており楽しそうな尾根だった。登山道を伝うよりこちらを下った方が楽しそうに思えた。三角点迄登り返し、ヤキソバパンを食べたら南に下りだす。
上部は露岩が多く、その中を縫うように降りて行く。そして2280m付近からザレ地形となり馬の背と呼ばれる場所。また雨が降り出し視界は20mほど、そんな条件でも伝って気持ちよく、晴れていたらさぞかしいいだろう場所と思えた。コマクサが生えそうなザレ地形に、コマクサに似たピンクの花弁の花が咲いていた。馬の背の終わりは大ぶりな露岩帯の始まりで、ここが終わると笹尾根となる。大日向尾根(十二尾根)側に降りすぎてしまわぬよう、尾根左側の地形を気にしながら降りて行く。と言っても、細尾根で分岐するのではなく、合流点付近の御神楽尾根はかなり太い。入りそびれるくらいなら、早くに入って間違えても東に谷が出てくるので、それで尾根筋が判るはずと、2170m付近から南東側に逸れた。
2150m付近にはサルオガセがたくさん見られ独特の雰囲気の場所だった。十二山尾根側から離れた御神楽尾根側の地形は、なんともルートが見出しづらかった。地形図通りの広さだが、細かな尾根があり地形図と違っているような地形に感じられた。どの尾根に乗って進めば正解なのか判らず、3度ほど大きく横ずれして乗り換えた。ここまでフラフラしてルートファインディングしたのは初めてかもしれない。一帯は腰丈の笹で、獣道も薄い。1950m付近まで不安なまま下っていた。みなが時計回りに使っている理由がよく分かった。登りに使う分には迷わないが、下りでは迷う尾根なのだった。まあ迷って間違えても、谷を下っても尾根を下っても横断歩道に出合う場所なので問題にはならないとは思うが・・・。
1935m付近まで降りると、笹の植生の切れた場所にケルンが積まれておりマーキングも縛られていた。この尾根に入り始めてみる人工物であった。この下側はササの植生は弱まりザレ地形混じりとなる。1860mには国土調査の杭が打たれていた。続く杭で、これが追えたら伝いやすかったのかもと思ったが、見たのはこれ一本のみだった。その下側の1836m付近には広い平坦地があった。登りで使ったならば休憩適地だろう。
降りて行くと進む先が岩場になる場所が1765m付近で、西側からは降りられず東側から降りて、岩尾根に沿ってすすむと、こんな場所に「落石注意」の看板が落ちていた。この時は不可解な標識だと思っていたのだが、1755m付近で道形に出合った。道形は尾根の上側へとまだ進んでおり、先ほどの落石の看板は、展望台に関わるものだったよう。刈られた道を降りて行くと16番分岐道標の場所で、ここで横断歩道に乗った。
あとは横断歩道を辿るだけだが、遊歩道のように思うと大間違いで、しっかり登山道風味の道で起伏が大きい。道幅の狭い場所もあるので、ピリ辛な歩道でもあった。1616mの涸れ沢まで緩く下ったら、そこからは背丈の高い笹原の中を九十九を切りながら登って行く。今年のだろう伐採跡が続くが、刈られていなかったら分け進む場所だろう。そして17番分岐まで進んだら、尾根の反対側の登り返し。ここは高原ラインからの道が合流している。登ること17分ほどで18番道標の場所で、一分ほど東にズレると19番道標で以降は朝に伝った見知ったルートとなる。ここで迷犬の身体を確認する。御題目尾根でも御神楽尾根でも、笹の中に没する時間が長かった。けれど一匹も見当たらなかった。これは凄いことかもしれない。ヒルも居ない場所であり、ここまで犬に優しい場所は他に知らない。
20番分岐も17番同様に高原ラインからの道が合流する場所。雨は相変わらず降り続いていた。1525m付近の沢では、迷犬は流れに浸かり体を冷やしていた。次の1590m付近の沢でも同様で、雨でもこんな風なので晴れていたらヨロヨロ歩いていただろう。緩やかに登り返して行き天の河原に戻った。雨でなければ観光客が居るだろう場所に、ザーと言う雨音だけが聞こえていた。降りて行き駐車場に戻る。すると「こんな天気だけど、花が見たいので天の河原まで行こう」と言って準備をしているマダムが居た。盗み聞きしていると、かなり山野草に対し詳しく、ここの植生に対し玄人のようだった。各分野の好事家は雨でも関係ないようだった。
振り返る。今回反時計回りで行動したが、時計回りの方が迷う場所が少なくスッキリ歩けるだろう。まあ迷うことを楽しいと思う方は、反時計回りが絶対楽しい(笑)。古道であり、もう少し道形が残る尾根なのかと思ったが、尾根が広いためか、ザレ場の距離も長いせいか、あまり道形は見られない場所だった。短時間で登れる場所が残り、アプローチの長い登山道は淘汰される。どこも同じかと思う。車社会になり駐車場所の問題もあるかとは思う。権現岳への各古道を伝うには、一般登山道より長く歩かねばならないことは避けられない。そしてマダニの付着は無かった。付かなかったから居ないと断言するのは違うかもしれないが、他の場所より居ないのは間違いないよう。

