千丈が岳     246m                
   

 2010.11.14(日)   


   曇り      単独     糸魚川カントリークラブ東側アンテナ塔群から      行動時間:32M


@余地12:17→(3M)→A232.1二等点12:20→(14M)→B千丈が岳12:34→(15M)→Cアンテナ塔下12:49


  
antena1.jpg  nhk.jpg  nitouten.jpg  mark.jpg 
@この施設に続く道の入口に駐車。 ANHKの施設の道向に三角点がある。 A手彫りの石と並んだ三角点。 A表面にある黄色いマーク。新潟で、それもこのエリアで多いよう。
nitouten2.jpg  antenatoukara.jpg  goruhujyou.jpg  manjyusya.jpg 
A「二等」と読み取れる。 アンテナ塔群、最奥の施設から続く雑木林の中の道。 雑木林側から見るゴルフ場。ゴルファーの姿も見える。 B千丈が岳山頂の社。二体の石造が安置されている。
syaura.jpg  konourani.jpg  cyuusya.jpg  antena2.jpg 
B裏側から山頂部。 最奥の施設に戻る、  C駐車の様子。 C駐車場所から見上げる。 


 
 ここはゴルフ場(糸魚川カントリークラブ)の中の山。これまでにもこっそりと登頂した場所があるが、藪とか岩とがでなく、人の目、そしてモラルの部分が問われる場所となる。さあどう攻めようか。堂々と正門から入って・・・とすれば一番いいが、逆にそう行動すると、二度と狙えない様な場所にも成り代わる。狙う者が出て大騒ぎになり、ゴルフの邪魔になるから完全にシャットアウト。そんな事も予想できた。何せ私有地なのである。さあどう攻めようか・・・。

 
 糸魚川カントリークラブを中心にして地形図を見ると、その一帯を取り囲むような破線が見える。敷地境界線のようであるが、もしやこれが伝えるのでは・・・と思えた。とあるゴルフ場では、その境界部分のフェンス脇に作業道と思しき道があり、伝えたことがあった。そう思うと見えている破線が道にも思えてきた。そしてゴルフ場に続く美山公園からの道とは別に、蓮台寺大橋西側から、一本実線が南に入っている。そこには三角点もあり、場所同定も出来る。ひっそりと、こっそりと狙うにはここしかなかった。

 
 平牛地区から西に向かって走ってくると、蓮台寺川を向かう先として、その380m手前に一本北側に道が入っている。とても広い林道で、ダートだが快適に奥の方へ入って行ける。途中に広見があり、ユンボなどが置かれているが、そのまま先に続く道を行く。すると、前の方にアンテナ塔群が見えてくる。地形図に見る四角い記号は、これらを表していた様子。道は細くなり、各アンテナ施設へ向けて分岐していた。トライアルコースのような山道に入り込んでしまい。滑り易い赤土の場所を、ボディーをガリガリと枝葉に擦られながら進んで行く。一通りアンテナ施設を回り、状況を把握し適当な場所に駐車。適当なと言うのは、車は来ないであろうからと、路上駐車であった。

 
 場所同定にとりあえず三角点を探そうと行動した。予想をつけてゴソゴソと藪の中を探す。ない、ここにもない、そんな時間がしばらく続いた。地形を見ながら地図を見ながら、行ったり来たり・・・。そしてNHKのアンテナ施設の前で、パタッと足が止まった。なんてことはない、この施設前の道向に露呈していた。“なんだ、こんな場所か”と思ったのは言うまでもない。でも、ここで不思議なのは、三角点に寄り添うように手彫りの石が並んで埋められていた。等級表示側にあり、なんとも邪魔な感じ。どうしてこのようにしてあるのだろうか。目印としてやったのか。しかし三角点と同時に埋めないと、この芸当は出来ないだろう。石と石のクリアランスは50mm程しかなかった。そこから見える等級は、二等。ここ二日で、一等二等を見る確立が高い。こうなると低山巡りも楽しくなる。しかし不思議、このエリアで見る三角点には、上部に何かマークが埋め込まれている。これは何の記号なのか。上面に窪みが入れられ、そこにはめ込まれているのであった。なんだろう・・・。

 
 さあ次は本題。そこから尾根通しで歩いてゆくと、オレンジとクリーム色を配した、一番奥のアンテナ施設がある。その敷地にはフェンスがあるのだが、その脇に踏み跡が続き、敷地を通り過ぎると奥の方へ続いていた。しっかりと踏まれた道で、その上にはステンレスの境界標柱も見られた。これは幸先いいぞ、と思いながら伝ってゆくと。すぐ右側にゴルフ場の敷地が見えてきた。と言うより、ゴルファーがそこに居て、趣味を楽しんでいる姿があった。“困った。どうしよう”ゴルフ場側に出て歩けば、こんなに快適な事はない。ただし、ブルジョワな恰好のゴルファーに対し、私の長靴、さらには場違いに半袖姿での行動では、違和感がありすぎてしょうがない。何処か清掃作業員か管理人のように装う事も可能かもしれないが、外野の目を騙す事に違いない。迷う。

 ※ここから山頂までの行動は伏せさせていただきます。

 そして山頂部。そこにはホールイワン記念と書いてあるプレートがあり、なんと石仏が二体、大きな社に安置されていた。ゴルフ場を造る為に用意した石像では無い事は見れば判った。ここに昔からあって、ゴルフ場造成時に綺麗に安置し直したように見えた。それにしてもすばらしい石像である。こんなのがここに徐にあっていいのか。そこまで心配してしまうほどのいい出来の石像であった。さあ、山頂は踏んだのでサッサと帰る。なにせ長居は無用。

 
 戻って行くと、○○○○にゴルファーが居て気さくに声をかけてくれた。「あんちゃん、なんか調査でもしてるの」。いつもあんちゃんである。もういいおっさんなのだが、外野から見るとあんちゃんの枠内のようだ。「いや、千丈が岳を踏みに来たんです」。「おお、あのマンジュシャのとこかい?」地図を見せると、周りのゴルファーも寄ってきて「あーマンジュシャのとこだよ」「あそこ、昔はもう少し南にあったんだよね。コース造る時にあそこにずらして・・・」と言う。その言葉に、すぐにGPSを取り出して軌跡を確認する。しかし、標高点を取っている場所より、行動したのは南側。一帯がどうやら崩され、遊び易いように造成されたようであった。まあゴルフ場なら良くある事。話している中で、やけに詳しい方が居られた。「あんちゃん、この人、ここを造成した人だから、全部知ってるんだ」と、なんとこんな事もあるのか、タイムリーにもここを造った方と行き遇えた。「あそこはうちらではマンジュシャ(漢字判らず)って言うんだ」と教えられた。部外者の私を怪しむようでもなく、なんか和気藹々。「ゴルフの邪魔してすみません」と言うと、「いいよいいよ」と優しく見送ってくれた。なんか、味方ををつけたようで、少し胸を張って戻ってゆく。
 
 再び端折ります。

 脇雑木林の中のわき道を進み、アンテナ施設に戻る。そしてダート道を戻って車に到着。
ちょっと緊張する登山だった。この登山は心臓に良くない。

 
 もう一座準備していたが、もう13時に近い。お腹いっぱいより、ほどほどが大事。用意していた1座は残して帰路についた。

chizu1.jpg

 chizu2.jpg

                       戻る