赤湯山 1655.0 m
2013.5.11(土)
晴れのち雨 単独 林道途中赤沢から 行動時間:8H50M
携行品: φ10-20mザイル ストック ライトオックスブーツ
@赤沢5:02→(32M)→Aゲート(無積雪時登山口)5:34→(30M)→B棒沢橋6:04→(28M)→C鷹ノ巣峠6:32→(35M)→D赤湯温泉7:07→(2M)→E取り付き点7:09→(6M)→F尾根に乗る7:15→(51M)→G1256高点8:06→(71M)→H赤湯山9:17〜38→(32M)→I1256高点帰り10:10→(34M)→J赤湯温泉帰り(入浴)10:44〜11:22→(48M)→K鷹ノ巣峠帰り12:10〜12→(24M)→L棒沢橋帰り12:36→(30M)→Mゲート帰り13:06→(46M)→N赤沢13:52
|
|
|
![]() |
| @林道を進めたのは赤沢まで、ここで停めて出発。 | 残雪や押し出しがまだ多くある。5月下旬開通にはブルドーザーが入るのだろう。 | 小日橋 | 橋の下は人口滝だが、落差もあり水量もあり見栄えがする。 |
|
|
|
|
| A無積雪期の通常の登山口。 | 途中から赤湯山(右)。最初は東尾根で攻めようと考えていた。 | 962高点から東に降りている破線の入口。 | 入口こそ藪化しているが、少し進むと明瞭な道形になる。しかし、この先の地形図の橋は無くなっていた。 |
![]() |
|
|
|
| 行き着いた先は、対岸へ渡る渡し籠の場所。 | ペダル式の渡し籠。一般者は使えないよう。 | B棒沢橋を渡って山道に。 | C鷹ノ巣峠通過。 |
|
|
|
|
| 鷹ノ巣峠から見る赤湯山。伝う尾根が右に下がっている。 | 橋が見えたらもうすぐ赤湯温泉。 | 二つ目の橋。 | D赤湯温泉山口館。久しぶりに訪れる。早い時間で静かだった。(館主と息子さんが中に居た様) |
|
|
|
|
| E尾根に取り付いた斜面。大岩の東側を狙うように登った。足場が緩く、腕を使って這い上がる。 | F尾根に乗った場所。痩せ尾根の上。 | 登った場所から東側は、苔生した痩せ尾根で、踏み抜く場所もあり注意。 | そう手強くはないが、シャクナゲが蔓延る。 |
|
|
![]() |
|
| 核心部。南側が切れ落ちているキレット。かなり足場が悪い通過点で、岩が脆く体重移動が難しい。下には登山道が北にも南にもあり、落石は絶対に出来ない場所。少しクライミング要素を伴う。 | 標高1200m付近。この尾根、上の方もそうだが、植生が優しい。ササも低いので、こぐのが楽。 | G1256高点。平坦地はなく、斜面。 | 1350m付近。尾根北側の残雪に乗る。長くは続かず、途中で途切れる。 |
![]() |
|
|
|
| 1430m付近。左の高みが赤湯山。 | 1560m付近。 | 1610m付近。ほぼ直下。 | H赤湯山。北から南を見ている。 |
![]() |
|
|
|
| H赤湯山から望む筍山。 | H南端から見る筍山に続く尾根。 | H赤湯山から平標山。 | Hお約束で。間違いなく、赤湯山でヤキソバパンが撮影されたのは、初めてであろう。 |
![]() |
|
|
|
| 1540m付近下降中。苗場山がこのように見える。 | 1430m付近・このまま雪に繋がってゆくと、北東尾根に進んでしまう。この辺りから西側を気にしてなくてはならない。ちなみに、この尾根にマーキングは一切無い。 | 1350m付近にも惑わしの小尾根があり、まんまと引っ掛かった。往路にマーキングをしておきたい場所。 | I1256高点帰り。 |
|
|
|
|
| 急下降しながら、この先やせ尾根に入って行く。 | キレットの上部でザイルを流して安全通過。見える石の多くが動く場所。 | アプザイレンした斜面。 | キレットの様子。写っていないが、左下にストンと落ちている。尾根の北側も同じではあるが・・・。 |
|
|
|
![]() |
| 痩せ尾根の苔生した土壌。気をつけないと踏み抜く。踏み抜き=滑落。 | 下降途中。尾根からの下降も、場所によってはザイルを流したい。 | 川岸に降り立ち登山道に乗る。 | J赤湯温泉まで戻り、ここでひとっ風呂。中では親子が開業に向け準備をしていた。息子さんも赤湯山を登ってみたかったようで、ルートをレクチャーする。 |
|
|
|
|
| K鷹ノ巣峠帰り。 |
K鷹ノ巣峠から赤湯山。いいタイミングで行って来られた。この時間で既にガスに覆われてしまった。少雨。 | イワウチワが雨に濡れ綺麗。 | L棒沢帰り。 |
|
|
|
|
| 棒沢脇のショウジョウバカマの群落。 | Mゲート帰り。 | N赤沢の余地に戻る。四駆でないとここまで入れなかった。 |
赤湯山は陸の孤島的山だと思っている。苗場山への経路にありながらも、あまり見向きもされない山。そこそこの標高があり、登ればそれなりの展望の山だと思えていた。でも何故に登られない・・・。それにはなにかあるはず。安全に狙うのであれば、苗場スキー場のある筍山側から尾根通しで狙う方法がある。ライン取りをしてみたが、どうしても面白みに欠ける。残すは、赤湯温泉のある北西尾根ともう一つはその逆の北東尾根。出来るならばアプローチが早い北東尾根を使いたいと思っていた。全ては現地入りして臨機応変に判断に任せることとする。
赤岳に入った後は赤湯山と決めていた。上越国境付近であり、当然の密生藪が待っているのかと、かなりハードルが高く意を決するにもパワーが要る場所と思えていた。なので、同じ位置付けの赤岳が終了したら、その後に出向こうと思っていた。情報集めに、赤湯温泉の山口館に電話をすると、林道の雪の状況は、苗場スキー場から1km付近から雪が出だし、その先は進めないとのこと。だいぶ手前から歩かねばならないようだ。ついでに「赤湯山がありますが、登った人の情報ありますか」などと聞いてみた。電話口の女将は「何故あんな山に名前をつけちゃったのかねぇ〜、登った人など聞いたことがないよ」「でも、昔、おじいちゃんが一度だけ登っていたかな」と、答えてくれた。この、登った人が居るって事が重要で、ありがたい情報であった。女将のおじいちゃんと言う事は、あの昌次新道の、昌次さんって事になるか。なにせ情報が得られない山。そこでパイオニア的行動をせねばならない。最悪を考えて、ザイルも持つことにした。周囲にはゲジゲジマークが多い。お守り的な意味合いもある。
前夜から西上州は雨であった。雨雲レーダーを見ながら通り過ぎるのを待っていた。通過が遅いと尾を引くが、それでも1時くらいには雨が上がった。現地まで近いのでいつもより少し遅く、2:45に家を出る。地走りをして17号で三国峠を越えて苗場スキー場に到着する。賑わっていた斜面には全く雪が無く、閑散とした廃墟のようなプリンスホテルが見える。その先に赤湯温泉への小さな道標があり、地図が添えられている。この次の分岐には道標が無いので、最初の地図で頭に入れねばならない。もっとも、カーナビで動けば別なのだが・・・。
橋を越えて、しばらく舗装林道を行く。そしてダート林道になってすぐに長岡ナンバーのパジェロが置いてあった。確かこれは、山口館の小屋主の物だった筈。入山していることが判った。土砂の押出しや、残雪などあり、それらを慎重に除けながら進む。片側が雪に乗るような場所も、四駆の利を生かして突っ込んで進む。知らされていた1kmよりは進め、地形図記載のちょうど赤沢で、進路が一面の残雪となり進めなくなった。幸い路肩余地もあり、ユーターンして停める。予定より2Kmくらいは余計に進めたのでヨシとする。
装備を確認し最後にヤキソバパンを入れ赤沢をスタートする。雪の切れた林道の上には、地下足袋の足跡が残る。小家主の物だろう。足を進めヘヤピンカーブに進んで行くと清津川の爆音が轟いてくる。それは小日橋下に造られた堰堤からの爆音。人工物ではあるが、見事な大瀑布となっていた。その小日橋を渡って行く。左岸側の林道には、これまで以上に崩落した石が多くなる。林道通過可能とアナウンスされているのは5月末。これではそれまでにブルドーザーが入らねば開通とならない。一軒宿のために、登山口のために費用負担されるようである。山屋として温泉好きとして、ありがたいこと。進む先に赤湯山が双似峰として見えている。手前は1400高点が顕著なピークとして見えているようだ。残雪は多い、ただし急峻。行けるのか・・・その前に左岸から右岸に行けるのか・・・。
無積雪時の入山口であるゲートの場所に到着。ここまで32分のアルバイトであった。駐車場への左の道を見送り右に入って行く。この先の地形図上の962高点から、鋭角に破線ルートがあり対岸へ続いている。歩きながら、その場所がある左下を見やりながら進むが、橋らしきものの気配はない。これでは「北東尾根は無理か」と思えていた。それでも962高点の場所から下がる道形に入ってみる。最初こそ藪化しているが、10mほど入ると、その先は立派な道が続いていた。伝って行くと川の方に何か構造物が見えてきた。橋ではない事は一目瞭然で、興味本位で降りて行く。するとそれは渡し籠であった。渡りに船とはこのことで、「対岸へ行ける」と思ったのだが、その渡し籠のブースは三方を板がはめ込まれ雪囲いがされていた。春になったら取るというのではなく、おそらくは使う時に外すのだろう。でも、縛ってある紐の多くは新し物で、毎年数回は使われる籠であると見えた。そしてこの籠、自転車を漕ぐ様なペダル式で推進力を得る仕様。至極楽しそうな籠であった。ここまで判れば十分。一般者はここから対岸へは行けない。「関係者以外立入禁止」と貼ってあった。
林道に戻り、棒沢橋から鷹ノ巣峠を越えてゆく。登山道と言っていい山道であるが、歩くと判るのだが非常に歩き易い山道が切られている。山屋だけでなく温泉のみの人もいるだろうから、歩き易い道を切ったのだろう。下って行きグレーチングの橋が見えてくると、赤湯温泉も近い。一つ目を渡り、二つ目を渡りながら上流を見ると露天風呂が見える。川面に近い位置。良くぞ長期に渡って利用できていると思える。通常なら、自然災害で形を変えてしまいそうな場所でもあるから・・・。絶対に入っていないであろうから、女湯である青湯を覗かせて頂いた。この時期だからこそ出来る事。
山口館に到着。既にここまでの間に取り付ける場所はないか見上げていた。無理すれば上がれるが、安全に上がれるような場所は見えなかった。山口館が静かな事をいい事に、トイレ側に上がって行き、一段上の通行路を行く。ここは現在は使っていないルート。廃物も置いてある。川面より15mほど高い位置に水平にある道。進んで行くと有耶無耶になり、尾根を巻き込んで西側に出る。大岩があり、その南側が登れそうなのでトライしてみる。足場が緩く、ちょっと間違うと落石を起こす。下には登山道があり、シーズンインした場合は、絶対に落とせない場所。真剣に食らえつき、木の根を握りながら体を上げて行く。僅かな標高差に5分ほど使って尾根に上がった。
さあ何とか上がったが、ここから。地形図が「赤湯温泉」の文字で隠れている通過点。ちょっと判読し辛いそこには、岩があり、苔生した木の根があり、最初は踏み抜きそうなフカフカとした柔らかい地盤の場所が待っている。ここで踏み抜いてバランスを崩せば、そのまま20mほど滑落となる。この先は嫌なことにシャクナゲがお出ましになった。強い植生ではないが、それなりの負荷となって立ちはだかる。そして僅かに進むと、先が見え無くなった。覗き込むと、そこは落ち込んだキレット。両サイドは南北に切れ落ち、通過できる幅はあるが、その先も崩落地形でややこしくなっていた。進まずには通過できないので進むが、倒木の中を潜り、その崩落斜面で一番気を使った。今度は、露天風呂がある側に石を落としてしまうことになる。あるのは落ちやすい大岩ばかり。登るにもやわらかい土質で、手掛かり足掛かりは、その大岩しかない。騙し騙しとはこのことで、クライミング要素十分に、そおっと体重移動するような感じで、確かめながら静かにゆっくりと上がって行く。違う通過方法としては、キレットの南の谷を背にしながら植生のある場所を伝う方法もあるが、掴まっている木が折れれば100mは落ちてしまう。色々考えたがこのガレ斜面しか見出せなかった。我慢の登りで体を持ち上げる。ここは帰りは間違いなくザイルでの下降となる。持ってきてよかった。
しばらく続いた急斜面が終わると、シャクナゲに変わりササが出てくる。このササ、このエリアにして驚くほど幼生で優しい植生であった。ようは漕ぎやすいのである。1150m付近を越えると、しゃくなげからササにスイッチする感じであった。この先のウェイポイントとなる1256高点の場所は、まったくの尾根斜面。僅かに平坦なくぼみがあるくらいであった。ササは下を向いているので、けっこうに刺さりやすい状況にある。しっかりと分けて進まないと、突き刺さってくる物が多かった。人が入っていない、触られていない証拠でもある。
1360m付近でやっと残雪に乗る。尾根北側斜面に残り、勾配がやや強い残雪。しっかりとグリップさせないと、滑ったら一気に行ってしまう場所となっていた。安全通過は藪の中だが、やはり楽を求めて残雪の上を伝って進む。しかし残雪は長く続かず1450m付近で一度途切れ、1530m付近から再び繋がりだす。進む先にこんもりとした高みが見えている。間違いなく赤湯山。尾根の最初こそ難儀したが、それ以降は楽な山とも言えよう。藪が薄いのが何よりの部分であった。進みながら北東側の展望が開ける。平標山の山並みが見えているようだ。
赤湯山到着。さすがに三角点は雪の下。その雪があるおかげで、広く居心地のいい場所となっていた。東側の180度が開けている。反対に西側の苗場山側は樹林に塞がれていた。足を伸ばし南端から筍山を望む。起伏の多い尾根が見え、スキー場側からアプローチしなくて良かったと思えた。雨予報であり覚悟をしていたが、ここまでは大満足の天気。これほど展望を楽しませてくれる山とは思っていなかった。白湯を飲みながらヤキソバパンを齧る。遅い朝食となった。
下山開始。残雪に伝わりながら快調に高度を下げてゆく。正面に苗場山と神楽ヶ峰があり、面白い絵面でもあった。気をつけねばらないのが、1430m付近。残雪を気持ちよく伝って行くと、途中から北側に派生している尾根に導かれてしまう。まんまと嵌り、トレースが見え無くなったので不思議に思うと、コンパスが違う方向を示していた。少し登り返し修正する。一度あることは二度ある。植生が薄いが、見通しがいい尾根ではない。進まねばならない尾根が見えてこない場所が多い。この点ではマーキングをすべき尾根とも言えるが、私の場合、迷う事も楽しみにしているので余程でない限り何も付けないことにしている。そして再び1350m付近の微細尾根に誘い込まれてしまった。進路左に尾根が見え、その方が太いので間違えに気づいたのだが、雪の残る北側を気にして歩いていたが、南側を気にして伝っていた方がいいのかもしれない。いずれにしても植生が影響し、背丈が低くてもそれが障害になる勾配の場所となっていた。ゆっくりと進路を定めて下山するってことが大事なのだろう。
1256高点も判ってはいるが留まって居心地のいい場所ではなく素通り。さあこの先、核心部の下りとなる。急下降となり、ササからシャクナゲにスイッチする。木の根を利用しながら高度を下げる場所もあったりする。ここまで来て始めて書くが、この尾根には薄っすらと道形がある。それが獣道なのか、作道跡なのかは判らない。私にも判らない程度の、何となく踏まれた痕があるのだった。これは見えたり隠れたりしていた。ちなみに獣の様子だが、熊の糞が一箇所、鹿の糞が一箇所、居る事は確認できたが、彼らもこの尾根は敬遠しているのか、残置物が極めて少なく感じた。木々にも角跡や爪痕は皆無。彼らにとっての食べ物が少ない場所となろうか。
キレット上部。登っているので全て状況を把握している、迷う事無く一連の動作でザイルを垂らす。そして肩がらみで降りて行く。20mザイルでちょうどだったので、高低差10mとなる。復路も大木の下を潜り、左右に切れ落ちた場所を覗き込み通過して行く。50mザイルなら、このキレットから南側(川面側)に懸垂しても良い様に見えていた。道具によりここでの通過は違ってくるだろう。ポコポコと苔生した岩場の小ピークを二つほど越えると、尾根に乗り上げた場所となった。ここもザイルを出そうと思っていたが、上から見ると、大岩側に九十九折の自然のバンドが見え、そこを降りて行く。相変わらず足場が緩い場所。ザイルを出した方が無難だろう。既に下に白き流れが見えている。もうすぐ。しかし最後まで、降り立つまで気を抜かない事が大事。
苗場山の登山道に乗る。ちょうど赤ペンキがそれを示していた。淵を巻き込むように戻って行くと赤湯温泉に到着。玄関が開いており、中からドタドタと音がしていた。覗き込むと、泥棒に入られた後の様に荷物が散乱し、そこに館主が埋もれていた。「風呂いただきますね。支払いは後から・・・」と言うと、「うんうん」と頷いてくれた。雨が降り出してきたので、本当ならそのまま歩きたい所だが、ここに来て入らずに帰ることの方が淋しい判断。サンダルに履き替え露天風呂へ。そして清津川を間近に見ながら暖かい湯に包まれる。山旅とは、こうありたい。自然の恵のすべてを楽しみ、味わう事が出来る人でいたい・・・。風呂上りに支払いに行くと息子さんが応対してくれた。ここまでの行動を話すと、「僕も一度、登りたかったんです」と自分から外に出てコース取りを聞いてきた。取り付きから核心部へのルートを教える。ここに宿を構えるならば、一度は登っておいた方がいいだろう。好奇心旺盛な若者に拍手したいし、背中を押してあげたかった。彼はそのうちに上がるであろう。
赤湯温泉出発。鷹ノ巣峠に差し掛かる頃には、赤湯山は完全にガスの中となった。良いタイミングで行って来られ、景色も楽しませてもらった。雨はだんだんと強くなり、周囲の木々を濡らし発色を良くさせていた。最盛期のイワウチワが、淡い色とりどりの色を見せていた。それらを愛でながらゆっくりと戻って行く。枯葉を叩く雨音がとても耳心地いい。枯れ葉は風に吹かれても話しをするが、雨に打たれた時が一番声が大きいような、一番喜んで機嫌がいい時なのかも。棒沢に降り立ち、グレーチングを踏んで進むと、その先で林道に乗る。もうこの頃になると大粒の雨となった。融雪の流れと雨の流れが合わさり、林道の上を川のように水が流れていた。
小日橋の下では、相変わらず人工瀑布が素晴らしい落ち込みを魅せ壮大な轟音を響かせていた。振り返ると赤湯山が山頂部を隠した姿で見下ろしている。往路ではどうなるかと思ったが、無事踏めてよかったし大満足の山旅となった。今日は露天風呂がなんと言っても最高の味付け。汗をかかぬ程度の歩速で戻って行く。戻りながらも、汚れたストックや足元と、林道上の流れで洗いつつ進む。そして、赤沢到着。ポツンと愛車が待っていてくれた。この雨と気温上昇で、林道の押出し箇所が増えていないかと気になったが、無事苗場スキー場側へ戻って行けた。
この日は17時に来客予定があり、仮眠を入れながら滑り込みで家に戻る。
今回この山を紹介するにあたり、お願いを一つ。赤湯温泉という貴重な温泉地が下にあります。そして登山ルートが下にあります。入山する場合は「落石は絶対起こさない」ことを厳守・遵守・死守してください。山口館の息子さんは、「今の時期なら登山者は居ないから大丈夫ですよ」なんて言ってくれましたが、それは人の良さからの発言であり甘んじられない。場所を違えれば、安全面からしてこの尾根は入山禁止となるだろう。北東尾根が使えるといいのですが、今の状況だとアプローチは北西尾根しかない。