蟻川岳    853.0m   
           

 2013.11.4(月)   


  小雨       単独      宇野原コースより        行動時間:1H14M


@登山口8:22→(39M)→A蟻川岳9:01〜03→(33M)→B駐車余地9:36


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@やや細い舗装路を伝って行くと登山口に到着。駐車余地は十分にある。 杉の植林帯に入るとすぐに通電されたフェンスがあり開閉しながら通過。通電の音がバチバチとしていた。 竹林が雨に濡れ発色がいい。 ここで既にルートを外している。間違った場所にも祠が在ったりした。
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正規ルートに戻る。白い杭が並び、ルートを示している。 急登が終わり、尾根に乗った場所。770m付近。 快適な尾根歩き。 祠があり、そこには「蟻河」と彫られていた。
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A蟻川岳 A標識 A三等点。角が割られ痛々しい。 A右に嵩山が見えている。
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A僅かに西に降りると、面白い3連の祠があった。 A北側の様子。晴れていれば谷川の山々が見えるのかも。 祠帰り 急峻尾根を下って行く。
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途中にある大岩の目立つ場所。 鋸歯のように岩が並ぶ。 B登山口に降り立つ。  



 11月の三連休最終日。夜半から雨模様で朝を迎えた。晴れでも雨でも何処かに行こうと企んでいたのだが、雨なら登山道の在る場所を選びたかった。一昨日に2週ぶりに頑張ったら、情けなく筋肉痛を感じ藪を漕ぐほどに元気はなかった。ただし折角のこのシーズンであり、できるなら寂れたマイナールートを選びたかった。東北楽天の優勝ニュースを見ながら行き先を探す。そして、中之条の蟻川岳に目標を定めた。

 大戸の関所跡を経由して中之条市街に入って行く。R145号をトレースして伊勢町下交差点から高山村へのルートに入る。平交差点で145号と分かれて的場大橋を越えてゆく。R231号を3kmほど進んだところが赤坂バス停。ここから蟻川岳の麓に向かう道へと左折して行く。この道に入ると蟻川岳登山口を案内する標識が目に入るようになる。それに導かれてハンドルを切って進む。しかし、宇野原地区の道幅は狭く、小型車でないと路肩に落ちそうな道幅で、ややドキドキしながら高度を上げて行かねばならなかった。登山口前には6台分ほどの余地があり、道向かいの空き地もかなり広い。サッと準備してすぐに出発となった。小雨、雨具を着ようかとも思ったが、傘で対応することにした。

 お墓を右に見ながら杉の植林帯の中に入って行く。するとすぐに獣避けのフェンスがルートを塞いでいた。パチンパチンと通電している音がしている。ラインに触れないよう気を使いながらフェンスを開け、通過し再び閉める。フェンスの先は杉の植林帯の中に孟宗竹が茂るような場所。杉の発色もよければ、竹の発色もいい。梅雨時期の山歩きのようで、雨がもたらす美しさがあった。登山道は途中からやや勾配が強くなる。踏み後らしきバンドに伝って西側に登っていった。既にここでルートを外していたようだ。竹林の先は直登気味に道があるよう。西に進んでしまい、西側の小尾根を登る。この時はまだ間違ったと思っていなかった。それには、こちらの小尾根に祠が在ったのだった。祠により人の気配のする場所であり、この時は合っていると思っていた。しかし、道形は完全に見えなくなり、何処を見てもルートらしき筋は見えなかった。経路を思い出し反芻する。どこで間違えたのか・・・。西に振って間違えているのだからと、東に戻るようにトラバースを開始、すると東側の小尾根に、頭の白い杭が沢山続いていた。これが正解の場所だったよう。間違え探しは下山時として、急峻に足を乗せてゆく。

 登山者の少なさからだろう、杭が示す道の場所もはっきりとした道形ではなかった。広葉樹が多いために枯れ葉で覆われた場所も多く、それがために道形が薄いようにも感じてしまっていた。それでもこの急登は、ひと頑張りで緩やかな尾根歩きとなる。770m付近が山塊の肩的場所となり、そこからはやや狭稜の上を伝うルートとなる。ちょうどいい紅葉があり、天気は悪いがそれを跳ね除ける明るさがあった。木々の間から麓の家屋が見える。谷を挟んだ向かいの山には、送電線鉄塔が立ち並ぶ。里山の雰囲気満載な感じであった。

 進路の先に人工物が見え、山頂かと思う場所。人工物は祠であった。そこには「蟻河」と彫られていた。「河」と「川」でだいぶ雰囲気が違ってくるから不思議である。この先、やや細いルートとなり軽いアップダウンを繰り返しながら進んで行く。”もうそろそろ”と思いつつ行くのだが、やや焦らされながらの西進であった。最近刈り払いがされていないようで、足を叩く枝葉も多い。ここのみは雨具を履いていた方が・・・と思ってしまった。

 蟻川岳到着。予想以上に広い場所で、10名ほどが登頂しても吸収できる広さがあった。展望のために刈り払いもされ、東を除いた各方面が良く見える。北には、晴れていれば谷川岳方面も見えるだろう。南側には、嵩山と中之条市街が良く見えていた。足許にある三角点は、無残にも角が割られ可哀相な姿になっていた。少し西に下ってみると、石像と並んで特異な形状の祠があった。あまり見る事のない三連の祠が西側を向いて置かれていた。おそらくは馬滑地区の方が設置したのだろう。この西側の道形は、かなりモシャモシャとしていた。雨でもなければ下っても面白そうであったが、今日はあまり濡れないようピストンをした。

 往路を戻る。祠の先からは間違いを正すよう慎重に白い杭を追って降りて行く。下の方に巨岩が並んでいる場所が見えてきた。そこには祠もある。石碑には「植林・・・」などと読めるものもあった。ここの岩、鋸歯と言う言葉がピタリとはまるような岩の並びであり、岩の形でもあった。全て自然の造形美であろうが、不思議な場所でもあった。ここからやや西側の谷の方へ九十九折が降りて行っていた。下に竹林が見えてくる頃、往路に伝った場所が右の方に見えてきた。間違えやすい、不明瞭な道形の場所であった。マーキングでもあれば助けになるのだろうが、ここはそれらのないシンプルさがいい。迷ったら、判る場所まで戻ればいいだけで負荷にはならないだろう。ただし里山での遭難は高山より多い事実がある。

 竹林を愛でながら下り、フェンスを慎重に開閉し、登山口に到着する。依然小雨模様。今日はここまで。


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