飯山    797.9 m         


 2013.2.11(月)    


   晴れ    単独      旧かんなゴルフクラブ経由(御荷鉾山公式登山道あり。ただし藪)      行動時間:1H34M 

   携行品: 特になし


@ゴルフ場ゲート7:16→(14M)→Aセンターハウス前7:30→(19M)→Bゴルフ場敷地南端(御荷鉾登山道標識)7:49→(10M)→C飯山7:59〜8:01→(9M)→Dゴルフ場内に戻る8:10→(28M)→E8番コース前(車道)8:38→(12M)→Fゲート8:50


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@旧かんなゴルフ倶楽部のゲート。現在は神流町が土地を買い戻したようであるが・・・。立入禁止の札がある。ただし次の絵に。 途中に御荷鉾山への登山道がある。かなり藪化しで廃道状態。ゴルフ場の存在が、このようにしてしまったよう。 センターハウスに向けて車道を上がって行く。ここも登山ルート上。 Aセンターハウス。色こそ綺麗だが、窓は開け放たれカーテンが揺らぐ。廃墟そのもので幽霊屋敷のような雰囲気がある。近寄らない方が無難。
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センターハウスの東南東側で登山道は下に降りて行く。道標あり。この先、酷い藪。 藪化したところを降りて行くと、道形に乗る。これはゴルフ場の管理道路。 道を南進して行く。 道はゴルフ場内に入り、先のほうに飯山らしき高み(左)が見えてくる。
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12番ホールの場所には避難小屋のコンテナボックスがある。 Bゴルフ場の敷地の最南端にも道標があった。藪化していてルートが何処にあるのか判らない。山腹をトラバースして行く。 トラバースが終わり、主尾根に乗る。 山頂かと思ったら、手前峰。林業関係者が入っているようで、地形的にも歩き易い場所。
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飯山直下。 C飯山到着。城址のような広さがある。伐採木が多数ある。 C三等点が落ち葉に埋まり温かそう。 C達筆標識がお出迎え。
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C南側の様子。 C北側の様子。御荷鉾山山塊。 Dゴルフ場南端に戻る。往路と違えて西寄りに進んでみる。 E8番ホールのところで車道に出る。
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歩きながら拾ったボール。これらは土に還らない。真剣に探せば、数百と落ちているのだろう。ゴミの放置・・・。 登山道に出合った場所の帰り。 Fゲート到着。

 
 10時頃には家に戻らねばならない。こんな時の西上州であり、ありがたい存在。そして唯一、奥多野に最後に残しておいた場所がある。踏んでしまうと山名事典に掲載されている旧多野郡からの山々が全て踏破できたことになるのだった。残したのは飯山。残したと言うよりは、たまたまそうなったと言う方が正解。今回はそこへ行く。

 通常なら、南麓を登って登頂というのが正統派であろうが、ここは天邪鬼派は北側から攻めてみることにした。これには、だいぶ前にこの付近に登山ルートがあることを仕入れ、なにかそれをトレースしてみたいと思っていたから。しかしそこにはゴルフ場があり、その思いが断ち切られていた。これにより長らく寝かせていた計画でもあった。それが、ふと気づくとゴルフ場が廃業し、地元神流町(旧万場町)が買い上げたような情報を得る。願っても無いチャンス。登山道に託けてゴルフ場を堂々歩けるチャンス・・・。

 朝の万場宿はマイナス4度で、動く車はモクモクと白い煙を上げていた。缶コーヒーを買って、それを飲みつつみかぼ高原の方へ上がって行く。甲斐犬を連れた方が散歩をしている。あっと思ったのだが、まだ猟期だ。ラジオを消して窓を少し開けて走行して行くと、案の定、散弾かを放っている音がする。かなり近い。気をつけねば・・・。そうこうしていると、ゴルフ場への分岐に到着。ゲートには神流町町長の注意書きが見える。先に見える残雪には、轍も足跡も無い。誰も入らない場所のよう。サッと踏んで戻ってくる予定ですぐさま準備。

 ゲートを越えてゆく。舗装路の上に5センチほどの雪が乗っている。ウサギや狐か、行動の様子が雪の上に見える。九十九折を過ぎると、右にプレハブの廃屋がある。まさしく廃墟。少し足早に進むと、出てきた、登山道標識。まさかゴルフ場内に堂々標識があるとは思っていなかったのだが、これが出てきたことで、不法侵入のような後ろめたさが拭えるのだった。登って行くと、前方に大きなセンターハウスが見えてくる。しかし、それが近くなると実態が目に見えてくる。閉っているだろう窓が、いくつも開け放たれ、そこからカーテンが揺らいでいる。普通に怖いと思える。なぜに開いている。カビないように換気のためか、いやそうじゃないだろう。これは・・・誰かがカーテンの隙間からこちらを見ているようで怖い。かなり足早に行く。

 センターハウスを巻き込むように南に進むと、舗装路脇にまた道標があった。東に斜めに下るのだが、完全に藪化しており、イバラに引っかかれつつ進んで行く。道形があるのか無いのか判らないような場所を行くと、下の方に林道のような道形が見えてきた。登山道は何処に・・・と周囲を探すと、南に山腹を巻くような幅が見えた。しかし伝ったがその先はあやふやとなる。ルートを外しているようだ。適当に斜面を下り、下の林道に乗る。進む方向は南であり、無垢の雪の上を伝って進む。するとゴルフ場内に入った。ここは12番ホールでプレハブの避難小屋もあった。複雑な造りのゴルフ場の様子。起伏も大きく、幅も狭い。進む先に赤い大きな丸が見える。先ほどからの登山道は何処に・・・と思いつつ、ゴルフ場東側に添って進む。

 ゴルフ場南端まで達すると、その場所にこれまでと同じ道標があった。これを伝って歩いた人は居るのだろうか。もし居たとすれば、ゴルフにならないだろう。打つ先にハイカーが居たのでは・・・。とすると、道標があがってはいるが、通行不可の私有地としていたのではないか。藪化している状況にそう思えた。南端から先には、道形は見えず、ここを最後に道標は無くなった。飯山はもうすぐ。地形図を見ると、その間に二つのピークがある。その最初のピークはマーキングに導かれ西側山腹を巻き主尾根に乗る。どうやら好事家が来ているようだ。そして尾根に乗ると東側が気持ちいい景色。なだらか斜面があり、地形図の破線ルートで上がってきても良かったのかもしれない。二つ目のピークに登りあげる。その先が飯山。

 林業関係者が入っているようで、各所にその跡が見られる。歩き易い尾根筋を伝って南進すると、こんもりとした高みが待っており、労せず登りあげると、それが飯山山頂であった。城址のような広さ。そしてかなり太い木が伐採されている。景観目的かとも思えたが、意図が読み取れなかった。そして、ここには達筆標識が待っており、嬉しい出迎え。99年に氏が登頂し、既に13年が経過している。そのため、留め具の木ネジは一つ外れていた。その前に三角点が頭まで落ち葉に潜るようにひっそりと埋まっていた。木々の間から、少しは周囲が見渡せる。この山の適季は、葉が落ちてからの季節であろう。西上州らしい藪山であり、時間こそ短いが大満足。往路のトレースを戻って行く。
 
 ゴルフ場敷地に戻ったら、帰路は西寄りに進んでみる。展望場のような鉄骨があったり、やはり不思議なゴルフ場。と言ってもこれが普通なのかも。ゴルフをしないので判らない。雑草の種子がやたらと付着する。それにしても放置されたゴルフボールが多い。丸い物なので興味を持って拾っていたが、すぐにポケットがいっぱいになった。ちなみに全て現地に置いてきた。カートの舗装路にしたがって進むと、今度はコース西端に出た。どうも東側を戻った方が正解だったようだ。でもあの廃墟を見ないですむので、これはこれで正解。池を二つほど見ながら、最後はカートルートを離れて北進。そして8番コースの看板の所で車道に出た。東を見ると廃屋がこちらを見下ろしている。ピンク色が柔和に思えるが、窓の開いているのが肉眼で見えている。足早に下って行く。

 途中で猟師と出会うのかと思ったが、それは無かった。でも、鹿の足跡は多く、猟場である事に間違いなし。ゲートに到着し、急いで家路に・・・。神流湖を巻いて行くR462号は、各所で工事中。昔を思うと今でも十分走りやすいが、どんどんと快走出来る様に工事が進められていた。

 振り返る。登山道と土地所有者の関係。今回の私の行動は咎められるのか。道標は万場町の設置。道標基準でいくと、通過は「可」となる。しかしゴルフ場とか町所有とかになると、少し違う判断も出てくるだろう。今回は誰にも迷惑をかけぬよう歩いたつもり。そして山腹のゴミ(ゴルフボール)拾いもしてきたわけで・・・。


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