鑵子山   1306m       黒塚   1260m            

 2013.2.23(土)   


  小雪    単独      南富士エバーグリーンライン麓側料金所から        行動時間:1H31M


@料金所西側余地10:59→(12M)→A自転車道から谷に取付き11:11→(32M)→B鑵子山11:43〜46→(7M)→C峠11:53→(4M)→D黒塚西側ピーク11:57〜12:01→(5M)→E黒塚最高点12:06〜07→(4M)→F西側ピーク帰り12:11〜12→(3M)→G峠帰り12:14→(4M)→H麓林道分岐(自転車道に乗る)12:18→(8M)→Iエバーグリンラインに乗る12:26〜27→(3M)→J料金所12:30


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@南富士エバーグリンライン麓側料金(500円)所下に駐車。ちなみに園地に入ると駐車料は1000円。 山を巻く自転車道を南に巻き込み、谷部から取り付く。本当は、もっと東に進めばルートがあったよう。 尾根の上は密生したササが続く。 雪が乗り、雪まみれの藪漕ぎ。途中ササで目を突いてしまう。
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B鑵子山到着。 B南側に道が降りていた。 B北側の展望。園地が見える。 B三等点と、もう一つ石柱が並ぶ。
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B避雷針だろうか、横になっていた。 B山頂から東へ道形がある。途中に分岐して南東に伝う道あり、入り込まぬよう注意。 C峠。檻になった構造物がある。 黒塚への道形。こっちは鑵子山に比べ、あからさまに明瞭。
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D黒塚西峰。展望の良いピークだが、富士山は雪雲の中。 D第一展望台。  D第一展望台から。 E黒塚最高点。ここは展望なし。
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E黒塚解説。 E西側。 F西峰から見る鑵子山。 G峠帰り。
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H園地前まで降りたら自転車道を西に進む。雪が腐り、カンジキも雪だんご。 I南富士エバーグリンラインに乗る。 J料金所に戻る。  



 富士山の入山料が騒がれている。立山や乗鞍なども、無積雪期などは、経路にかかる交通費は入山料の類なのかと思っている。視点を変えて利尻富士なども、飛行機や船に必然的にお金を出す。こじつけになってしまうが、出さないと登れないのだから入山料。国内津々浦々に、知らないだけでこんな場所は沢山ある。この鑵子山もまたお金が必要な場所。

 富士山スカイラインから狙うには、南富士エバーグリーンラインの500円(普通車)が必要になる。無人ブースに投入し、大賑わいのスキー場を左に見ながら降りて行く。先のほう左に目指す山が見えてくる。経路はクネクネしており、雪は次第に少なくなりつつあるが、それでも十分なほどにあった。何処からアミューズメントパーク(以降「園地」と表記)に入って行くのかと思ったが、麓側ゲートの僅か手前で園地に入って行くようになっていた。その園地に入って行くと、駐車料金が1000円。ここで思った。正攻法で入って、登れればいいが、登れない場合は園地を楽しむ訳でない私は、何のために駐車したのかとなってしまう。「園地を楽しむ訳ではない」と言うのも語弊があり、登って楽しむのではあるが、トータルとなる1500円のここでの費用対効果を考えてしまった。よくよく山を観察し、出した答えは、有料道路を出てしまい、ブースの先にある余地に停める事。ここにしか停める場所が無かった。御殿場の麓側から上がってくれば、お金はかからないことにもなる。

 出発。料金所のバーを潜り、車道を僅かに進んでガードレールを跨いで斜面に取り付く。その先にすぐに自転車道が出てくる。これは地形図に見える破線路。地図を見ると登路は見えないが、何処かにあるはず。予測を立てて南側に回りこんで狙うことにした。自転車道の今は、誰も踏み入れない獣の楽園。下界には遠く駿河湾も見えている。晴れたり曇ったりのやや泣きっ面の空。巻き込んで尾根末端辺りにルートがあると思ったが、見るからにササの密生する場所。これは容易に狙えない。楽に思っていた気持ちに、ややギヤを入れ替える。北に進んで、一番の谷の場所で、我慢ならずここから取り付くことにした。

 雪の斜面を時間をかけて這い上がってゆく。なにせササが多い。尾根に乗り上げると、そこも酷い事になっていた。富士山系でこれほどのササに出会ったのは初めてかもしれない。腰を屈めて潜ったり、ストックで雪を落として分け入ったり。雪に触れる時間が長く、グローブをしていても手が冷される。何とか活路が無いかと、西に東に空間を探しながら進むも、皆無に近かった。挙句の果てに、突き進んでいったら、途中でササが左の眼球を突いた。これまでの経験でも数度あったが、その中でも一番痛かった。割れたかと思うほど。こんな時に保護メガネの必要性を思うのだが、つい・・・。僅かな距離がかなり長く感じる。頭から雪を被り、全身真っ白もいいところ。どんな山もなめてはいけないと言ういい勉強。アセビが多くなると、次第に空間が増え、前のほうが白く開けてくる。

 鑵子山到着。案の定、何処からののルートがあるようで、人工物があった。まず、南側に道が降りている。自転車道をもう少し進めば取り付き点があったようだ。次ぎに東側。少し樹林帯の中に隠れ見え辛いが峠からのルートがあった。山頂には三角点もあり、さらには避雷針のようなものが横になっていた。昔の大きな看板の支柱が朽ちているのも見える。眼下には園地が見え。晴れていれば富士の眺めもいいだろう。この日は既に雪雲に隠れていた。予想以上に時間がかかってしまった。山頂の様子からして、今は登る人はほとんどいないであろう場所に感じる。

 東に下って行く。枝道があり、南東に進む道が途中にあるので注意。北東に進む側を選ぶ。ここは間違えて進んでしまい引き返し修正した。降りて行くのだが、だいぶ自然に戻りつつあるような道形だった。そして広い空間が現れ、そこが峠。峠の南側には、大掛かりなフェンスが張り巡らせてある。中で何かを飼っていた様に見える。強固過ぎるそれに、少し違和感を覚えたりする。

 峠から黒塚側へは、広い道幅で登って行く。先ほどの鑵子山とは雲泥の差。登り上げると、正面に竹垣を施した地形がある。作業小屋もカムフラージュされ目立たないようになっていた。北側には新しい展望台があり、「第一展望台」と表記されていた。と言うことは第二があるわけで、やや探し回ってしまう。実は周囲の様子からしてここが最高点かと思っていた。でも地形的におかしい。スキー場でもあったのか、コンクリートの台座が残る。北側から東に向けて藪に突入したりしたが、道が見えてこない。南に戻って東側に進むと、なんのことはないそこに道が続いていた。緩やかな散策路を行くと、こんもりとした高みに到着。

 黒塚山頂。しっかりと山頂解説がある場所。先ほど場所は前衛峰と言うか西峰と表現した方がいいか。ここは展望は全く無い。アセビの森と書いてあるが、それほどにアセビが繁茂している場所であった。さらに東に道形があったようだが、ここまでとした。進めば自転車道に出ただろう。西峰に戻ってよく見渡すと、展望台から下にルートはある様子。もう一つ、南側にも一本下りていた。ちゃんと判っていたら楽が出来た場所。今日は一番酷いルートを選び登ってしまったようだ。

 峠に戻り、そこから北に続く道を行く。目の前に園地の施設が見えてくると、自転車道との分岐がある。この時間、この場所の雪は、酷く雪だんごになった。ストックで一歩毎に落とさないと、重くてたまらなかった。雪もそうだが、アルミワカン側の傷も増えてきて付着しやすくなっているとも言える。研磨してみようか・・・。右側にはスケート場から、ソリあそび場からの歓声が聞こえる。子供の声・・・平和の象徴。いつの世も、この声はかくありたい。進んで行く先に有料道路が見えてくる。ガードレールを跨ぐようにして車道に出る。往来があるので注意しながら、気を使いながらゲートに向かって行く。通年通しても、この場所を歩くような人はいないだろう。

 ゲートを潜り駐車余地に到着。予定の10座登頂完了。富士山の日を存分に楽しむ。

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