石尊山    1667.7m   
           

 2013.11.9(土)   


  晴れ       パーティー     1000m道路登山口から        行動時間:5H13M


@登山口8:05→(100M)→Aおはぐろ池9:45→(3M)→B源泉地9:48〜50→(37M)→C石尊平10:27→(8M)→D石尊山10:35〜11:25→(7M)→E石尊平帰り11:32→(20M)→Fおはぐろ池帰り11:47〜51→(19M)→G血の滝12:10〜17→(61M)→H登山口13:18


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@1000m道路登山口から。駐車余地は広げられ6台+α停められる。 秋枯れの中を行く。アケビがあったりする。 濁川を跨ぐ。 Aおはぐろ池下分岐。源泉地側へ進む。
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B源泉地。湧出水量豊富。 B湧出したては透明。空気に触れ酸化か・・・。 C石尊平 C石尊平から天狗の露路側は立入禁止。
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D石尊山到着。 D三等点 D軽井沢川の展望。 D浅間山をバックにヤキソバパン。
sekisondairakakouro.jpg  ohaguro.jpg  benzaiten.jpg ouronobunki.jpg  
E石尊平からの下降点 Fおはぐろ池 F血の池弁財天 Fここで一周。往路の分岐点。
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G血の滝。滝下まで行くと飛沫が飛んでくる。 G不動明王 Gひかりごけ ルートに戻る。
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H登山口 Hピッキオによる注意書き H噴火レベル



 蓼科山での筋肉痛が心地よかったようで、再び「何処かへ連れてってください」と頼まれた。雪の便りも出だすやや寒くなる時期であり、場所決めに悩んだが、天気は後押しするようであり展望の楽しめる場所をと3座の山行計画を練る。微細な天気変化でも対応できるよう。標高の異なる場所を用意し、臨機応変に対応できるようにした。

 当日、晴れ予報。予定した一番高い石尊山に目標を決める。ただし道中のラジオからは、濃霧注意報のアナウンスが聞こえる。碓氷峠を登りきると、軽井沢地内は濃いガスに覆われていた。”もう少し迷えばよかったか”簡単に決めてしまったことを、暗いガスの中で後悔する。上州側の山にしておけば・・・。でもこれも自然。

 追分から紅葉真っ盛りの別荘街を進み、1000m道路に出た場所が登山口。前回ここから登ったのが12年前のこの時期。当時とだいぶ周囲の様子が変わっていた。もう少し鬱蒼とした登山口だった記憶があるが、刈り払われて明るい場所になっていた。駐車スペースは6台ほどだが、オフローダーならさらに停められる空き地がある。外に出ると外気温は8度。日頃寒さに晒されていないメンバーは、凍える手で靴紐を縛る。今日はスパッツも装着してもらい、あるであろう泥濘地にも対応する。

 いざスタート。ガスの中、もの寂しい枯れた景色がある。途中にはムラサキシキブやアケビの実が生っていた。カラマツの黄色い絨毯の中、フワフワと踏みしめながら行く。新しい作業道を跨ぐときがスパッツの出番。また何のための林道なのか、間伐材があちこちに転がっていた。進んで行きながらも空をときどき見ていた。次第に笑みがこぼれる。青さが増してきている。間違いない好天に向いている予兆。

 1時間ほどで最初の休憩。緩やかな道を伝っただけでけっこうに疲れている様子。日頃の・・・と言う部分になろうか。それを言えば私も同じなのだが、毎週末の継続が、維持に繋がっているとも言える。左からの林道に合流し、その先で右に曲がる林道箇所で左に入って行く。この付近、倒木などと相成って少し不明瞭になっていた。同行者は、「これじゃ自分らでは迷ってしまう」と発していた。確かにルートを追うのは難しく感じるだろう。全体を見ればたいしたズレではないのだが・・・沢山歩かないとそんな感覚にはならない。

 濁川の流れを左に見ながら進み、その先で流れを木橋で跨ぐ。座禅屈への道を左に見て小尾根の上の道を進むと、人工物の噴火警告のスピーカーが見えてくる。その先がおはぐろ池下の分岐で、往路はここから右に折れて源泉地に向かって行く。道形に伝って行く。落ち葉が敷き詰められ、薄い道形となっている。進んだ先に、キシラデコールを塗った人工物が見えてくる。そこが源泉地であった。濁川の流れが黄色だが、ここの湧出地は透明。でもしっかり鉄の臭いはしていて、色は酸化だと判断できる。ここから先の道は、すぐに倒木がブロックしている。その理由は石尊平に行った時に判った。

 源泉地からの道は、あまり利用されないのか薄い道であった。ルートを外しそうになる箇所2箇所。斜面をトラバースするような道で、その起伏に先の方の見通しが利かない。急登が最初にあったので、途中で一度休憩を入れてのんびりと進む。木々の間からは浅間山が見える。既にこの時はガスは晴れ快晴状態になっていた。企画した者としてホッとしていた。

 石尊平に到着。そこには歩いてきた側は立入禁止となっていた。やや迷い易いルートであり、言っている意味は頷けた。そしてルートは分岐して天狗の露路に続く。今は古の道となろうか。ここまで来ればもう僅か。霜柱を踏むように急登を喘いで登る。一箇所倒木が邪魔をする場所を潜って進み、カヤトの茂る山頂に立つ。

 石尊山到着。12年ぶりだが当時のまま。浅間山が美しく、やや下界は靄があったが、妙義山までくらいなら見えていた。快晴無風、持ち上げたビールで乾杯をする。ガスストーヴに火を点けて温かい食べ物を作り、山頂を存分に楽しむ。汗して自分の足で稼いだ結果のこの景色、参加メンバーは感慨深そうにしていた。50分ほど大休止して下山に入る。

 石尊平まで降りたら、現在のメインルートをおはぐろ池の方へ降りて行く。フカフカの落ち葉の道、膝に優しいルートと思っていたが、参加者はその下にある石が気になっていたようだった。おはぐろ池のところで弁財天に頭を下げる。池の中はプラスチッキーな輝くものが堆積した葉の上を覆っていた。鉱物成分なのか・・・。下に降り、往路に分岐した場所となり1周。小尾根を下り、濁川を跨いだら、血の滝へと進んで行く。

 滝の手前には2体の不動明王が待っている。人工的なのか自然なのか、四畳半ほどの洞穴の中に鎮座している。その横の方には緑のヒカリゴケも見える。血の滝と名があるが、この日は流れは黄色が前に出ていて、赤い色はなかった。滝下まで降りると、飛沫がけっこう飛んでいる。普段ならこの色は雨の中や、雨の後の流れの色。しかしここはこれがいつも。そう思ってみると特異な雰囲気が強く伝わってきた。往路を戻りルートに戻る。あとは坦々と談笑しながら降りて行く。

 登りで喘いだ道は、その疲れを解すような道と参加者は言われていた。確かにこの緩やかさは、運動した後の整理運動のような感じもある。そして落ち葉の敷き詰められたフカフカの道。快適そのものであった。すれ違った人は6名、みな軽い装備で登られていた。重機の音がしだすころ、登山口に到着する。出掛けにはどうなるかと思ったが、結果的には快晴の下に大展望を楽しめた。


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