高処山   299m 
           

 2013.2.23(土)   


  晴れ    単独      南側、秩父山登山道入口対面より       行動時間:不明


行動時間、特に記録せず


写真なし

 
 神津島の第二高峰。しかし登山道はない。アプローチの難しさで言うと砂糖山に軍配が上がるが、砂糖山の方は車道崩落により、かなり面倒な場所となった。ここは目を瞑る事として、高処山(たこうどやま)は登りたいと思っていた。

 観光をしながら、付近の道路を通過する。しっかりと山側斜面を見ながら、なにかヒントはないかと探っていた。高処山展望台側からは、よう壁工事がしてあり無理。東側斜面は階段が設置してある場所もあったが、藪が濃く入って行けなそうに見えていた。となると、もう南しか残っていない。登っていない筈がなく、絶対に踏み跡はある。

 かなり注視して行くと、秩父山登山口の向かいに、山に入っていっている踏み跡が見えた。ここからなら標高差150m。幾分かそり立つように高処山が見えている。観光途中であり、行動の判断を決めかねていたのだが、少し突っ込んでみる事にした。

 踏み跡は間違いなく先に続き、途中からやや西側に進んでいた。これは、おそらくだが畑かがここにあった時の作業道のよう。斜面を見て植生の薄そうな所を、今度はやや東側を気にして進んで行く。西側は密生していた。分けるほどでもなく進んで行くと。キャンディーの袋が落ちていた。間違いなく登っている。少し分けるようになり這い上がる。このまま行けば登頂は間違いない。じつはこの時、サンダル履きであった。本気モードになろうかと、一度降りて行く。

 この踏み跡のある東側には作業舎があり、中で男性が網を縫う作業をしていた。声をかけ、高処山の情報を聞くと、「たまに登るけど、展望はないよ。登った値がないよ。でも島で二番目に高いんだよね」なんて、そそる言葉を並べてきた。自分感覚で、「この高度なら、急ぐと30分くらいでいけますよね」なんて言ってみると、少し無言になり首を傾げる。おそらく1時間ほどかかると言いたいのだろう。何となく様子が判った。往復で90分から100分ほどみていればいいだろう。踏み跡は皆無でなく在ることも聞けた。

 良く考える。ここで登ってしまうと、残るは砂糖山のみ。となるとそれだけに訪れるだろうか・・・。抱き合わせにこの山は残しておこう。気持ちを再び神津島に向けさせる為の仕込み。ただ、離島において、勝手に入山できなくなっている場所が増えている。小笠原の山も、私が行った往時は良かったが、今は無理。早くしないと・・・と言う部分は見えている。こんな事を書きながらも、富士山が世界遺産に決まってゆくよう。寄生火山も簡単に登れなくなるのか・・・。

 間違いなく「山は動いている」。山は動かじなどと胡坐をかいていると、登れなくなってしまう。

 高処山を見上げながら、「また来るよ」と声をかける。


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