ちんちん山    (不明)m   
           

 2014.3.8(土)   


  晴れ    単独    王子駅より      行動時間:( )M


・王子駅9:13→(15M)→@ちんちん山9:28〜34


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@高架下にひっそりとある。 @児童遊園とあるが、遊具的なものは見えない。 @敷地中央を陣取るオブジェ。 @昔のトンネルの出入口。
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@昔の記録が書かれた銘板 @ここを読むとちんちん山がほぼ学べる。



 王子駅からちんちん山を目指す。都内に慣れていないのでアスファルト道とコンクリートの建物の中をどう進んで良いのか判らない。頼りは地形図。と言っても紙では無くスマホに表示される電子地図。ここから推察するに、目的地は線路より西側にあり、駅を西側に出るのが正しいと判断した。多くの人が反対側へ出てゆく。少数派となり飛鳥山側へ出る。しかし飛鳥山を孕むように明治通りは進み、目的地に対して逆行するように進まねばならなかった。田舎のように簡単に車道も渡れない。飛鳥山交差点にある陸橋を渡って西側に移る。ここからやっと北進が始まる。

 
 音無橋親水公園を見下ろしながら進んで行く。水のあるいこいの場所、時間があれば立ち寄りたい場所に見えた。北区の区役所を左に見て、意外やこの周辺も昭和レトロな感じがする建物が多い。魚屋や八百屋、客が入るのかと思える様子のまま営業を続けていた。人の暮らす場所、こんな場所に生命力を感じたりする。綺麗とか発展とかが都心を表現しているが、ここは時代が止まっているかのようにも思えた。


 北に向かってゆくと、東十条の駅表示もスマホの中に見えてきた。これなら王子で降りずに東十条で・・・と思えてしまう。王子本町の交差点を過ぎ、その先で「名主の滝」への道標が見えた。既に1.5Kmほど歩いている。外気温は低いままで手先が凍える感じ。道標の場所には信号があり路線バスが停まる前を東側に渡って細い路地を降りて行く。左に住宅地、右に名主の滝公園を見ながら進む。今日はこの公園しか目ぼしいものとして目指して来なかった。この公園付近にちんちん山があるとの事なので、行けば判るだろうと楽な気持ちでいた。まず滝公園内に入って、そこで作業するオジサンに訪ねてみる。

 「ちんちん山はどちらに行けば良いですか」しかしオジサンは「・・・・」、さらには「なにか鉄道のチンチンかい?」などと逆に質問をされるほど。「いや、児童公園のようなものがあると思うのですか・・・」と言うも、この人との会話では進展が無かった。もとより他人をあてにして目的達成などあり得ない。山に登る場合のいつもの意気込みを忘れていた自分がいた。“意地でも登頂してみせる”毎回山に挑むとき、自然に対する真摯な気持ちの一方で、目的に対し諦めない根性の部分を持って居る。“どこだチンチン” “出てこいチンチン”迷路に入り込んだような状態の中、予想できる北側に足を進めて行く。WEBでは高架の下にそれは在るよう。付近を見ると都道455線の南大橋付近が臭った。


 住宅地の中を北に進んで行く。すると高架の下に目的地が見えてきた。「チンチン山児童遊園」と彫り込まれた石のオブジェもある。ベンチでは浮浪者らしき男性が缶コーヒーを飲んでいた。その視線がこちらに向いている。さらに地域の人が看板を付けているところで少し会話をさせて貰う。平成になるかならないかぐらいに、高架橋が設置されたようで、このような公園になって20数年が経過したほどとのこと。そして見えるアーチ状のオブジェが、往事から在ったトンネルの入口だったとのこと。トンネルと言っても車用では無く、兵廟へと続く道だったよう。


 何か忘れていないか、何かおかしくはないか・・・。登頂感が全くない。ましてや公園の中央は凹んでいるほど。ちんちん山と言うほどなので、突起した場所と思っていたが、まったく山では無かった。西を見ると高い場所があり、もしやと思いオジサンに訪ねてみた。「あちらに行くと山らしい場所は在りますか?」と。「あっちもないね〜。それより中央公園に行くと同じようなものがあるよ」と言う。おそらくは、こんな場所に山を求めてきている人は想像できないだろうから、戦時中のこれらを求めて歩き回っている人に思えたのだろう。


 相変わらず浮浪者らしき人はベンチの上で視線をこちらに向けながら佇んでいる。その視線から逃げるように山頂を、いや凹みから離れてゆく。高架が背中側に遠くなって行く。再び名主の滝公園内に入り散策路を経てその南にある王子稲荷にも立ち寄ってゆく。明治通りに出てテクテクと歩いて尾久駅に向かって行った。


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