高野山    1111.6m        

 
   2014.3.15(土)    


   晴れ     単独       東側登山口より      行動時間:1H47M 

 携行品:スノーシュー

  


@登山口6:34→(26M)→A1030m峰西側鞍部7:00→(46M)→B高野山7:46〜53→(28M)→C登山口8:21


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@冬季は駐車余地が無い。しかたなく、車で突っ込んで駐車余地を作る。 @夏道があるよう 道形の様子。冬季はすぐに見失う。 830m付近で尾根に乗る。ここまでが急斜面だった。
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ルートを見失い適当に進んで行く。 急斜面を尾根に向けて直登を挑む。 A1030m峰の西側で尾根に乗る。 A登ってきた斜面。
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山頂直下。 B高野山山頂。 B南西側の様子。 Bヤキソバパンと、その後が木戸山だろう。
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B山頂には標識類は皆無。鍋ビスが残っていた。 1090mピーク。往路は東側から上がってきたが、復路は北に抜けて進む。 1080mピーク手前で、道形が東に降りていた。途中で道形は見えなくなる。谷をそのまま進むとガレの上に出て動けなくなる。少し東に進んで往路の踏み跡に乗った。 車道が見え、黒く見えるのがプレハブ小屋。
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C車1台分を切り崩し駐車。




 四万温泉西側にある高野山を狙う。何度か通いつめて、ここが周辺域での最終座となる。天気は良いようであり、通年ならスキー履いて登るような時季だが、今日もスノーシューで我慢する。

 調べると、藪山かと思っていたここには夏道があるよう。気にするまで知らなかった事だが、それにしては登った報告が薄い。とりあえず道があるならと、楽な気持ちで出かけてゆく。

 大戸の関所を経て中之条に入って行く。こちらに来るとマイナス気温。路面も凍っている場所が多い。四万温泉に向かうように進み、その温泉地内に入ったら、国道353沿いの西側を気にしつつ進む。夜明けも早くなり、現地入りした頃には明るくなっていた。雪があるので登山道表示は埋もれているかと思ったが、案外楽にそれは見つかった。しかし困った事に駐車余地が無い。雪融けが加速しているものの路肩の積雪量は40〜50cmくらい。すぐ北側にはプレハブ小屋があり除雪してあるのだが、あくまでもこれは作業用のため。そこに停めておく事などできない。しょうがないので車を雪にぶつけて、少しづつ場所を開いてゆく。何度か繰り返して1台分のスペースを確保し、やっと停車する。行き交う車も少なく路上駐車もありえたが、運転者のモラル。

 最初からスノーシューを履いてのスタート。道標があるが、その指す方向は既に藪になっていた。あまり歩かれていない事が判る。いきなりの急登で、スギの樹林帯に入るとクネクネと九十九折を繰り返しながら高度を上げて行く。 ここまではなんとか道形が見えた。そのルートが北に向け長く進む。これまでの九十九折に対して嫌に長く感じた。少し勾配が緩くなり、そこで進路が判らなくなった。もう少し北に行くのか、少し斜面を気にしないとならないトラバースが先にある。それを避けて小尾根を西に登って行く。しかしすぐに大岩混じりの急斜面が立ちはだかる。直登しようか。こんな時にスノーシューが邪魔になる。ワカンなら急登にも対応しやすいが、スノーシューの大きさは不利。南に巻き上げるよう急斜面に食らえついてゆく。アイゼンを履くべき堅い斜面だった。

 薬師橋側より上がってくる顕著な尾根に乗った。防災スピーカーから7時の音楽が流れる。最初こそなだらかに思えたが、こちらも次第に勾配が増してくる。幅の狭いスラッとした尾根筋を、ガリガリとプラスチッキーな音をさせながら上がって行く。たまにはスノーシューの刃も研いでやらないと・・・丸くなった刃先の鈍い食い込みも足の裏に感じていた。温泉街が動き出してきたのか、背中側に車の通過音が聞こえる。さらに高い位置には不納山の姿が見える。右手前方には赤沢山から稲包山への尾根筋。雪雲が覆い上越国境らしい絵でもあった。尾根には小物の足跡が乏しい。鹿一頭の蹄の跡しか見えなかった。

 登りあげて山頂かと思った場所は、山頂ではなく南を見るとそれらしい円錐形の高みが見えていた。こちらの尾根筋に入ると、道形があると思える幅が上に続いていた。となると、道を失った場所からは、もう少し北に行かねばならなかったのかもしれない。南に進路をとり無垢の雪の上を気持ちよくトレースを引っ張ってゆく。手ごろな山であり、この時季に登られているだろうと思ったが、他人のトレースは全くの皆無であった。

 高野山到着。山頂を示す表示は何もなかった。無いわけはないだろうと、かなりこまめに探すと、鍋頭のビスが残っている木があった。他に赤い絶縁テープも残るが、これは西側に降りて行っていた。無積雪期なら三角点の出迎えがあるが、この時季は封印されている。木々の間からなんとか各方面が見える。南西側には木戸山だろうか、先ほどこの山を仰ぎ見たと同じような顕著な円錐形が見えていた。静かな山頂。里山の部類であるが、この時季での登頂感はある。状態を欲張れば、もう少し時間のかかる場所かと思っていたが、急登を喘いだものの案外早くに到達した。持ち上げたヤキソバパンを齧る。腹が減るほどもなく楽に登れてしまった。

 復路は夏道を探すように降りて行く。ナツツバキかシャガか、東からの尾根が合流した場所には天を掴むが如くに生えていた。我がトレースと併せて右に見ながら尾根を北に進んで行く。目の前に顕著なピークが見える。”登り返しが面倒だなー”などと思っていると、その手前の鞍部から北東に降りて行く道形が見えた。ここは急でさすがにスノーシューを脱いだ。踵を入れながらツボ足で降りて行く。ここも細かい九十九折で、それほどの急斜面となろう。しかし下に降りて行くと道形も有耶無耶になり、谷の中央で全く判らなくなった。とりあえず地形どおりに低い場所を降りて行くのだが、岩壁か崖の上に出て先に降りられなくなった。危険を回避し少し巻き上げるように東に進むと、見た事のある場所に出た。往路の自分のトレースが残っていた。となると、往路は途中まではそんなにはルートを外して居らず、少し北を意識していれば夏道どおりに上がれたよう。トレースに乗ったり離れたりしながら戻って行く。

 スギの植林帯の中まで戻ると、既に四万温泉街も見えてきていた。登山においての温泉、麓に降りたら温泉が在るシチュエーションは冬季はよりありがたい。膝上まで潜りながらのツボ足でプレハブ小屋を目指して降りて行く。降りながら、この山の適季を考えていた。春と秋と言いたいが、温かくなると蠢く彼らが出てくるだろう。一般には春限定となろうか。ただし、夏道が伝えれば1時間ほどで到達してしまい、展望もそうあるわけではない。あまり登られないのには訳があるようだ。

 国道に降り立ち本日の予定を終える。まだ9時にもなっていない時間だった。四万温泉を抱き合わせに楽しみにしていたのだが、予想外に早く終了してしまった。温泉はまた次回と後にする。

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