丸山 1670m
2014.8.23(土)
雨
単独 シャトレーゼカントリークラブ入口より 行動時間:2H18M
@林道ゲート5:21→(14M)→A分岐5:35→(6M)→B作業小屋(飯盛山入山口)5:41→(16M)→C尾根分岐5:57→(32M)→D丸山6:29〜35→(40M)→E作業小屋帰り7:15〜20→(7M)→C分岐帰り7:27→(12M)→Dゲート7:39
@左にシャトレーゼカントリークラブの敷地を見ながら林道を進むとゲートに辿り着く。回転余地、駐車余地が乏しい。 | @南牧村の注意表示。フェンスの向こうにあるのだが、林道を進むと、その途中にも揚げられていた。 | 状態のいい林道が奥へ伸びている。 | A途中舗装路になるとすぐに分岐があり、ダート林道の方へ入って行く。 |
Bこんな場所に作業小屋のような東屋のような施設があった。その前は広く数十台停められるような場所だった。 | BMAP左側の赤い四角の場所が現在地。南牧村として飯盛山のルートを拓いたようで、ここも一つの登山口だったよう。 | 飯盛山を示す道標。 | 立派な登山道。一級の道が続く。 |
C主尾根に乗り上げ飯盛山への屈曲点。 | C飯盛り山へのルートの様子。 | C一方、丸山側は踏み跡程度。 | 踏み跡が続くが、これは平沢牧場の牛の踏み跡のようであった。途中に糞がいくつも見られた。 |
途中フェンスにこんな場所も見られた。 | ケルンのような石積みの場所。牛がこれ以上進まないよう塞いだようにも見えた。人工的な石積み。 | 高度を上げて行くと飯盛山が低くなってゆく。八ヶ岳は雲の中。 | 手前から見る丸山。笹は膝上。雨に濡れ纏わり付く。 |
D丸山西側。東西に細長く山頂部を東に進む。 | D丸山東側。ここを最後に踏み跡は高度を下げてゆく。 | D丸山から富士山(中央)。ここは富士見台だった。 | 丸山の北側斜面。シダ類が茂りとても心地いい斜面。 |
西川の源頭部。流れが出だしたあたり。この先、沢伝いのコース取りはかなり気持ちがいい。ただし足許が緩い地形。 | 下の方に行き道形に乗る。これが破線ルートなのかは不明。獣道のよう。 | フェンスより東側に出てしまった。これだと戻れず。先に進んでフェンスが倒木で崩壊している場所で西に乗り越える。フェンスを越えないと林道へは戻れない。 | 植林の標柱がある場所だが、鹿の食害か、幼木は見られない。 |
E作業小屋の場所に戻った。 | E小屋の屋根裏にはスズメバチの巣が3つあり、それを除去した跡があった。秋口は注意かも。 | E雨の山頂ではこれを出す気になれず、ここで食らう。 | F分岐帰り。沢水が林道に乗りヌチャヌチャの通過点。 |
林道の様子。周囲はクヌギ林で心地いい。 | Gゲートの様子。右側に人間が通過できるよう迷路形状にフェンスが造られている。駐車は停められて2台。 |
ちょっと重要な週末で、いつものように羽を伸ばすわけにはいかなかった。と言っても「何処かに」は行くのですが、さっと行ってさっと帰ってこられる場所を選ぶ。もっと言うと、この日のために、前々から選んでいたのですが・・・。
甲信国境で唯一未踏座だった丸山を狙う。残っていたのには訳があり、そこに有効座があることに気づいていなかったから。「あれ、こんなところに残ってたよ」が本音のところ。
狙うには大まかには二通り、北からもしくは南側からとなる。南側には北沢牧場があり、地形図には作業道が見える。それをGoogleの衛星画像で確認すると、不明瞭な場所が多い。それなりに自然に戻っているようだ。次に北側だが、同じように見ても樹林帯で判読できない。両者イーブンであり、上州から近い方として野辺山側から入山することとし、西川支流の林道をアプローチ道として決めた。
1:00家を出る。お盆休みのあと、物流もそうなのか一段落で流れが静か。眠く佐久で一度セブンの珈琲を買い、再び野辺山のセブンでも2杯目を買った。佐久にヤキソバパンが無く野辺山で残り1個を手に入れ首の皮が繋がった感じ。外気温は17℃、ホットコーヒーがより美味しく感じるのだった。
ナビに従いレタス畑の中を山手側に向かってゆく。道標がほとんど無く、こんな先にゴルフ場が在るのかと思ったら、ちゃんと在った。まずその敷地に入ってゆく。特にゲートなどは無く24時間自由に出入りできるよう。田舎ならではかもしれない。しかしゴルフ場敷地を行けども、この日の予定に繋がるような道は見えてこず入口まで舞い戻る。そして入口から西川に添うようにつけられているダート林道に入って行く。悪路かと思ったらかなり状態が良い。気をよくして運転していたが、すぐにゲートに阻まれた。さらには回転余地がない。何度も切り返して180度向きを変え、余地と言えないような余地に車を停める。しばし仮眠。
夜明け時間になっても樹林の中なので暗かった。5時を回った頃にゴソゴソと動きだし準備をする。何時から降り出すのか・・・一応は覚悟はしていた。ゲートには熊の目撃の注意書きがある。そして入山禁止の看板も見える。でも、ゲート脇には、人が通過できる巾の通路がわざわざ複雑に造られていた。そこが開いていることから、通って良いと判断した。
林道沿いには、緑の中にオレンジ色のフシグロセンノウらしき花が見える。このあたりはクヌギ林と言って良い。緑が目に優しく、気持ちよく歩いて行ける林道であった。左側にはフェンスが繋がるが、沢の流れがあり、その向こう側も人工的に管理された場所だが緑の芝生が広がっている。右を気にしていると鋭角に入って居る廃林道がある。使われた年月はどれくらいだったのか。だんだんゴルフ場の芝生から離れるような位置関係になり奧に進んで行く。
意外や林道は先の方で舗装路となった。そして右に弧を描くように上がって行く。そのカーブする場所から左へダート林道が分岐している。地形図を見て現在地を把握するが、今ひとつよく判らない。コンパスを出して南に向かう方としてダート道を選ぶ。小さな沢が跨ぎヌチャヌチャの通過点がある。進んで行くと左に木組みの人工物が見えだし、次に右側に青い屋根が見えてきた。何かがある。こんな場所に。
青い屋根の人工物は、その中に木で造った椅子が無数置かれた作業小屋の様相。椅子の数は50個ほど有ろうかという大量さ。何のために・・・。西側には沢の流れがあり、東側には40台ほど停められそうな広見が在った。なにか山手側に看板が在るので寄って行くと、南牧村が造った飯盛山の地図であった。ここが登山口と言って良い場所のよう。となると、ゲートにあった入山禁止の文字が理解できない。前は入らせていたが、今はダメなのか。入山はダメだけど下山に使うのはいいとか・・・。経路に案内看板が一切無く、ここに来てここまでの看板が在るのが解せなかった。当初は、谷に書かれている破線を行こうと思っていたが、道が在るなら、何処へ連れて行ってくれるのかと伝ってみることにした。と言っても飯盛山に向かっているのは確かで、途中でまた判断せねばならない。
行政の標識に従い、南西側に進んで行くと、綺麗に刈り払いされた道が先に続いていた。遠くを鹿が集団で跳ねている。笹が多く、熊が出てきそうな、そんな雰囲気のある場所でもあった。ひとしきり登ると主尾根に乗り上げ、直角に屈曲するように飯盛山の方へ一級の道が伸びていっていた。反対に、丸山側へは踏み跡程度が続く。分岐道標にはいたずら書きがされており詳細情報が加わっていたが、判読しずらくなっていた。
膝丈ほどのササの中を行く。フェンスを右にして、そのフェンスの反対側にも踏み跡があった。どちらが歩きやすいのかと気にしつつ進み、途中で有刺鉄線を潜り南側に出て見る。そうこうしていると、急に豪雨となり重い雨が降り出した。少々なら雨具を着ない私だが、流石に耐えられず蒸し風呂になる選択をした。踏み跡が続くが、そこにある落し物から牛の踏み跡だと理解できた。振り返ると、どんどんと飯盛山が低くなってゆく。
フェンスに「出入口」と書かれた場所があった。1656高点に上がる為なのか、よく判らぬ扉であった。その先で進路を石積みが塞ぐ。ケルンのようでなし、進路を間違いなく塞ぐように積まれている。すぐに牛の為か・・・これ以上進まぬようにと積んだだろうと思えた。進路の先に丸山が見えている。その右には金峰山の姿もある。さらに右を見ると富士山の姿も。奥秩父の山塊がいい感じに見える場所であった。
手前鞍部に降りて行く。だんだんと野草が繁茂し、全身ずぶ濡れとなる。途中でフェンスが二重に張られており、その間を通過するように進んでみた。すると北側に踏み跡が続いているのを発見した。一番歩き易かったのは何処だったのか。フェンスがある事で、そこに添うように3本くらい踏み跡が繋がっているようであった。登って行き山塊の肩の様な場所に乗り上げる。
丸山。南北に長い山頂部で東にずれてゆく。地形図で標高点を取っている場所は山腹の1664.7と言う標高。何故にそこなのか
不思議に思える。見通しの良い場所で、あとで三角点を設置しようとしたのかも。腰ほどのササの中を東に行く。東に行くほどに暗さが増してゆくような感じでもあった。そして伝っていた踏み跡が高度を下げだす。ここが甲州が信州側に張り出した突端となろう。地形図を見ると東への破線も見えるが、戻るには北東にある破線を伝ったほうが省力になる。こちらを撰ぶ。
丸山東側から北に下って行く。シダ類の繁茂した緑の斜面はとても気持ちよかった。がしかし、その中に破線路を見出す事は無かった。フラフラと探すように歩いたが見えてこなかった。そうこうしているうちに沢の中に入り、流れが見え出す。西川支流の源頭となろう。緩やかな流れに纏わり付くように歩いてゆく。すると、流れが幾重にも谷斜面に見えてくる場所がある。なんとも涼やか。あっちにもこっちにも流れがあり、湧き出している場所が多いことが判る。いつになったら道形に出会えるのか・・・気にしつつ居たが全く見えてこなかった。
少し西側に寄ってみようか。そう思って進む。西側にも流れがあり、それを跨いで左岸側に乗ると、そこに一筋の踏み跡が続いていた。鹿道にも見えるし、人間が伝うには厳しい場所もあった。ほとんと入る人が居ないからであろうが、道形の上を樹木が覆い迂回する場所もある。途中でそれも有耶無耶になり、谷地形に沿って行くと、左側にフェンスが現れた。これは往路で見たフェンスの延長線上で間違いない。2mほどあるフェンスの西側に行かないと林道には戻れない。無理して乗り越えようかとも思ったが、そのまま伝って行くと、松の倒木でフェンスが倒壊している場所があり、寄りかかった松を利用して越えて行く。
フェンスの西側に出たので一安心。進んで行くと植林記念の標柱が現れた。ただし幼木などが見られないから食害に遭ってしまった様だ。いつしか林道の道形の上に居たのだが、ここも沢水があちこちから流れ入っている場所で、ヌタヌタとしていた。進む先が広くなり、見覚えのある小屋が見えてきた。往路で見た、あの作業小屋であった。
作業小屋の屋根裏を見上げると、スズメバチの巣が残っていた。作り易い場所であろう3箇所見えた。その都度駆除するのか、残骸が残っているのだった。もしや熊か・・・そう思うと少し背筋がヒヤッとする。持ち上げたヤキソバパンを食べていない事を思い出しここで朝食。そして林道を戻って行く。雨であり誰も来ないであろう場所、静かでとてもいい。と思っていると、人の声が仕出す。東のゴルフ場からだった。
ゲートに戻る。沢があるのでここもブユが多い。払いながら着替え、すぐ近くの花野辺ガーデンビレッジの花畑を楽しんでから家に向かう。
距離、山容、展望、藪山入門にはとても適当な山に思えた。フェンスがなかったらもっと良かったが、まあこれはしょうがない。害獣だったり牧場だったり、生活がかかっている人も居る。