南天山 1483m
2014.4.5(土)
晴れ 単独 鎌倉沢橋より 行動時間:3H7M
@登山口5:31→(23M)→A法印の滝5:54→(64M)→B1374高点西(稜線に乗る)6:58→(25M)→C南天山7:23〜28→(5M)→D下降点7:33→(41M)→E法印の滝帰り8:14→(24M)→F登山口8:38
|
|
|
![]() |
| 中津峡主要道路の様子。大雪の為の押し出しが今もなお酷い状態(帰りに撮影)。 | @鎌倉沢橋登山口。通行止めのタイガーロープが張られていた。 | 最初のナメ滝横。 | 鎌倉沢はびっちりと雪に埋まる。 |
|
|
|
|
| 夏道は判らず、谷中央を進んで行く。 | A法印の滝。 | A滝の下側で小鹿が亡くなっていた。 | A滝右岸を巻いて進む。 |
![]() |
|
|
|
| 標高1140m付近の岩屋。 | 1140m付近の様子。枝沢が西側に誘う。 | 稜線への九十九折を登る。 | B1374高点西で稜線に乗る。 |
|
|
|
|
| 鎌倉沢への下降点 | C南天山 | C標柱。 | C武甲国境(南)側の様子。 |
|
|
|
|
| C両神山(北東)側の荒々しい山並み。 | Cヤキソバパンと、後に浅間山が在るのだが・・・写真で見えてこない。 | D下降点再び。 | 1080m付近。鎌倉沢に降り立つ。 |
|
|
![]() |
|
| 1080m付近下流側の様子。 | E法印の滝帰り。 | 雑木が雪の重さで沢の中に集まっている。残雪があるものの藪化している。 | F登山口に戻る。 |
![]() |
|||
| F駐車場の様子。ここまで、雪の押し出しや、落石も多くリスクが大きい。公式には「通行止め」であった。 |
南天山。最初のこの山を知ったときには、山の北側の地形をすぐに見てしまった。そこに集落が在るだろうと。しかし南の明るい方を塞ぐような位置に集落はないとも思えた。「南」の「天」の・・・当然のように北側から南を見て山の名前になっていると考えたからだった。しかし集落は無いようであり、予想は外れた形。ではさらに北の天丸山の「天」と関係があるのか。こんな事を思いながら地図を眺めていると、あれよあれよと時間が過ぎてゆく。
残雪期に登るような場所でもないのだが、ハイカーがあまり足を向けない時季に登っておこうと考えた。この日も午後から用事が入っており、そこそこの時間で戻らねばならない。それがあり、あまり標高の高い場所へはトライできない事もあった。上記の思いがあるので、本来は北ルートで辿るのが面白いと思っていたが、現在はまだR210号は冬季の通行止め。もっとも、中津川キャンプ場から奥も公式には通行止めとされていた。ただし通れる状況にはあるよう。決行となる。
棲家を1:00出発。秩父を経て雁坂峠に向かって行く。ここでのいつもなのだが、塩山側へ向かう大型トラックに執拗に煽られる。そしてトンネルを出たら逃げるように中津峡の方へ右折して行く。こちらの道に入って驚いた。世の中はサクラだ春だと騒いでいるが、まだ冬であった。外気温は1℃を示しており、道路の山手側からの雪の押し出しでよう壁がすごい事になっている場所もあった。そうかここも大雪の時に孤立した・・・。元通りにするまで数千万かかるであろう惨状に見えた。
中津川の集落を経て、その先の彩の国ふれあいの森の先が最終居住地。大雪の時は、ここはさぞ心細かっただろう。中から漏れる明かりにより温かさを感じたりする。さあ林道に入って行く。落石や雪の押し出しは頻繁に在る。間違いなくリスキーな行動であった。大若沢の分岐の場所には、長野方面に通行止めのバリケードも立っていた。脇を通過できるのでそのまま進んで行く。ここからさらに落石が多くなる。白いガードレールが見事に曲がっている。先日丸山を登ったときによく見ているので、その変わり様に驚いた。この林道もかなりの修繕費用が必要だろう。恐る恐る進み、何とか鎌倉沢橋の登山口に辿り着く。時計は3時半。あまりにも経路が荒れていたので気になってしまい仮眠は無理。一度、彩の国の施設の場所まで戻って仮眠とした。
夜明け。手前から登山口まで歩こうか。そうも思ったが、それだと予定が大きく変わってしまう。思い描いていた時間配分が狂う。もう一度荒れた林道を落石を除けながら跨ぎながら登山口まで向かう。現地入りしてドアを開けると、綺麗な声で鴬が鳴いていた。雪が多いものの春は春。サッと準備をして登山口の場所に足を向ける。
登山口は「通行止め」と揚げられタイガーロープで塞がれていた。足を踏み入れてゆくと、その意味合いはよく判った。鎌倉沢の右岸に切られた道を進む。すぐにナメ滝などが見え、夏を適季とする涼やかなルートと言えよう。しかし道形を伝えたのは僅かな時間であった。一度沢の中に導かれた後は、ほとんど沢の中央部の残雪を伝うような感じであった。この時季ならではの行動となろうか。びっちりと埋め尽くした雪、時折流れが顔を見せる場所もあり、微妙にスリリングだったりする。さすがの奥秩父、外気温が低く全く踏み抜きはなく、逆にアイゼンが欲しいほど。背中に入ってはいるが使わず我慢して進んで行く。
鎌倉沢大雪渓といっていいほどに気持ちよく沢を雪が埋めていた。しかし場所によっては、やはりこれも大雪のせいか、周囲斜面からの広葉樹が雪崩れ落ち、沢の中が藪化している場所も見られた。雪が溶けたら登山道整備にも時間を要すだろう。雪を伝って行くと、前方に見事な滝が現れる。このルートで有名な法印の滝。南天に法印、なにか仏教的意味合いが強いようだ。滝に近づくように進んで行くと、ふと見ると足許に小鹿の姿があった。既にオロク状態。この冬季に足を滑らせたのだろう。滝上から落ちたのかもしれない。右岸を巻き上げるよう進むと、ステンレスのチェーンを流してある場所も見られた。滝に見惚れて足を踏み外さぬよう、そんな配慮の為だろう。さして危ないような通過点ではないのでそのように感じた。
法印の滝を通過すると、少し登山道が見え隠れする場所が増えてくる。ここまでに多くの木に取り付けられた標識が落ちていた。木の名前が書かれたそれら、折角の好意が・・・これも自然。周囲地形をよく見ながら進んだものの、尾根ルートの分岐点を確認できずに進んでいた。これも雪のせいと言いたいが、注意が行き届いていなかったのだろう。見ていれば安心感に繋がるが、判らず通過したのでそれがない。
標高1140m付近、左に明瞭な沢が分かれており、そこも雪に埋まり誘っていた。すぐ下には大ぶりな岩屋もある。いろんな誘いがあるが真っ直ぐ本流を進む。進む先に稜線らしき地形も見え、そこに向かってゆく道形も見えた。この道は林業作業用の杣道の感じで、予想外にも薄い場所も多い。ここにして途中に道標がなかったりするので不安になる。不安になるもう一つの理由は、目的地に反抗するように西に向かって行くこと。これで大丈夫なのか・・・と半信半疑で伝って行くと、1374高点西側でやっと稜線に乗った。
以前はここから西にルートがあったようだが、現在は公式には通行止めとしているよう。その道を背にして東に向かって行く。快適も快適、ただし風が冷たく体感は春ではなかった。1374高点は横目に素通りし、尾根上の道形に従って行く。何処かに尾根ルートの下降点が在るはず。それを探すように南側を見下ろしながら進んでいた。見出し辛い場所かと思ったが、そこにはしっかりと下降点道標がされて判りやすくなっていた。
下降点分岐から先は、少しガレた岩部が多くなる。何せ寒い。防寒着が一枚不足している感じ。それでも空は青い。人間とは身勝手なもので、この寒さがこの澄んだ青さにもなっているはずであり、理解せねばならない事をも忘れてしまっている。でもでも、暖かい方がいいわけで・・・。どんどん空が開けてゆく。
南天山登頂。ちょっとした1700m、または1800mクラスの山の雰囲気がある。南に武甲国境の山々、西に武信国境。北に西上州の山。東に荒々とした両神山塊。360度どの方向を向いても楽しめる。登山道が出きる山とは、やはり到達してのこれらがある山となろう。静かに一人この展望台特等席を楽しむ。それにしても寒い。じっとしている事の方が苦痛に感じてきた。下山。
尾根ルートの下降点分岐から降りて行く。九十九折を繰り返す道を伝うと、周囲山並みがどんどんと上がって見えて行く。鎌倉沢に降り立った場所にはしっかりと道標が立っていた。往路は右岸側を伝って進んでいたので全く気がつかなかった場所だった。夏道は沢のど真ん中にあるように見えた。往路の足跡を・・・と言いたい所だが、今日は全く踏み抜きはなく残っていない。陽射しの入らないこの谷は、堅く締まったままで冷凍庫の中のような時間が長いよう。
法印の滝を上から見下ろしつつ通過。ツルツルとした残雪に足を取られつつも、それらを楽しむようにここでの自然を楽しむ。右岸側の夏道が見え出しそれに乗る。そして赤い「山火事注意」の表示がさながらゴールテープとなって登山口に降り立つ。天気がいいので、好事家が来るかと思ったが、誰にも会わずに山旅を終える。
