大笹山   1454.3m              


 
   2014.3.29(土)    


   晴れ     単独      上越橋南東余地より      行動時間:2H52M 

 携行品:スノーシュー

  


@上越橋南東余地(電光掲示板)5:39→(88M)→A1546高点下7:07→(22M)→B大笹山7:29〜36→(55M)→C駐車余地8:31


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@上越橋南東下り側余地に駐車。 @1週前の現地の様子。雪融け量は40センチ〜50センチほどか。 取り付き最初の斜面。 獣の巣穴か、足跡がこの穴を中心に広がっていた。
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顕著な尾根筋に乗る。 1280m付近 東側に進んで行く。 途中背中側が開ける。南側の展望。
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A1546高点下で東にトラバース。 トラバース途中。 途中から大笹山を望む。 1430m峰へはスキー場のような広い斜面。
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大笹山の西の肩。1440m付近。 緩斜面の尾根筋を行く。この標高にして、付近はズボズボで意外だった。 B大笹山 B一本のみリボンが残っていた。KUMOのように見えたが、縫い痕が無かった。
koroxtuke.jpg  5.jpg  toraba-su2.jpg  kotanino.jpg 
Bヤキソバパンを取ったつもりが、コロッケパンだった(汗)。 B谷川岳主峰側。 帰り。1546下を戻って行く。 最初の小谷の上部を巻いて通過。
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流れのある谷の中を慎重にブリッジで渡る。 樹林の中にハイカーの姿が・・・見た。 往路の尾根に乗る。 唐沢山側。上部稜線下に登山道が見えている。
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C駐車余地に戻る。      




 前週、予定していた取り付き点まで訪れていながら諦めた場所。今回はきっちりと狙う。出掛け、「また同じ所を狙う」と告げると、「しつこいねぇ〜」と言われる。言われて然り、確かに・・・。でもここはいい意味で「諦めないね〜」とか「前向きだねー」とか言い方はないか、まあその言葉を求めても無駄なのだが・・・。

 2:00住処を出る。17号は大型車両の通行も少なく、快適に現地入りする。一週間前のそことはあからさまに様子が違っていた。覆いつくしていた雪は溶け、完全に春の装いだった。ただし気になることが一つ。気温が高い。見える電光掲示板では8℃を表示していた。この標高ならば、もっと冷えて欲しい場所。到着後すぐに外に出て雪を確かめると、案の定柔らかくずぶずぶと踏み抜く。前日の好天からそのまま氷結しないで日を跨いだようだった。今日もそんなには楽は出来ないか。もう一つ、予てからスキーで狙いたい場所であっただけに、その装備ができていないことも悔いた。

 5:39スキーヤーが苗場方面に向かう様子を背中に、防護フェンスの間をすり抜け斜面に取り付く。車道から、このフェンスを抜けるまでが雪が緩くてもがき大変だった。斜面は200mmほど沈み込むような雪。やや東側に進むように雑木の中を分けてゆく。地形図には破線ルートが尾根上に走っている。どこかでこれと出会うだろうと予想して尾根を拾って進むが、それらしい場所はなかった。唯一ブルーのマーキングが1箇所されていただけだった。

 付近は食べ物が少ないのか、大型動物の足跡が少ない。と言って小型も少ないのだが、歩いてゆく斜面に、その足跡が集注している雪穴を発見。間違いなく彼らの出入り口のよう。春、啓蟄も近い。雪の下で外来者の通過をジッと察知しているのか、はたまた既に何処かに逃げているのか・・・。標高1200mで顕著な尾根に乗り、小さな雪庇ができた上を、堅い雪を求めるように伝って進む。この先で、唐沢山側から三国峠へ行く登山道が横切る筈。緩斜面になり始めたら、それを気にして歩いていた。しかしここでもその存在は残雪にかき消されていた。

 進路右側から朝日が上がってくる。今日の前半は晴れのようだが、昼を挟んで下降線となるよう。既に少し雲が邪魔をするような空でもあった。北東に進むように進む。もうこの辺りでは、「スキーで来れば・・・」と何度も思わせる斜面であった。進む先に顕著な円錐形が見えてくる。1546高点で間違いないだろう。400mほど高度を稼いだか、確認するように振り替えると、雪を纏った南側の展望があった。美しい。これが冬季の美しさ。1546峰は登らず、山腹を巻くようにして東進して行く。トラバースするのだが、堅い雪と柔らかい雪が入り混じり、足の置き場所を選ぶような、さながら雪の上の神経衰弱であった。

 1546高点の東側に来ると、東側に大笹山がデンと構えている。その手前に1430m峰があり、その付近の尾根筋の広さと斜面の様子は、スキー場のようでもあった。スキー板なら一気に滑り降りられる楽しい斜面を、ズボズボと音がするくらいのツボ足で進む。1430を越えると、谷川岳の主稜が気になるほどにこちらを見ているように並んでいた。「白き神々の座」と言う言葉がそのまま当てはまる。もう少し高いところで遊びたい。しかし今日も小用を控え、そこそこに帰らねばならない。自然の中で遊べるだけ恵まれている。そう思う事にしている。

 1440mで大笹山の西の肩に乗る。ここからはかなりの緩斜面。少し標高が上がったので、堅い雪を期待していたが、予想に反するように、ここでの踏み抜きが多かった。スノーシューはザックに結わえたまま、履けばいいのだが自分に負荷を与えていた。先の方に高みが見えてきた。今度こそ山頂だろう。なにも標識がないが、間違いないだろう。

 大笹山山頂。一本のみ花柄のリボンが下がっていた。柄的にKUMO氏のそれのように見えるが、手縫いの痕がなく判別はできなかった。木々の間から360度見渡せる場所、陽射しも十分入り居心地がいい。西を見やると、1546高点と、その向こうに1636.1の三国山の姿が見える。いい景色。東南東側に尾根を降りて行けそうに見えるが、赤谷川のこの時季は渡渉ができるのかどうか。さてヤキソバパンを撮影しようと出してみると、我ながら驚いた。出てきたのはコロッケパンであった。コンビニで手に取ったときにはヤキソバパンであったと思ったのだが・・・これも老化か、それともイリュージョンか。往路を戻る。

 楽しそうな三国山側への尾根筋に誘われるが、ここは丁重に断り1546高点手前から南東側にトラバースを始める。長いトラバース。最初に小さな谷があるが、ちょうどその最上部を巻く事ができた。次に東経138度50分の線が引かれる付近に地形図に顕著に見られる谷がある。ここはかなり深く、既に流れの出ているところもあった。スノーブリッジで渡らねばならなく、黒い穴の誘いを避けるように場所を選んで対岸へ渡る。ダケカンバやブナ、顔を上げると稲包から白砂山へ続く連なりが見えている。問答無用の心地よさ。スキーならあっという間だが、これは歩いているからこその味わいでもあった。楽しむ、感じる、これらにはゆっくりと言う事が必要のよう。

 緩斜面を西に向けてのトラバースを続けてきたが、それも終わる。往路のトレースの場所まで戻り、そこからの尾根筋を重力に任せて下って行く。17号の排気音が聞こえてくると、下の方に黒いアスファルトと白いガードレールが見え出してくる。最後は尾根から西に下り、駐車余地の真上に降りて行く。ほとんど朝飯前行動ではあるが、目標座に届き達成感は十分。今日も楽しませてもらった。

 道を挟んだ対岸側では、6名ほどの作業員が斜面の工事をされていた。そう言えば、17号から南側には破線ルートが描かれている。法師温泉側から伝って歩く人などいるのだろうか。

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