滑石山   1505m              


 
   2014.7.19(土)    


   くもり    単独       林道 横河山線ゲートより     行動時間:3H5M 

  


@ゲート5:27→(40M)→A中ノ沢と萱ノ沢出合(取り付き点:ゴーロ)6:07→(65M)→B滑石山7:12〜20→(30M)→C取り付き点帰り7:50→(42M)→Dゲート8:32


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長地地区から林道に入って行くと、この表示の場所がある。林道横河山線。 これより奥に入る場合は入山証を携帯するようと書いてある そしてさらには野火番所がここに在ったよう。 途中にあるこの案内図は見たほうがいい。山旅が楽しくなる。詳細に書いてあり見ているだけでも楽しい。
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湧水地 長命水。ここの僅か先でゲートされている。 @ゲート。ゲート前には7〜8台くらい路肩に停められる。 大きな分岐。 林道脇の流れが心地いい。
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桧川橋を渡ったら10分ほどで取り付き点。 A萱ノ沢と中ノ沢の出合。見えている橋の所から取り付いた。 A左俣側が仲ノ沢線。 A橋の先には作業小屋が建っている。
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A作業小屋前から尾根を見上げる。ちょうど刀利天狗の場所が見えている。 Aブレてるが、尾根末端には「ごーろ」と書いた標識在り。 取り付いてすぐにリッジがある。 尾根に乗る。
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止山のロープが流されていた。 下草の無い快適斜面。 急峻が終わり平坦地形となる。 尾根上にはこの杭が続く。
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ここを乗り上げると山頂。 B滑石山山頂。 B横峰側の様子。こちらは間伐されている。 Bヤキソバパンとシラカンバ。
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B南側斜面。降りて行く。 急峻の痩せ尾根に入った辺り。 下から見上げた、逆の絵。 刀利天狗と彫られている。
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リッジ帰り。 C尾根末端に降り立つ。 心地よい沢沿いの道。 釣りをされている。 
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この美しさ。 分岐帰り。右にもゲートが見える。 Dゲートに戻る。駐車は路肩駐車。  




 鉢伏山・高ボッチ山塊で唯一の落ち穂、滑石山(ろうせきやま)を狙う。三連休なのに・・・(笑)。当初は姫路の雪彦山を考えて居たのだが、この連休の天気は遠出向きでなく、旅の意識をそれこそ萎縮させてくれた。観光を含めた全ての旅の予定をご破算にし、まずは第一日目は諏訪湖の北面に行く事にした。

 
 国道142号で和田峠を越えて下諏訪に降りる。20号に出て塩尻方面に向かってゆくと、最初の信号もしくは次の信号(上の原東)が分岐箇所なのだが、見過ごしてしまい岡谷インターまで行ってしまう。Uターンして注意しながらその場所を北に入って行く。住宅地を抜けると山道に変わり、右からの道と合流した場所に「林道横河山線」との表示が出ていた。さらには入山証携帯の表示もあり、さらにさらに野火番所の古い表示も見られる。なにかハードルの高い場所なのだった。

 全てを無視する形で林道を奥に進む。不思議なほどに散策者が多いのだが、麓の住宅の方で間違いないのだろう。歩きたくなるような場所でもあり、歩く姿もみな凜としている。先に進むとこの一帯の案内図があった。平成に入ってから建てた看板で、横河川の詳細が具に書かれている。橋を渡ってさらに進むと、ダート林道途中に水源地のような場所が見え、ここが長命水でコンコンと湧き出していた。とても涼やかな場所で、帰りにじっくりと立ち寄って行く。この場所が見えると、僅か先で林道はゲートされていた。


 ゲート前で準備をしていると、ジモティーが子連れでやってきた。話をするとこれから渓流釣りだそうだ。そしてこのゲートは通年閉じているとのこと。この御仁は、この近辺のありとあらゆる谷に入っていて知識豊富な方で話していて楽しかった。最初は私を釣り目的と間違えたようで、山と伝えると、「こんなところからどこへですか」と真っ当な疑問を投げかけられた。地形図からは、ここから鉢伏山に登ることも可能ではあるが、実際には居ないであろう。「滑石山を目指します」と伝えても、よく判らないようであった。精通した地元の人でも知らない山は多い。

 
 ゲートを越えて行く。最初は川の右岸を行く。各小谷に茶色いプレートが設置され名前が判るようになっている。次々に現れる小谷に、周囲空気が涼しいこと限りなし。こんなに良い場所とは・・・。林道沿いの景観が美しすぎる。奥入瀬渓谷とまでは言わないが、林道との高低差が無い流れは、とても心地良い流れで気分が良かった。

 
 枝林道がいくつか見られるが、大きな分岐点は樽沢の場所で、枝分かれする林道にはゲートも見える。どんどんと奥に行くが、涼やかな流れは寄り添ったままで至極夏向きなルートなのだった。相変わらず小谷の表示は続く。ここまでよく管理されているとは・・・。あまり大々的にアナウンスしていないのは、水源地となっているせいだろう。それが無かったら観光のポイントとして十分な場所に思えた。

 
 中沢分岐点。左へ進む道には林道仲ノ沢線と見える。仮設橋を渡って中沢の方へは行ってゆくと、すぐの場所に工事の小屋が出来ていた。林道工事は10月まで続くと表示してあった。ここから主尾根を見ると、狭稜に無毛な岩部が見える。瞬時に面白そうに思えてしまい、当初は中沢を遡上して巻き上げようと思っていたが、ストレートに末端の場所から登る事に切り替えた。


 分岐点にある橋は珍しい橋で、この距離にして中央部で一回途切れて左右に分かれている。尾根末端で橋脚を支えている形なのだが、小さいながら面白い場所だった。今はその上を覆うように仮設橋があり、単管パイプを潜るようにして尾根に取り付く。ここがちと嫌らしい通過点で足の置き場所が微妙。そしてここには「ごーろ」と書いた表示があった。

 
 尾根に取り付くと、最初にリッジの通過点がある。木に捕まりながら身体を谷側に出して通過して行く。ここを過ぎると尾根の西側に踏み跡が見えてくる。しばらく西側を登り、途中から尾根の上に乗る。急登の尾根上には薄い踏み跡が続く。止め山の表示もあった事から、道は在っても不思議は無い。あとはこれほど顕著な尾根なら、鉢伏山へのルートを切ってもおかしくは無い。

 
 登って行く途中で、横切るタイガーロープを潜って進む。止め山としてはこの辺りまでと言う事か、それ以上の場所では赤松は見えなかった。どんどん登る。視界を遮るような下草もなく、勾配意外では快適そのもの。その勾配も1400mの肩まで上がると緩やかな地形となる。この辺りで埋め込まれている黄色い杭を目にするようになる。前の方をオレンジ色のシカが跳ねて行く。ちらほらとマーキングも散見できる。

 
 進路左側に高ボッチから横峰、そして鉢伏山に続く山稜が見えている。懐かしい記憶が甦る。鉢伏山は台風の日に登っている。近距離を匍匐前進するかのように這って進んだ場所でも在った。バカな行動をすると強烈に記憶されるものである。先の方にシラカンバが見え出すとゴールも近い。やや広い地形にシカ道が無数にある。気になる人はマーキングをした方が安心な場所であろうと思えた。

 
 滑石山登頂。北側に最高点が在るようで、テープが縛られた場所があった。展望は無いものの、それでもこの時期にして木々に間からはなんとか周囲が観ることができる。南西側は少し間伐した場所もあり、そこから南西側は少しだけ開けている。完全なるマイナーピークだが意外に居心地がいい。それには経路が楽しく、水の豊富な場所を通ってのアプローチという部分が大きいだろうと思えた。ここから鉢伏山まで40分くらいだろうか、北から見下ろされているかのようにその高みが見えていた。

 
 帰路は別の場所をと思ったが、工事をしている様子も見え、邪魔にならないのは往路の往復と判断して降りて行く。降りて行く方がかなり杭が見やすく、その黄色が目に入ってくる。平坦地から急峻地形変わるあたりでギヤを入れ替えで細かなピッチでコツコツと降りて行く。往路は尾根西側を降りた場所をも頂稜を降りてゆくと、そこに人工物があった。その石碑には「刀利天狗」と彫られていた。これは林道途中の案内図にも記されたものだった。道形は信仰のものだったのかもしれない。リッジを気をつけて通過し、ごーろの場所に降り立つ。ちょうど仲ノ沢林道に入って行く工事車両一団があった。右俣の中沢だけでなく左俣側でも工事がされているようであった。
 
 林道を戻って行く。相変わらず気持ちが良い。途中に堰堤が造られ人口滝があるが、その下では出がけに会話した方が釣り糸を垂らしていた。お互いに声を掛ける事なく手を上げて挨拶を交わす。戻りながら、あまりにも気持ちいいので苔の写真を撮ったり、流れの写真を撮ったりした。小谷の場所は自然のクーラーの様相で、数℃気温が低いのが判る。ビール一本+おにぎり1個で半日は潰せそうな場所であった。


 ゲートに到着すると、路上駐車は5台に増えていた。どうやら釣り師には知られた場所のようであった。帰路、長命水のところでは水を汲む風景があった。便乗してペットボトルを満たす。知っている人は知っている場所となるか。遅まきながら今知ってよかった。こんな場所も知っておくと後々利用できそう。そうそう、山としては滑石山まででなく、鉢伏山まで抜けてしまった方が充実するだろう。時間的な部分でも1日を有意義に楽しめると思う。

  
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