高倉山   1143.7m              


 
   2014.5.6(火)    


   曇り    単独       小川地区より     行動時間:2H50M 

  


@堰堤下バリケード4:58→(17M)→A登山道入口5:15→(25M)→B五合目5:40→(39M)→C8合目6:19→(20M)→D高倉山6:39〜46→(48M)→E登山道入口7:34→(14M)→Fバリケード下駐車余地7:48


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@3時頃、この場所に着くものの、地形図の破線側ではないと判断し、小川側に一度戻ってしまう。 @この場所が現在の車進入最終地点。 堰堤を越えた先で、踏み跡が見えたので伝ってみたが、林道跡を伝うので正解だったよう。 沢に対岸へ渡る土嚢が見えたので渡ってみるも、右岸側の上流側へ行く踏み跡は見えなくなる。
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A登山道入口には、ピンクのリボンが沢山下がる。知っていないとこの場所は判らないだろう。 タムシバが、遠くから見ると残雪が在るように白く見えた。 四合目 B四合目の鉄板に対し、五合目は木製の標識。
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獅子頭のようなブナがあり目を引く。 七合目 C八合目は二箇所設置。 やっと残雪が出てきて、東側が白く繋がる。
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ロープ場を這い上がる。 肩に乗り、その先の山頂を望む。 めおと松通過。 山頂手前から。
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D高倉山。 D三等点。 D唯一の山名表示。 D阿寺山側
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D西側の展望。 D南側 下山しだし三国川ダム俯瞰。 尾根の様子。
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雨に洗われたイワウチワ。 Eマーキングの場所に降り立つ。 堰堤は、その際を通過する。 振り返り見上げる。
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F駐車余地に戻る。      




 ゴールデンウィーク最終日、気になっていた高倉山を目指す。

 深夜1時、家を出る。半年振りの我が家からの出発。雨に降られながら関越道をトロトロと走り、塩沢石打で降りて水田地帯を抜けて三国川に寄せてゆく。地形図を見ると、小川地区からの破線路が記されている。ここを伝うべく右岸側に渡り行くのだが、神社の所で北に入らねばならないのを見過ごしてしまい東に進み、発電所への道を右に見て左に道に入ってしまった。別荘地のような場所であるが、幽霊屋敷のような建物がほとんど。それらを見ながら高度を上げて行くと、その林道は工事のためのバリケードがされていた。カーナビに見えるそこは、高倉山の位置に対し予定していた場所より東過ぎる。間違えに気付き、戻って神社からの林道を北に入って行く。すぐに分岐があり、右を選ぶ。高度を上げて行くと堰堤が現れ、そこを巻き上げるような道で進んで行く。しかし林道終点から先へは道形は無かった。少し戻って、東に入る枝道を選ぶも、これはその先で高度を下げだした。粗方場所は良いようだが、どうも様子がおかしい。破線ルートが在るような気配が無い。そして新しい工事跡が散見できる。これは廃道か・・・。

 下調べが不十分で来ると、登山口さえ判らない始末。手当たり次第に枝道に入るも、やはり登山道の気配すらない。もっとも、暗い中にヘッドライト頼りで探しているので見つからないのかもしれないが、それにしてもおかしい。一度集落まで下り、手掛かりは無いかと、またまた東の方へ進んでみる。すると先ほど入った林道の分岐点に、高倉山の登山道は荒れている旨の看板が出ていた。どうも最初の間違えの林道が正解だったようだ。こうなると破線記述は全く無視せねばならなくなった。再びバリケード前まで進み、バリケードを退かして先に進んでみるが、200mほど先でユンボがとうせんぼしていた。バリケードの前に停めるしかなかった。

 仮眠をしながら夜明けを待つ。予想外の雨に少し前向き姿勢が後退しつつあった。でもここまで来ていながら・・・。外気温はさすがの山間部、10℃を切っていた。白みだすと沢の周辺に廃墟が複数見えてくる。春の装いで来たので雨具を着ないと寒いほどであった。菓子パンをほうばりつつ用意をして、いざ北進を始める。

 林道を伝って行くと、正面に大きな堰堤が現れた。東に行く道、西に行く道と別れ、ここは東に・・・。しかし小屋のような場所を終点地として行き止まりとなった。そこから戻り、適当に堰堤を巻き上げる。すると、堰堤の上流に林道の道形が続いていた。林道が堰堤で寸断された形となっていた。その先で林道の東に細い踏み跡を見つけ伝ってみるが、すぐに藪化してしまった。何処から進めばいいのか、看板に記された登山道と言うのを目的に周囲を注視しつつ歩いてゆく。あちこちにマーキングがある。工事用のものと判断でき、当てに出来ないことはすぐに判った。なにせ上流に向かって行く。

 迷走している途中、沢の中に対岸へ渡る土嚢の橋が造られていた。こんな所に在るということは・・・まさしく・・・。と思って右岸側に行ったが、その先には踏み跡は見えなかった。それでもそのまま右岸を伝って行くと、そこから70mほど上流の場所にピンクのリボンが乱打されている場所があり、そこが今の登山口のようになっており山道が始まっていた。やっと見つけ出した。

 雨に濡れた左右の木々、雨具を着込んで正解だった。新緑の若葉が雨に洗われ素晴らしく綺麗だった。道の在る安心感、判らなかった先ほどまで、雲泥の差がある。全く無いと言うのなら、それはそれで納得なのだが、在るはずのものがないと不安は大きくなるのが普通。入口のマーキングの他に、最初に見えてきた登山道らしき人工物は、四合目の標識だった。これはブリキ製。次に見えてきた五合目は意外にも木製だった事に、オヤッと思った。その五合目には獅子頭のようなブナの木があり、かなり視的インパクトを与えてくれる。雨の後で発色がよいものの、足許は滑りやすい状態になっていた。やや勾配のあるルートで、それが為のようでもあった。

 七合目を過ぎ、八合目は二箇所に標識がかかっていた。この先で初めて残雪を踏む。ルートとしてはここから残雪だが、見える山塊としては、付近より以東はびっちりと雪が乗っていた。その上を伝いたいが、ここは開かれた尾根道の方を進んで行く。右を見ると、三国川ダムの姿が見える。と言う事はと、その上の山々が同定出来てくる。見えている高みに行きたいがと、今日も里山レベルでちともどかしい状況。

 勾配はさらに増してロープ場も出てくる。掴みながら這い上がる。これを上がれば山頂かと思ったが、登った場所は肩で、その向こうにスクンとした円錐形の場所が見えていた。ここからの経路にめおと松があるのだが、経年変化、ここでは劣化と言ってしまおうか、やや見栄えのよろしくない状態の松が待っていた。この先、山頂を前にして僅かな鞍部があるのだが、その鞍部を前において見る山頂の形は、とても山頂らしくて見栄えがする。

 高倉山到着。三等点が立ち、細い丸棒に細い標識が掲げられていた。素晴らしい360度の展望ピーク。山々を見てもいいし、山村の風景を見下ろしても絵になる。残雪の白さと新緑がなんとも言えない癒しの色として目に入ってくる。ここで、桂山の方へ抜けられないものかと、ルートをなぞっていた。しかし雪の繋がりは良くない。目指すなら標高からしてもう少し早くに入らねばならないよう。ここでの外気温は3℃。往路を戻る事にする。

  戻りながら見える三国川ダムの姿は美しい。人工湖でありながら自然と同化している。ロープに掴まりながら滑りやすい足許に注意しながら高度を下げて行く。もう少し晴れ上がるかと思ったが、ややどんよりした景色。それでも周囲の山々が見えていることが救いだった。往路に目を引いた花の場所では、足と停めてカメラを構える。自然を愛でる事は、足を停めないと出来ないと思っている。そして少しだけ誰か上がってくるかと期待したが、やはりここまでのルートになってしまうと、好事家の姿も無かった。春の彩を見ながら気持ちよく高度を下げて行き、リボンの場所まで降り立つ。

 往路は右岸側を伝ったが、すぐに左岸に移り降りて行く。どちらも同じで、特に歩き易いとか歩き難いとかは無かった。堰堤は往路は高巻をしたが、復路はその際をコンクリートを触るようにして巻き越えてゆく。登ってきてしまえばなんて事は無いが、ここが登山道として整備されるまで、多くのハイカーを惑わすのだろう。本当は工事に際し迂回路をつけたほうが良かったのだろうと思う。

 バリケードを越えて車に到着。着替えつつ、持ち上げたが食べなかったおにぎりをほうばっていると、工事の人がやってきた。祭日も工事がされるよう。駐車スペースを占領してしまっていたので、「今すぐ出ますから」と告げると、「いいんですよ」と返してくれる。本当は沢まで行ってドロドロになった登山靴を洗いたかったが、労働者に配慮して帰路に着く。

 
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