薬師岳   1218m         小杉山   1229.4m      小鷲倉   1354m  

  
    和賀岳   1440.0m      
       

 
   2014.8.14(木)    


   くもり       単独       真木渓谷登山口よりピストン      行動時間:6H43M 

  


@休憩舎(駐車場)4:38→(10M)→A登山口(甘露水)4:48→(52M)→B滝倉5:40→(81M)→C薬師岳7:01〜03→(29M)→D小杉山7:32→(26M)→E小鷲倉7:58→(32M)→F和賀岳8:30〜43→(27M)→G小鷲倉帰り9:10→(19M)→H小杉山帰り9:29→(28M)→I薬師岳帰り9:57〜10:01→(42M)→J滝倉帰り10:43→(29M)→K登山口帰り11:12→(9M)→I休憩舎11:21


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@休憩舎前車止めからスタート。 林道はすぐに崩落地があり、木橋が渡してある。 A登山口。すぐ先には甘露水がある。暗い場所で朝方は標柱が目立たない。 曲沢分岐。休憩舎への道が分岐しているようだが、伝えるのか。
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快適な登山道。ブナが多い。 ブナ台通過 流れを跨ぐと、その先が滝倉の最終水場。 B滝倉。狭い場所だが涼やかな給水地。
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薬師小屋は跡形も無くなっていた。 小屋跡地 倉方通過 斜面のルートが尾根道と変わった辺り。この付近は朝露でかなり濡れる。雨具必携かも。
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薬師分岐。甲山へのルートは、廃道に近く埋もれていた。 薬師岳直下。 薬師様 C薬師岳
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C薬師岳の標柱。 C薬師岳から見る和賀岳。 薬師平通過。気持ちのいい平原。 薬師平から和賀岳への稜線。
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D小杉山 D小杉山から和賀岳。 E小鷲倉。 和賀川には雪渓が残る。
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もう僅か。起伏が少なく快適。 F和賀岳 F古い趣のある標識。 F一等点
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F祠 F秋田最奥の山、朝日岳側。 Fヤキソバパンが手に入らず・・・。 F山頂はお花畑。
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和賀岳から戻って行く稜線。 和賀川には目立つ小滝がある。 G小鷲倉通過。 H小杉山通過。
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薬師平から薬師岳。 I7薬師岳帰り 倉方帰り 薬師避難小屋跡
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J滝倉帰り ブナ林の中を降りて行く。 ブナ台帰り 曲沢分岐帰り
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K登山口に降り立つ。 K甘露水 L駐車場の様子 L休憩舎は水も出ているが飲めないよう。
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L居心地のいい室内。      




 地図を用意してきた中で、白神岳と繋げるともっと近い場所もあったのだが、翌日は天気が良さそうなので、林道の長い和賀岳に行ってしまうことにした。悪天の場合、登山道はいいとして経路のアプローチがとても気になるのだった。

 
 経路の角館でガッツリと夕飯を食べる。やや長い距離を歩かねばならなく、きちんと食べておくことにした。ただでさえ食べないので、意識してそうしてみた。既に夕刻となり辺りが暗くなる頃、真木渓谷に沿う真木林道に入って行く。最後の民家を過ぎると静かなもので獣の姿も無かった。林道横に滝がある場所は、そこだけ舫っており不思議な空間を醸し出していた。


 分岐箇所がチラホラと出てくるが本道はハッキリと判り伝って行ける。行けども行けどもその場所は出てこない。いちおうカーナビは見ながら走っているが、ダート道での長い林道は、オフロード車ではない場合とても負担に感じるのだった。途中左に広い場所が見え建物が出てきたときには着いたと思ったのだが、まだまだ先だった。


 キャンプ場、実際はキャンプ場跡地のような場所が出てくると、橋を渡った先が現在の車が通過できる最奧となる。釣り師だろうか川岸でタープを張っている姿もあった。駐車余地には既に3台の車が停まっていた。地元ナンバーもあれば大宮ナンバーもあった。流石200名山。安眠を邪魔しないよう離れて停めてエンジンを切る。食事の必要は無いので缶ビールを一本空けてから寝る。


 朝方、深夜と言った方が良いのか、横に車が停まり3:30出発していった。こんなに早くに・・・複数座狙うつもりなのか、8キロの経路に余裕を持ってのことなのか。でもヘッドライト無しで月明かりで出発・・・上には上が居ると思えた。早出の人を見てしまったので、おちおち寝ている場合では無いような気がして、時計ばかりを見るように何度も目を開ける。そして夜が白みだし準備をし出す。


 車止めから歩き出すと、すぐに崩落地があり木橋が2箇所で架けられていた。どこから山に入るのかと気にしながら進んで行くと、薄暗い場所に目立たない標柱が立っていた。どうやらその先が甘露水であるようだが、既にザックには御殿水を汲んであり、これもまた甘露水なのだった。歩きやすい山道を伝って行くと、曲沢分岐となる。地図からはここから先ほどの休憩舎の方へ道が在ったようだが、それと判る道形は見えてこなかった。ブナ林の中を登って行く。連日ブナずくめで嬉しい限り。


 ひとしきり登ると、尾根に乗った場所でブナ台と標柱が立っていた。この先も快適な道で緩やかなまま続く。周囲で沢の音が強くなると滝倉は近い。その下流を徒渉してすぐ上に日本庭園のミニチュア版のような小滝の場所がある。少し狭いが為閉鎖的になっているのだろう雰囲気が数℃涼しく感じる。そのまま上に向かうとすぐに、藥師避難小屋跡がある。建物が既に無い為か、標柱も横になっていた。残骸も何も無く往事が全く判らない場所であった。谷の中でありかなり湿気が多い場所のように思えた。

 
 相変わらず負担の少ない登路が続く。倉方を通過しやっとの事で見晴らしの良い場所に出る。ただしここはルートを野草が覆い濡れる。見越して事前に雨具を履いた方が無難であった。それにしてもおかしい。一人入って居るにしては露払いがない。今頃、時間的には和賀岳に着いている頃だが、経路のぬかるみに前を向いた足跡が見えないのが不思議だった。甲山側からアプローチしているのか・・・。濡れながら分けて行くと、その甲山側がガスの中にクッキリと浮かび上がる。そこへ向かう藥師分岐に到達するが、そこからの道はかなり自然に戻りつつあり、尾根筋を見ても、それらしい跡が見えてこなかった。


 薬師岳は、右(東)側から回り込むようにルートが切られていた。手前に分岐があり、その上に薬師様が安置され、その上が山頂で、和賀岳まで続く稜線を眺望することが出来る。少し休憩をしてから、分岐まで戻って頂稜の西側をトラバースするように進んで行く。この辺りはお花畑なのだが、夏花を見るには少し遅い感じがした。広く緩やかな地形、この先に薬師平があり、立山のそこに思えるほどに良い場所で、この標高にしてここまで高度感がある場所も珍しいと思えた。進む先に小杉山が見えている。進路の屈曲点となる。遠く登山道を舐めるように見ても、ハイカーの姿はない。どうやら私が本日一番乗りのようであった。

 
 小杉山から東進に変わる。見えているほどに遠い場所が多いが、その慣例に反して、ここはスイスイと進度を上げて歩いて行けた。アップダウンが少なく危険箇所も少ない。周囲展望の良いので気持ちよく歩けるのであった。残雪の詰まる和賀川も右側に見えている。熊でも居ないかと探すも、そこまでの出迎えは無かった。なにか谷川岳の南側エリアの山容に似ている。

 
 小鷲倉通過。ここも山頂と言うよりは通過点。さあ次が最終目的ピーク。8キロ歩いてきたにしては、ほとんど疲れは無かった。少しルートが南側に切られているせいで、北側の風をブロックしてくれても居た。このことは、右ばかりの景色を見ていることに繋がるのだが・・・。登って行くと広い広い山頂部に到着する。祠も見える。

 
 和賀岳到着。ここに着いて一気に風を受ける事になった。結構寒い。夏に寒いとは贅沢だが、寒くて風の当たらない南側に少し寄って休憩とした。秋田で一番深い山とされる朝日岳も見えている。いつか入ってみたいが、気にしたらすぐに入るかもしれない。こちらから見る藥師側も悪くない山容。何せその間にある和賀川の掘りの深さがが周囲を引き立たせてくれていた。ここはスキーを履いたら面白いだろう。雨具を着込んだがじっとしていると寒く、戻ることにした。山頂はお花畑であった。やっといい色合いを見られた感じ。


 戻ってゆき小鷲倉を越えると単独行者がすれ違う。訛りなく関東の言葉・・・大宮ナンバーの方か。小杉山に近付くと、さらにもう一人。面白いことに、みなナンバーの県を覚えており聞いてきていた。「群馬ナンバーの・・・ですか・・・」、山での一種の挨拶のようなものかもしれない。と言う私も横に停まって出て行った秋田ナンバーの御仁が気になっていたのだから。


 小杉山を越えるとガムをくちゃくちゃ噛んだハイカーがすれ違う。登山とガム・・・聞けば良かったが効果はあるのだろうか。藥師平を越えると、耳の不自由な方がすれ違う。会話が成り立たない感じがしたのだが、当人には負荷はないのだろうか。他人の心配をしている場合ではないか・・・。薬師岳まで戻ってくる。誰も居ない静かな山頂だった。あとは下るだけ。

 
 薬師分岐から下って行くと4名のパーティーが登ってきた。下山は夕刻か、だいぶゆっくりとした歩調だった。こちらは逆に、緩やかなルートにストライドをのばして行く。倉方、小屋跡、そして滝倉では折角なので冷たい水を汲んで行く。ブナ林を愛でながらの山旅、視覚情報とは重要なもので、心地良い緑の景色に疲れ知らずでもあった。ブナ台を経て一気に降り曲沢分岐、その勢いのまま登山口に降り立つ。

 
 冷たい甘露水を戴き、併せて汗をぬぐう。滝倉があるので、どうしてもここで汲む必要は無いが、ここで汲んで甘露な水を山頂で飲むのもいいかもしれない。登山口の甘露水、利尻を思い出す。林道を戻って行く。そして駐車場所まで戻るも、横の車はまだそこに在った。釣り師か・・・(笑)。着替えた後に休憩舎を見て行く、水が引かれビールを冷やすのには丁度いい。テーブルが用意され集うにも良く、泊まるのにも明るく居心地のいい小屋に感じた。

 
 真木林道を戻って行く。夜に伝ったのと、お日様の下で伝ったのと、少し違う感じがするが、落石が怖い林道と言う事では昼夜問わずに同じであった。民家が見えたらホッとした。

 次は第一日目に戻るように秋田市内に向かって行く。翌日は間違いなく雨模様。大平山を臨機応変に遊ぶ。

 
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