前大日岳   1778.8m      早乙女岳   2060m      一ノ谷ノ頭    2160m             

 
   2015.4.18(土)    


  晴れ    単独      藤橋ゲートより人津谷経由    行動時間:8H49M 

 装備:スキー


@藤橋冬季ゲート5:00→(24M)→A七姫平人津谷入り口5:24→(120M)→B文登研冬山基地7:24〜31→(44M)→C1566高点下8:15→(45M)→D前大日岳9:00→(59M)→E2100高点9:59→(27M)→F早乙女岳10:26→(24M)→G一ノ谷ノ頭10:50〜11:03→(24M)→H2011高点帰り11:27→(28M)→I前大日岳帰り11:55〜57→(11M)→J1566高点北12:08→(22M)→K文登研冬山基地帰り12:30〜38→(52M)→L人津谷入り口13:30〜34→(15M)途中で作業車に乗せていただく→M藤橋冬季ゲート13:49


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@藤橋冬季ゲート。開いていると思ったが、まだ閉っていた。ここから歩き出す。 A七姫平の人津谷入り口到着。車道を逸れ谷に入って行く。 林道跡の九十九折を登って堰堤群に入って行く。 堰堤群途中の崩落箇所。
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流れの横を慎重に進む。ここは高巻したほうが良かった。林道跡を見失っていた。 ブリッジを恐々伝って行く。 高度を稼いでも高い位置でシュルンドが出来、流れが覗けた。 南側斜面では大量の雪崩があった。
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雪崩がなければ、清らかな雪面の谷。 もうすぐコル。最後はやや南側に振ったほうがいい。 B国立登山研修所冬山前進基地 B雪の量は3.5mほど。
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B基地側から見る南斜面。 急登に直登する踏み跡。登りと下りの単独行者のもの。 途中の古木大木。 弥陀ヶ原と周囲の山々。
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C1566高点下を通過。 1570m付近から東側。 1610m付近。快適!! D前大日岳から見る大日岳。
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D前大日岳から見る弥陀ヶ原。 D登ってきた側を振り返る。 前大日岳東側鞍部から東。 1870m付近から。
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E2100高点より大日岳 F早乙女岳 風が強く雪煙が上がりだした。 G一ノ谷ノ頭到着。剱岳が見事。
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G一ノ谷ノ頭から大日岳。 G本日の板。 G一ノ谷ノ頭から早乙女岳。 G大熊山
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G毛勝三山 大日岳を目指すコット谷経由のスキーヤー。 巨大な雪庇。怖さより美しさが目立つ。 大熊谷を登ってきたと言う大日に向かう猛者。
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H2011高点帰り I前大日岳帰り。 1550m付近。尾根の北側を滑ってゆく。 登り返しを避けてトラバース
1566kitakaeri.jpg  syupu-ru.jpg  kichikaeri.jpg  hitotudani.jpg 
J1566高点北側まで戻る。ここからは小谷を滑ってゆく。 淫らなシュプール。 K文登研基地帰り K人津谷を滑って降りる。
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滑ってゆく斜面。 スノーブリッジの場所帰り。 林道上は流れが出来てこの状態。(麓側から見上げて撮影) 林道を避けて進んだら行き詰まり、崖斜面をスキーを担いで下った場所。
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L七姫平人津谷入り口に戻る。 ゆっくりと車道を戻って行く。
すると、10分ほど歩いたら、工事関係者が声を掛けてくれ、乗せていただいた。
M藤橋ゲートにある余地。山菜採りの車で賑わっていた。 M乗せて下さったトラック。




 土曜日は申し分のない天気予報。これは狙わないと・・・。北アルプスの2000m超の未踏座はあと4座、この季節を利用して追い込んでゆく。

 

 金曜日は、伊勢原出張となり土曜日に向け障害になるかと思ったが、通常より疲労度が1.5倍ほどになったものの、中止にするほどではなかった。行こう。いや、行ける。既に頭の中では雪の上を歩いていた。アプローチはすぐにコット谷を思うのだが、折角なら前大日岳も踏みたい。となると七姫平から人津谷経由となる。藤橋のゲートは、少し前に16日に開く情報を得ていたので、七姫平の路肩に適当な余地が出来ているかどうかが気になる程度であった。あと、週中木曜日の雨は、現地では雪であったろう。これがどう様子を変えているかが気になった。

 

 シールワックスを入念に塗り込み、板にもワックスを塗布する。歩行具はスキーとした。一応二式持ち、スキーアイゼンと14本爪も装備に入れた。月齢を確認するも、月明かりは期待できないようであり、木津谷の堰堤群通過は、明るくなってからの行動と決めた。最後の最後まで忘れ物は無いかと確認し出立の準備とした。ご無沙汰していた北陸にちょっとワクワクする。

 

 1:00家を出る。セブンでヤキソバパンを物色してから上信越道に飛び乗り、快調に飛ばして進む。快調とは言うものの、出張の疲労があり眠いのが本音。でもこれから向かう山が楽しみで、現地到着を急ぐ。立山ICで降り、立山公園線は横江のセブンに寄るも、ここにもヤキソバパンは無かった。今日は届かないのか・・・最終装備が整わない中で入山せねばならない。やや風が強く、店の幟が強く揺れていた。6号線を進み、立山駅を右にして藤橋に到着。この先、七姫平はどのあたりかとナビで探りながら行こうとした時、前方に電光掲示板が見えてきて万事休す。「これより先 冬季封鎖 通行止」とハッキリと読めた。その下には強固なゲートがされていた。“開いていないのか…ここから歩くとどのくらいのアルバイトになるのか、最初からコット谷にしておけばよかった”そんなことを考えるのだった。


 地図を見ると七姫平まではゲートから2Kmほど、このくらいなら楽な部類の許容範囲。さて板にシールを貼ろうとした時、今度は正真正銘で一瞬にしてブルーになった。持ち上げようとしていた板のシールではない、違う板のシールを持ってきてしまった。アイゼン歩行で行けるのならそのまま板のみを持つのだが、それではリスクが高い。やむなく補助的に持ち込んだ板にシールを貼る。つくづく詰めが甘い部分を感じるのと、リスクヘッジが出来ていないようでできている部分を感じたり(笑)。

 

 ザックに板を結わえて、ゲートを越えてゆく。この車道歩きのアルバイト分は、予定していなかった行動。こんな場合は無駄をしているような気分で、足の回転が速くなる。七姫平には20分ほどで到達し、ログハウスの先から残雪に乗り上げる。板を履かないとならないかと思ったが、沈み込み量は無くスキー靴のまま進んで行く。最初の九十九折を経て、その先は流れを右に置いての堰堤群の中へ入ってゆく。雪に繋がって行くものの、既に雪解けが進み途切れている場所もある。薄いトレースを追うように進むが、林道道形を見失うと同時にそれも判らなくなり、ややブッシュの強い場所を登ったりもした。この見失った場所は、九十九折りの場所で、帰りに確認できた。

 

 堰堤群が終わると、針葉樹の中を進む場所となる。ここも地形図には林道の実線があるが、追うことは出来ていなかった。適当に、流れの音の強弱を確かめながら流れに寄りすぎないよう注意しつつ詰めていた。この先、右岸を進んでいても枝沢を跨ぐ場所がある。主流がこのように顔を見せた状態であれば、枝沢もまた同じ状況だろう。その現地に到達すると、案の定流れが出ていて、スノーブリッジの場所はピンポイントであった。恐る恐る渡ってゆく。この先は平らな地形を選ぶように進んで行くと、南に寄りすぎてしまったようで、大きく北側にトラバースして修正してゆく。有視界で良かった。

 

 主流に戻ると、その南側斜面は、かなり高い位置からの雪崩で斜面が土色に汚れており、何トンもあろう大木が雪崩れてきていた。この時にこの中に居たら大変な事だったろう。そこを過ぎると静かな表情の谷となった。それでもシュルンドは多く、そこから流れの音がしていた。これは高度を上げてもそうで、文登研基地において水を得やすい場所だと思えた。日の当たらない谷を詰めているので、暖かい日差しが欲しくなっていた。もうすぐ、あのコルまで上がれば・・・。

 

 コルの一番低い場所を狙うより、小尾根を挟んで南側に登るのが最短だったよう。知らずに北から巻き込むような感じで乗り上げ、目の前に文登研基地が現れた。トレースが小屋の周囲にあるのかと思ったが、積雪量計がある側からはトレースは確認できなかった。心地いい。日差しが暖かい。Tシャツになっても寒くないほどに、全身に春の日差しを浴びていた。ここでの積雪量は3.5mと読める。少しの休憩ののち、やや急斜面を登ってゆく。ここにはこれまで以上に明瞭なトレースが登りと下りの一人分残っていた。

 

 途中に古木の大木が待っていた。どれだけの行き交う人を見続けたのだろう。そしてこの先もどれほどの人を見続けるのだろう。さらには、次に自分は、この木に会う時があるのだろうか、そんなことを思いつつシェイクハンド代わりにタッチしてゆく。だいぶ草臥れてきたスキー靴なので、このくらいの勾配でも靴の中の足が干渉して痛くなってしまう。こんな体験をすると、新調しようと思うのだが、帰るとそんなことをすぐに忘れてしまう為体。

 

 1566高点は最高所を踏まず山腹をショートカットして東に進んで行く。この時に、目の前に弥陀ヶ原が現れる。ここもまた神とか阿弥陀様とかが住むと言う表現が当てはまるような、すばらしい景色の場所であった。手前には称名滝への谷があり、テーブルのような大地に、自然の造形美を楽しませてもらう。進む尾根は一面の雪。相変わらず沈み込み量は僅かで快適に進んで行ける。それでも、硬いバーンの上に木曜日の雪が30mm程乗っている。細かいザラメ状の雪で、それを見続けていると発泡スチロールの球に見えてきたりもした。右に薬師岳側の連なり、左には毛勝だろうか、少し舫ってはいるが自己主張した山々が見えていた。

 

 前大日岳登頂。まず最初の目標座まで、スタートからちょうど4時間だった。進む先に大日岳の見事な姿がある。そこに大日如来を想像するに事欠かない絵面で荘厳な感じがしていた。そこまでの連なりを伝っていかねばならない。見えている場所ほど遠く時間がかかる。ここもそうだろうと思えた。ここからも当然だが弥陀ヶ原が見渡せる。よく見るとアルペンルートの除雪された黒いうねりが見える。遠くに見ながら雪の回廊を想像するのだった。この先、幾分だがリッジ形状の場所が出てくる。堅い場所を選びながら足を這わせて進んで行く。進みながらも気になっているのは、アップダウンが多い事。うまく滑らないと帰りに登り返しがある。上手く滑らなくても前大日へは復路も登り返しは避けられない。

 

 2011高点からはやや雪庇が顕著に出ている。出ている北に寄らないように進んで行く。1998年の登頂時にも思った事なのだが、早乙女岳の山頂部は、山頂らしくなくだだっ広い。どこが最高点だっけと探しつつつ進んで行く。大熊山からの尾根が見下ろせる場所では、コット谷から誰か来ているのではないかと見下ろすも、目に入る動きは無かった。この天気に、誰も来ないはずはない場所。コット谷登行者より早くにここに居れていることが嬉しかった。急に南風が強くなってきた。登山基地の場所ではTシャツにでもと思っていたが、とんでもない、防寒具を纏わないと寒いほどになってきた。

 

 早乙女岳を踏んで、その先の一ノ谷ノ頭を目指す。ここからもダラッとした場所が続き、その右手にスクンと大日岳が立っている。ここまで来たのだから大日岳を踏もうかとも思うが、雪の腐りだすタイミングも気にせねばならない。今日は一ノ谷ノ頭まで。そもそも大日を狙えるほどに気力が無い。巨大雪庇を避けるように南側を進み、巻き込むようにして2160m地点を目指す。進む先より大日側の肩の場所の方が高く、何とも言えない最後のアプローチだが、雪の堆積のせいもあろうから惑わされないようにしたい。地形図を見ずに進んだら、その高い方に進んでしまったかもしれない。既に剱岳が姿を現している。見えるべきものが見え、登頂感を後押ししてくれる。

 

 一ノ谷ノ頭登頂。剱岳の方向を向きザックに腰を下ろす。久しぶりにこの目線で剱岳を見たような気がする。そこから続くブナクラ谷へと続く荒々しい稜線。そして澄ましたような毛勝三山の姿。その後ろには、それこそ後立山の峰々が見えていた。大日岳を見上げると、凍っているのかテカって見えていた。神々しい限り、今日は見上げるだけで満足。すると、一人のスキーヤーが板を担いで登ってきた。当然、一ノ谷ノ頭など見向きもせず大日を狙って進む。この場所を目標とする者は、好事家の中でも一握りなのだろう。スキーヤーはトレースがあったのでこちらの存在には気づいていただろうが、大きくルートを逸れた場所には、やはり寄っては来なかった。その背を見つつ、シールを貼ったまま下山開始。

 

 戻ってゆくと、2093高点付近にも単独行者が登ってきていた。見ていると、トラブルかパタンと倒れた。静かに滑り降りてゆく。話を聞くと、攣ったようだった。そして驚いたことに、大熊谷を登ってきたように御仁の言葉が聞こえた。少し富山弁が強く、聞き違いかもしれないがそのように聞こえた。先を行くスキーヤーはコット谷経由だそうだ。この方がコット谷経由なら、コット谷と言うはずであり、聞き違えではないのだろう。凄い猛者が居るのを知らされるのと、そんなルート取りもあるのだと知らされる。私のルートを聞かれたので伝えると、時間的考察なのだろう「ようがんばった」とのお褒めの言葉を頂いた。御仁は攣った足に喝を入れて登ってゆく。雪山では本当の山屋に逢えることが多い。

 

 早乙女岳に戻ると、大熊山側から単独のハイカーが登ってきた。この方もコット谷だろう。距離があったので声はかけずに2011高点へ向かって行く。あまり滑りにはならず、シール歩行な感じで進む。滑るのならコット谷の方がいいとは思うが、渡渉点のリスクはあり、最後は好みとなろうか。振り向くと、大日斜面のスキーヤーはたいして登っていなかった。最後の試練か、風もありバーンも硬いのかもしれないと思えた。

 

 2011高点でシールを剥がす。最初の急斜面は慎重にずり落ち、やや不規則な尾根筋をトロトロと滑って降りる。時折板が引っ掛かるような感じがあるが、予備用の板にはワックスが塗っていない。次の前大日で塗ろう。そして鞍部からは板を手に持って登り返してゆく。シールを貼るほどの距離ではなく足で十分な硬さでもあった。でも、これだけの登り返しが辛い。滑る筋肉と登る筋肉の併用は、どうにも辛いのだった。

 

 前大日に戻る。板を脱いで固形ワックスを塗り込む。そして一気に滑ってゆく。格段に滑るようになった。ルート取りを上手に選び、登り返しの無いように進むと、意外といい感じに滑り降りる事が出来た。往路で懸念していた部分は取り越し苦労だったよう。それでも地図と現地形の見極めは必要で、1566高点が近づいた場所では、尾根北側をほとんど選んで斜行して行った。そして文登研基地への北向かう尾根に対し、東側に滑るのに適当な谷があり、そこを降りてゆく。ただし、降りすぎると登り返しとなるので、ここでも地形を注意しながら西側の地形を気にしつつ、最後は西に寄るように滑ってゆく。途中、板を持っての進路修正も伴ったが、滑り降りる形で文登研基地に到着した。

 

 12:30 予想外に早い時間でここに降りてこられた。大日を踏んで来たら、1.5時間ほどは余計にかかっただろう。日帰りで上州まで帰る事を思うと、これで正解。積雪量計前で休憩とし、一気に下るためにさらに強くバックルを締めた。到着する前、東側から基地を見ると、トレースが残っていた。冬山登山基地なので、トレースが在って然りの場所。一気に滑り降りてゆく。なかなか一気とはならず、ちょっと滑っては休憩を入れつつ降りてゆくのが本当。この先、スノーブリッジの場所を外すと面倒であり、気にしつつ地形を選んでゆく。流れの音がしだし、その左岸に沿うようにブリッジを選びながら降りてゆく。すると往路のブリッジが見えてきた。一気に滑って通過してゆく。

 

 ブリッジを越えた先で、林道の道形に出合う。伝って行くと、左にブッシュを登った場所が見えてきた。そうか、道形はこうだったのか・・・と判るのだが、その道形も降りてゆくと流れに寸断され雪に伝えない場所も出てくる。雪を拾うように林道を離れ、その林道を左に置いて滑ってゆく。731高点に東から向かっているようなルート取りで進むものの、急に崖地形になり万事休すで進めなくなった。西にも南にも滑り降りられない。しょうがないのでザックに板を縛り、林道に向け南斜面をずり落ちてゆく。こんな時に滑落するのであって、判っているので神経を使いながら筋力も使いながら降りてゆく。そして着地。

 

 731高点の沢を跨いだら、もうその先は危ない場所は無くごつごつとした雪の上を跳ねるように滑ってゆく。ログハウスの所へ到着する直前、パトロールの黄色い四駆が通過して行った。あとで聞いたのだが、アルペンルートに入ってゆく車だそうだ。林道入り口に戻り歩きの身支度にする。もうほとんど下山したも同然。のんびり戻ろう。歩き出す直前、「こんにちは」と若者が通過して行った。小さなザックを背負っている。称名滝を見に行くのだろう。片道は7Kmほどあるだろうか、いい根性をしている。

 

 歩き出して5分ほど下だろうか、後ろから来たダンプが寄り添って助手席の窓が開いた。「乗ってくかい」と声をかけてくれた。「すみません、お言葉に甘えます」とザックは荷台に放り込み、助手席に駆け上がる。話を聞くと、往路に追い越して行った車に乗っていたらしく、「往路でも乗せてやりたかったが、仕事があったので・・・」と言っていた。山菜採りが多く入っている様子をみて、「ここで採らなくても、車からすぐの場所で採れるところあるでしょうに」と言うと、「いやいや、ここらのフキノトウは苦味がないがちゃ、だからみんなここで採っとっちゃ〜、俺は苦い方が好きだけどね」なんて教えてもらった。そんなことを話していると2Kmなんてあっという間で、ゲートに到着した。礼を言って車を降りる。嬉しい悲鳴と言っておこうが、荷台から降ろしたザックは泥まみれになった(笑)。好意に文句は言えない。ゲート前の余地ではディレクターチェアーに座ってのんびりしている夫妻らしき人の姿もあった。春を満喫しているようで微笑ましく見えた。

 

 少しお疲れで出向いた割には、いい感じに歩けたと思う。雪質が良かったのが全て。下りはもう少し腐ってくれた方が楽しかったが、自然に対し欲は言えない。富山市内で鉱泉に浸かり、ラーメンで腹を満たし、北陸道を戻る。越中境で爆睡を入れて20時に家に戻る。

  

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