八地     1150m       岩蕈山    1289.7m                                       

          
   
 
   2015.12.12(土)    


  くもり時々晴れ     単独       870m地点より     行動時間:2H20M 


@870m地点(SBCアンテナ塔)6:57→(10M)→ANHKアンテナ塔7:07→(10M)→B1036高点7:17→(6M)→C天狗の庭7:23→(18M)→D八地7:41〜42→(30M)→E岩蕈山8:12〜24→(44M)→FHNKアンテナ塔帰り9:08→(11M)→G870m地点9:17


sbc.jpg  3.6.jpg  inunonedoko.jpg  nhk.jpg
@870m地点の林道最終点まで車を上げる。経路は伐採作業中であった。 @岩蕈山まで3.6km 犬の寝床。滑りやすいステップ。 ANHKのアンテナ施設。
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雪に乗り出す。 B1036高点 C天狗の庭 階段二箇所目
bunki.jpg haxtuchiheno.jpg  haxchiantgena.jpg  hyoucyuu.jpg 
分岐。岩蕈山へは右へ、八地へは左へ 八地への道。右下に林道を見ながら進む。 D八地の山頂にはアンテナ施設あり。 D三角点にも見える標柱が埋まる。
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D模造の木が立派に立つ。(アンテナ支柱) D昔はここを経路にしたよう。 早朝からカメラマンが入っていた。 途中から東側の様子。カメラマンはこの東側をづっと狙っていた。
uegawa.jpg  sukaia-ku.jpg  saikousyo.jpg iwatakeyama.jpg 
上側に行く。 この建物の上にライブカメラのカメラが設置してある。 E岩蕈山山頂はこんもりとした高みの上。 E山頂の様子。標識類はなし。
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E三角点は雪に埋まる。 E掘り出した二等点 Eゲレンデ側に戻りヤキソバパン ガスが取れ後立山が姿を現す。荘厳!!
ushirotateyama2.jpg haxtuchiyamakaeri.jpg  nhkkaeri.jpg  suberu.jpg 
姿を現す。狙い通りの降雪後の景色。 帰路に八地を見上げる。 FNHKアンテナ塔帰り。 犬の寝床は、下りは特に滑る。
sbckaeri.jpg cyuusya.jpg       
G870m地点に戻る。 G駐車の様子。伐採作業がされていたのでユーターン場所(撮影側)を考慮した置き場所。    




 土曜日は晴れ予報。その前日の金曜日は雨。これは高い場所は雪であろうから、うまくゆくと絶景が見られる。迷うことなく、今年中に登っておこうと思い気にしていた岩蕈山に行く事にした。次週よりスキー場もオープンするようであり、タイミングとしても今週で登ってしまうのが適当に思えた。ライブカメラを見ると、当然ながら雪が在る。金曜日の状況によってはスキーも楽しめるかと、一応装備一式を持って行く事にした。

 
 1:15家を出る。外気温は6℃と西上州でも暖かかった。いつもならこの時季マイナス気温の佐久でも2℃と暖かかった。三才山手前でコーヒーとヤキソバパンを仕入れてから松本側に降りてゆく。嫌な事に大町に差し掛かるあたりから雨となった。好天への移行が遅れているかと思いつつハンドルを握っていた。

 
 白馬岩岳スキー場に到着し、ゴンドラリフトノアの麓駅前で仮眠とする。この時もまだ降り続き嫌な気配が続いていた。いつもの仮眠だが、寝込んでしまい目覚めたのが6:30。そのおかげでスッキリしたのだが、明るくなり見上げるゲレンデには一切の雪は無く、この時点でスキー装備での登行は断念した。まばらにでもあれば持って上がろうとは思っていたのだが・・・。こうなるとこの場所をスタート地点にする意味もなく、林道も車で上がれてしまうのではないかと思い南にズレて行く。

 
 岩岳山頂4.1kmの道標の立つ分岐点に到着すると、目的の林道から軽のワンボックスが降りてきた。やはり伝えるようだ。予定外だが入ってゆく。低い地上高の車でも底を摺ることなく登って行ける林道で、その途中斜面では大々的に伐木がされており、それらがたくさん転がっていた。底を摺らないと言っても四駆向きの道であり、凍る気温だったら怖い斜度の場所もある。それでもこの日の気温は登るに際し背中を押してくれ終点部まで到達することが出来た。このすぐ手前まで伐採がされ、この場所がUターン場所になる事も考慮出来、アンテナ施設脇に車を突っ込む。

 
 870m地点まで入れてしまった。標柱に見える残り距離は3.6km。上の雪の状態が判らないが、負荷がかなり軽減されたのは間違いない。不要とは思ったがお守りに6本爪を持ってゆく。そしてスノーシューもザックに縛りつけた。雪の降りだしそうな雰囲気に、“本当に今日は晴れるのか”と疑いたくもなった。

 
 歩き出してすぐに下りで、その先が階段状の犬の寝床とふられた場所であった。登りきった先がNHKのアンテナ塔がある場所で、登山道はわずか東麓を巻いて進む。そして地形図の2重破線表記のある場所に差し掛かると、雪が現れだした。そこに前週だろうかカンジキの跡が残る。乱れのないトレースであり単独であったようだ。

 
 1036高点でご来光。時間からいくともう少し早くに上がるはずだが、東側のガスにしばらく遮られていたのだろう。戸隠側の稜線の上には、巨大な山脈のような雲が覆っていた。これらのガスが晴れないと眺望が楽しめないのであるが、天狗の庭ではそこにあるベンチを見るくらいで、後立山側もまた濃いガスの中に入っていた。

 
 犬の寝床に続き2ヶ所目の階段が現れる。それを登りきると分岐点が現れる。右の道には「マウンテンバイク注意」の標識が立っている。それ以外に表示なし。進路左側に八地の山頂があるはずであり、左の道を選んでゆく。カンジキの主は右に進んだようで、左は獣の足跡のみであった。右に広い林道幅を見下ろしながら並走するように進んで行く。このまま進んで、その道と合流するのかと思ったら、途中で途絶え階段状の道形が西に上がっていた。現地は地形図の破線とは大きく違っているのだった。そして南に戻るように進むと、前方にアンテナ塔が見えてくる。

 
 八地山頂には面白い模造のアンテナ塔が立っていた。人工物が景観を邪魔しないような配慮のようだが、枝振りもよく自然木のように見える。最高所付近の足元に、三角点のように立っていたのは境界標柱のようであった。以前はここを縦走するように道が切られていたようだが、現在の南側は雑木が蔓延っていた。アンテナ施設のフェンス際に行くと、そこに「八地山頂休憩所」と書かれた看板があった。これが唯一山の名前を示す物であった。次の岩蕈山に向かって行く。

 
 八地山の道からは、先ほどの分岐まで戻らないとならない。でも面倒なので崖斜面を東に降りる。高低差10mほどあろうか、滑ったらちょっと痛い思いをする斜面でもあった。林道の上に乗ると、そこは圧雪された雪面で歩き易くなっていた。そして別荘地のどんぐりからの道が合流する付近から、二つのトレースが増えていた。これは本日のトレースだった。

 
 緩斜面の先に目を凝らすと、赤いものが動いている。先行者が居るようだ。トレースを追って登って行く。だんだん赤い人が近くなってゆく。どうもカメラ目的で上がってきているようで、山頂を目指して歩いていないから近くなったのだった。しきりに東側の眺望にカメラを向けていた。距離にして10mほどに近づき、僅かに挨拶を交わす。山頂に向け先行するように進んで行く。山頂に向かうトレースは子供サイズの足跡、しかし既に復路の足跡も見える。なんだろうか、この行動の速さと時間的な速さは・・・。

 
 薄いガスが覆う山頂部に到着する。スキー場のトップの場所にある建物の上には、ライブカメラがこちらを見据えており、スマホをでサイトを開けば写った自分がその場で見られるような位置取りであった。その建物を右に見て西側の高みに登って行く。ここのみツボ足となり心地よい負荷を感じながら登って行く。

 
 岩蕈山到着。国土地理院の三角点標柱が標石の場所を示していた。山名を記したものは皆無であり、スキー場の賑やかさに対し、ここだけひっそりとしているようにも感じた。すぐさま三角点を掘りだしてみる。そして掘る努力をした甲斐があり二等点が現れた。ガスは一向に晴れず、そもそもこの山頂の場所では樹林帯の中で展望は無いものと思われた。スキー場側へ降りて小休止とする。すると、徐々に日差しが入るようになり鉛色から明るさが出てきた。白湯を飲みながらヤキソバパンを齧る。

 
 山頂を下りだすと空が青く開けてくる。上でもう少し我慢すれば良かったようだが、これもまた運でありしょうがない。そして待ちに待った後立山が姿を現す。邪魔していたガスが、そのガスのおかげでより荘厳に見えるのだった。一気に全体が開けるかとも思ったが、そう上手くは行かずに、よく見えたのは10分ほどであった。ゲレンデ斜面であり遮るものがないのでその自然の演出を惜しみなく見ることが出来ていた。そうしながらも高度を下げてゆくと、単独行の男性が登ってきた。そしてすれ違いざまに「今日はいい写真撮れたやろ」と関西弁で言ってきた。ストックを持っているだけで何も持っていない。これでなんとなく理解できた。別荘地のどんぐり地区から散歩のように登ってきていると。小さなトレールもまた、そのどんぐりへ向かう林道へ進んで行っていた。

 
 どんぐりへの道を右に見て八地山へ向かって行く。そして北側を巻きこんだら、その途中でリフトの支柱のある方へトラバースするように林道を離れる。雪の下には道形があるのだろうが、雪が乗るとその存在は判らなかった。登って行くとマウンテンバイクの注意書き看板が出て、分岐の所に戻った形となった。ここは大きく間違える場所ではないが、登りで進路を間違えやすい場所ではあるとは思った。

 
 階段状の場所を降りてゆく。天狗の庭では往路同様に後立山はガスの中に入ってしまっていた。先ほどのワンチャンスだけだったのか、そうだとするといいタイミングで上に居られたことにもなる。NHKのアンテナの場所からは下は、もうわずかだろうと気を緩めていたら、そこにある木の階段はツルツルで、最後の最後で神経を使う場所となっていた。下りきり僅かに登り上げると本日の入山口に戻った。

 
 車に戻り、すぐさまライブカメラの履歴を探ってみる。そこには小さく下山の様子が写っていた。年間通しても撮られることのほとんどない日頃、珍しく撮られてしまった(笑)。


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