風越山     1698.8m   
            

 
   2015.8.8(土)    


   晴れ    単独       1078高点東登山口より     行動時間:2H41M 

  


@登山口6:20→(2M)→A分岐6:22→(17M)→B牛首展望台6:39→(45M)→Cカヤトの丘7:24→(6M→D風越の頭7:30→(11M)→E風越山7:41〜42→(5M)→F展望台7:47〜8:05→(5M)→G風越山帰り8:10→(14M)→Hカヤトの頭帰り8:24→(4M)→I分岐8:28→(32M)→J最初の分岐帰り9:00→(1M)→K登山口9:01


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@登山口にはいつしか解説板が建った。 A最初の分岐。今回は右の道を選ぶ。 イワビア B牛首展望台が最初の展望地。
ushikubikara.jpg  ru-to.jpg  oomaki.jpg  tatumawashi.jpg 
B御嶽山の御霊に合掌する。 一級の登山道。途中少し乱れた場所もあるが・・・。 オオマキ タツマワシ
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ハッピャクガリ。カヤの原としての名前が多く残る。 夜露でずぶ濡れになる。 Cカヤトの丘には、歩道整備の資材が積まれている。 Cカヤトの丘から木曽谷側。
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D風越の頭。 敬神への分岐最初。ここからの道形は伝うのが難しいほどになっていた。 二つ目の敬神への分岐。笹が刈り払われているが、伝うにはッ緊張が伴う感じだった。20mほど降りてみた。 E風越山
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E彫刻仕様の標柱。 E二等点。先日の船形山に比べると、基石は小さく感じる。 F展望台に上がる。 F展望台から中ア。
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F愛知の天白高校の生徒も上がっていた。 下山側。 G風越山帰り カヤトの丘帰り。
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途中から糸瀬山。 Hこの分岐は表示なし。往路は写真左から登ってきた。 最後の分岐。往路は左を選んだ。 I登山口。
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I駐車余地には簡易トイレが設置されていた。       




 何たることか、全天候型と言われたこの私が「熱中症」になった。それには置かれた環境での訳があるのですが、なったものはなったとして履歴に残ってしまった。デスクの上に置かれた温度計は35℃を示していた。やや根を詰めてパソコン作業をしていた。昼以降で手足がしびれ出し、倦怠感が強くなり横になりたくなった。なんとなく症状から病名が見え、急いで水を飲んだが時すでに遅し、我慢して定時まで就労し、這う這うの体で家に戻り体温を計ると37.4度の微熱。布団の上で体を休めるのだが、どうにも息苦しい。気胸とも似た息苦しさでもあり、また別な感じの苦しさでもあった。夜中もそのまま推移し、翌朝は37.9度まで上がっていた。職場に連絡すると、「熱中症から一番遠いと思われる人が・・・」などと言われ、我ながら恥ずかしい限り。でもこの体験で、亡くなる人が居るのが頷けた。呼吸困難になる。で、デスクワークで35℃って何。

 

 そんなこんなで、今回は様子見の行動。炎天下では再び・・・とトラウマな思考が拭えない。自分は大丈夫だろうと高を括っていたことが、実際になったことで思考と体が一致していない状況と判断した。一度確かめないと自分が自分で怖かったりし、無理が楽しいのに無理が出来ない。まあだんだん無理はするなって事なんだろうが、平地で無理していたわけではない・・・これが一番に気に入らない事。

 

 週中に御嶽山の不明者捜索打ち切りのニュースが流れた。噴火により犠牲者が出て以降、その怒った山を眺めていなかった。その日その時、私は吾妻山の立ちのぼる噴気を眺めていた時だった。私にも可能性はあったわけであり、自然科学は理解してもなお信心深く山に向き合わねばと思うようになった。一連の事故の終結、と言っては亡くなられたご家族に失礼になってしまうが、捜索に関わる多くの人の努力も鑑み、一応の線引きと理解する。

 

 風越山は2007年に中三ノ沢岳を狙う時に、アプローチした経路のある山。その経験から、夏場でも涼しく歩ける場所として記憶にあった。病み上がり的な時には適当な場所に思えた。そしてここは御嶽山が望める場所。複合的な条件を満たしている。抱き合わせで北に在る愛宕山もプロットする。見える林道が車で入れるのか否かで負荷が大きく違うが、入れないと想定して挑む。全ては調子が良かったらの話。

 

 1:15家を出る。出がけは30℃であったが、野辺山では18℃を示していた。八ヶ岳南面道路で20号に降り、いつものように茅野から杖突峠を越えてゆく。高遠から伊那に出たら、今度は権兵衛トンネルを高速で通過してゆく。そして19号に乗ったら寝覚の床を目指してゆく。観光地らしいその場所を通過すると左を気にして分岐道に気を配る。小野ノ滝手前にその場所はあり、鋭角に進むような山道に入ってゆく。これだと敬神に向かう木曽駒登山道に導かれても一緒だったと後から思ったのだが、その道と合流し、一度渡った滑川を再び渡って吉野地区の中を風越山の道標に導かれて登ってゆく。

 

 経路の林道は、側溝の土砂を上げてあるのと伐採木が散乱しており、やや通行に支障があった。ボディーを何度も叩かれつつ登ってゆく。そして懐かしい登山口に到着する。8年のブランクでの変化は、簡易トイレと解説書きが新たに置かれていた。アブやブユを心配したが、全くその存在は感じられなかった。トイレのアンモニア臭に群がって居ると思ったのだった。そよ風の吹く中、急いで準備をする。

 

 6:20登山口をスタートする。階段を登ってゆくとすぐに分岐があり、前回伝わなかった右へ進む道に入ってゆく。長く横移動する道で、その為に緩やか。途中一部のみルートが見出しづらい場所もあるが、その一か所のみで一級の登山道が切られていた。吉野地区の萱場となるのだろう、地形名称がいくつもふられている。その一つの牛首で展望が開け、御嶽山を望むことが出来た。そして火山灰を覆った姿に立ち止まって合掌をする。心の中とは別に、視覚的には白く変わった姿に自然美を感じてしまう。ここで一つのミッションをクリアーする。春霞ならぬ夏霞のような今日の展望、なにか連日暑く空気が淀んでいるように見えていた。

 

 ふられた名前が、法華道で出会った名前と似ているようにも感じていた。オレンジ色のフジクロセンオウが良く目立つ。途中からカヤトの中に突っ込む形となり、ここでは瞬時にびしょ濡れになる。ここを思うと、もう1時間でもスタートを遅くした方が無難の場所だと思えた。濡れながら分けて進む。もしかしたらだが、登山道管理がしばらくされていないのだろう事が伺えた。無名分岐で尾根道と合流しわずかに進むとカヤトの丘で、登山道整備の資材が長い間そこで眠っているような姿で置かれていた。見覚えのある景色の中を進んで行く。

 

 風越の頭を越えて下り込む。最初の敬神への分岐からの道方は全く見えなくなっていた。2番目の敬神への分岐からは、ササの刈り払いの場所が道と判るが、伝ってみたがいろんな意味で神経を使うルートになっていた。周回コースとし敬神側に降りる計画もあったが、ここでの判断で中止する。そして僅かに登り上げて通過点のような風越山山頂に到着する。二等点があるが、同じ等級でありながら1週前の船形山の比べ基石が小さい印象を受けた。どちらが大きくどちらが小さいのかは判らないが・・・。先に進み展望所を目指す。ここではあまりにも休憩に適さない。

 

 展望所の場所で、やっと中ア側の展望が開ける。先に進むリボンが好事家の存在を示すが、踏み跡としては8年の経過での変化はあまりないように見えた。なにせここからだと距離が長い。限られた人のみ入る場所となろう。温度計は18℃を示しており快適すぎるほど快適。標識下の石が腰かけるのちちょうどよく、そよ風に吹かれながらしばし呼吸を整える。途中には熊の糞もあり、たまには出てきてくれないものかとこちらの気配を消すようにしていたが、見たいと思うほどに出てきてくれなく・・・。

 

 下山開始。風越山を過ぎ敬神への下降点でもう一度調査に降りる。諦めがつかないのだが、2回目に入っても、「ここはやめておこう」と思えた。敬神への最後の渡渉が、この時季には面白いと思っていたが、その楽しみに届く前にかなり負荷がある予想が出来た。往路を戻ってゆく。

 

 風越の頭を経てカヤバの丘でもう一度展望を楽しむ。糸瀬山の岩峰を肉眼で見てやろうと挑むのだが、それは無理であった。尾根上を降りてゆくと標識のない分岐の場所となる。8年前と同じように真っ直ぐに進む。足場が見えずらいカヤトの中を分けてゆく。そしてカヤト境から下は明瞭な道が続く。途中で6名のパーティーが登ってきた。賑やかな中高年で、この山に似合っていた。最初の分岐まで降りたらもう登山口。

 下山後、愛宕山へ向かう。

 

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