吾嬬山    1181.5m               薬師岳    974.4m

 
   2015.1.3(土)    


   晴れ      単独       吾嬬山まで2.2km標識の場所から       行動時間:2H59M 

  


@林道分岐点8:29→(14M)→A上部の林道に乗る8:43→(2M)→B林道を離れる8:45→(41M)→C吾嬬山9:26〜29→(21M→D峠(林道)9:50→(31M)→E薬師岳10:21〜25→(27M)→F峠再び10:52〜57→(21M)→G林道下降点11:18→(10M)→H林道分岐点11:28


ge-to.jpg  nyuuzanguchi.jpg  2.2.jpg  rindouni.jpg
林道途中のゲート。電気柵はしっかり通電していた。開けて通過するのにやや面倒。写真は帰りの絵。到着時は雪が乗り、ツルツルで坂道発進がし辛かった。 @林道の分岐点。分かれる左右の林道にはバリケードがあり、進入はここまで。 @吾嬬山まで2.2km地点。送電線鉄塔が上で唸っている。 A上の林道に出る。
torituki.jpg  kadumayama.jpg  hyoucyuu.jpg  santouten.jpg 
B林道を離れる場所からの最初が、少し不明瞭な感じ。 C吾嬬山到着。 C標柱と標識。 C三等点が埋まる。
akagigawa.jpg kakouten.jpg  oneno.jpg  bunki.jpg 
C赤城山側の展望。赤城は雪雲の中。 直下の下降点から東に向かう。 急峻斜面を九十九折で降りて行く。 途中の分岐道標。
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緩斜面となり、グリセードーをしながら降りて行く。 11番鉄塔の下を通過。 快適尾根。正面左が薬師岳。 林道に出る手前は、大きく北に方向を変える。
touge.jpg  detekia.jpg  yakushidake.jpg  hokora.jpg 
D林道の峠に出る。 D出てきた場所を振り返る。 E薬師岳 E灯篭と祠
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EG標が唯一。 E二等点が埋まる。 E榛名山側の展望。 E南に防火帯のような切り開きが在った。下に林道も見え、伝っても面白かったよう。
kyuukakou.jpg gouryuu.jpg  tougehutatabi.jpg  rindou.jpg 
途中のピーク西側の急峻斜面。凍っていたら厄介な通過点。 作業道と尾根筋とが出合う場所。 F峠再び 林道を伝って戻る。
mizuba.jpg rinndoukakouten.jpg  toucyaku.jpg   
林道途中には2箇所で流れがある。水場として塩ビパイプが施された場所。 G林道から山道へ入る下降点。 H入山口へ到着。バリケードが見える。




 2015年初登り。元日も登っていた過去が、遠い昔のようになってしまった昨今。それでもこのタイミングに山に出かけられるだけ良しとしたい。朝起きてから行き先を探す。こんなタイミングなので、県内重視となる。そう言えばと、吾妻に地形図に載る未踏の場所が残っていたことを思い出した。降雪後の標高としても適当で、可もなく不可もなく歩けるであろう場所で、残っていてありがたかった。

 

 完全に日が上がってからの行動で、少し不甲斐ない自分を思うが、ここでも「出かけるだけまだいい」と鼓舞する。かなり前に見たCVP氏の記録では、北側からアプローチしていた。重鎮氏は峠から。いつか出向く時の為に未踏座の先人の記録はしっかり叩き込んである。しかし今は雪のある時期、同じようには伝えない。南面の林道がどこまで車で上がれるか、それのみが気になっていた。

 

 国道145号から岩島駅の真ん前に入り、一度西にズレて線路を渡り、天神地区内の小路を北に進む。やや太めの道に出合ったら東に進むと、「吾嬬山」を示す道標が現れる。分岐道標のある場所と無い場所があり迷うが、上に行くことを大前提に進めば間違えないようだ。姉山集落の最後は、作業小屋のような鶏小屋も見えるその場所を右に見ると、カーブした先でゲートされていた。坂の途中で雪が乗りツルツルだった。滑れば山手側にある深い堀にタイヤが落ち万事休す。それを気にしつつ、グリップしやすそうな場所に止めゲートを開ける。ゲートの先の電気柵は、しっかりと通電しておりフックに触れるとビリビリとした。通過してしっかりと元通りに戻すのだが、ここまでしてあるゲートも初体験だった。

 林道は圧雪が凍っており、かなりタイヤをとられドキッとする。この時季は車を上に上げるべきではないのだろう。空転するタイヤを騙し騙し上がって行くと、T字路となり左右方向はバリケードで塞がれていた。右(東)に見える林道は地形図に乗らない道。左折してすぐの余地に車を停めエンジンを切ると、異様な重低音が聞こえてきた。なにか重機を動かしているのか・・・とも思えたが、音の質がおかしい。外に出ると、その音源は上空からだった。鉄塔があり、碍子を通過する風の音か高電圧特有のそれなのか、怖いほどに唸っていた。すぐに準備をする。バリケードを跨いだ先に登山道道標も見える。

 吾嬬山まで2.2km道標の場所から入山。暗い植林帯の中に、掘れた道形が続く。途中の間伐作業の場所で鋭角に曲がる道となるが、ここを真っ直ぐ登っても良かったようだ。今回は鋭角に曲がる。巡視路として管理された道らしく、よく見るステップが敷設してあったりする。

 15分ほど歩くと、上の林道に出る。道標に従い西に向かうが、この先の林道からの取付き箇所が、これまでに対し不明瞭だった。道標があるのだが、道形が薄い場所があり、本当のルートは何処なのか・・・と探してしまった。先の分岐を真っ直ぐ上がってくると、ここに出るようで、麓側からの道形も確認出来た。ササの茂る場所で、下半身は雪まみれとなる。それでもあやふやなのは20mほどで、その先は迷う事無く尾根通しで歩いてゆけた。

 外気温はマイナス5℃。北西の風に左半身が晒されていた。道標の乏しいルートで必要最低限の設置であり、その少なさが心地いい。背中から、犬の鳴き声が終始聞こえている。ここも里山、国道を往来する車の音も聞こえてきていた。高度を上げるごとに足の下の雪が増えている。数日前なのかトレースも見えたが、まっさらに消し去っている場所も多く、無垢のその場所を進むのは心地よかった。プチラッセルな感じで進んで行く。

 吾嬬山登頂。東側の展望のいい、来光礼拝には適当な場所であった。三角点が僅かに顔を出している。周囲を掘ると三等点だった。開けた東側を望むと、それと判る赤城山の姿があった。そこから視線を近場に戻してゆくと、薬師岳らしき姿も見える。今日は2座のハシゴ。ここに入ったからには抱き合わせで2座踏むのが順当コースとなる。向かって行く。

 僅かに南に下ると下降点道標がある。ここからは急峻地形に対し、九十九折に道が切られている。3分ほど下ると寺社原と大竹地区への道標と、ここに来て初めて林道(峠)を示す分岐道標が現れる。山頂直下の道標にも書いてあって然りと思ったが、そうなってしまっているのだからしょうがない。ここからはグリセードで一気に滑り降りて行く。快適尾根で至極心地いい。それには、はっきりとした道形が在るようで無いような、自然の中を進んでいる感じが強くする場所であったから。

 11号鉄塔の下を通過する。少し手前から尾根の南側に道形が沿っていた。それを見つつ尾根通しで歩いていたが、鉄塔の場所でその道に乗る格好になる。そして鉄塔の東側で道形は南に高度を下げて行く。何か別の方向に行くように思い。ここは尾根に戻り伝って行く。少し藪っぽい場所もあるが、尾根通しで正解だったようで峠に向かって行った。進む先に林道の道形が白く見えてくる。降り立つ最後は、北に屈曲して進むので、ルートを間違えたのかと錯覚してしまう。

 林道の峠に出る。駐車余地は十分で、ここから両山をピストンするのが最短路となろう。林道を跨ぎ東進して行く。895高点の僅か西側で道形がトラバースするように分岐していた。その場所にはバリケードするように木が置かれており、尾根を進むのが正解のようであった。峠から薬師岳への距離の、ちょうど中間峰となるピークの西側は至極急峻で、やもするとこの時季はアイゼンが必要な通過点であった。ここを含め、意外とアップダウンが多い尾根筋に、巻き道やトラバース道が無いか探しながら進んでゆく。獣などは巻いているのだろう、雪が乗るとそれら白い筋が見えてくる。進路左に目指すピークが見えてくる。少し巻き込むような尾根筋で、何となく雰囲気がある場所。ここの手前峰はピークを通らずトラバースして行く。

 薬師岳登頂。石の燈台と祠が立っており、まずお参りをする。その奥に標識として唯一のG標が在った。吾嬬山との標高差は200mほど、こんな近くでありながら標高差からだろう雪の量があからさまに違っていた。三角点を掘ると、意外にも刻みは二本の二等点であった。南に防火帯のような切り拓きがあり、その麓側に林道が見えた。伝っても面白そうだが、このへんの衛生画像は見てこなかった。気になるが今回は見送る。そして長居せずに踵を返す。

 中間峰の急峻を降りたら、その先は南側山腹を進む道に入ってみた。クネクネと尾根を巻きながら進む道で至極歩き易い。ただ、何処に連れて行かれるのかと半信半疑になるような、樹林帯の中での暗さが伴った。その道形は峠のすぐ東側で尾根と合流する。往路に見た木が横たわっている場所であった。

 峠に戻り、前日に韮崎で買ってきたもちもちのメロンパンを頬張りながら、日差しを浴びながら小休止。峠北側は寒かったが、南側は日溜りな感じで居心地が良かった。糖分を摂取したら林道を戻って行く。戻る途中には沢を一つ跨ぐ。十分水場になると思ったら、その先で塩ビパイプが設置してある正真正銘の水場があった。水量も十分で冬季でも使える場所であった。ここから5分ほどで、往路に合流し、林道を離れ山道を降りて行く。

 植林帯の中に、往路では気がつかなかった「萌える緑に 映える吾妻」と書かれた標柱が目に入った。何故にこの場所に・・・。そうかと、植林時の景色を想像したりした。唸り音が次第に強くなり、進む先に林道が見えてきた。



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