湯ノ森 1049.3m 姥倉山 1517.1m 黒倉山 1570m
犬倉山
1408m 大松倉山 1407.5m 三ッ石山 1466m
小畚山 1467m 大深岳 1541.3m 源太ヶ岳 1545m
2015.9.19(土)
雨のちくもり 単独 松川温泉を基点に時計回り 行動時間:10H7M
@松川温泉トイレ付駐車場5:40→(13M)→A岩手山登山口5:53→(37M)→B湯ノ森6:30〜33→(88M)→C姥倉山8:01〜02→(34M)→D黒倉山8:36〜42→(62M)→E犬倉山9:44〜49→(59M)→F大松倉山10:48〜51→(22M)→G三ッ石避難小屋11:13〜20→(30M)→H三ッ石山11:50〜52→(35M)→I覘標ノ台12:27→(20M)→J小畚山12:47〜48→(59M)→K大深岳13:47〜49 →(27M)→L源太ヶ岳14:16→(15M)→M1384高点分岐(小屋泊まりか下山か悩む)14:31〜34→(66M)→N登山口15:40→(7M)→O駐車場15:47
@松川登山口 トイレ付駐車場からスタート。雨。 | 地熱施設の配管が凄い。 | 松川荘前を通り過ぎる。 | Aキャンプ場内の岩手山登山口から、旧キャンプサイト内へ降りて行く。 |
朽ちた炊事場横を通過。 | 最初はなだらかな道が続く。 | B湯ノ森最高点は登山道を逸れた藪の中。 | B登山道での最高点はこの辺り。 |
流れを何度も跨ぎ、縫いつつ進む。 | 刈り払いしたてで綺麗になった道。 | C姥倉山は気にしていないと通過してしまう場所。僅かに登山道を逸れる。 | C登りあげるとこの標識が待つ。 |
C脇のほうに三等点が眠る。 | C姥倉山より黒倉山(中央峰) | 火山性ガスがあちこちから出ている。 | ガスの注意を促す看板。 |
D黒倉山。標柱は山頂より下った場所に立っている。 | D黒倉山より姥倉山。 | D黒倉山より大地獄谷。紅葉も綺麗。 | D黒倉山より岩手山。 |
姥倉山東分岐より南進して行く。 | 犬倉山北側の水場分岐。 | 犬蔵山北側水場は、かなり美味しい水であった。そして冷たい。 | 荒れた木道の様子。 |
犬倉山への道と山腹の巻き道分岐。 | E犬倉山の標柱も山頂ではない場所に立つ。 | E犬倉山から鎌倉山を望む。 | E犬倉山周回路最高点付近。 |
E南側に展望場がつくられていた。 | E網張温泉元湯を眼下に見る。 | E網張温泉への道がある尾根。 | 山腹の道と合流。 |
網張温泉への分岐点。 | 1318高点 | 大松倉山へ向かって行く。紅葉が良い感じ。 | F大松倉山。 |
F大松倉山標柱。 | F大松倉山二等点。 | F大松倉山から三ッ石避難小屋まではモシャモシャだった。 | F大松倉山南カール |
途中に元気なミヤマクワガタと遭遇。 | 三ッ石湿原への下降点。 | G三ッ石避難小屋 | G小屋内部。明るい綺麗な内部。入口にトイレがあるので、少し臭う。 |
G三ッ石湿原 | 少し登って避難小屋を振り返る。 | H三ッ石山。ハイカーが楽しそうに撮影していた。風強し。 | H三ッ石山ケルン。 |
H北側の紅葉。 | H東側の紅葉。 | H北西側から見上げる。 | 三ッ池 |
I覘標ノ台 良いネーミング。 | I まだ新しい標識 | I三等点 | 小畚山直下の紅葉。 |
J小畚山 | J小畚山標柱 | 小畚山北側の紅葉。 | 関東森分岐点。 |
K大深岳 | K大深岳二等点 | K大深岳標柱 | 大深山荘への分岐。 |
手前から源太ヶ岳を望む。 | L源太ヶ岳ケルン | L標柱は少し下った場所に立っている。 | M1384高点の大深山荘への分岐。 |
地図に無い水場。この水も美味しかった。 | 立派な木道が長く続く。 | 丸森川渡渉。地図ではここが水場。 | 変電所フェンス脇に出てくる。振り返り撮影。 |
N登山口に降り立つ。車道に出る。駐車場へ少し迷う。特に道標は無い。 | 地熱施設脇を通過。 | O駐車場に戻る。 |
お盆に入山しようと計画を練っていた場所。その予定が遂行できずに宙に浮いてしまっていたので、ちょうどいいのでシルバーウィークで歩いてみることにした。松川温泉より黒倉山まで上がり、裏縦走路を八幡平まで抜ける計画。そしてそこからは1日一本のみのバスを使って松川温泉に戻る。一応これで一筆書きが出来上がり、実行に移せる計画が出来上がった。リスクとしては、秋のハイシーズンであり、利用者が多くバスが乗れなかった時。この場合はしょうがないので16kmの樹海ラインを歩いて松川温泉に向かう事も覚悟していた。全ては、八幡平に到達した時に、チケット売り場で状況を聞こうと思っていた。
前夜20時に家を出る。深夜に到着する事を考慮し、ガソリンスタンドが限られる事と、距離的に少し不安があるので高速に乗る前に携行缶にも5リッター入れておく。北関東道から東北道に入り、快調に北に向かって行く。出がけにおにぎりを握ってきたので、ほおばりながら眠気に負けないようにハンドルを握る。途中から雨となりワイパーに忙しく働いてもらう。途中2回ほど休憩を入れて松尾八幡平インターを降りる。ここから松川温泉へ行く道中に、困ったことにコンビニが一つも無かった。判っていれば用意したのだが、困った事にこれは大誤算であった。小食なのでいくらでもコントロールは出来るのだが、二日目の食料を間違いなく調整せねばならなくなった。缶ビールを2本持ってきたので、これもまた栄養素と考えよう。3時に松川温泉のトイレ付きの駐車場に到着する。
運転の疲れがあるので仮眠できたが、この駐車場は木々が上を覆い、そこからのぼとぼとと落ちる天滴に車が叩かれ、かなりいい音をしていた。結果、それに起こされるのだが依然降り続き、雨具を着て出発せねばならないのは負荷でもあった。ザックには、コンビニで買ったもので満たすはずの空間が満たされずに残っていた。そこを雨蓋で隠すようにしてパッキングを終えた。
駐車場を出発し松川荘へと降りてゆく。地熱施設への導熱パイプ途中から湯気が漏れている。漂う硫黄臭が心地いい。赤川を渡り、その先の松川荘前を通過する。その松川荘駐車場の先に、姥倉山と岩手山を示す道標が立っている。そこへの近道なのか、駐車場側からの新しい道も作道途中であった。舗装された林道を行きキャンプ場敷地に入ると、その手前に登山口が現れ、道向かいに駐車スペースも設けられていた。
最初は下るので違和感があるが、ここもキャンプサイトだったようで、進む先に朽ちた炊事場も現れた。ここを過ぎると本格的に登山道らしい場所を伝って行く。きわめてなだらかで、もう少し勾配をつけて高度を稼ぎたくなるような楽な最初であった。その分距離が長いのだが、道は広く閉所感のないまま続いていた。
湯ノ森は山頂を登山道が通っていない。登山道脇にでも三角点があるのかと思ったが、エアリアの地図が古い為か、少し東側を通過しているようで、西側にこんもりとした高みがあった。1座目から薮か・・・覚悟して入ってゆく。三角点探訪は端折るとして、それらしい高さの場所を踏んで自分なりの湯ノ森登頂とした。登山道に戻り次に向かう。
水場ではないようだが何度も流れを跨ぎ、それらに沿うように進む場所となる。水場を気にしてきたが、ここまであるのなら上に向かうのに対し給水はいつでも出来そうだった。徐々に高度を上げてゆき、1200m付近だったか、九十九折りが始まる辺りは、最近されたと思われる刈り払い痕が見られ歩き易くなっていた。それも雑な刃物の入れ方でなく、明細な作業が見て取れた。ありがたく伝って進む。
姥倉山は、登山道から僅かに駆け上がった場所に山頂がある。ここは気にしていないと通過してしまう場所であった。ずり落ちそうな斜面を靴のコバをグリップさせながら上がると、緑の標識が出迎えてくれる。三角点は目立たない位置に埋設されていた。その上にも標識が載っていた。ここからは黒倉山の姿が見える。その後ろに岩手山が構えているのだが、上の方はガスに隠されており存在感が薄いのであった。
東に行くと地面から湯気の出ている場所が現れ、雲のガスと火山性ガスの二つのガスが白く入り混じっていた。注意表示看板も立ち、それにより危険度もしっかり伝わってきていた。下ってゆくと犬倉山への分岐点があり、素通りして先に見える高みを目指す。その高みを前にして1459高点付近に分岐道標がある。迷わず左折して山頂を目指す。最初は掘れた場所を上がると次にザレた斜面となる。やや薄い道形を追って行くと山頂へと導いてくれる。有視界だからいいが、ガスが濃かったら不安になる場所であろう。上に行くと、またあのガスが山頂を覆うように立ち込めていた。
黒倉山到着。山頂標識は少し下がった場所にあり、最高所は土より岩の多い場所であった。その北面と東面から噴気が上がっており、それがために大地獄谷が舫って見えていた。北側には特異地形があり紅葉を纏った見栄えのする岩壁があった。近望はいいのだが、東の先の大きい山がガスに隠れて見えてこない。楽しみにしてきたのだが、岩手山にはこの日はフラれてしまっていた。火山性のガスが出ている事からも長居は無用、戻ってゆく。ここでは鬼ヶ城が落穂になってしまうので、それのみが後ろ髪をひかれる思いだった。
分岐から犬倉山側へ向かう。ここからの道標は「網張温泉」の表示が強い。温泉まで行かない場合は違和感を抱くが、経路が同じなのだからしょうがない。静かな登山道を雨具の擦れる音をさせながら進んで行く。犬倉山が近づくと、地図にない水場分岐がある。分岐から水場までは僅かで、ここは絶対に寄ることを勧めたい。クセが無くのど越しが良く、そしてキンキンに冷たい。ルートから僅かの場所にあり使い勝手もいい。登山道に戻り僅かに進むと木道が現れる。地盤が緩い為か、流れの為か、暴れた状態の木道だった。
犬倉山山頂へ行く道と山腹を行く道の分岐が現れる。迷うことなく山頂へ向かう。この分岐から10分ほど駆け上がると、犬倉山の標柱の場所に出る。黒倉山もそうだが、この山塊は最高所に標柱を置かない場所が多いのだろうか。最高所を探しに、そこから上に続く道に入る。これは周回路で、なぜにここに丸く道が切られているのかが不思議であった。最高所は南側にあり、ぐるっと回っての後半に展望のいい場所が出てきた。ここから西に行くと、ベンチと同定盤がある場所もあり、何か園地と言ってもいいような設備がされていた。再び標柱の場所に戻り、北西に降りてゆく。山腹の道が合流し、その先の一本橋的に狭く掘れた道形をモデル歩きのように進んで行く。
網張温泉への三叉路分岐は広く、温泉への道を左に見送り右に入ってゆく。ここからのルートは泥濘地形が連続したりし、足元が緩い場所が多かった。1318高点は山頂標柱のように道標が立ち、何か名前が付いた山なのかと思ったがそれらしい表示はなかった。展望を遮っていたガスが次第に取れ出し、大松倉山の斜面の紅葉が目に飛び込んでくる。これが見たくて来ているわけで・・・天気回復が嬉しい。色づいた中を登って行くのだが、景色がいいと歩調も変わってくるから現金なもの。
大松倉山に到着。エッと思ったのが、そこから先はモシャモシャの尾根だった。ここまでの経路が刈り払ってあったわけではないのだが状態はよく、ここでのモシャモシャは予想していなかった。そんな時、尾根続きの向こう側で声がした。パーティーが登り上げたよう。分けつつ進むのだが、雨具を履いててよかった通過点だった。途中、この時季にして至極元気なミヤマクワガタが居た。分けてゆくと声の主らとすれ違う。軽装のトレイルランナーだった。元気に通り過ぎて行った。下降点の場所からもモシャモシャで、足元が見えずに下りは苦労する。早く小屋が見えてこないかと何度も先の方を探したりした。
木道の先に三ッ石避難小屋が見えてくる。周囲の景色にとてもマッチした小屋だった。男女のパーティーが小屋を後に三ッ石山の方へ出発してゆく。入れ替わるように中に入る。前室は真っ暗で、そこにトイレがあるのでやや臭う。その横に明るい部屋が待っていた。中央に薪ストーブが置かれ、丁寧にも操作方法が壁に掲示されていた。窓の外にはデッキが見え、ベンチに座って湿原が眺められる場所が見えた。中も外も居心地のいい小屋なのだった。重い大きな引き戸を開けて外に出る。
三ッ石山へは、これまでと比べると勾配が強い場所が続く。そして嫌な事にかなり風が強く吹いてきていた。回復するのでは・・・でも東北は台風やら低気圧やらの影響かと理解もする。登って行くと、これまでになく色づいている様子が周囲に見える。赤がしっかり赤で、茶色になっていない。その為に紅葉として素晴らしく綺麗だった。見える山頂には、先ほど小屋から出発した二人が楽しそうに写真を撮りあっていた。風に抗いながら登って行く。
三ッ石山山頂。大きなケルンがあり、その前に山名板が置かれていた。その先の岩峰には、二人の男性が登り周囲展望を撮影していた。そうしたくなるような周囲の紅葉で、ややガスがかかる中、そのガスに負けない彩で楽しませてくれていた。山頂を後にして北に降りても、しばらくは紅葉した植生が続いていた。振り返り見上げると、これまた綺麗。そんな中、ふと足元を見るとオオルリオサムシの濃いブルーが見えた。先ほどのミヤマクワガタもそうだが、この付近の虫は寒さに強いのかもしれない。
途中の三ッ池を楽しみ、次のピークが1447.9三角点峰で、覘標ノ台と名前がふられていた。上手なネーミングで名付けた人は学があると思ってしまった。そしてまた、味のある山名板が作られ置かれていた。いずれここも地形図に載るのかもしれない。三ッ石山周辺を最高として、離れるにつれて紅葉も薄くなってゆくように感じた。少しバラけまばらになった紅葉を拾うようにして小畚岳に向かって行く。すれ違って行く方も多く、みな三ッ石山の紅葉の場所を目指しているのだろうと思えた。
小畚山を越えると、その北側もまたよく色づいていた。ここは黄色が強い場所だった。1335高点までの勿体ない下りがあり、そこからまた登り返してゆく。途中には水路のように掘れた通過点もあった。向かう先には源太ヶ岳への尾根が見える。その上を歩きたいとそそるような地形であった。関東森への分岐から、その方を見るとモシャモシャ。少し前に刈り払いが入ったようだが、関東森より以西だったのだろうと思えた。自宅からこの場所が近ければ関東森も狙いたい場所であるが、アプローチが遠いこの場所は、ハードルが高い場所となる。
大深岳で小休止。この辺りで大深山荘に泊まろうかどうしようかと迷っていた。この調子だと、その気になれば八幡平まで今日中に抜けられてしまう。もう少し時間がかかるのかと思ったら、意外と楽に来られてしまった。当初予定では、この後に源太ヶ岳を踏んだら戻り、大深山荘に下りてゆく行程であったが、地図を眺めながら別の案を練り始めていた。八幡平から松川温泉に戻るには、15:20のバスしかない。この制約が一番のネックだった。この様子だと翌日に時間を持て余してしまう。これは歩いたから判ったことで、机上では読めなかったことなので仕方がない。ただ、縦走と言う事を思うと初志貫徹で計画通りに抜けたいのだが、バスを気にした自由度の無さは自分向きではなかった。そして小屋泊をせずに降りてしまえば温泉にも入れる。いろんな条件を天秤にして、迷いつつ大深岳を後にし源太ヶ岳に向かって行く。
ガスは周囲展望を隠してしまい味気ない空中散歩となっていた。源太ヶ峰は、地形図の座標の場所より東側で山頂としているのか、ケルンが積まれた位置や、ましてや山名標柱は少し下った場所に設置されていた。ここでは一つの決断として東に降りてしまうことにした。山荘に行くにも、下の分岐経由で行けるので、そこまでにまだ進路を迷っていられると考えた。ここから大深岳側に戻ると、もうそこで小屋泊に決定したようなもの。最後まで優柔不断なのだった。
降りてゆく。等高線が密の場所もあり、これまでの比べ急降下している感じが強い。すぐに分岐があるのかと思ったが、結構に降ろされる。そして最終判断を下さねばならない分岐点が現れた。優柔不断に対しての終止符をここでつけねばならない。しかし、どちらが正解かなんて、最終的には結果からしか判らない。そしてまた、翌日の天気だってお天道様次第。天気が良かったら時間が余っても昼寝が出来たりし、雨だったら駐車場の連絡通路下でバス時間までビヴァークとなるか。いやここまで考えていながら、そもそもこのハイシーズンにバスに乗れるのか、利用者が多く乗れないのではないか。ここを思ってからは判断は早かった。
大深山荘への道を左にして松川温泉へと降りてゆく。下りだしてすぐは、まだ迷いがあったが、分岐から50mほど進んでからはもう迷いはなくなった。緩やかだが、ここも流れで掘られるのか一帯の登山道同様に削られていた。利用者が多いって事かもしれない。分岐から15分ほどすると、地図にない水場が在った。翌日のためにプラティパスを満たす。ここも冷たい良い水が出ていた。快適に降りてゆくと、左下の緑の中に輝く場所が目に入ってくる。地図を見ると上倉沼のようだ。水気の多いエリアで、沼や湿地があちこちに点在している。
勾配が緩くなると、登山道は木道となる。木道にせずとも良いように思える場所もあるが、季節により水が浮く場所もあるのだろう。そして地図での水場の丸森川を渡渉する。アルミの一本橋があるのだが、私の63kgの体重で乗ると水面を叩くような剛性であり心許ない橋であった。でもこれが無かったら濡れて通過せねばならなく、在ってありがたい橋でもあった。高度を緩やかに落としてゆくと、進路右から耳慣れた独特の音が聞こえてくる。スタート時に聞いた地熱設備からの音のようだ。もうすぐ到着か・・・。でも聞こえてきてからが意外と長かった。
途中から引水用の黒い導水管がルート上を這っていた。ごぼごぼと空気の混じる音もしており使われている管だと判る。それに沿って降りてゆくと左にフェンスに囲まれた変電所施設が現れる。急に表れる人工物に違和感を抱くが、地熱発電施設が在ることを思うと、これも在って然り。そこからのダート車道をわずかに進むと、カーブの場所に道標があり、また山道で降りてゆく。その先にアスファルトの車道が見えてくる。やっと登山口に降り立った。
地熱施設横を通過し峡雲荘側へ降りてゆく。その前では、客待ちのバスの運転手がダルそうにスマホを操作していた。休憩時間に小説などを読んでいるような運転手を見たことが無いのだがなぜだろう。まあどうでもいいことか。道標が乏しく現地判断では進路が判りにくい。まあ予定にない行動をしているので地図を見ていない場所だったこともあるのだが、少し迷いつつも何とかトイレ舎のある駐車場に到着した。ここで驚いたのだが、風が強く、上からどんぐりの実がボトボト落ちて、車の屋根やボンネットがドラムのような音を出していた。この駐車場では上を気にして駐車した方がいい。到着。
振り返る。縦走から周回に変更になったが、それはそれで満足のゆく行動が出来た。特に難しい場所はないが、足元を濡らす場所が多く、判っているのだろうすれ違った人の中には長靴を用いている人もおられた。雨のスタートでガスが出ていたものの、三ッ石山では素晴らしい紅葉を見させてもらい大満足であった。二日目の記録に続く。