五湖山   1339.8m        三方分山   1422m       パノラマ台   1328m             

  
   烏帽子岳    1257.3m      城山   1056m                   


   2015.8.22(土)    


  濃霧のち晴れ    単独      精進湖駐車場より半時計回りに周回    行動時間:6H17M 



@駐車場5:10→(53M)→A女坂峠6:03→(30M)→B五湖山6:33〜38→(20M)→C女坂峠再び6:58→(42M)→D三方分山7:40〜41→(14M)→E精進山7:54→(24M)→F精進峠8:18→(56M)→Gパノラマ台9:14〜34→(17M)→H烏帽子岳9:51〜53→(23M)→I城山10:16〜24→(11M)→J城山登山口10:35→(52M)→K駐車場に戻る11:27


P.jpg fuji.jpg  cyuudououkan.jpg  kayabuki.jpg
@精進湖駐車場からスタート。 朝の富士山。一帯にガスが垂れ込めていた。 中道往還は精進地区の様子。 最奥の家は茅葺だった。
kibashi.jpg  enteishita.jpg  onnnazakatouge.jpg  kubinashi.jpg 
沢沿いに登る樹林帯の中の道。 堰堤下。各木橋は滑る。水場はこの上辺り。 A女坂峠 A首のないお地蔵さんがいる。
tenbouhou.jpg syoujinnsyuuraku.jpg  gokoyama.jpg  gokoyamahyoushiki.jpg 
峠からの最初のピークは展望台。 展望台から見下ろす、通過してきた精進地区。 B五湖山。展望なし。 B五湖山標識
gokoyamakiseki.jpg  nishigawa.jpg  higashigawa.jpg  onnnazakatougehutatabi.jpg 
B基石 B登ってきた側、西側の様子。 B東側の様子。 C女坂峠再び
sanpoubunyama.jpg  sanpoubunhyoushiki.jpg  goryoukyoku.jpg  hyoushiki.jpg 
D三方分山 D山梨百名山標柱 D御料局三角点 D標識
white.jpg  syoujinyamasankaku.jpg  syoujinyama.jpg syoujintouge.jpg 
Dホワイトショコラで糖分と水分補給。これは行動食に良い。水分量も多い。 E精進山三角点 E小さな祠 F精進峠
onesuji.jpg kakouten.jpg  komorebi.jpg  shimobecyoukakouten.jpg 
概ねこの形態の尾根が続く。 パノラマ台入口バス停への下降点。 木漏れ日 下部町への下降点。
panorama.jpg douteiban.jpg  fujisan.jpg  syoujinnko.jpg 
Gパノラマ台。最高点は樹林帯の中。 G同定盤 G富士山が近い。 G精進湖側
ebioshidake.jpg santouten.jpg  eboshikakouten.jpg  suzuyaka.jpg 
H烏帽子岳にはNHKの設備あり。 H石が積まれた三等点。 H城山側への下降点が判り辛く、地面上のこの表示を見出したい。 城山へ続く尾根は、夏場向きで木々が日差しを遮ってくれている。
bunkipi-ku.jpg  shiroyamagawa.jpg  motosukogawa.jpg  ooiwa.jpg 
途中の分岐ピーク。 分岐ピークから城山側。 分岐ピークから本栖湖側。 尾根上に大岩が現れる。
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大岩の脇にタイガーロープが流してある。 I城山に到着すると、まず狼煙台の場所。 I本栖城址 J城山登山口
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J登山口から見る国道139号側。下を通過して行くのだが、ジメジメしていて心地よくないトンネル。 東海自然歩道は快適すぎるほど快適。 精進湖では「日本カヌージュニア選手権大会」が開催されていた。 全国から集まった競技者がパドルを必至に漕ぐ。
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自衛隊からの参加者もこんな車両で来ていた。 K駐車場到着。この駐車場はゆったりしすぎ(笑)。



 

 台風の影響と見ていいのか、停滞前線が本州の上に乗った。降ることで涼しくなり少しはありがたい方に気持ちが動くが、そろそろ「寒い」事も気にせねばならない時期に入ってきている。金曜日は出張が入り、予習が何もできないまま金曜日の夜を迎え行き先を探す。信州や上州は雨模様であり、甲州に逃げる事とし、落ち穂が多く残る本栖湖と精進湖の間のパノラマ台の山塊に入る事とした。

 
 気になるのは、吸血する軟体動物。居るのか居ないのか、なんとなく居るような気がするが、まだこのエリアでの報告は上がっていない。あまり藪ルートに入る人が居ないからかもしれないし、標高からして入山する人がこの時期は少ないからかも知れない。でも「ヒル下がりのジョニー」は持つことにした。

 
 1:00家を出る。後で知ったのだが、雁坂トンネルが無料となっているようだ。それでも涼しい野辺山通過の方が心地いい。いつもの通り韮崎経由で20号に乗る。日中は渋滞する20号も、深夜は嘘のように流れ、中小河原から国道358に入ってゆく。右左口トンネルは排気設備が良くないので外気導入は避け内気に、女坂峠を精進湖トンネルで潜って湖畔に出る。そして湖畔の道を西に行く。いつもなのか判らぬが、あちこちにカヌーが見える。駐車場に着くと、自衛隊車両にもカヌーが乗せられていた。何かあるのか・・・。駐車場は煩いと判断し、さらに進んで西岸の路肩余地で夜明けを待つことにした。

 
 しかし釣り客なのか催し物のせいなのか、駐車場側に向かって行くヘッドライトが後を絶たない。休めているような休めていないような時間であった。朝マヅメを狙うのだろう4時半くらいから手漕ぎボートも動きだし、そこからのFRPに反響する音と、仲間同士とでの声で、寝ている状況ではなくなった。駐車場に移動してゆく。その駐車場では高校生の合宿か、30名ほどが体操しだしていた。高原での涼やかな中での合宿。夏らしいと思ってしまった。それらを見ながら準備をする。この時はまだ、三方分山から釈迦ヶ岳も往復するつもりでいた。落ち穂総ざらいの予定なのだった。

 
 5:10歩き出す。体操をしていた学生はランニングをしだし、私と同じ方向へ向かって行く。無駄な負けん気が彼らと競いだす。勝てるわけがないのだが、ザックを背負って競歩状態で進んで行く。感化されやすい性格のよう。中道往還への曲がり角に日釣り券の販売所がある。そこのジモティーらしき人に「五湖山への南尾根は利用できますか」と問いかけた。すると「どうかなー、その昔、アンテナを立てる時には使ったけど、最近は聞かないなー」と言う。そう言われると天邪鬼なので行きたくなるのだが、この時は、それこそ虫の知らせで女坂峠からアプローチする事とした。

 
 石畳の中道往還を登って行く。雰囲気のある家が多く、空き家も見えるものの頑張って住まいしている様子も伺える。気にして左を見ていると、精進の大杉らしき大木が見える。早朝の一般生活を邪魔せぬよう気遣いながら行く。鶏の鳴き声も聞こえ、飼い犬が私の通過する様子を上目づかいで見ている。最上部の家は半崩壊状態だが茅葺屋根の家であった。椎茸の原木がある場所から先で舗装路からダート道となる。こちらには一切の駐車スペースは無く、湖岸で停めてくるので正解だった。

 
 沢沿いに登って行く。九十九折に木橋、この木橋がほとんどの場所でツルツルだった。常時樹林の中であり陽が入らないためだろう、濡れているのだった。堰堤下で左岸から右岸、そしてその上で左岸に戻るが、この辺りが水場のよう。現地にはそれらしい表示は無いので、自分で判断せねばならない。ダート道になってからは薄暗い登山道を終始伝い、流れから離れての九十九折を追えると、開けた場所に到着する。

 
 女坂峠到着。峠の解説とその横に痛々しい首の無いお地蔵さんが立っていた。先は長いので急いで五湖山へ向かう。パンザマストが並ぶ横を通過してゆくと、これまでとは違い野草が張りだした登山道で、朝露に濡らされながら分けてゆく。最初のピークは展望ピークなのだが、ガスが巻いていてクッキリとは見させてもらえなかった。一度下り、その先から登り返す。ここでの岩の場所で、その岩を掴むように手を着いた。すると、あの感触が指先に現れる。軟体動物の柔らかくゴム管のような質感。

 
 指に着いたのは3匹のヒルだった。ワンタッチで3匹、ここまで居るのか・・・ゾッとする。どれだけここに居るのか、下半身が気になって仕方なくなった。既に侵入しているものも居るのではないか、すぐにでも確かめたい。しかしモシャモシャの登山道は続き、その確認作業はいたちごっこかもしれない。なにせ足早に通過してゆく。それこそ一目散に駆け上がる感じだった。

 
 五湖山到着。通過してきたルートの方がモシャモシャで、東に続く道の方が伝い易そうに見えた。もう一つの南尾根は、見るからに茂っていて、ここを伝った場合どれほどヒルを気にせねばならなかったか予想もしたくなかった。それより往路をまた通過して帰らねばならない。下半身はずぶ濡れで、取り急ぎヒル下がりのジョニーを噴霧する。すると、判らなかった個体が蠢きズボンから落ちた。痒くない場所が痒くなってくる感じがしてきた。急いで戻る。

 
 もう何も触れないよう、スリップしないよう気を付けながら戻ってゆく。こちらからは見えないが、向こうからはこの体温が感じ取られているのだろう。こんな小さなものにこれほど気持ちを左右されるとは情けない。どれだけ吸い付かれようが、命はとられないのだからと思えばいいのだが、半年も続く痒みを体験してしまうと、そんな余裕ではいられないのだった。


 展望ピークまで戻るも、往路と変わらぬガスの景色だった。降りてゆく。何度も視線がズボンへと行く。上がってきていないか、侵入していないかと気持ちを靴下の中にも集中したりした。そして女坂峠に戻る。この先、三方分山側のルートもこの状態だったら・・・なにか今日の予定を短縮したい気分になった。そして釈迦ヶ岳をピストンしてくる予定は完全に中止とした。ヒルは悪くなく、狙った時期が悪いとなる。不可抗力ではあるが、この体験がこのエリアに対しての今後に役立つ。

 
 三方分山側へ登って行く。快適な一級の道で状態はよく、今まで以上には足元を濡らす事は無かった。この先、藪が考えられるのは、烏帽子岳から城山への破線路。どこかで雨具を履いてしまった方がいいか。でもサウナ状態になるのも避けたいし、内部での蠢きを発見した場合に取り出すのが難儀に思い履かなかった。峠から距離は僅かと思ったが、それなりに歩かされ、やっと標識のあるそれらしい場所に到着した。

 
 三方分山登頂。まだ先ほどのヒルの余韻があり、周囲地面を注視してしまう。釈迦ヶ岳を諦めたと言え、いつもなら少し斥候に入るような行動をするが、この時は一切なし。持ち上げたホワイトショコラを齧り水分補給。この生トウモロコシは糖度も高く行動食に適当にも思えた。御料局の三角点が本当にひっそりと立っていた。山頂から南に進むと足許を濡らす場所が続き、ここで雨具を履いた。

 
 精進山は登山道上の三角点でその場所が判り、岩の上の金色の祠を拝んで行く。この先は快適尾根が続き、そう広くない尾根筋が一人で歩くのに相応しいような、そんな心地よさを与えてくれていた。精進湖ではイベントが開催されたようで、アナウンスが聞こえてくる。九州からの参加者もいるようで、なにか全日本の大会のよう。上州の高校名も聞こえ、だんだんと内容が把握できてきた。


 精進峠は予想より小さな峠だった。登山道状況は超一級となり、雨具は暑いだけのものとなっていた。でも城山側があるのでと思うと、脱げずに居た。精進湖のパノラマ台入口バス停へ降りて行く道は、太い道が切られていた。少し進むと、下部町へ下降するルートが分岐している。地図を見ると伝う尾根はかなり長い。利用する人は居るのだろうか、なんて思ってしまう。それでも、その長い道を作道した人が居るわけであり、その努力は凄い。


 パノラマ台は、樹林帯の中が最高点だが、名前になる展望地はその先にあった。東屋もあるが、私のエアリアにはトイレありと表記されているが、それは判らなかった。そこに一人の男性が上がってきた。話を聞くと今年から山を始めたよう。元々はサイクリストであり、脚力は申し分ないようだった。御仁も私と同じように精進湖の駐車場に停め、自転車で登山口まで移動したよう。少しここで理解の齟齬があった。「城山側の道はどうですか」と聞くと「快適です」返って来た。それでサッと履いていた雨具を脱ぐ。後に思えば、初心者が城山経由のルートを伝うはずはなく、言っているのはニュアンス的に本栖トンネルバス停からの道なのだろうと思うべきだった。


 やや長く語らった後にパノラマ台を後にする。進む先に烏帽子岳が顕著に見えている。そこに労せず到着すると、NHKのアンテナ施設が待っていた。三角点にはケルンのように石が積み上げられていた。さて分岐点ピーク。実線路は本栖湖側へ、破線路が城山側へ進む。何処に道があるのかと探りながら道形を追うと、本栖湖側の道へ入ってしまった。それらしい方角を見つつ進んだのだが、どうにもおかしい。一度山頂まで戻り、なにか分岐の手がかりは無いかと探すと、山頂の大地に石を並べて矢印が作られていた。その指し示す方向に、藪の中に道が在った。これは判らない。矢印がなかったら、見つけるまでにもう少し長くかかったろう。野草が茂りモシャモシャの場所で、雨具を脱いだ事を後悔するほどだった。それでも、この場所を過ぎると、下草の無い快適な尾根道が続いていた。


 烏帽子岳から城山に続く尾根も、三方分山からの尾根のようにやや痩せた顕著な尾根で伝いやすかった。途中に本栖湖側と城山側へとの分岐ピークがあるが、城山側の尾根の方が強く踏まれていた。熊の糞もあったりし、自然を感じる静かな場所であった。進んで行く先に立ちはだかるように大岩が現れる。どちらに逃げるのか迷う場所だが、西に巻くとその脇にタイガーロープが流してあった。この先を登り上げると城址であった。


 城山は最高点が狼煙台で、行政の案内標柱も設置されていた。さらに主郭、竪堀の場所に案内があった。涼やかで心地よく、本当は腰を降ろしたいが、今日はどうにもその行動にでられない。おそらく、この付近には居ないのだろうが、リスクは最後まで考えておきたい。溶岩の噴石だろうものも見られ、富士山との距離の近さも感じたりした。降りて行くと、139号の流れが見えてくるようになった。山中に居る中で終始バイクの排気音がしていた。これは奥多摩と同じような聞こえ方なのだが、あまり気分のいいものではない。その場所に降りて来てしまった感じがあり、ここで娑婆と合流せねばならないかと思う。


 降り立った場所には、しっかり城址を示す道標があった。それと遊歩道が国道の下を通過して反対側に続いている。このトンネルが、ジメジメして暗く、心地のいい通過点ではなかった。日中でも真っ暗なのだった。それでもその先の遊歩道は、作られたにしては人工感が薄く自然と同化した心地いい経路だった。車の流れを左に見ながら樹海の中を行く。溶岩の流れで作られた自然のオブジェが目を楽しませてくれる。


 精進移住地に突き当たり、左に折れて国道に出る。そしてすぐに道を渡り西岸を伝って精進湖を北上して行く。朝同様に車の往来が多いので要注意。湖面では相変わらずカヌーが競っていた。道路脇からビデオを構えている姿もあり、聞くと全日本のジュニアの大会のようだった。知らないスポーツなのだが、一生懸命頑張っている姿があり、ゴール地点では雄たけびを上げながらガッツポーズをする姿があった。若者らしい。


 駐車場に着くと、工事の人が「上を歩いてきたの」と問いかけてきた。「はい、グルッと・・・」と返す。「5時間ほどで歩いたかい」と聞かれ、「いやもう少し」と返す。5時間というコースも判るが、自分の伝ったコースを全て説明するのも面倒なので話を切り替える。「横の山田屋は日帰り入浴できますか」と聞く。「今日はダメだろうね。平日ならいいだろうけど」と残念なお言葉を貰う。ここで横で温泉に入れれば最高の立地と思ったのだが、その後スマホで調べたが、確かに日帰りには制約があるようであった。精進湖を後にする。

 


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