デクゴヤ(大久保山) 1241.6m 岡松ノ峰 1345m
2016.5.28(土)
くもり 単独 山の神橋脇吊橋を基点に時計回り 行動時間:2H28M
@大山津見神(山の神)上余地4:51→(3M)→A山の神橋4:54→(58M)→Bデクゴヤ5:52→(4M)→C鉄塔5:56→(27M)→D岡松ノ峰6:23〜32→(43M)→E沢に降り立つ7:15→(1M)→F山の神橋脇吊橋7:16→(3M)→G山の神7:19
@大山津見神(山の神)の前付近に駐車余地が1台。見えるカーブには既に1台停まっている。 | A山の神橋から見る吊橋 | A吊橋。背の高い人は頭が閊える。 | 無名沢を遡上して行く。快適な緩やかな沢。 |
枝沢も多いが流れのある主流を遡る。 | 流れが終わり斜面に取り付く。 | デクゴヤの東側で尾根に乗る。 | 巡視路と判るステップが造られていた。 |
Bデグゴヤ(大久保山)到着。 | B三角点の脇に石が集められている。四方を囲んでいた石か、囲もうとしてそのままなのか。 | B三等点 | B達筆標識 |
C途中の鉄塔が展望地 | C富士と三ッ峠山 | Cこの日は墨絵のような景色だった。 | C北西側に見られた伐採地 |
岩混じりの通過点 | デクゴヤを振り返る | D岡松ノ峰 | Dだいぶ朽ちてきた標識 |
D梱包用の木材を使った標識。 | D達筆のあった場所 | 北東尾根を降りて行く。上部か快適。 | 途中の笹枯れの斜面。 |
E無名沢に降り立つ | E降りてきた尾根を見上げる | 再び吊橋を渡って行く。右に山の神橋。 | F駐車余地の様子と山の神 |
デクゴヤと岡松ノ峰は、たくさんの記録がUPされているが、そんな中でも欲しい情報とその精度はSK氏のサイトが抜きんでている。そう思う背景には、見易さもあり日々の慣れも影響しているかもしれない。
SK氏のオリジナルデータを参照し、少しこれに変化をつけないと役目を果たせない。この2座に、鳥屋ノ丸も抱き合わせに歩こうと当初は眺めていた。しかし真木川と野分沢が阻み、どうにもいいコース取りができない。止む無くと言うか、無理せず真木川で線引きして、まずは以西の2座を狙うことにした。
1:30家を出る。秩父から雁坂トンネルに潜り込んで塩山に出る。何度もセブンに寄りながらヤキソバパンの入手を試みるが、3軒にフラれ、大月に入っての4軒目にしてやっと手に入れた。そして大月ジャンクション手前から真木地区へと上がってゆく。
真木地区の集落内の狭い道を抜けると幾分走りやすくなり、間明野、桑西と経てさらに奥へと伝って進む。しかし予定したSK氏の停めた余地は、おそらく釣り師だろう車が既に陣取っており予定が狂う。でもさらに先に進むと、右に山の神が祀られた場所が見え、そのわずか先の川岸に余地があった。そこに突っ込む。付近は停められてこの2か所、この2台分となる。
すぐに準備をして歩き出す。山の神は大山津見神と鳥居に書かれていた。山の神橋まで下ると、そこに北に渡るつり橋が見える。ここはガードレールは切れておらず、一般には使われない橋と判断できる。ガードレールを跨いで橋の袂に行くと、その入り口はチェーンされていた。特に鍵がかかっているわけではないので開閉して揺られながら渡ってゆく。φ80mmほどの黒い塩ビパイプが続いており、取水用のつり橋であるように判断できた。正統派のSK氏はここから尾根を伝っている。マニュアル通りのルート選択である。しかし、見える沢は何とも心地よさそうで涼やかに歩けそう。今日は沢登りで行こうと決める。
緩やかな沢で、少々は障害があるものの伝いやすい沢であった。入ってすぐに取水枡のようになった場所があり、へつりつつ縞板の鉄板を踏んで進む場所がある。その次の段差のある場所は、右岸から巻き上げた。足場を気にするのはこの2か所くらいで、ここを越えると緩やかなままの地形で奥に続いていた。左右に見える枝沢は多く、どれを選ぶと適切なルートなのかが判らず地形図を見ながら水のある主流を選びつつ進んで行った。
流れが出ている場所はそう長く続かず、標高950m付近で進路の先にザレた斜面が現れる。沢の中をまだ進むこともできたが、どの沢を選んでも密な等高線の場所が待っているだけで、沢を伝うのもここまでが潮時であった。流れる足場に力を込めながらグリップさせながら登ってゆく。シカ道なのだろう、あちこちに筋が見える。そして周囲から警戒音が聞こえてきていた。
高度を上げると、その途中にピンクのリボンが見えた。やや急峻になりピンクのリボンへと足は向けずに西側へと斜上してゆくシカ道を伝ってみる。大きく東に振った格好になり、デクゴヤの東尾根に乗り上げた。西進してゆくと、巡視路に使われる黒いステップが続く場所が現れ、時折ピンクのリボンも見えていた。
デクゴヤ頂上では、「大久保山」と読める達筆標識が出迎えてくれる。大久保山とはデクゴヤの別名となる。下草がなく周囲展望もないのだが、曇りでありながら緑のシャワーが降り注いでいるような場所で、晴れていたならばその感じがもっと強かったろうと思えた。休憩は挟まず、そのまま北西へと進んでゆく。
途中の送電線鉄塔の場所が、この日一番の展望地で、三ッ峠山の電波塔ピークを右に従え、まだ白い頂でドカンと座る富士を見ることができた。日差しのない日であり、それが為のやや異風な墨絵のような景色が周囲に広がっていた。鉄塔下は少し進路が不明瞭に感じる植生があるが、鉄塔から岡松ノ峰がよく見えるので、その方角へと進めば道形が出てくる。そして伝いやすい尾根がその先に続く。
最低鞍部から登りに入り、途中に岩混じりの場所もあるが、障害になるような場所でもなく淡々と足を出して行ける。この場所を抜けると、背中側が開けた場所があり、今ほどいたデクゴヤがシンメトリーな円錐形で望むことができた。少し急峻になるが、木々に掴まるほどでもなく登って行ける。
岡松ノ峰到着。すぐさま達筆標識を探すが、見当たらない。くまなく見たがなく、盗られたと思えた。在ったであろう場所に鍋頭のビスが残り、木の力で押し出されてしまったようにも見えたが、付近一帯の地面からも標識の姿は探し出せなかった。トリコロールの達筆が在った場所であり、それを楽しみに上がってきたのだが、無いことは至極残念に思え、達筆と一緒に撮影するはずのヤキソバパンはザックに入れたままとなっていた。諦めきれず、山頂に居たすべての時間を捜索に費やしたが、無いものは無い。
北東尾根はとても伝いやすい尾根であった。しかし快適なのは1250m付近までで、それ以下の高度はザレた斜面となり、さらにやや急峻となり伝い難い場所であった。進む尾根を選ぶにも迷いやすく、微細尾根があり、コンパスと地形図を見る回数が多くなった。左に沢音がし出し、真木川が近くなったことが判り、左(北)に振りすぎないように気にする。左はゲジゲジマークの見える危険地帯。寄るなら右(南)の側が適切。凸凹する尾根だが、忠実に伝うようにして、往路の沢に降り立つ。降り立った場所は、導水パイプに穴が開き、水が吹き上げ尾根末端を黒く濡らしている場所であった。
再び頭を屈めるようにして吊り橋を渡ってゆく。釣り師だろう車はまだ置かれたまま。山の神に無事の下山の御礼は忘れない。大峠に向かうのか、7台ほどのレジャーカーの車列がエンジン音を響かせて登ってゆく。
振り返る。そう長い距離ではないので僅かな涼やかさだが、山の神橋からの枝沢の遡上は、心地よく涼やかに歩くことができた。暑い時期、再度登る場合は、また沢伝いで登りたいと思う。
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