沢口山   1425.2m         高橋山   1340m      


   2016.1.10(土)    


  晴れ    単独      日向山コースを登り猿並平コースで下る   行動時間:4H56M 


@簡易郵便局前駐車場6:47→(1M)→A登山口6:48→(54M)→B富士見平8:42→(31M)→C沢口山9:13〜19→(22M)→D高橋山9:41〜42→(27M)→E沢口山再び10:09〜12→(19M)→F富士見平帰り10:31→(62M)→G猿並平コース登山口11:33→(6M)→H如意輪観音11:39→(4M)→I駐車場11:43


cyuusyajyou.jpg tozanguchi.jpg  kanrisareta.jpg  oneni.jpg
@駐車場から上流側の小橋を渡って進む。 A登山口。この周辺にも駐車余地がある。 よく管理された登山道。 尾根に乗る。
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木馬の段。尾根を乗り換える場所。 B富士見平 鹿のヌタ場 天水側への分岐
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C沢口山 C行政の標識 C二等点 C朝日岳側。前日の風イラズも顕著に見えている。
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C高橋山に向かう。見える針葉樹の中を進むと尾根を違えてしまう。 急峻が終わり、痩せ尾根に入って行く。 途中から見る高橋山 踏み痕には赤ペンキのこれらも残る。
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高橋山直下 D高橋山山頂 D土本への赤ペンキ D土本側への様子。ダンダラ棒があるが、三角点は無い。
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D高橋山から沢口山 高橋山西側斜面の赤ペンキ 尾根の北(東)側にある道形を伝う。 E沢口山に戻る
bench.jpg kurohuji.jpg  fujimidairakaeri.jpg  tenbousyokara.jpg 
E屋根付きベンチ E黒富士 F富士見平帰り 途中の展望地から接岨湖側
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ガレの上から往路の尾根を見る。 難しい生き方をしてきたモノほど魅力的!! 猿並平と呼ばれる付近。やや暗い樹林帯の通過点。 フェンスが東側に現れだす。
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鉄塔下を通過 登山道が尾根から離れる場所。 長い水平道が続く。 少し傾斜した鉄橋。手摺が無かったらと思うと怖い。
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G降り立った場所。 G登山口道標が立つ。 H如意輪観音側の道標 I駐車場に戻る




 寸又峡温泉街の大駐車場で夜を明かす。前夜は流石に疲れて、夕飯を食べた後20時くらいに寝てしまった。寒さに2時くらいから起きだし、本日の作戦を練る。

 

 前日、1351高点北側で浮石による滑落をし、右ひざを強打した。併せて左ひざも捻ってしまい、この時点で今日の予定は最低限に切り上げようと決めた。沢口山と高橋山、そして板取山までの3座予定であったが、今回は板取は割愛し切り離すことにした。

 

 外気温は3℃。車内温度もニアリーイコールだろう。温もりが欲しくて、自販機でミルクたっぷりの甘いコーヒーを買う。そして冷えて硬くなったパンをほうばりながら、どちらのコースから入ろうかと悩んでいた。と言うのも、どうも私の持つ古いエアリアとはコースが違うようで、前夜暗い中で入山口を探すもよく判らなかった。情けないことに、こんなメジャーな場所で入り口が判らない低能さ。日頃、適当に藪を好き勝手に登っているからの、場所察知能力の低下からかもしれない。

 

 6:30白み始めたので動き出す。如意輪観音の所に、沢口山の大きな表示がある。南側に登山口があるようなのだが、その場所がよく判らなかった。読解力が悪いのだろうけど、表示の伝達方法も悪いかもしれない。次にエアリアを参照して町営の露天風呂付近を探すが、登路を示す表示がない。そして最後に簡易郵便局前に行き、地形図に見える破線入り口を確認する。あった。こんな目立つ場所だったのか、ここの駐車場は幅が狭く好みではないのだが、それでもこの場所に停める(笑)。

 

 「手作りの店さとう」さんを右に見つつ細い道を上がってゆくと、古い2階建てのアパートが在った。その先が登山口だった。誰かの所有ではあろうが、道を挟んで左右に駐車可能な余地が見えた。判っていれば上がってきたが・・・。ここに如意輪観音にあったのと同じ大きな地図が掲載され、それを左に見つつ山道に入ってゆく。

 

 九十九折の道が続き、よく管理保護されている様子が伺える。夜半からの風が続き、上に出ての様子がどうなのかと気になっていた。早く歩こうとも、前日の疲労がそれをさせてくれなかった。よちよちと登って行く感じだった。前夜は500mlの麦ジュースを飲んだだけなのに、早々に喉の渇きを感じる。

 

 主尾根に乗ると、意外にも風が強くなかった。収まりつつあるのか、断続的ではあったが風の強く吹く間隔も長くなっていた。尾根上は一級の道で至極緩やかだった。よくよくこの山を初級者コースと表現するが、この事かと思えた。膝を上げる量が少なくていいルートだった。

 

 展望所からは富士山を望むことが出来る。高い場所でも雪は降らなかったようで、前日と同じ表情をしていた。木馬の段で尾根を東に乗り替えるのだが、そのまま西の尾根を伝っても同じ場所に行きつくのだった。幾分勾配が強くなり、登り上げると富士見平となった。帰りは普通に猿並平コースとしよう。一級の道なのでここにも行政の立派な道標が立っている。この分岐から15分ほどで、鹿のヌタ場となる。名前を付けたにしては、あまり鹿が訪れていない感じに足跡を見ていた。向かう先に、こんもりとした三角形が見えている。最後の登りとなる。

 

 登って行くと、白く輝く人工物が見えていた。予習が不十分で山頂に何があるのかを知らなかった。天水への分岐点では、板取山に行きたい気持ちが出、赤く大きく書かれたその文字が誘っているようにも見えた。面白そうなら普通にまた訪れる。心配せずともいい。東に僅かに登る。

 

 沢口山到着。やや暗い感じの山頂部だが、北側が展望地として拓いてあり、そこに反射板が設置してあった。これが下から見えたようであった。ベンチも各所に見え、多くの人を受け入れられる整った山頂部でもあった。展望は聖岳のみ白く見え、他の山は黒い表情で見えていた。同定図と照らし合わせながら、過去の山をニンマリとしながら眺める。その中に、昨日登った風イラズが見え、その左に最終到達点の三ッ合のピークらしき高みが見えていた。たぶん、見えているのは2098高点峰で、実際には見えていないのだろうが・・・。

 

 休憩を兼ねた展望を楽しんだら高橋山に向かって行く。この沢口山下降の最初が微妙で、まんまと南尾根を降りてしまう。進路左に尾根が見え、高橋山の黒い山塊が「違うだろう」と知らせてくれた。登り返して東に僅かにズレる。雰囲気でなく、コンパスでしっかり方角を定めていないと、ここでは南に引き込まれやすい。斜面には薄い踏み跡があるが、山頂直下は急峻なので、流れているのと落ち葉とで、やや不明瞭にも感じた。

 

 1330m付近まで下ると、痩せ尾根になる。この辺りで道形が細いもののハッキリと見えてくる。尾根の頂部ではなく、北側と言うか東側と言うか、向かって左側山腹に道は切られていた。そして1290mの鞍部からの登りになると、赤ペンキでの矢印なども見られるようになった。ルートとして示すようなものがあるとは思わなかった。藪山に毛の生えた程度と思っていたが、その昔はよく歩かれた場所となるのかもしれない。

 

 高橋山到着。山頂表示は無いものの、土本側へのルートを示す赤ペンキが大きく見えた。半分ほど針葉樹が邪魔をするが、沢口山を見返す事も出来た。東に尾根が降りているが、こちらには×がされていた。長居が必要な場所でなく、休むことなく踵を返す。

 

 往路には気づかなかったが、高橋山山頂の僅か西側には「沢口山←」と赤ペンキされていた。鞍部を経て、痩せ尾根を左に置いて通過して最後の登り。ザレた落ち葉のある斜面で登り辛い。タイガーロープでも欲しいほどの斜面に、靴のエッジを利かせながら登って行く。山頂直下の南側には、何か施設が在ったのか、建設省の杭が見え、コンクリートの台座のようなものも見えていた。

 

 再び沢口山。ここは何度見てもいい景色と思える。これほどとなると、リピーターの多い山なのではないだろうかと思えた。なにせ登下山口に温泉がある最良の条件でもある。3分ほど休憩して下山開始する。

 

 鹿のヌタ場付近で、20名ほどの大きなパーティーがすれ違う。タイミングよく静かな山頂を楽しめたことになる。そして富士見平からは、往路の尾根を左に猿並平コースを行く。すぐに展望所があり、接岨湖のエメラルドグリーン色が綺麗に見えていた。道形は明瞭ではあるが、超一級の日向山コースに対し、ややグレードが落ちる感じのルートであった。

 

 盤台跡を前後して、東側の立木に白ペンキで「水」と書かれているのがよく判らなかった。普通に「水場」を思ったのだが、この表記はそれとは違ったものを示しているようであった。緩斜面になり昼間でも暗い針葉樹の中を進むと、再び尾根が痩せだし、そこにフェンスが沿うように設置されていた。有刺鉄線ほどではないが、フェンスの網目が衣服に引っ掛かるような気がして、圧迫感のある通過点であった。

 

 送電線鉄塔の下は、そこからは巡視路と言うことになり、かなり道の状況が良くなる。鉄塔から2分ほどで尾根を離れだし、西側に降りてゆく。九十九折を経て、長い西側への水平道となる。その途中にはドブ浸け鍍金の鉄橋があるのだが、手すりがあるものの谷側に傾いており僅かだがスリルのある場所であった。進んで行くと下側に集落が見えだしてくる。

 

 降り立った場所は、やや荒んだ場所で、用途の見えない小屋が在った。その西側には、これは地域の焼却炉だろう古い設備があった。西に進んで行くと、小沢にはワサビ田のような場所も見える。林道幅を進んで行くと、なんてことはない如意輪観音の所に出た。ここでやっと“そういう事だったのか”と地図が判った。こんな言い回しはおかしいかもしれないが、判れば判るし、判らないと判らないままのような雰囲気で、地図からの「ダート林道側へ進む」とかあれば親切に思った。

 

 温泉街は観光客で賑わいだしていた。当然、簡易郵便局前の駐車場は満車で、停めたい観光客の車が、ゆっくりと横目で見つつ通過してゆく風景があった。

 

無事、沢口山と高橋山を踏む。土本から尾根を登り沢口山に至り、下山路は横沢川沿いの林道って計画も出来るだろう。行程11キロほどであり、ちょっとと言うかだいぶ楽しそう。

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