戸谷山 1382.9m
2016.7.23(土)
晴れ 単独 赤芝地区より 行動時間:1H26M
@林道1050m付近取付き5:24→(28M)→A主尾根に乗る5:52→(19M)→B戸谷山6:11〜13→(25M)→C林道に出る6:38→(12M)→D1050m付近6:50
林道途中のゲート。往路は開門しており、復路では閉じていた。 | @1050m付近の取付き点 | 下草の無い快適斜面 | 間伐痕が残る。 |
石垣が付近に沢山見られる。植林地だったよう。 | 大きな立派な炭焼き釜 | A主尾根に乗る | 尾根上の道形。 |
岩が見えたら、その先が山頂。 | B戸谷山 | B標識と造花 | B角と辺が割られた三角点。等級も読み取れない。 |
Bリボンが散見出来る | B山頂部はツワブキが群生している。花季に行くと良いかも。 | 1180m付近下り。 | 林道終点地に乗る。 |
C林道に出る | D駐車風景 | 途中の押し出し。かなり生っぽい崩落で、要注意箇所。 | ゲートの帰りは閉じていた。施錠はなし。 |
金曜日は富士宮への出張が入り、週を明けて月曜日からは関西への出張予定となった。かなりバタバタとスケジュールのやりくりをせねばならない事になり、趣味をしっかり全うするための準備時間が削られてしまった。金曜日は夕飯にありつけたのが21時近く、ここから行き先を探す。遠出はできそうもなく、する気概もなく、奥秩父エリアの山梨側前衛峰である戸谷山を狙ってみることにした。
地形図からは林道が東西に存在する。普通にどこかゲートされているだろうと思うと、より村落に近い東側を使うのが妥当だと思えた。林道を歩くことを前提にして出向くことにした。運よく短時間で勝負がついたら、天狗山から霞森山、そして荒神山まで歩ければと抱き合わせで計画をする。
1時出立。秩父を経て雁坂トンネルに潜って塩山へと降りて行く。牧丘トンネル南交差点を右折して、秩父裏街道を西へと進んでゆく。外気温は18℃。この時季にしては涼やかで心地いい。鼓川温泉のところの分岐は左(南)を選び進む。若宮八幡宮の古刹を過ぎたら、最終民家を右に見て、右側の林道へと入ってゆく。
林道は舗装してあるものの、左右からの野草が覆い軽トラが適当で、普通車ではシャリシャリとボディーを撫でつけられながら進むような場所であった。よってすれ違いができない。“こんな状況が続く林道なら困ったなぁ〜”と思い進んでゆくと、モシャモシャしていたのは300mほどで、その先は通常の舗装林道の雰囲気で続いていた。がしかし、「この先ゲートあり」の表示が現れ、すぐ先にゲートが現れた。害獣に対する柵が並び、ゲートはそのためと判る。そのゲートはなんと開門していた。これでは意味をなさないだろうと思いながらゲートをすり抜ける。
ゲートの先1分ほどで、山手側からの押し出しがあった。雨の後であり、この日も崩れない保証はない。少し迷ったが、楽をしたいので突っ込んでゆく。舗装路とダートが交互に現れるような林道で、状態は悪くない。ただし一般乗用車向きでなく、落石や倒木の多さからは四駆向きな道であった。だましだまし登って行き、1098高点の南、林道が鳥のくちばしのようになった、そのくちばしの先のカーブの場所で林道が広くなっており駐車した。もっと上にあがって高度を稼ぎたかったが、林道を恐る恐る走る事の方が精神的に苦痛となった。
蚋が攻撃してくると思ったが、それはなく、全てにこの気温のおかげかと思った。すぐに準備をする。藪に備えて雨具を履くが、涼しいとは言え上着は着る気にならなかった。あと、今日もヤキソバパンが手に入らなかった。2週続けて準備できないのも久しぶり。お守りみたいなヤキソバパンだが、今日も難儀するのではないか・・・と思えた。斜面に取りつく。
下草はほとんどなく快適な地形であった。最初に炭焼き釜が現れ、林業が盛んであった当時が忍ばれる。ガレた斜面を上がってゆくと古い刃物跡が残る場所が現れ、その上で石垣の場所が現れる。これは集落ではなく植林地としての石積みだったようだ。今現在は全く管理されないままの地形で、針葉樹と広葉樹が混雑して生えていた。
1260m付近で主尾根に乗り上げ、そこから北に登って進む。尾根上は獣のものか、うっすらと道形が走っていた。通常のこの時期であれば、大汗をかいて歩くような標高であるが、春先か秋口のような気温で、極めて快適に歩くことができていた。周囲はガスに覆われていたこの日であるが、ガスがなかったとて展望が得られる尾根ではないようであった。
進む先に大岩が見えてくる。そこを乗り越えると戸谷山の山頂大地だった。広い山頂で、北側にピンクのリボンがちらほらと見えていた。山名板も残り、そこには「鳥谷山」と微妙な表記がされていた。ここまではいいが、困った造花が取り付けられていた。どう解釈していいのか、花を手向ける場所、花を供える場所とは、そういう事を連想するのだが、山名板の針金に造花が挟み込んであった。事件事故があった場所なのか、花でありながら造花は負の印象を持つ。無ければ心地いい場所なのだが、一つのアイテムの為に居心地が悪くなってしまっていた。すぐさま下山する。
北側への尾根も気になったが、恐らくピンクのリボンはこの尾根に続いていると思われ、毛嫌いして往路を戻ることにした。往路に尾根に乗り上げた場所より、少し高い位置から尾根を離れる。足場の緩い斜面で木々に掴まるようにして降りて行く。下側に少し平坦な地形が広がり、そこに炭焼き釜でもあるのかと見え近づいてゆくと、林道終点地で、そこから道形が降りていた。ここは1098高点西側の実線の場所で、付近地図は忠実に現地を地図に示しているのであった。
林道に出て麓側へと下ってゆく。ショートカットできる場所も多いが、無理に急斜面に進むより、平坦な道形に乗って進んだ方が足への負担が少ないと判断した。簡単に踏めたので、既にこの次の天狗山からの行脚をどうしようか考えつつ歩いていた。里山であるが、獣の臭いが全くしない、鹿の糞なども目にしない場所でなのだが、山中の斜面などには散弾の薬きょうがちらほら落ちていた。
車に到着し、そのまま林道を降りて行くと、なんと往路に開いていたゲートが閉まっていた。少しドキドキしたが、施錠してあるわけではなかったので、開閉してゲートを越える。何のためか、早朝から通過する車があるようだ。すぐに戻るから開けておいたのだろうが、入山する場合は、ジモティーだろう林道利用者が居ることに注意せねばならない。次の天狗山へと向かってゆく。