矢場ノ頭     1490m       

 
   2016.5.14(土)    


   晴れ  単独   茂倉新道往復    行動時間:4H1M 

                 


@登山口8:59→(135M)→A矢場ノ頭11:14〜34→(86M)→B登山口13:00 


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@広大な駐車場からスタート。まだ先にも車は入れるが、泥濘地が途中にある。 道標の立つ登山口 いきなりの急登にタイガーロープの連続。 素晴らしいブナの植生
syakunage.jpg  temaekara.jpg  yabanokashira.jpg  hyoucyuu.jpg 
シャクナゲガ見頃 手前から見る矢場ノ頭 A矢場ノ頭。猛者が休憩中。 A標柱
yakisobapan.jpg kuukinuki.jpg shigekuradake.jpg  tanidawadake.jpg 
Aヤキソバパンと万太郎山 A関越道の空気抜きが見下ろせる。 A茂倉岳 A谷川岳主峰側
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A万太郎と仙ノ倉 A荒沢岳の荒稜 ブナの中を戻って行く。 B登山口帰り
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B広い広い駐車場  




 平標新道側の矢場ノ頭を終えて、毛渡橋を渡って茂倉新道へと向かう。途中、吾策さんの胸像がある登山安全広場前の水場で、若い女の子が水を得ていた。背中にはザックが見える。土樽の駅から来たのであろう。蓬沢、茂倉新道、吾策新道、何処に向かうのか、強い日差しに暑そうな表情であり、何処に向かうのかと気になった。

 茂倉新道の駐車場に到着。はじめて来たが、これほど広いとは思わなかった。そこに7台の車が停まり、付近の藪からは声がしていた。うち数台は山菜採りのようであった。ここは日陰がないので完全なる炎天下、これからの夏場は車内は50℃越えであろう。またまた長靴のまま行動開始。1座目の急下降でややつま先が痛くなっており、これに気付いていたので登山靴にスイッチすべきであったが、履き替える事を面倒に思いそのまま。

 林道の道形を進むと道標があり、そこにも駐車余地があり1台停まっていた。ただし経路は大きな水溜りがあり、停めるには汚れが伴う。泥濘地を抜けると、泥濘地を作っている沢の流れを跨いで山の斜面に取り付く。ハルゼミだろう初々しい声が聞こえる。言い方を変えると下手糞な鳴き声なのだった。

 いきなりの急登が始まり、幾重にもタイガーロープが流してあった。登りと言うよりは滑りやすい地面に対しての下り用途であろう。少し我慢して登ると、ご褒美といえるブナの美しい場所となる。新緑の眩いばかりの場所で、ここだけでも十分満足であり、ここを体感しただでも訪れて良かったと思えた。花季ではないが、ここでの適季は春と思える。

 少し高度が上がるとシャクナゲが見え出す。平標新道は咲き始めであったが、こちらはそれより10日ほど進んだ咲き具合で、既に落ち着いた色合いの、淡い色での花も見られた。それらを楽しみながら進むと、ルート上に根の張り出す場所となる。足元は障害が増えるが、その反面、この辺りから周囲展望が開けてくる。

 それにしても暑い。そう思って耳を澄ますと、もうこの辺りではセミの鳴き声は無かった。麓側の樹林帯のみで鳴いており、ハルゼミは暑い場所を好まないのかもしれないと思えた。右にどっしりとした万太郎が座っている。その向こうに仙ノ倉。先ほどの矢場ノ頭(平標新道)を探すも、よく判らなかった。さて目の前に円錐形の高みが見えてきた。

 残り200m付近で、3名の中高年のパーティーが休憩していた。てっきり降りてきたのかと思っていた。休むのならもう僅か頑張って矢場ノ頭に休むであろうと思ったからであった。挨拶をして通り過ぎ、最後の登りを駆け上がると360度の大展望ピークに到達した。

 矢場ノ頭には二名の猛者が休憩していた。この日は茂倉避難小屋泊とのこと、持ち物からして猛者なので、言葉に注意しながら選びながら話すと、本当に長年山を楽しんでいる玄人であった。周囲の大展望を楽しみながら話が弾む。弾みついでに信州の中嶋画伯の同僚だった事も伝えられた。信州からの方であった。南を見下ろすと、関越道の空気口が見える。その向こうには、あの懐かしい場所も見えている。あのとは、2002年6月に雷雨の中に登り、猫吉&重鎮パーティーが休む大障子避難小屋脇を通過しオジカ沢ノ頭まで往復した場所。降りてからは披露宴への参加だった。いろいろが懐かしく甦る。そうこうしていると、先ほどの3名が登って来た。そしてまた休憩。先を急がずマイペース、本来の山の楽しみなのかもしれない。山頂が賑やかになってきたので後からの人に譲る事にして下山となる。

 根の蔓延る尾根の少し南側で、登山安全広場前で見かけた女の子が登って来た。かなりの足の持ち主のようで、「駅から来たのでしょ、速いですね」と声を掛ける。返答は「あー暑い、そうです」と単独で歩く女性らしく、個性的な応答があった。あまりザックは大きくなく、どんな装備なのだろう、小屋泊なのか日帰りなのか、土樽の駅からなら上州側へ抜けるのだろう、そんな事を予想しながら降りて行く。

 つま先が痛い。靴下の関係か、インソールの関係か、そもそもの長靴の柔らかさの関係か、長靴の質を廉価品に落としたら痛くなる場合が多い。自分自身の劣化もあるだろうが、履き替えて来ればよかったと思えた。再びブナの密生帯の中を通過し、ここでは深く深呼吸をしてマイナスイオンを吸収する。そしてまた急下降。痛みを堪えながら重力に任せて降りて行く。ここは終始高速道のノイズが聞こえる場所。特にバイクのエキゾーストノイズはトンネル内に反響するのか、煩く感じられていた。燃費がどうこうより、国土交通省には排気音の規制をもっとしっかりして欲しかったりする。

 下側に駐車場が見えてくる。上から見るその場所の明るさが心地いい。キャンプ場ではないが、キャンプするにも周囲風景が良い場所であった。登山口に降り立ち、その駐車場に戻る。無事、「矢場ノ頭 ワンデイ2座」完登。たまたまであり、不思議でもあり、調整もしたわけではないが、どちらも2時間15分の経路時間であった。


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