堂平山    1309.8m  
                                             
                                      

   2017.4.15(土)


  晴れ       単独       鳩待入口ゲートより    行動時間:2H11M


@駐車余地5:02→(2M)→Aゲート5:04→(8M)→B分岐5:12→(11M)→C古父山橋5:23→(54M)→D堂平山6:17〜26→(3M)→E1300m峰6:29→(26M)→F古父山橋帰り6:55→(18M)→G戻る7:13


   
@鳩待入口ゲート南の駐車余地から。 A連休前なのでまだ除雪中。 B分岐の場所 B分岐から枝林道に入るとすぐにゲートあり。南京錠がかかっている。
       
ゲート先で除雪終点 C古父山橋。復路は写真右側から降りてきた。 古父山沢の南、林道がカーブする場所から取り付く やや急斜面をキックステップで登ってゆく。最後までスノーシューは使わなかったほどの締った雪。
     
北東尾根上は雪解けが進んでいた。 赤テープも上部で見られる。高い位置につけてあったので積雪期のもの。 直下 D堂平山の最高点は三角点の場所より北側。
       
D南に35mほど行くと三角点の場所でG標が見られる。 D三角点ポイントから見る最高所。たぶん。0.5mほど北側の方が高い。 Dヤキソバパンと尾瀬の山々。 D北側の様子。
       
D最高所から北東尾根へは荷紐や赤テープが続く。 E1300m峰から北に下る。 北尾根には杭が続く。 ダケカンバにシンメトリーな虫ようが見られる。
     
太い切り株が並ぶ場所もある。 なだらかな下り尾根。 1120m付近で急峻になり谷側へ逃げる。 谷へと踵を入れながら降りてゆく。
     
古父山沢に出合う F古父山橋帰り。最後の林道に降りる場所が雪の繋がりが悪く抜けそうで危険だった。 林道には程度のいいフキノトウがあり適量頂く。 ショートカットして9番のコンクリートポールの場所で車道に出る。
     
遅出のスキーヤーがすれ違う。スキーヤーの全て自転車利用のようであった。 ゲート帰り G駐車余地の様子。満車で前後して路肩駐車も多くなっていた。これからスタートするスキーヤーの姿も見られる。



 

 腰痛発症から2週が経過するが一向に改善する兆しがない。椅子に座るとそのあとの行動が出来なくなってしまう為、就労中もずっと立ちっぱなしで作業をしていた。デスクワークも・・・。残念ながら前週の山での治癒もなく、やはりこんな時に老化を感じてしまう。

 

 距離の長い場所や標高の高い場所は選択外とし、この状況下でなんとか雪と戯れられそうな場所を探す。探し出すって言うより、こんな場合は気になり頭に残っている場所が浮かび上がる。堂平山に行こう。この山はドウヒラサンとかドウヒラヤマと読む方がほとんどであろう。しかし本名はドウビラヤマ。ヒに濁点が付くのは珍しい。

 

 1:30家を出る。月明りでも十分歩けるような夜の明るさであった。17号を新鷺石橋の所で離れ120号へと進む。椎坂トンネルになり至極楽にアクセスできるようになり、以前より2割減ほどの疲労感で片品村へと入って行く。120号と別れ410号に入り、尾瀬戸倉温泉郷で国道を離れる。

 

 ロッジ長蔵下のゲートは当然のように閉まり、そのゲートから200mほど南の余地には、既にスキーヤーらしき車が停まっていた。余地スペースは完全に雪は解けておらず入れられる台数は5台ほどだった。残雪期の今を思うと今日はスキーヤーの車で路上駐車が多くなるだろうと想像できた。余地に突っ込みしばし仮眠とする。

 

 薄明るくなったころから準備をしだす。横に停まっていたスキーヤーも車内から自転車を出して準備しだしていた。他に見える車の周囲にも自転車が見える。残雪期のスキーには自転車が付き物になったようだった。私ぐらいだろう、この日ここからスキーを持たずに入山するのは・・・。スノーシューをザックに結わえて準備完了。目指す山は笠品川を挟んで西側に聳えている。

 

 外気温は6℃と温かい。今日の平地の最高気温は25℃ほどになると聞いている。雪解けがだいぶ進むだろうし、雪遊びするにも腐って大変な日であろうと思えた。歩き出しゲートに到着すると、除雪の詳細が書いてある。期間は4ヶ月、請負費用は13.5百万円。すぐに日割り計算をし、総額は大きいものの一日当たりだとそう高額ではないと判った。重機での動作費用は下界の方が高いだろう。下り勾配を進み西栗橋を渡って進む。

 

 左側の山腹にガードレールが見え林道が在るのが判る。ショートカットしようと思ったが、後学のために分岐箇所は見ておこうと北に進んでゆく。折り返すような分岐なので、北進してゆくとその分岐は目立たない場所となっていた。枝道に入るとすぐにゲートがあり、雪解けで開けるのか開けないのか南京錠で施錠してあった。その50mほど先で除雪は終わっていた。スノーシューを履く気でいたものの、しっかりと締っており背負ったまま進んでゆく。

 

 獣の足跡があるのみで人が入った形跡はなかった。北と南にスキー場が存在するが、どちらとも関係を持たぬ場所であった。古父山沢を古父山橋で渡る。地形図を眺めての当初は、ここから入山し谷登りでもいいかと思っていた。現地では、南東に進んだ先の方がなだらかに登ってゆけるように見え、先に進みカーブの場所から斜面に取付いた。

 

 やや斜度がある雪面をキックステップで登って行く。アイゼンを着ければまっすぐに直登可能だったが、着ける面倒さを端折ったので、九十九を切りながらエッジを効かせて登って行く。そして北東尾根に乗り上げると、尾根上半分は雪解けしていた。その地面を見ると笹が根元まで食い尽くされた食害の痕が見え、シカ道が確認できた。尾瀬と言うことを思うと、一帯はシカの食害で酷いことになっているだろうと想像できた。

 

 1250m付近から尾根が形を無くす。目的はそれがためだろうマーキングが現れ出した。高い位置に残るので積雪期に伝ったもので間違いない。上の方では青い荷紐も下がっていた。下降点として下げたようだった。北東尾根の全てを伝ったわけではないので、見た中での判断となるが・・・。

 

 北東尾根を登りあげた場所が堂平山としての最高所であったが、ここには標識類はなく、南に緩やかに下った先にGさんの標識が見られた。三角点の設置した場所と最高所とは0.5m〜1mほどの高低差のように感じられた。南東側を見ると、笠ヶ岳の円錐形が見事だった。下山は往路に伝おうと思った1300m峰経由で北に降りてゆくことにした。

 

 西に進み1300m峰に達すると、そこには境界標柱が埋まっていた。そこからの北尾根尾を下って行くと、雪面から同じ杭が顔を覗かせていた。恐らくこの尾根にたくさん打たれているのだろうと予想できた。降りてゆくと、大ぶりな切株の場所が現れる。これは1300m峰と堂平山との間にも見られた。

 

しばらく緩やかな尾根を伝えたが、1120m付近で少し尾根が急峻になり、逃げるように南の谷に入って行く。踵を入れて進む音が谷の中に響く。これもまた自分においての春の音であった。ザクザク・・・。登ろうと思った場所であり、振り返るようにして谷を見上げる。往路に使っていたら、どう進んでいっただろうか。いろんな場所を見て、想像して、想定して、雪質なども鑑みて次の山旅に役立ててゆく。

 

進む先に流れが現れ古父山沢に出合う。流れが出ているのを往路に見ているので沢の中に降りないようにしてトラバース気味に東へと進んでゆく。地形図に見えるなだらか地形の場所であり、危ない場所は一切なかった。ただし古父山橋を眼下に見て、そこへと降りてゆくのだが、欄干の際に降りるその場所が、雪の下が抜け落ちているように見え、飛ぶように降りられれば良かったのだが、腰痛持ちは衝撃を与えないように降りねばならないのでちょっと難儀した。

 

林道を戻って行く。途中の陽だまりでは、フキノトウの良品が顔を覗かせており、目敏く見つけお土産とする。季節の食材は食べないより食べたほうがいい。帰りは林道から県道へとショートカットしてゆく。降りきって舗装路に乗ったところで、スキーヤーが鳩待峠側へと登ってゆくところであいさつを交わす。既に雪はだいぶ緩いのでスキーになるのかどうかと心配になる。

 

ゲートを越えて駐車余地に戻るも、ここにもスタート準備しているスキーヤーのパーティーが居た。当然自転車を従えていた。既に準備ができた者が待ちくたびれているような目線をこちらに送ってきていた。先に出発すればいいのに・・・。パーティー行動とは忍耐である。

 

 




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