オコズリ山     1500m       大平山     1591.1m       

 
   2017.3.11(土)    


   曇り   単独    鈴蘭峠より   行動時間:2H45M 

                 


@鈴蘭峠6:08→(48M)→Aオコズリ山6:56〜57→(14M)→B1545高点7:11→(36M)→C大平山7:47〜56→(28M)→D1545高点帰り8:24→(9M)→Eオコズリ山帰り8:33→(20M)→F鈴蘭峠8:53


     
@鈴蘭峠の石積みの南側に1台分の余地がある。 @尾根を左にして林道を進む。 早々林道終点。終点先の小尾根を登る。 主尾根の最初の急登。登らずに南側の谷に入って進む。
       
色の抜けたビニール紐やこのピンクのリボンが見える。 途中で振り返る。 Aオコズリ山 A三輪さんの標識
   
ASK氏のいたずら書き Aオコズリ山から1545峰を望む。 B1545高点 針葉樹の尾根には道形があるような雰囲気。
          
1500m峰通過 1500m峰の南東側の展望地から大平山(中央)。 1530m地点で有刺鉄線のフェンスが見えだす。大平山まで続く。 大平山手前の平坦地。
       
C大平山 CSK氏の退色した絶縁テープ。 C西側 Cヤキソバパンと向こうに乗鞍岳。
       
D1545高点帰り Eオコズリ山帰り 林道終点帰り F鈴蘭峠に戻る
       
D鈴蘭峠には「標高1250m」とあるが、だいぶサバを読んでいる(笑)。      




 金曜日にまたまた急な葬儀があり、それが終わってから行き先を探す。南無阿弥陀仏と唱えた後はどうしてもあまり気分が上向かない。思考が停止してしまう感じなのだが、こんな場合は新たな場所って言うより、過去に下調べした場所が適当で、旧高根村の鈴蘭高原の落穂に出向くことにした。

 
 鈴蘭峠から岳見峠の間に、オコズリ山、大平山、濁河山とあり、三山全て踏みたいところだが、そう予定するほどに気持ちの余裕がなく、西側の二座でもがき、時間が余ったら立山も踏んで帰ろうと考えた。今期の鈴蘭高原の雪の様子がどうか判らない中で、急な発案の場所であったが、とりあえず行ってみて、もしだめなら別の場所にと暢気に考える。すぐに経路を決め込もうとGoogleでルート検索すると、冬季封鎖を考慮せず野麦峠を通らせるルートを選ぶ。そこはYahooは立派で、きちんと避けて選んでくれた。高山周りも木曽回りも、ほぼ一緒で230kmほど。それならと安房トンネル有料を通らない木曽回りに決めた。

 
 1:15家を出る。新和田トンネルを使って塩尻に出て、19号から361号と繋いで開田高原を通過して行く。前日か前夜の雪か、路面を白く覆い、日陰には当然の堅い残雪が残る。外気温はマイナス6℃。積雪が無ければ締まった雪面だが、降雪後であり楽して歩くのは期待できそうになかった。長峰峠からの下りでは一瞬ヒヤッとした路面もあった。一車線の湖岸のトンネル群を抜け、権現トンネルを潜ったら国道を離れ鈴蘭高原へと向かってゆく。

 
 車高の高い四駆でよかった。そう思ったのは黒見谷沿いの道に入ってからで、普通車では底を擦り亀になってしまうであろう高さの雪の轍が形成されていた。こうなると別荘地へ入ってゆける車は限られ、あまり人気がない場所になっているとも思えた。それが・・・エネオスのスタンドから始まる別荘地の道路は、見事に除雪してある。カーナビに見える枝道にもしっかり除雪車が入って行っている。これには驚いた。よく管理された別荘地なのであった。鈴蘭峠に到着したのが5時50分。少し仮眠しようかと思っていたが、既に周囲は明るく、石積みの南に1台分の余地があり、そこに突っ込みすぐに準備に入る。

 
 周囲の雪を確かめると、全く締まっておらずふかふか。スノーシュー歩行とした。スキーがあったらスキーを履きたいほどでもあった。地形図に見える等高線からしてアイゼンは不要に思える。重荷は車に置いてゆくことにした。準備をしていると小坂側から登ってきた車もあった。除雪もしっかりしており、意外に通られる場所なのかとも思えた。先週は帽子を忘れたが、今回はスパッツを忘れてしまった。なんとも言い難い。雪山にスパッツをせず入る登山者・・・。

 
 鈴蘭峠の分岐から僅かに東に入ると、南に分かれる林道が見える。雪に覆われるその道形を追ってゆく。獣の足跡が見えない事からも、雪は前夜に堆積しただろうことが判る。林道に対し尾根筋は左にあり、気にしつつ伝うが、10分ほどでその林道は終点となった。終点の先に小尾根があり、這い上がってゆくと主尾根に乗った形となる。ここには退色したビニール紐のマーキングが見られた。二本目までは確認できたが、その先は続いていなかった。

 
 主尾根に乗った場所から10分ほどでやや急登斜面となり、避けるよう南にトラバースして谷地形の中を登ってゆく。九十九を切りながら登る途中には、前後して2本の大木があり、上側には大きな洞(うろ)が見られた。1450m付近で主尾根に戻ると、その上部では樹木の少ない展望のいい場所が現れる。ずっと思いつつ歩いてきたが、スキーでも面白い場所であった。

 
 予想外に早くオコズリ山に到着する。もっともがくと思っていたが、意外やスタートから1時間も経過していない。ルート取りが良かったか・・・。久しぶりに見る三輪さんの木の標識と、そこより南側の最高所の場所にSK氏の2015年の絶縁テープが見られた。あまり年数が経っていないにしては退色している。日当たりのいい場所って事だろう。雪の照り返しも影響するか・・・。南を見ると、大平山ではなく1545高点峰が聳えている。

 
 オコズリ山から南側は緩やか地形で、それに乗じて歩幅の広いトレースをつけて行く。明るい尾根で、伝っていて心地いい場所が続く。スキーはスキーでも、クロスカントリースキーでも面白いであろうとも思う。こんもりとした1545高点を通過し、少し進路が西に屈曲する。樹林帯の中では、日差しが射し込み零れ落ちる粉雪がキラキラと輝く。これをカメラに捉えようと何度もチャレンジするのだが、一度たりとも綺麗に撮れたことがない。この日もそう。針葉樹の尾根には道形がある様な雰囲気も感じられた。

 
 1500m峰は東側を掠めて進んでゆく。この1500mの南東側に開けた場所があり、ここで初めて大平山を確認することになる。南進は尾根の西側をトラバースして進み、1530mの場所では有刺鉄線でのフェンスが現れだす。1540m峰は西側をトラバースして直線的に進み、大平山北東の平坦地でフェンスを西から東に跨いで進んでゆく。北から南に直登する場所が、やや植生が密のように見え、東側から巻き込むようにルート取りをした。

 
 大平山到着。ここでもSK氏の絶縁が見えた。しかし三輪さんの標識はなく、在っただろう場所にはグリーン線のみが残っていた。この調子なら濁河山まで行けてしまうかと思い、すぐに地形図を見るが、ここまでの2倍ほどは距離があるし変則的な地形をピストンするのも何か許せない。よく見たら、北の胡桃島側の白谷を基点にして周回すれば面白かったかとも思えた。それほどに熟考している時間が無かったので今日はしょうがない。三角点があるだろう場所に目星をつけて掘り下げるが、なかなか姿を現さない。パウダースノーなので三歩進んで二歩下がる様な掘り下げようで、掘ってもすぐに周囲の雪で埋もれてしまう状態でもあった。木々の間から乗鞍の山容が見える。近くに御嶽があるはずであり、南東の方角を見るのだが、残念ながら樹林で見えてこないのだった。

 
 我がトレースを辿って戻ってゆく。トレースがあることでスノーシューでの足の回転も格段に速くできる。前荷重にしたり後ろ荷重にしたり、グリップさせたり滑ったりし戻ってゆく。スキーなら鱗板が最適だろう場所。スキーでも良かったかと何度も思う。1545高点を通過し、その先も快適に進む。レールの敷かれた場所を追うのは本当に楽で、自分のトレースなので、斜面にステップを切った場所も切り崩すようにレールにしてゆく。

 
 オコズリ山でまだ8時半ほどで、これでは9時になるくらいで行動を終えてしまうかと、予定外の進度に少し勿体ない思いも出てくる。展望斜面を降りながら西側の山並みを望む。尾根歩きから往路の通りに谷に入り、主のような大木にもう一度出会ってゆく。ここを一番古く見てきた木であろう。鈴蘭スカイラインを通過する車両の音が時折聞こえてくる。この時季にしても、30分に1台ほどは通過している感じであった。尾根に戻りわずかに尾根を伝ったら、再び南の谷側へと降りて行き林道終点地に降り立つ。

 林道を戻りながらスマホで周囲の地図を見るものの、立山以外で楽に適当に登れるようなところは見えてこない。4座目が見つからないまま鈴蘭峠に到着した。濁河山を狙おうかとも再度思ったが、美味しいものは最後まで残す方なので・・・(笑)。車に戻り次の立山へと別荘地内を進んでゆく。

 振り返る。濁河峠西の三間山や法仙峰では相応の雪の負荷を感じたので、同じエリアなので構えて入ったが、緩やか地形の場所で意外や楽に行動することが出来た。雪の状態が全てとは思うが、地形的な面も大きいだろう。1日使うならば複数人で車を2台用意して鈴蘭峠⇔岳見峠(追分)と縦走するのがちょうどいいだろう。

 

         

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