大洞山   1316.0m  
                                             
                                      

   2017.8.19(土)


  曇り     単独     反射板巡視路を使う   行動時間:1H47M


@反射板への林道入口5:10→(16M)→Aバリケード(林道終点)5:26→(30M)→B尾根に乗る(下降点)5:56→(4M)→C反射板6:00 →(13M)→D大洞山6:03〜08→(26M)→Eバリケード帰り6:34→(14M)→F林道入口6:48


   
@上会吉地区の最上部の民家前から巡視路林道が入っている。 @反射板の表示 最初の分岐。道標があり反射板側を示している。この先に枝道分岐があるが道標は無く、太い側を選ぶ。 A崩落地の場所にバリケードがある。ここでほとんど林道終点。
       
バリケードから先で道が判らなくなる。巡視路としてのこれらが所々で残る。 道があるのか無いのか、在ったのかも判らないような場所。 それでも、巡視路としてのこれらが時折見える。 大岩の脇にステップ。帰路ではこの大岩さえも目に入らなかった。
     
ホウキタケ? オニイグチ? B1270m付近で尾根の乗る。 C反射板ピークはフェンスで囲まれた場所。ガスカートリッジが落ちていた。
       
D大洞山到着 D唯一の標識。釘で打ち付けてある。 Dこちらも同じ作者のよう。 D等級が判らないほどに割られてしまっている三角点。
       
D大洞山でヤキソバパン D突いたら出てきた。住処になっていたよう。 D北側の尾根にも道がある。 D西側にもある。
     
D伝ってきた南東側。 1270m付近の下降点帰り 林道終点地 終点地から振り返る。この大きなこぶのような木を掠めるように巡視路がある。
       
Eバリケード帰り 林道沿いにはこの表示が乱打されている。 それもそのはず、シロハツ畑のように生えてきていた。 F林道入口に戻る。車も停まる民家前なので配慮は必要。駐車スペースは1台分がやっと。 




 夏休み明けの週末、人気の場所に行くには空いていて一番いいタイミングなのだが、あまり欲が出てこず筑北の里山に目を向けた。と言っても3座予定している時点で、欲が無いのかと問われると、無いわけではないと言わねばならない。まあ趣味なので遊び方は自由なのである。

 

 大洞山と雷山、そして一条ヶ峰が本日の予定。傘山もと思ったが、11時には丸子(上田市)に行きたいために、計画したのは3座のみ。まず最初は大洞山を目指す。SK氏は会吉トンネル側からアプローチしており、JJ氏は南東麓の林道を使っている。衛星画像を見るとその林道の筋が白く見え、頂上南の反射板の場所へと向かっているのが判る。10年前にはこんな下調べの仕方はしなかったのだが、この情報社会に使わない手はないので必ず狙う場所の衛星画像は見ることにしている。地形図に載らない思わぬ道が在ることがあるから。そして最終的にJJ氏の足跡を追うことにした。

 

 1:00家を出る。外気温は23℃と快適で、軽井沢では19℃となり窓全開で走っていたら寒いくらいであった、上田の街中を通るのだが、飲み屋帰りの千鳥足の人が多く見えた。143号を伝い、青木峠を経て筑北村に入り、会吉トンネルに潜り松本エリアに進む。トンネルを出て983.7水準点の西側の場所で広みがあり、ここには10台ほど駐車可能なスペースがあった。そして暗い中に目を凝らすと、西に上がって行くような山道が見られた。ここから入山してもいいよう。ここからさらに下って行くと、民家前に「反射板」と黄色い道標がある林道が見える。しかし駐車余地がない。どこかないかと探しながら降りると、250mほど先にチェーンの脱着所があり、ここは水銀灯が照っていた。一応前後する駐車余地は確認できたので、この脱着所で夜明けを待って仮眠とした。

 

 一応国道と言っては失礼かもしれないが、山道ではあるがちらほらと往来がある道であった。白みだしたので動き出す。もう一度林道入り口まで戻るのだが、なんとか1台分は置けそうで、一部車体が路上側に出るが、走行の邪魔をしない範囲と思いこの場所に置くことにした。向かいの民家には練馬ナンバーの外国車が見える。炭の焼けた匂いもしてきており、住まいしているか利用している人が居るのが判った。よって音で邪魔しないように静かに準備をする。前週と同じく、今日も長靴だった。

 

 林道の最初は、中央がモサモサした場所が続き、このまま続くのでは嫌だなと思っていたら、沢を跨いだ先から植生は無くなり、今度は荒れた場所となった。ジムニーや軽トラでも大変そうな路面を進んでゆくと、分岐点があり、そこでは再び反射板を示す黄色い道標が見られた。右の道を選んでゆく。この分岐から5分ほど進むと、カーブの場所に枝道も見える。あからさまに枝道なので本道を伝って進む。林道の左右のあちこちに入山禁止の表示が見える。それと同時に採り切れないほどのシロハツがあちこちから生えている。ここは間違いなくきのこの山であるよう。

 

 進む先に四賀村当時のバリケードが現れ、その先の林道が崩落していた。この場所から30mほど進んだ場所で道形は消滅し、ここからの進路を探すのに手古摺る。これまでがこれまでだったので、まだ先にさらに進んでいるのかと、その在り処を探すのだが、作道しやすい地形を想像しながら見ても一向に見えてこない。そんな中、流れやすい斜面を斜上している途中に巡視路で見るステップが現れた。林道終点地からは北西に斜上するように道が切られていたのだった。これが見つかったからとて、その先が楽に進めるかと思ったら大間違いで、下から見上げる斜面には全く道形は見えてこなかった。時折それらしい石組み(石畳)が見えたが長くは続かなかった。上から見下ろせばだいぶ違うのだろうとは思い、道の在り処探しは帰りにすることにして適当に登って行く。

 

 大岩の東側にもステップが残っていた。この上側にもキノコが多く、後学のためにも写真を撮りつつ登って行く。小尾根に乗った場所にも黄色い標識が見られ上側へと導いていた。この小尾根上では踏み痕がハッキリせず、水平に進む道形も見られていた。釣られそうなしっかりしたものも見え、迷う人は迷うであろう。道が在ったのにこれだけ不明瞭だとトンネル側から伝ったほうが精神的には楽かもしれないと思えた。

 

 1270m付近で市村界の主尾根に乗る。ここにも黄色い道標が立っている。トンネル側の東側は踏み痕は見えない感じであった。これまでが嘘のようにはっきりと下道形を伝い1300m峰の反射板の建つピークに到達する。ここはいたずら防止対策が万全で、二つの反射板を囲むように立派なフェンスが出来ていた。それほどに重要な反射板ってことでもあろう。回り込むようにして進むと、ガスカートリッジが落ちていた。ガスを出すような山行をする山ではないようだが、個人個人で楽しみ方は違うので・・・。少しやせた場所を経て北に進んでゆく。

 

 大洞山登頂。SK氏の赤い絶縁が見えるかと思ったら、別の赤い標識が待っていた。もう一枚「火の用心」と書かれた標識も愛らしい。埋められた三角点は三等点ではあろう大きさだが、無残にも等級が読めないほどに四辺が割られていた。ここまで割る必要があるのか、登山する人は心がいい人が多いなどと思うと大間違いなことがこの事から判る。ワルばかりではないだろうか。まだ6時を回ったような時間であるが、無理やりヤキソバパンを出してお約束の撮影をする。これに何の意味があるのかと問われると困るのだが、意味がない事に意味があり、例えばエクストリームアイロニングって趣味もあるように・・・。標識が膨らんでいたので、何かいるのではと押してみたら、案の定ゴミムシが出てきた。この山頂からは北、西、登ってきた南東と尾根が降りているが、どの尾根にも踏み痕が見えた。

 

 往路を戻って行く。反射板から下降点まで進み、そこからの下りはかなり注意しながら進んでみる。しかし、伝える道形もあったが結局有耶無耶になり判らなくなり、往路に伝った場所に対し、自分が今どこにいるのかさえも判らなくなってしまった。西側に沢筋があり、東には顕著な尾根があるので、大きく間違えることはないのだが、道が在る、在ったであろう場所から外れると嫌なものであった。1260高点から南東に降りる尾根に巡視路が在ったら、ここまで無くなっていないようにも思えた。

 

 林道終点地に降り、伝ってきた場所を見上げるのだが、山中への取付き点となるここでさえ薄い。バリケードを越えて快適な林道歩きに戻る。あとは民家が始動しているかどうかが気になる。この止め山の持ち主であったならば、私の駐車はかなり気になり監視しているだろうとも思えた。一切の非が発生しないよう、採りたいと思った良品にも手を伸ばさず我慢する。キノコの成長は速いとは知っているが、ここほどにたくさん出ていると言うことは、山主は居るものの管理しきれずに採っていないのかとも思えた。

 

 林道入り口に戻ると、炭の焼けた匂いが強くなっていた。まさか炭で調理しているとは思い難いが、わが臭覚は強くなっているのを感じ取っていた。静かにドアを開閉して麓側へと発車させる。


 

  
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