鬼神岩    750m                                                                                                  
   2018.11.23(金)


 晴れ     単独     735高点のある沢より      行動時間:51M


@735高点8:44→(4M)→A二俣8:48→(13M)→B東の岩峰9:01〜05→(8M)→C二俣再び9:13→(8M)→D810m付近9:21→(8M)→E735高点に戻る9:29→(3M)→F鬼神岩9:32〜33→(2M)→G735高点9:35


   
@735高点からは左岸を進むと藪が酷い。右岸が楽。 最初沢の中を進んだ。 A二俣になった沢の出合。涸れ沢。 A西側には山道が切られている。たぶん作業道。
       
A二俣から麓側。中央左、杉の生えている向こう側が鬼神岩の場所。後で判った。 二俣からは東に岩峰が見え、近づいてゆく。途中の炭焼き窯。 東に進む道形に乗っている。 山腹の岩峰を東に巻いたら上に進む道形を伝う。
     
付近での最大岩峰が現れる。北から見上げている。 南側の尾根に上がり、北側に見上げる。右の壁は岩ヤのゲレンデになっているよう。 南西にチムニー状の場所があり登る。 1ピッチ目から登ってきた下側。
       
B岩峰の上。 B岩峰から群馬長野県境(西)側。 B岩峰から北側 B登ってきた西側。
       
B南東側の壁にハンガーボルトが打たれていた。 登った岩峰の西にある岩を巻いている。 C再び二俣。 D西の道形を伝い上に行くが、南に続く尾根で山頂らしき場所は無い。810mまで進む。
     
付近は設置したてのリボンが散見できる。 三度二俣 E鬼神岩が判らず一度戻る。 F鬼神岩の岩マークの場所。
     
F東側には堰堤がある。 F西側は植林斜面。 F南側は先ほどの810mの尾根に続く斜面。 G駐車余地に戻る。
   
G駐車場所から烏川を見ると、落差の大きな人工滝が見られる。




 鬼神岩。名前を聞いただけで登れないんじゃないか、登ってはいけないんじゃないかと思わされる。南信に鬼ヶ城山があり、ここも似たような印象があったが、鬼に神も混ざっているのがこちらである。登頂記録がほとんど見えてこない。南の1098高点峰を指して鬼神岩と呼んでいる方も居るよう。地形図(電子地形図)に読める鬼神岩の登頂を目指す。

 
 岩峰の地形図に読める高低差は20m。登ったはいいが降りられないと困るので40mのザイルを持つ。そして岩があるのに間違いないような図示であり、クライミングシューズまで持つことにした。記録がないのには登れないからとも言える。どんな場所なのか、名前だけでこれほどにワクワクさせてくれる場所は無いかもしれない。

 
 所要を済ませてからゆっくりと出かける。途中の道の駅くらぶち小栗の里では、イベントが開催されて朝から賑やかであった。二度上峠に向かいつつ、月並地区東から右岸側の道へと左折してゆく。烏川沿いを進み、735高点の北側には2台分の余地があり、路上駐車的に停める。この場所の西側には周辺地図が見られるが、山としては角落山のみ書かれていた。すぐに準備をして山中に入って行く。外気温は2℃であった。風がやや強い。

 
 沢の中には堰堤が並び、鬼神岩は左岸側にあるので最初は左岸側を行くのだが、野草が蔓延りかなり歩き辛い。すぐに逃げるように沢の中に行くのだが、左岸よりは枯れ木が多く踏み抜いたりして危険な場所となっていた。堰堤を目の前にして右岸に乗る。右岸にはハッキリとした道形が見られた。伝い進むと二股の場所となり、沢を渡って二股の中州側に道は続いていた。もう一方、西に見える尾根にも道は続き、さらに東側にも道が見られた。この東側に黒々した岩峰が見え進んでみる。


 東側に進むと浅い岩屋のある岩峰があり、道はその北側を通過し東へ続いていた。岩峰を過ぎると、上側に直登してゆくような踏み跡があり、これは獣の仕業のようであった。上がりきると巻いた岩峰上の尾根となり、東側に大きな起立する岩が現れた。これが鬼神岩であって欲しかった。しかし、歩いてきた時間、歩いてきた方角からして別の場所に来ていた。でも見上げられるその岩に登りたくなった。南の尾根側へと登り上げてゆく。


 岩峰の南に出たが、簡単の登れるような壁ではなかった。南西側に少し下り、チムニーがある場所から取り付いてみる。難しいかと思ったが、意外と楽に登って行け、後半は西側から東に登るような形となった。グリップもステップもあり、危ないには危ないが難易度は高くは無かった。それより、こんな場所ではあるが、人の気配がする。踏まれている感じがするのだった。


 鬼神岩東側岩峰登頂。山頂は2畳くらいの広さがあり、西、北、東側の展望がいい。下側の様子を見ているので、南か東に懸垂下降してみようかと岩壁を覗き込むと、ステンレスの輝きが見えハンガーボルトが打たれているのを発見した。東壁は岩ヤのゲレンデであったようだった。踏み跡に見えたのは、岩ヤの伝った跡だったのだろう。鬼神岩登頂後ならザイルを垂らしたが、まだ登頂前であり本仕事が終えていない。ザイル回収の煩わしさを嫌い、往路を伝って降りる。


 大きな岩峰から降りたら、往路に北側を通過した岩峰の南側を下り、再び二股の場所まで降りる。そして今度は、西側に見える道形を追ってみる。一帯には青いリボンがたくさん下がっていた。九十九折のように切られた道形を追うと、一本尾根の上に乗る。しかし山頂らしい場所はなく、どんどん南に進んで行っているだけであった。810mまで進み踵を返す。


 岩らしい場所を追い一帯を探っているが、それらしい岩が見えてこない。最終手段として、車にスマホを取りに戻ることにした。三度二股の場所に来て右岸を降りて行く。車に戻りスマホを手にして地図ロイドを立ち上げながら、再び登り返し鬼神岩の場所を探る。


 鬼神岩の場所は、今ほど810mまで登った尾根の北側に位置し、到達してもその場所は高みのようになっておらず、尾根続きの地形の一部で、肩と言うにも貧弱な場所であった。こんな場所に恐ろしい名前が付いていたのか・・・と思わされる。地形図の誤記なんじゃないかとも思えてしまった。登頂感もなければ、山らしくもなく、岩らしくもないのだった。登頂と言えるのかどうかも怪しい。山頂には祠があり、何か祀られているだろうと予想していたが、それらも無かった。


 堰堤上を横切り右岸を降りてゆく。前半に岩登りをして少しスリルを味わったのでいいが、鬼神岩の場所だけだったら、なんとも味気ない山旅になったろう。車に到着し、烏川を見下ろすと、そこには落差25mほどの人工滝が見られた。

 鬼神岩の場所に岩峰は無し。



(届け出不要サイズにて添付)




  

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