峨乱       1817.8m                
                                                                  
                                      
 
     2019.8.3(土)


  晴れ    単独     熊倉地区ハギワ林道経由   行動時間:4H3M


@ハギワ林道ゲート5:54→(95M)→A熊倉発電所分岐5:59→(14M)→B林道終点6:13→(33M)→C1482高点東6:46→(11M)→D湿地6:57→(4M)→E沢右岸の分岐7:01→(53M)→F1780m4つ目の貯水枡(行き止まり)7:54→(6M)→G山頂南鞍部(1790m:峠)8:00→(13M)→H峨乱8:13〜17→(9M)→I1790m峠で休憩8:26〜34→(31M)→J沢右岸の分岐帰り9:05→(33M)→K林道終点帰り9:38→(19M)→Lゲート9:57 


   
@熊倉地区南、長笹沢川に沿うハギワ林道入口ゲート。 @ハギワ林道 A最初の分岐は、熊倉発電所取水口への道が左に分かれている。 A変則四差路となっており、山手側へ登る林道もある。
       
B林道終点。左寄りの場所から山道が続く。東側へ登って行く林道幅も見られた。沢に降りる道もある。 B沢に降りる道は、階段が切られタイガーロープが流してある。 終点からの山道の最初は、階段状にステップが作られていた。 ハナビラタケの大きいのが、山道脇に二つ見られた。
     
C1482高点東付近。 1490m付近には「貸」と書かれた杭が見られた。この先に同じものが6本デポしてあった。 D1540m付近。湿地となっており泥濘の中を35mほど進む。撮影している側にある大木の4mほどの高さにマーキングが見られた。 沢を跨ぐ。沢には黒い導水管が見られる。ここは美味しい水だった。
       
右岸側で刈り払われた分岐路があるが、入って行くと20mほどで行き止まり。 行き止まりにあるコンクリート製の貯水枡。 E本道に戻り、道形が下りだす場所に鋭角に枝道があり、これに入る。本道の方は小尾根上を下っていた。 1600m付近に貯水枡。ステンレスではなくSS製で錆びている。
       
バルブも見られ、道形の下には太い導水管が通っているのが音から判る。 道形の上にはウドが多い。4月頃に入れば・・・。 1660m付近の貯水枡。 1680m付近で視界が開けた平坦地に出る。
     
バルブ二つ目。この先も開けた場所。 1700m付近。笹原の中に一本の道形が続く。少し分ける程度。数年置きに刈り払いはされるらしい。 1760m付近の貯水枡。 1770m付近に、樹林の日影があり休憩適地。ここからが山腹の道で歩き辛くなる。
     
ガスボンベが二つ落ちていた。 急峻の中に道が切られている為か、フェンスが設置された場所もある。 F1780m付近の貯水枡。ここで道形が途切れ行き止まりのようになっている。6mほど南に戻ると西に直上してゆく道形がある。 西に登って行く道形。
   
主尾根に乗り上げた場所は三叉路になっていた。この東側に深く掘れた地形があるので注意。 三叉路のゴフク平へ続く道。左に見て西に進む道を進む。 G1790mの峠のような場所。ガラン沢の支流である宮手沢側へ道形が降りて行っていた。 G取付きの最初は僅かな距離だけ歩き易いが、すぐにササの密薮となる。
     
東寄りが伝い易い。 尾根を歩きながら東を見下ろすと雨水ノ池が見える。 雨水ノ池 H峨乱登頂
     
H峨乱から北西側 H峨乱から西側。高みは横手山だろう。中央左の大木に標識が見られる。 H三角点は笹の中に埋没している。 H三等点。このルート、鎌携行がいい。
   
H前橋ハイキングクラブの標識。 I1790mの峠の場所で休憩。下草が無く休憩適地。 I河内晩柑もラスト。 三叉路帰り
        
三叉路から下降開始。手前の濃い緑の場所が深く掘れている。 山腹に道形があるのが判断できるだろうか。色の違う帯のように続く場所。冬ではないがトラバースしてゆく。 1700mの帰り。一筋の道形。 獣道のように薄い場所もある。
       
J沢右岸の分岐に戻る。今回の重要分岐はここ。写真右に進むと尾根を下る。帰りは鋭角に左に折れる。マーキングが2本+2本ある。 湿地帰り 平坦地形の中に道形が続く。ガスが降りていたら、少しいやらしい感じの場所となるだろう。 八ヶ岳に見る登山道のような雰囲気もある。
       
木漏れ日で快適。林道終点から湿地までは足許を濡らす植生は無く登山道を歩いているよう。 K林道終点に戻る。  発電所の分岐  ハギワ林道のゲートに戻る。駐車余地があるが、林道が鋭角に入るので、大型車の回転場所になっているよう。置き場所には注意が必要かも。 




 山と高原地図「志賀高原・草津」の中で未踏座は無いかと探すと、一つ見つかった。なんとも興味深い山名で、その名は「峨乱」。このガランの名前を聞いたのはガラン温泉が先で、いつかガラン沢を詰めてみようと思っていた。この情報が先行していたのでピーコック碑の在る場所あたりまで遡上して、北尾根を這い上がるのがスマートと考えた。なにも情報が無かったら、これで決行していたかもしれない。

 
 このマイナーピークに登っている人はいるのかと調べると、前橋ハイキングの猛者氏らが登っている記録が唯一読めた。西の渋峠から、下りでアプローチし、帰路は登り上げて戻っている。この記録の中に、「道」の存在が書かれており、どんな風に山中にあるのかと衛星画像を見てみると、芳ヶ平から長笹沢川へと進んで行く道形が見えた。そしてその沢の左岸側の地形に別の一筋の道があるのが見えた。林道ではなく歩道幅で、途中には何か茶色い構造物がいくつか見える。小屋があるのかとこの時は見ていた。この道はなんと峨乱の南側鞍部まで走っている。ただし経路の笹原の場所に在る道形は、完全に笹に没しているように見える。伝えるのか否か。冬季ならこんなことを気にせずともいいが、無積雪期は重要部分。そして道形が見えない範囲もあり、熊倉地区からの実線路(林道)と結べるのかどうか判らず、3Dを駆使したりしてあらゆる角度から地形を眺めた。しかし安心できる情報は得られず、あちこちの道と繋げるべくやっていたら、画面上で何度もリングワンデリングをしてしまった。この時に、峨乱の西側になにか施設があるのも見つけられた。

 
 ここまでしっかりしている歩道幅であれば、地形図に載るのが普通であるが、全く書いていない。公的にできない背景があるのだろうとも思えた。上手く利用できれば短時間でアプローチできる。一方、道が在っても没していれば無いに等しい。とりあえず下見でもいいのでと考え、熊倉地区から入山してみることにした。この日は深夜に出られない日であり、その点でも登頂するにも時間的な制約がある日であった。前週はアシナガバチに刺され、その病み上がりの週であった。だからこその、こんな時は敢えてハードに漕ぐ場所を選びたかった。安静にと藪から逃げるのもいいが、ではいつまで逃げているんだって話になる。腰痛でも最近の治療法は動いて治すことが推奨されている。で、今週も藪に突っ込んで行く(笑)。

 
 3:40家を出て、須賀尾峠を越えて長野原に出て草津に上がって行く。蜂刺され後の薬を飲んでいるので、眠くて途中で仮眠を入れつつ走っていた。チャツボミ苔の道標に従い進み、最後の分岐道標を左に見送りながら先に進む。そして長笹沢川を跨いだら、その先で車道幅が狭まり一車線分となり、広みが右に見えてきたら、その道向かいが林道の入り口だった。林道は上手くすれば車で入れると思っていたが、そう甘くなくゲートが存在していた。駐車余地があるものの、林道が鋭角に入っているので、そこに入るための大回り場所のようにも見えた。従い西に寄せるように停車した。ここから広い尾根斜面を拾って進んだ場合、峨乱までは6kmくらい。走れば20分程の距離であるが、さてどこまで進めるか・・・。

 
 5:54行動開始。水場が判らなかったので1L準備した。そして強い味方のエピペンもザックに入っている。もしかしたら今日刺される場合もある。極力避けたいが、相手も生き物なのでこちらのできることは限られる。ゲートの場所には「ハギワ林道」と銘板が付けられていた。この名前からはハギワ平へ向かう林道と読める。地形図では林道終点地までは近いが、現地はもっと奥まで林道幅が延びていると予想した。


 舗装された道を5分ほど進むと、0.5kmポストが立っており、熊倉発電所長笹取水口への道が左側へと降りている。ここは山手側にも道が分岐しており、取水口からの道がハギワ林道を斜めに交差しているような格好で道が存在していた。舗装はここまでで、この先はダート道に変る。少し泥濘した場所もあるが、梅雨時期後の今だけのことかもしれない。
唐沢は橋ではなく地続き地形の下に大径の導水管が設置され、そこを流れが潜っていた。


 ゲートから20分ほど歩くと地形図通りに林道終点となり、40坪ほどの丸い地形が広がっていた。林道からの直線上に進むべき山道があった。南には釣り師向けの白い看板が足元にあり、そこに階段がありタイガーロープも流してあった。これは公的に釣り師向けに造った道のようであった。北には林道をさらに伸ばすのか造成しているような地形が見られた。さて林道歩きが終わり山道になる。まだ林道幅が続くのだろうと予想してきていた中では、ここでピタッと山道に切り替わり車では入れない道になった。

 
 山道になり、すぐにオヤッと思った。しばらく階段状にステップが丸太で造られているのだった。何の目的で作道されたのか、もしかしたら芳ヶ平からのエスケープルートなのではとか、六合村としての横手山への登山道が存在していたのではと思ってしまった。道の状態も良く、歩かれていないだろう場所にしては野草が茂っていない。そんな植生の場所なんだろうとは思うが、ここまで歩き易いとは予想外であった。勾配は別として、八ヶ岳の茅野側に見える各ルートの雰囲気と似ていた。快適なまま進んで行くのだが、途中に獣が居たようで、ゴソッと大きく動く葉擦れの音があり、少しドキッとさせられる。

 
 道沿いには、ハナビラタケの美味しそうなものが2か所で見られた。虫も美味しいのが判るのだろう、細かいコバエのようなものが周辺に群がっていた。山道は1482高点を通過してゆくのかと予想していたが、その100mほど東側を通過していた。1490m付近には頭の赤いプラスチック杭が見え、そこには「貸」と書かれていた。道は山主に借りて造られていると読めた。この杭の場所から3分ほど進むと、同じ杭が6本纏まって置かれていた。このまま快適に導かれるのか、そろそろ衛星画像で道形が見えてこない場所に来ていて、どう進ませるのか気にしていた。

 
 緩斜面を緩い登りで伝ってきていたが、1540m付近から西側に水平に進むようになる。明るい場所に出たと思ったら、そこは湿地でアヤメなどが咲いていた。ここの東側にある高木には、4mほどの高さに青い紐が縛られていた。足場に注意しながら湿地を抜けるのだが、北に進みたいと思っている中に西に逸れたので、この辺りで道形から離れないとならないのかと判断していた。それでもとりあえず道形を追って踏査。湿地の先の沢には黒い導水管が見られた。こんな場所からどこへ引いているのかと地図を見るも、それらしい集落も建物も麓側に見られない。何のためだろうか・・・ちなみにと飲んでみると、確かに美味しい水であり、この沢を選んでいる正当性も体感できた。悩みつつ先に進むのだが、沢の右岸側は這い上がるような作道で、これまでと少し違う作道なので山道もここまでかと思えた。

 
 すると今度は、山手側に枝道が切られ刈払いがされていた。北側に向いていたので、これが正解路かと入って行くが、20mほどで敢え無く行き止まりとなり、そこにはかなり古いコンクリート構造の貯水槽が見られた。分岐まで戻り西側に進むのだが、西と言うより小尾根を南に下りだしており、このことによりもう道形は追ってはいけないと思えた。そこに、二つ目の枝道の分岐点が現れ、リボンが二本づつ計四本結ばれており、意味のある分岐点だと判った、枝道の向かう先は北であった。ただし野草が茂っており、ここまでは一切濡れずに来ていたが、この分岐からは朝露で濡れるのは避けられないのが見えた。雨具のズボンだけを履いて登りだす。


 笹が生える道形を、鎌を振るいながら登って行く。道形の下からは導水管が走っているのかゴボゴボと音がしていた。1600付近には鋼鉄製の貯水升があり、古いものらしくSS材で出来ており赤くさびていた。かなり冷たい山水が溜めてあるようであり、周囲の雰囲気温度はこの場所だけ低く感じられた。ここで道形の存在が見えてきた。引水用の管理道が走っているのだった。さらに登るとバルブが設けられ、それがニョキっと目立っていた。

 
 少し勾配が強くなると、樹林帯から抜け出し日差しが当たる場所となる。この場所にはウドがたくさん生えており、春ごろに入れば食べながら登れたようだ。先ほどのハナビラタケも道形のすぐ脇に在り、ウドは道の上、こんないい場所も珍しい。1660mには2つ目に見る貯水升があり、この先で平原に出て周囲展望が良くなる。少し緩斜面過ぎるかもしれないがスキーを持ち込みたい場所であった。ただしガスに巻かれたら地形が広いので迷いやすい場所だろう。いい面と悪い面も見えていた。

 
 1700mからは笹原の中に道形幅が見えている場所で、この辺りが衛星画像判断ではササが薮化しているように見えた場所であった。実際の現地は、胸丈ほどの笹を分けて進む程度で、ここも鎌を振るいながら進み、大きく負荷にはならなかった。1760m付近で3つ目の貯水升があった。日差しを受けながら歩いてきた中では、この先の樹林帯がオアシスで休憩適地であった。ここを境に東側山腹の道となり、雪面であったならばトラバースルートであった。ここも当然のように地中に導水管が走っている。野草が多くなり足場が見えない場所も増え、ゆっくり足を進めるにも筋力を使い、斜めになった場所に足を置くことにも筋力を使う場所であった。途中にはLPガス用と思われるのガスボンベが2つ見られた。そしてフェンスなども残り、斜面に道をつけた苦労が見えたりした。ここで東側を通しているってことはゴフク平から水を引いているにしても北側の地形(沢)から引いているので、尾根の頂部を通さないのだろうと判る。気を抜くと谷側へ滑ってしまうので、山手側の野草を掴みながら進む。ここでは、時折痛っと思った後にアザミがあることに気づくことになった。

 
 4つ目の貯水槽の場所で道形は終わっていた。その先北側は深い笹藪で突っ込む勇気は無かった。ここまで伝えたことに感謝したいと思いつつ、どこかに上に行く道形があるはずと探すと、貯水升から南に5〜6mほど戻った場所から、斜面を直登するように道形が在った。途中から右上に斜上して行き、主尾根に乗り上げる最後はやや深く抉れており、ササに隠れた深みがあるので注意が必要であった。

 
 乗り上げた場所は三差路になり、一方は西へ、もう一方は南へと進んでいた。この道形は衛星画像で白く見える場所なので、だいたいの進む先は見えていた。もう峨乱はすぐ北に在り最後は藪漕ぎは必須であるが、なるべく楽はしたいので西に進む道形を伝い、1790mの峠のようになった場所から北に入る。ここは道形はさらに西にリボンを伴って降りて行っていた。峠のような場所からの最初は下草が薄いが、わずか8mほどで笹の密生帯が待ち構えていた。あまり隙間のない場所であるが、東寄りの尾根の頂部がやせ尾根風の地形があり伝い易かった。この時に東側下を俯瞰すると、長細い池が見えた。ズームにしてカメラを構えると、透明度のある水を湛えているのが見えた。雨水ノ池であった。もう少し我慢の笹漕ぎを続ける。

 
 地形図では南北に長い山頂と読めるだけだが、峨乱の現地は、北端の場所がポコッと円錐形に盛り上がり、間違いない最高所となっていた。1600mmほどの高さにササが茂り、なんとか顔が出て周囲は見渡せる。西を見ると、すぐ横に横手山があるように見えた。さて三角点探しに入る。視覚で探すのは困難で、足の感覚で探るようにする。最高所の範囲がそう広くないので探す範囲は限られた。コツンとそれらしい硬さが足の裏に当たり、その場所の笹を分けると、枯れたササに覆われた三角点が顔を見せた。少し鎌を振るい周辺を整えた後に等級を見ると、三等と読めた。標識は山頂西側の大ぶりの立木に付けられていた。これは山名と標高のみの表記で、以前のものと違い評価できる仕様になっていた。この山頂は休憩するのに適した空間がなく、1790mの峠地形まで戻ってからザックを降ろした。展望は無い場所であるが、この暑い時期には日差しを遮ってくれるだけでありがたい場所となっていた。

 
 往路を戻る。三差路から東側へ下って行く。往路に伝ってきたので東斜面に道形があるのを知っているが、初めてここに来て南側を望んだ場合は道が在るようには見えないだろうと思う。4つ目の貯水槽の南側で、導水管が割れてズタ袋で覆っている場所がある。流れでの内圧の関係だろう、間欠泉のように時折1mほど水を噴き上げているのが見えた。あと、道形上にクマの糞も見られていた。靴の右側エッジに力を入れ東側斜面を伝うのを我慢すると、1730m付近から下は踵で踏ん張るようにして平坦地を降りて行ける。勾配のあるウドの場所を降りると、再び樹林帯の中に入り分岐点となる。

 
 この分岐点であるが、今のように上から伝ってきた場合は、知らなければそのまま尾根を下に進むだろう。往路に他に分岐点は無かったので、下に進む道はハギワ林道側には出ないようだ。進路に反するように鋭角に東に曲がって進む。沢で汗を拭い喉を潤し、湿地に足を取られたら、歩き易い山道に戻る。負担の少ない優しい山道に、ここまで戻れば降りたも同然のようではあった。携帯を見るとしっかり電波も届いており、ラジコでTBSラジオを聴きながら降りてゆく。ハナビラタケが再び目に入ったが、採らずに見るまでにした。

 
 林道終点に戻る。だれか釣り師が入っていると予想したが、新しい足跡は残っていなかった。陽射しに焼かれながら林道を戻って行く。こんなに速くに登頂してこられるとは思っていなかった。藪漕ぎで疲れ果て、最後のここは這う這うの体で足を引きずるようにして戻る頭でいたが、まだスタスタと歩けていた。

 
 ゲートに戻り汗まみれの服を着替え、車内で温泉を検索していると、二人乗りの軽トラがやってきてハギワ林道のゲートを開ける作業に入った。声をかけると気さくな方々で、ハギワ林道先の山道の詳細を教えてくれた。草津町に引かれている水はここの水で、山道はその管理用の道であった。1790mの峠地形から降りてゆくとガラン沢川側へ降りて行き、東側の三差路から南へ進むと、ゴフク平側へと行け太平側に至ると言っていた。「よく行ってきましたね。モシャモシャだったでしょう」と言うので「モシャモシャでした」と答えたら笑っていた。人が良い方で、「お疲れ様」と最後に言ってくれた。

 
 振り返る。旧六合村を経由して草津町が水を引いていることに半信半疑に思ったが、経路に見た、「貸」の杭がそのことだったのかもしれない。土地を貸して水を通させている。峨乱はやや面倒な場所に在るが、目指すなら熊倉地区からのハギワ林道経由は適当だろう。上手く刈払いの年に当たれば、登山道があるかのように登れるだろう。ただし最後150mの藪漕ぎは避けられない。あそこを拓けばハイキング道として適当に思うが、大事な草津町の水の場所をいろんな人が伝うのはよろしくなく、今後もこのままだろう。導水管が破れている個所もあり、本来部外者は伝ってはいけない道なのかもしれない。だから各分岐箇所に案内は無く判る人のみ伝うような山道にしてあるのかもしれない。

 
 あと、前橋ハイキングクラブのアプローチでも、峨乱近くになって今回の山道を見ているはずである。猛者らが道形と判らないはずはない。もし道形を追って戻ってくれたなら、西側からの容易なアプローチ方法も判ったかもしれない。山と高原地図に見える破線路と繋がっているだろう。











 
                 戻る